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大塚裕史の刑法通信

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刑法コラム第116回

直前期における『刑法演習サブノート210問〔第2版〕』の使い方!?

刑法学習法

2024.06.07

最近、『刑法演習サブノート210問』がリニューアルされ、断然使い勝手が良くなった。第2版の大きな特徴は、第1に、問題に対する解説が答案の作成を意識した内容となったこと、第2に、問題ごとに重要なキーワードが示され、答案で使えるフレーズが太字になったこと、第3に、210問中重要性のより高い100問に★マークが付けられたことである。本書の最大の魅力は、条文の解釈・判例の理解から結論の導き方まで、これ1冊で司法試験に必要な刑法の基礎知識を確実に身に着けることができる点にある。210問は多すぎるという理由で敬遠する向きもあるかもしれない。しかし、最初から210問やろうとしないで、まずは重要マークのついた100問に絞れば確実にやり終えることはできるはずである。その上で、気になる論点を選んで重点的に学習するとよい。司法試験の直前期は高度なことを勉強するのではなく、基本的な知識の復習に重点を置くべきである。司法試験はあくまでも競争試験であるから、他の受験生なら皆知っている基本的知識に欠落があると大幅な減点の対象となってしまう。問題を読んで正解が出せないような問題こそ試験の直前に弱点補強をしておくべきであろう。また、本書は多くの知識が要求される短答対策としても極めて有益であろう。毎日少しずつ計画的にこなすことをお勧めしたい。

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