2022年(令和4年)予備試験 論文式試験 論点的中実績
司法試験受験指導42年、LECは答練・模試において2022年も多くの本試験出題論点を的中させました。
- ★★★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験に出題されたもの
- ★★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験で一部出題されたもの
- ★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験を解く際に参考になったもの
【行政法】[論点:原告適格]
本試験 行政法[設問①]
指定文化財の指定処分について取消訴訟の出訴期間経過後に無効確認訴訟が提起されたという事案。行政事件訴訟法第36条に定める原告適格が認められるか否かを問う問題が出題されました。
的中 ハイレベル論文答練第6回 行政法★
場外車券販売施設の設置許可処分について取消訴訟が提起されたという事案。処分の名宛人以外の者に原告適格が認められるか否かを問う問題を出題しました。
【民事訴訟法】[論点:重複起訴の禁止]
本試験 民事訴訟法[設問2 ア]
土地総有権の確認請求訴訟の係属中に、所有権に基づく当該土地の明渡しを求める別訴が提起された事例。別訴提起の適法性について、重複起訴が禁止されている趣旨(142条)を踏まえて検討する問題が出題されました。
的中 ハイレベル論文答練第6回 民事訴訟法[設問2(1)]★
貸金債務不存在の確認請求訴訟の係属中に、当該貸金の返還を求める別訴が提起された事例。別訴提起の適法性について、重複起訴が禁止された趣旨(142条)を念頭に置いた検討を求める問題を出題しました。
【刑法】[論点:共謀の射程(共謀の因果性)]
本試験 刑法[設問①]
母親から窃盗を指示された子が、指示された目的物以外の物を窃取したという事案。具体的な事実関係の下、母親に共同正犯が成立するとした場合に、当初の共謀において窃取の目的とされていた物と実際に窃取した物との相違を踏まえつつ、共謀の射程(共謀の因果性)を検討した上で、いかなる範囲で共同正犯が成立するかを問う問題が出題されました。
的中 ハイレベル論文答練第1回 刑法★★
暴行・脅迫を指示された者が、実際には殺人を行ったという事案。共謀の射程(共謀の因果性)を検討した上で、いかなる範囲で共同正犯が成立するかの検討を求める問題を出題しました。
【刑法】[論点:事後強盗罪における窃盗の機会]
本試験 刑法[設問②]
事後強盗罪の成否が問題となる事案。設問における具体的事実を摘示しつつ、同罪の既遂の成立を否定する論拠を説明するにあたり、その論拠の一つとして、238条の「暴行」が窃盗の機会になされたものではないことの指摘を求める問題が出題されました。
的中 論文公開模試 刑法★★★
住居侵入窃盗を行った者が、再度被害者の自宅に戻ったところ被害者に見つかったため、逮捕を免れる目的で被害者に暴行を加えて逃走したという事案。事後強盗罪の成否を検討するに当たり、同暴行が窃盗の機会に行われたものであるかどうかが問題となることを指摘した上で、具体的な検討を求める問題を出題しました。
【刑事訴訟法】[論点:場所に対する令状による捜索の範囲]
本試験 刑事訴訟法(下線部①の捜査の適法性)
覚醒剤営利目的譲渡被疑事件の捜査の過程で捜索差押許可状に基づいて捜索を実施した事案。被疑者方の玄関内にいた被疑者の妻が所持していたキャリーバッグを、被疑者方を捜索場所とする令状に基づいて捜索することができるかを問う問題が出題されました。
的中 ハイレベル論文答練第6回 刑事訴訟法★★★
覚醒剤取締法違反事件の捜査の過程で捜索差押許可状に基づいて捜索を実施した事案。被疑者方の玄関内にいた第三者が所持していたボストンバッグを、被疑者方を捜索場所とする令状に基づいて捜索することができるかの検討を求める問題を出題しました。
【刑事訴訟法】[論点:令状呈示後の搬入物に対する捜索差押令状の効力]
本試験 刑事訴訟法(下線部②の捜査の適法性)
覚醒剤営利目的譲渡被疑事件の捜査の過程で捜索差押許可状に基づいて捜索を実施した事案。同令状呈示後に帰宅した同居人たる息子が所持するボストンバッグを、被疑者方を捜索場所とする令状に基づいて捜索することができるかを問う問題が出題されました。
的中 ハイレベル論文答練第6回 刑事訴訟法★★
