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故意の認定の仕方!?

大塚裕史の刑法通信

刑法コラム第30回

故意の認定の仕方!?

総論

2022.07.11

故意とは犯罪事実の認識・認容をいう。そのため、受験生の中には、「…という事実を認識・認容しているので○○罪の故意がある」というように「認識・認容」を一気に説明しようとする答案が少なくない。しかし、「認識・認容」は4字熟語ではない。犯罪事実を「認識」しているだけでは足りず、犯罪事実を「認容」していることが必要なのである。したがって、故意の有無が論点になる問題では、行為者に犯罪事実の認識があることと、犯罪事実の認容があることを分けて説明するのが適切である。犯罪事実の認識を説明するためには、行為者の行為の危険性を基礎づけている諸事実を認識していることを示す必要がある。例えば、殺傷能力の高い包丁で被害者の人体の枢要部を突き刺しているという事実を認識している以上、生命侵害の認識があるというように説明すればよい。また、認容は行為者の心情であるから、問題文に示されている行為者の犯行動機に着目するとよい。被害者を恨んでいたとか、復讐をしようと考えていたという事実があれば、それを指摘して認容があることを説明すればよいであろう。司法試験では殺人罪のような重大な犯罪の場合、故意の有無が論点になることが少なくない。このような場合、当てはめにおいて、「認識」と「認容」は分けて説明するのが鉄則である。

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