更新日:2024年7月11日
- このページのまとめ
- 徳島県庁では、印刷工場をリノベーションして県民の生活向上に貢献する拠点を作る「awa 臨港プロジェクト」等の経済活性化に力を入れており、県の中心として国や市町村と連絡・調整をとりつつ、県民の安心安全で豊かな暮らしに貢献できます。
- 徳島県庁の行政職職員は、平均給与月額435,488円、平均賞与1,677,100円、平均年収6,902,956円、平均退職金22,022,000円となっています。地方公務員の平均給与月額360,949円と比較しても、平均より高めな給与です。
- 徳島県庁の採用試験は、出題範囲が広く計画的な対策が必要です。公務員試験の情報収集とスケジュール管理が成功の鍵となります。また、他の自治体や国家公務員試験と併願することも考慮し、幅広い選択肢を検討しましょう。
- 監修者:熊井 遊 LEC専任講師
- 関西LEC各本校および大学の非常勤講師・学内講座を担当。科目対策にとどまらず、公務員試験情報、ES・面接対策など、マンツーマンで徹底的に受講生に寄り添う指導スタイル。
熊井 遊 LEC専任講師
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徳島県庁で働くって?
徳島県はこんな自治体
徳島県は、山地が多く全面積4,146.99平方キロメートルのおよそ8割を占めています。1,000メートルを越える山も数多くあります。徳島県内の最も高い山は四国山地中の剣山で、標高1,955メートル、四国第2の高山です。その剣山を中心とした剣山地は県を南北に分ける分水嶺で、その北方を流れる吉野川は水源を遠く高知県に発し、本県に入って大歩危・小歩危の深い峡谷を作り、三好市から東に転じ、東流するにしたがって広く、くさび形の徳島平野をつくっています。徳島県内どの地域も温暖で、夏季と秋季は多雨となり冬季の降水量や降雪量は少なく生活しやすい県です。概ね徳島平野以北は瀬戸内海式気候、四国山地以南は太平洋側気候に属しています。徳島県の観光は、鳴門の渦潮や大歩危・小歩危、剣山などの雄大な自然です。海や川では、サーフィン、スキューバダイビング、ラフティングなどのアウトドアスポーツも盛んに行われています。特に、「阿波おどり」に関しては、全国から大勢の観光客が訪れ、街全体が熱気に包まれます。自然や観光名所がたくさんあるのが、徳島県の魅力です。
徳島県庁の仕事内容・魅力
徳島県は、さまざまな仕事を総合して行う「一般行政職」、道路や河川を担当する「土木職」、建築物の申請や検査などを行う「建築職」、社会福祉に携わる「福祉職」、他には、警察職の事務的な業務を行う「警察行政職」、「機械・電気職」、「環境職」、「農学職」、「農業工学職」、「林学職」などがあります。
行政事務で採用されると、主に県庁各課(県警本部を除く)のほか、行政県税事務所、児童相談所、保健福祉事務所、環境森林事務所、農業事務所、土木事務所に配属されます。職務内容としては、施策の企画・立案・推進や条例・規則の制定などの政策的なものから、予算・経理、県税の賦課徴収、用地交渉、福祉のケースワークまで広範囲にわたります。生活に密着した業務から、比較的規模の大きな課題に挑むことも多いため、長期的なプロジェクトに関わることも多く、結果を出すことを魅力に感じる人も多くなっています。たとえば、「awa 臨港プロジェクト」は、今は使われなくなった印刷工場をリノベーションして、「建築の力」で地方における生活を豊かにするためのきっかけづくりを目指す、徳島県主催のプロジェクトに参加できるのも。徳島県で働く魅力です。
徳島県庁のキャリア
徳島県庁では、異なる職場で業務経験をすることで幅広い視野や能力を身につけるため、様々な分野の職場に異動します。徳島県職員としての自覚を高め、職務上必要な基礎知識習得のために、様々な内容を盛り込んだ初任者研修を実施しています。徳島県では、事務と技術の職種の垣根を越えた交流による職域の拡大を推進しており、職種に関わらず、知識・経験・能力を活かした部長職をはじめとする様々な活躍の場が広がっています。たとえば、平成28年度の実例では、「総合土木」職 → 徳島県の政策の要である「政策創造部長」に登用しています。また、「獣医師」職 → 本県西部圏域における総合的施策の企画立案等を行う「西部総合県民局副局長」に登用した実績があります。
