0570-064-464

0570-064-464

menu

資料請求

資格取得・通信教育

受講相談 online
0570-064-464

0570-064-464

平日 9:30〜19:30 | 土日祝 10:00〜18:00

大塚裕史の刑法通信

大塚裕史の刑法通信

刑法コラム第97回

「公共の危険」に関する質疑応答!?

刑法各論

2024.01.08

  • 教授:司法試験(平25)、予備試験(令3)で出題された110条の「公共の危険」について検討しましょう。公共の危険とは何ですか。
  • 学生:不特定または多数人の生命または身体・財産に対する危険をいいます。
  • 教授:110条の公共の危険についてはどのような見解の対立がありますか。
  • 学生:建造物への延焼を経由して公共の危険が発生することが必要であると解する限定説も有力ですが、判例はそのような限定は不要であるとしています。
  • 教授:判例の立場から、「周囲に建物もない無人の採石場で、甲が1台の自動車(X車)に放火したところ、並列して駐車されている2台の自動車(A車、B車)に延焼する危険が生じた」という事例で公共の危険が認められますか。
  • 学生:A車、B車に延焼する危険があったのですから公共の危険が認められます。
  • 教授:A車、B車は特定少数人の財産ではありませんか。そうだとすると、公共の危険とはいえないのではないですか。
  • 学生:A車、B車は少数人の財産ですが、不特定の人の財産だということをどのように説明すればよいのでしょうか。
  • 教授:A車、B車は、甲の放火とは無関係に「偶然」にもX車の隣に駐車されていたにすぎず、他の誰が被害者になったか分からないという意味で、危険は「不特定の人」の財産に及んだといえるのです。
  • 学生:特定少数人の財産に対する危険では公共の危険とはいえないことがよく分かりました。

12/14(土)開講!司法試験過去問を徹底的に検討します!
司法試験〈刑法〉全過去問から導く合格答案の道しるべ

記事一覧

カテゴリーで探す
年度で探す

すべて表示