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刑法判例百選の学び方!?

大塚裕史の刑法通信

刑法コラム第20回

刑法判例百選の学び方!?

学習法

2022.04.25

司法試験は実務家の採用試験である。そこで問われるのは実務の考え方であり、実務を動かしているのは判例である。したがって、司法試験・予備試験の刑法学習の要は「判例」である。ところが、必携書とされる『刑法判例百選』を十分使いこなせていない人が多い。百選を片っ端から読む人もいれば、判旨だけ読む人もいる。しかし、それでは「労多くして益少なし」である。判例を学習する上で重要なのは「事実の概要」と「判旨」である。「事実の概要」の部分を事例問題と考え、何が問題となっているのかを考える。その上で、「判旨」を読んでその問題に対し裁判所がどのような結論を示したのか、また、そのような結論に至ったのはなぜかをじっくりと考えることが重要である。判例はある事実に対する判断にすぎないので、事実が変われば結論が正反対になることもある。判例学習において「暗記」は無用である。むしろ、百選を使って徹底的に考える学修を行うべきである。百選掲載の全ての判例を均等に学習するのは効率が悪い。むしろ、重要な判例に絞り、メリハリをつけて学習すべきである。LECの「判例百選スピード攻略講座・刑法」では、重要度に応じて判例を4つのランクに分けて効率的に学習できるように配慮しているので参考にしていただければ幸いである。

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