昇任では、経験や勤務成績等に基づく選考により行われています。行政事務職では、原則、主事級(主事・主任主事)を10年以上経て、係長級である主任になります。その後は、経験や勤務成績等に応じて昇任します。研修では、職場の身近な先輩が、新人職員(新規採用から3年未満の職員)に対し、職場生活の相談をはじめ、職場のマナーやルールなどの基本的なビジネススキルの習得等に必要な指導・助言を行うことにより、新人職員の県職員としての自覚を促し、職場への円滑な適応や職務遂行能力の早期習得を図っています。この制度の活用により、新人職員は、早期に職場にとけ込むことができるようになるとともに、自身が抱える様々な悩みを相談できる良き相談相手ができ、社会人生活を円滑にスタートできる環境が整っています。
徳島県庁の給料・年収
徳島県職員の初任給(令和4年4月1日現在)については、以下の通りです。
一般行政職区分で大学卒程度: 193,700円となっていますが、条例などの改正により変更されることがあります。なお職務の経歴(資格免許職は、資格免許取得後の職務の経歴)などにより加算される場合があります。状況により扶養手当、通勤手当、住居手当等が支給されます。また、一定の職歴や上位の学歴がある人には、その経歴に応じて所定の金額が加算されます。
徳島県職員の行政職職員の平均年齢43.4歳、平均給与月額435,488円、平均賞与1,677,100円、平均年収6,902,956円、平均退職金(60歳定年)22,022,000円となっています。地方公務員の平均年齢42.1歳、平均給与月額360,949円ということを考えると平均より高めな給与です。一般行政職(大学卒)の経験年数別の平均給与月額は、経験年数10年で283,527円、経験年数20年で362,797円、経験年数25年で384,155円、経験年数30年で402,939円となっています。定年の段階的引上げに伴い、定年が65歳になるまでの間、引き続き再任用制度が設置されています。徳島県の福利厚生は職員に手厚く支援されています。
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徳島県庁の採用試験について
徳島県庁採用試験の採用区分と受験資格・年齢制限
試験区分について
大学卒業程度の採用試験では行政事務、学校事務、警察事務、病院事務、技術(電気、電気(設備)、機械、建築、総合土木、農業、農業(畜産)、林業、水産、化学)、薬剤師、管理栄養士、心理、保健師、福祉、少年補導職員の職種を募集しています。
受験資格・年齢制限について
大学卒業程度、行政事務の試験区分の受験資格は以下の通りです。
- <2024年度の場合>
- 日本国籍を有する人
- 昭和63年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人
- 平成15年4月2日以降に生まれた人で大学を卒業した人又は令和7年3月31日までに卒業する見込みの人(人事委員会が同等の資格があると認める人を含む)
徳島県庁採用試験の倍率・難易度・合格者推移
試験区分 | 採用予定 人数 |
申込者 | 第1次試験 受験者数 |
第1次試験 合格者数 |
第2次試験 受験者数 |
最終 合格者数 |
---|---|---|---|---|---|---|
行政事務 | 56名程度 | 437人 | 365人 | 114人 | 109人 | 80人 |
徳島県庁の採用試験の試験内容
試験科目 | 試験時間 | 内容 | 配点 | 第1次試験 | 教養試験 | 2時間30分 |
|
40点 |
---|---|---|---|---|
専門試験 | 2時間15分 |
|
60点 | |
第2次試験 | 論文試験 | 1時間30分 |
|
40点 |
口述試験 | - | 主に人物、能力、性格等をみるため、プレゼンテーション及び個別面接 【プレゼンテーション】 第1次試験合格通知に記載された課題について、個別に自分の考えを1分以上2分以内で自分の言葉で述べる |
160点 | |
適性検査 | - | 公務員として職務遂行上必要な素質及び適正について、書面による検査 | - |
徳島県庁の採用試験の日程について
第1次試験 | 6月16日(日) |
---|---|
第1次試験合格発表 | 6月下旬 |
第2次試験 | 論文試験・適性検査 7月6日(土) 口述試験 7月12日(金)〜7月24日(水)のうち指定する1日 |
最終合格発表 | 7月下旬 |
徳島県庁採用試験の試験対策
試験勉強のコツは?
