更新日:2024年8月2日
最新の公務員試験の内容・流れ・日程や併願方法について解説します。
公務員になるための流れ【モデルケース】
公務員になるまでのスケジュールや流れを説明します。
<全体的な流れ>
1:出願
主に5〜6月にある公務員試験は、2〜5月頃に試験案内が各自治体・職種別に公表されます。3〜4月頃から受付が開始され受験申し込みが始まります。ほとんどがインターネット受付となっています。出願時にエントリーシート提出が必須になる場合がありますので、前もっての準備が必要です。
2:1次試験
筆記試験が実施されます。内容は、教養・専門択一試験・論文試験・専門記述試験等が実施されます。専門記述は国家総合職・東京都・裁判所一般職・国税専門官・財務専門官・労働基準監督官など、一部の試験種のみで実施されます。最近では、SPIやSCOAといった基礎能力検査が実施される場合もあります。
3:2次試験以降
1次試験合格者を対象に人物試験。いわゆる面接試験が実施されます。面接試験の内容は様々で個別面接、集団面接、集団討論、グループワークなどが行われています。また、1回だけではなく3次、4次と複数回実施する試験もあります。
4:採用面接
最終合格者を対象に、受験生の意思確認を行う場として実施されています。併願状況や複数合格した場合どうするのかなどが問われます。なお、国家総合職や国家一般職では、各府省及び機関が採用面接として『官庁訪問』を実施します。最終合格=内定ではありません。
5:内定
内定、内々定は8月〜10月頃となっています。採用の多くは翌年4月ですが、既卒者や社会人は10月採用されるケースもあります。こういった早期採用は採用面談の際に話があがることがあります。
※これまでの流れはあくまでもモデルスケジュールであり、実施年によって変わる可能性があります。
《2024年度》国家公務員試験の概要
国家公務員一般職を例に見ていきましょう。
1:受験資格
- 1 1994(平成6年)4月2日〜2003(平成15)年4月1日生まれの者
- 2 2003(平成15)年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
- (1)大学を卒業した者及び2025(令和7)年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
- (2)短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び2025(令和7)年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
2:申込期日
申込みは、インターネットより行う。
2024(令和6)年2月22日(木)9:00〜3月25日(月)受信有効
3:試験日程
第1次試験日 | 6/2(日) |
---|---|
第1次試験合格者発表日 | 6/26(水) |
第2次試験日 | 7/10(水)〜7/26(金) ※第1次試験合格通知書で指定する日時 |
最終合格発表 | 8/13(火) |
官庁訪問について | |
官庁訪問事前予約 | 6/26(水)9:00以降 |
官庁訪問期間 | 7/2(火)〜9(火)、7/29(月)〜 |
4:試験科目・試験内容
試験 | 試験種目 | 解答題数 解答時間 |
内容 |
---|---|---|---|
第1次試験 | 基礎能力試験 (多肢選択式) |
30題 1時間50分 |
|
専門試験 (多肢選択式) |
40題 3時間 |
各試験の区分に応じて必要な専門的知識などについての筆記試験 | |
一般論文試験 | 1題 1時間 ※行政区分のみ |
文章による表現力、課題に関する理解力などについての筆記試験 | |
第2次試験 | 人物試験 | − | 人柄、対人的能力などについての個別面接 |
5:合格率
国家一般職(大卒程度)行政
(2023年度実施例)
採用地域別に実施されるため、それぞれ倍率が異なります。
採用地域 | 採用 予定数 |
申込者数 | 受験者数 | 1次 合格者 |
最終 合格者 |
最終倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|
北海道 | 230 | 1,003 | 798 | 599 | 457 | 1.7 |
東北 | 240 | 1,602 | 1,221 | 823 | 594 | 2.1 |
関東甲信越 | 690 | 8,476 | 5,787 | 2,845 | 2,098 | 2.8 |
東海北陸 | 350 | 2,523 | 1,922 | 1,068 | 712 | 2.7 |
近畿 | 430 | 3,132 | 2,312 | 1,164 | 822 | 2.8 |
中国 | 230 | 1,363 | 1,071 | 804 | 580 | 1.8 |
四国 | 130 | 962 | 764 | 469 | 360 | 2.1 |
九州 | 330 | 2,645 | 1,994 | 1,115 | 692 | 2.9 |
沖縄 | 70 | 610 | 449 | 238 | 161 | 2.8 |
国家公務員試験の併願は可能?
国家公務員試験の試験日は異なるため実質併願が可能です。
国家総合職、国家一般職の併願
- ①国家総合職 1次試験:3/17(日)
- ②国家一般職 1次試験:6/2(日)
総合職は一般職に比べ筆記試験のレベルが高く難関と言われている試験ですが、一般職志望の方もチャレンジしています。最終合格後に官庁訪問で内々定を獲得する必要があります。総合職のみ採用する省庁があります。
国家一般職・国税専門官の併願
- ①国税専門官 1次試験:5/26(日)
- ②国家一般職 1次試験:6/2(日)
国税専門官は、採用予定人数がここ数年多い試験であるため国家一般職受験生で併願する方が多い試験です。
試験内容も国家一般職(行政)対策にプラスαで商法や会計学を学ぶことで1次試験対策ができます。
※国家公務員だけでなく、試験日程が被らない限り併願は可能です。裁判所職員、都道府県庁、市役所など受験先を増やすことで合格のチャンスを広げることができます。
しかしながら、闇雲に併願を広げすぎることによって対策が定まらず合格から遠のいてしまう可能性もありますので併願先は慎重に選択し、効果的な対策方法を見つけましょう。
まとめ
主に国家公務員の試験スケジュールを例に解説しましたが、志望先の出願時期、試験日、出題内容を事前に確認したうえで学習をスタートすることをおすすめします。
併願先を全て決めてから始める受験生は、ほとんどいませんが、ある程度の志望先を念頭に置いて始めると効率よく対策することができます。
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