覚醒剤取締法違反事件の捜査の過程で捜索差押許可状に基づいて捜索を実施した事案。同令状呈示後に配達された被疑者宛の荷物を、被疑者方を捜索場所とする令状に基づいて捜索することができるかの検討を求める問題を出題しました。同令状呈示後に配達された被疑者宛の荷物を、被疑者方を捜索場所とする令状に基づいて捜索することができるかの検討を求める問題を出題しました。
【法律実務基礎科目(刑事)】[論点:共犯者供述の信用性]
本試験 法律実務基礎科目(刑事)[設問①小問(1)]
共謀共同正犯による強盗致傷事件を題材とした事案。検察官が共犯者の供述の信用性が認められると判断した思考過程について、共犯者供述の特徴を踏まえた上で、同供述の内容と証拠による客観的事実の整合性を具体的に検討することが求められる問題が出題されました。
的中 ハイレベル論文答練第6回 刑事実務基礎[設問3小問(3)]★★
共謀共同正犯による強盗致傷事件を題材とした事案。裁判所が共犯者の供述を証拠とするにあたり注意すべき点として、共犯者供述の特徴の説明を求める問題を出題しました。
的中 論文公開模試 刑事実務基礎[設問1]★★
窃盗事件を題材とした事案。検察官が被告人の変遷前の供述は信用性に乏しく、変遷後の供述が信用できると判断した思考過程について、変遷前と変遷後の供述それぞれについて、供述の内容と証拠による客観的事実の整合性を具体的に検討することを求める問題を出題しました。
【法律実務基礎科目(刑事)】[論点:接見等禁止と罪証隠滅のおそれ]
本試験 法律実務基礎科目(刑事)[設問3]
証人尋問実施の前後で、検察官が接見等禁止の請求について異なる対応を採った理由について、証人尋問が終了していることを踏まえて、刑事訴訟法第81条所定の「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」の存否の検討を求める問題が出題されました。
的中 論文公開模試 刑事実務基礎[設問3]★★
裁判官が刑事訴訟法第89条第4項所定の「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」がないと判断した思考過程について、公判前整理手続が終了していることを踏まえて検討することを求める問題を出題しました。
【法律実務基礎科目(刑事)】[論点:公判前整理手続後の証拠調べ請求]
本試験 法律実務基礎科目(刑事)[設問4小問(1)]
公判前整理手続後になされた証拠調べ請求の当否の検討にあたり、刑事訴訟法第316条の32第1項の「やむをえない事由」の検討を求める問題が出題されました。
的中 ハイレベル論文答練第2回 刑事実務基礎[設問4]★
公判前整理手続後の証拠調べ請求が制限されていることを踏まえ、同手続後に新たな主張をすることが許容されるかについて検討を求める問題を出題しました。
2022年(令和4年)司法試験 論文式試験 論点的中実績
司法試験受験指導42年、LECは答練・模試において2022年も多くの本試験出題論点を的中させました。
- ★★★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験に出題されたもの
- ★★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験で一部出題されたもの
- ★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験を解く際に参考になったもの
【行政法】[論点:第三者の原告適格]
本試験 行政法[設問①]
山林を伐採して開発行為を行う申請に対する許可処分の取消訴訟が提起された場合を想定した事案。処分の名宛人以外で被侵害利益が異なる2名の者に原告適格が認められるかについて、問題文で参考判例を明示することによって、利益の相違に着目しながら検討することを求める問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練分析編第1回 行政法[設問1]★★
風俗施設の営業を行う申請に対する許可処分の取消訴訟が提起された場合を想定した事案。処分の名宛人以外で被侵害利益が異なる2名の者に原告適格が認められるかについて、問題文で両名が有する利益を明らかにするように促すことによって、利益の相違に着目しながら検討することを求める問題を出題しました。
【民法】[論点:94条2項・110条の類推適用の可否]
本試験 民法[設問1(1)]
不実の所有権移転登記がされた不動産において、その不実の登記が作出された過程に所有者の不注意があった場合。その登記などを信頼した当該不動産の買主が、94条2項・110条の類推適用などにより保護されるかを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練実戦編第1回 民法[設問2]★★★