徳島県庁の採用試験は、他の公務員試験と併願がしやすい自治体です。
第1次試験の筆記試験では、教養系科目として、苦手意識が強い数的推理を中心に早い時期から対策を立てる必要があります。また、文章理解(現代文・英文)は平均得点率が高くなるため、安定して得点を得られるようになった時期から、いかに短時間で正解を得られる学習に移行する事をおすすめします。また、専門系科目では、法律及び経済分野は、理解するのに時間がかかりますが、問題演習を通して理解を定着させる勉強法も大切となってきます。
第1次試験合格者を対象に実施される第2次試験ですが、面接試験は、事前に自分の考えやエピソードをまとめ、面接試験の実践練習をできる環境を準備しておくことが大切です。自分自身が、どのように見られているのか、第三者に客観的な評価をしてもらえる環境も必要となりますので、しっかりと対策を立てておきましょう。
試験勉強時間の目安
公務員試験合格に必要とされる試験勉強時間は、今までの学習量に大きく左右されますが、一般的には1,000〜1,200時間必要だとされています。大学3年生の春ごろから勉強をスタートさせる方が多いです。大学生活において、ゼミや部活動、社会活動、アルバイトなど学生ならではの様々な経験を積むことは、面接試験対策やエントリーシート作成時のエピソードに不可欠となります。そのため、大学3年生の秋ごろまでは、学習ペースは週20〜30時間ほどの受験生が一般的です。概ね、年明けから、面接試験対策も加わり、学習時間が週40時間を超える事も通常です。
ただ、これらの学習スケジュールはあくまでも一般的なものです。公務員試験勉強を開始するまでの今までの学習状況や置かれている学習環境などを踏まえ、勉強スケジュールを個別に調整する必要があります。また、近年、大学3年生の間に留学する学生も増え、十分な学習時間を確保できない事もありえます。そのため、個別に合った勉強カリキュラム及びスケジュールを作成し、必要であれば、大学2年生から勉強を前倒しする必要があります。なにか不明点があれば、一人で悩まずに気軽に相談してきてください。
併願について
徳島県庁の採用試験は地方上級(都道府県・政令指定都市の大卒程度試験)に分類されるため、国家公務員総合職試験、国家公務員一般職試験、及び、国家専門職試験(国税専門官、財務専門官、労働基準監督官など)、裁判所事務官などとも併願が可能になります。地方公務員のB日程、C日程、D日程とは日程が重複しないため、受験が可能です。地方公務員の中には、A〜D日程以外に独自に日程を設ける自治体もありますので、スケジュールをしっかり調整して、数多くの併願先を検討することが公務員試験合格において大切です。
また、民間企業と併願を考えている受験生は、準(みなし)公務員として、国立大学法人など、仕事内容や採用試験において、公務員と概ね同じ内容ですので、併願先として検討するのも良いでしょう。民間企業と併願して公務員試験合格を目指される方を含め、採用試験は多岐にわたっているため、学習面はもちろん、それ以外にも情報戦となりますので、是非一度、気軽に相談しに来てください。
よくある質問 ※2024年度の徳島県大卒行政事務
- Q.徳島県の試験科目は?
- A.第1次試験は教養試験、専門試験が課されます。第2次試験は論文試験、適性検査、口述試験で人物についての個別面接とプレゼンテーションです。
- Q.徳島県の試験日程は?
- A.第1次試験日は6月中旬、第2次試験日は適性検査と論文試験が7月上旬、口述試験が7月中旬から下旬までの間で指定する1日です。最終合格発表日は7月下旬です。
- Q.徳島県の受験資格(年齢)は?
- A.日本国籍を有する人で、昭和63年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人、平成15年4月2日以降に生まれた人で大学を卒業した人又は令和7年3月31日までに卒業する見込みの人(人事委員会が同等の資格があると認める人を含む)が受験できます。
まとめ
公務員試験は情報戦です。採用スケジュールは年度によって変化しますし、受験案内も丁寧に告示してくれません。 受験案内の情報収集が公務員試験の第0次試験と言っても過言ではありません。また、徳島県庁職員を第一志望であっても、他の自治体や国家公務員などを併願するのが就職活動においては大切です。採用試験は既に働いている自治体の職員などが一緒に働きたいと思う人を採用します。したがって、筆記試験勉強のみに注力するのではなく、受験生の人柄を存分に発揮できるよう面接試験対策も早い段階から対策を立てていく必要があります。目指す自治体などや、受験生の置かれた環境がそれぞれに異なる事から、合格に効率的な戦略や日々の学習管理など相談してもらえる環境を確保することが大切になります。また、一緒に切磋琢磨できる仲間の存在が学習のモチベーション維持に大きく左右します。