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予備試の過去問と司試の過去問!?

大塚裕史の刑法通信

刑法コラム第41回

予備試験刑法の口述試験対策!?

学習法

2022.10.03

予備試験の論文試験を突破すると、最後の関門として「法律実務基礎科目」について口述試験がある。民事と刑事の2科目について、試験官と受験生が一問一答の形式で行う口頭試験である。そのうち、刑事法分野では、冒頭で刑法についての質問がなされ、その後、刑事訴訟法に関する質問が行われる。今年の場合、論文試験の合格発表が10月20日で、口述試験が11月5日・6日であるから、論文合格発表からわずか2週間後に口述試験が実施される。そのため、試験のための準備期間は短く、効率的な対策を行わなければならない。多くの受験生は、直前対策として『基本刑法Ⅱ各論』を読み返していると聞く。まず、試験に出る可能性がある重要な構成要件の内容や基本的な定義を再確認しておくべきである。そして、何よりも口述試験の過去問を徹底的に研究しておくことが不可欠である。過去問を見ると、平成25年度以降、令和元年を除き、毎年財産犯からの出題がある。具体的には、窃盗・強盗・詐欺・恐喝・横領罪である。社会法益からの出題は2回ありいずれも放火罪である。国家法益からの出題も2回あり公務執行妨害罪と犯人隠避・証拠偽造罪である。各論だけでなく総論からの出題もあるが、論文試験の重要テーマばかりであるから特別な対策は不要であろう。万全の対策で口述を乗り切ってほしい。

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