不実の所有権移転登記がされた不動産において、その不実の登記が作出された過程に所有者の不注意があった場合。その登記などを信頼したが、信頼したことにつき過失のある当該不動産の買主が、94条2項・110条の類推適用などにより保護されるかを問う問題を出題しました。
【商法】[論点:任務懈怠責任と経営判断原則]
本試験 商法[設問2]
デュー・ディリジェンスを実施せずに事業譲渡契約を締結した代表取締役に対し、株主代表訴訟により任務懈怠責任(423条1項)を追及する場合。経営判断原則が適用されるかを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練分析編第1回 商法[設問3]★
共同株式移転の対価が相手方当事者である会社の株主に有利な条件であったことを理由に、株主が取締役の悪意・重過失による任務懈怠責任(429条1項)を追及する場合。経営判断原則が適用されるかを問う問題を出題しました。
【民事訴訟法】[論点:主観的追加的併合]
本試験 民事訴訟法[設問2]
被告側の工作により、原告が誤って実体のない会社に訴訟を提起してしまった事例。被告の主観的追加的併合が認められるかにつき、最判昭和62.7.17が主観的追加的併合を認めないとした論拠を参照しながら、問題の事案では当該判例の論拠が妥当しない(主観的追加的併合が認められる)という立場から立論することを求める問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練実戦編第1回 民事訴訟法[設問1(1)]★★★
損害賠償請求訴訟が提起された事例。被告の主観的追加的併合が認められるかにつき、最判昭和62.7.17が主観的追加的併合を認めないとした論拠を踏まえた上で、問題の事案では当該判例の論拠が妥当しない(主観的追加的併合が認められる)という立場から立論することを求める問題を出題しました。
【刑法】[論点:盗品の横領]
本試験 刑事系第1問[設問1]
窃盗犯人から盗品の保管を委託された者が盗品を隠匿した事案において、盗品の保管を委託された者について、横領罪の成立を肯定する立場からなされた各主張の当否を検討させる問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練実戦編第2回 刑事系第1問[設問1]★★
盗品の横領を題材として、窃盗犯人から盗品の保管を委託された者がその盗品等を領得した事案。横領罪の保護法益や委託信任関係の性質についての検討を通して、盗品の保管を委託された者について、委託物横領罪や占有離脱物横領罪の成否の検討を求める問題を出題しました。
【刑法】[論点:占有の存否]
本試験 刑事系第1問[設問2]
窃盗罪の成否を検討するにあたり、窃盗罪における占有の存否の判断基準に言及した上で、被害者が飲食物の宅配のために一時的に道路脇に停めていた原動機付自転車が「他人の財物」に該当するかを検討する問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練実戦編第1回 刑事系第1問[設問2]★
被害者がその所有するバッグをベンチに置き忘れてその場を立ち去った後、行為者がバッグを持ち去った事案において、窃盗罪における占有の存否の判断基準に言及した上で、ベンチに置き忘れられたバッグが「他人の財物」に該当するかを検討しつつ、窃盗罪の成立を肯定する見解と否定する見解の双方について論述を求める問題を出題しました。
【刑事訴訟法】[論点:訴因変更の要否]
本試験 刑事系第2問[設問2]
小問1では、公訴事実に特定の実行行為の方法・態様が記載されていた事案。訴因変更を経ないまま、行為者が「何らかの方法」で実行行為をおこなったと認定することができるか(訴因変更の要否)を検討させる問題が出題されました。小問2では、共謀の有無が争われた事案。争点を顕在させるための措置(争点顕在化措置)を経ることなく、公訴事実に記載された日にちではなく、被告人が何ら防御活動を行っていない日に謀議が成立した旨を裁判所が認定することができるかを検討させる問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練実戦編第2回 刑事系第2問[設問2]★★★
公訴事実に実行行為者として「甲」と記載されていた事案。訴因変更や争点顕在化措置を経ないまま、実行行為者は「甲及び乙」であるという認定をすることができるか(訴因変更の要否)の検討を求める問題を出題しました。