更新日:2024年1月29日
公務員になるには?種類や試験内容
一般枠で応募する際の方法や条件
一般的な行政職は、国家公務員の場合、人事院や各自治体が定める年齢条件(30歳前後が多い傾向)を満たしている人であれば、基本的に誰でも受験できます。稀に学歴制限が設けられている場合もあります。その他、行政職以外の職種では、国籍要件や身体的基準、指定された資格・免許の保有が必要な場合もあります。また、採用人数は比較的多い傾向にあります。
対象者 | 大学の新卒者、年齢条件を満たす新卒・既卒・社会人 |
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受験資格 | おおむね年齢要件 年齢上限は27〜35歳で設定されることが多い |
難易度 | 試験によって異なる 公務員試験の難易度 |
応募方法 | インターネット、郵送、持参 |
大卒程度と高卒程度の違い
試験で求められる区別は求められる学力の目安です。大卒程度の1次試験は基本的に「教養試験」「専門試験」「論文試験」が行われます。一方、高卒程度は「教養試験」と「作文試験」が行われます。大卒・高卒程度ともに2次試験で人物試験(面接)が行われています。1次試験の難易度的には大卒程度の方が高く、学習時間は長くなります。
最近では大卒程度の教養試験では民間就職試験で実施されているSPIやSCOAを使用している試験もあります。
経験者枠で応募する際の方法や条件
経験者枠は民間企業などでの職務経験がある人を対象としています。そのため上限年齢が高く設定されていることが多い傾向です。
即戦力になる人材採用目的としているため、民間企業などで1年?10年程度の職務経験が必要な場合が多く、その経験をどのように活かすことができるかが重要となります。
採用人数は少ないため、一般枠に比べると競争率は高い試験が多くなっています。
対象者 | 民間企業などで職務経験がある |
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受験資格 | 年齢要件 社会人経験の年数など |
難易度 | 試験問題は高卒程度レベル 倍率が20倍以上になることもある |
応募方法 | インターネット、郵送、持参 |
大卒で公務員になるには
大卒程度の公務員試験を受ける
一般的な方法としては「大卒程度」の試験を受験し最終合格することです。
国家公務員であれば、総合職・一般職・専門職。その他に地方上級試験、市役所、警察官、消防官などがあります。試験日程が被らない限り民間就職と同様に様々な試験を併願することができます。
国家公務員採用試験を受ける
国家公務員には総合職・一般職・専門職(国税専門官・財務専門官・労働基準監督官など)があり、それぞれに試験内容が異なります。また、試験日程が異なるためすべて受験することが可能です。
国家総合職は特に難易度が高いと言われる試験で、学習時間も他の公務員試験対策に比べかかります。さらに、最終合格後は官庁訪問で内定を獲得する必要があります。内定は最終合格者の3割程度と言われています。
高卒で公務員になるには
高卒程度の公務員試験を受ける
一般的な方法としては「高卒程度」の試験を受験し最終合格することです。
国家公務員であれば、一般職・専門職。その他に地方公務員試験の中級・初級を受験することになります。市役所、警察官、消防官にも高卒程度の採用があります。
年齢制限に注意
高卒程度試験を受験する際には年齢制限に注意する必要があります。高校を卒業後に一度民間企業に就職した後、公務員へ転職を考える場合など、卒業後一定の期間を過ぎると資格がなくなる可能性があるため注意しましょう。
公務員になるために必要な人物像とは
責任感・やり遂げる力がある人
仕事に対して責任感を持ち、やり遂げる力がある人です。公務員の仕事は、国や地域住民の生活を支えることです。責任感を持って最後まで仕事をやり遂げる力がある人が求められています。
協調性・コミュニケーション能力がある人
公務員は基本的に組織で動くため団体行動が中心となります。周りを気にせず自分だけのパフォーマンスを上げて仕事を行っていると、団体行動を乱しかねません。また住民対応は公務員の主な仕事です。住民との信頼関係を気づくためには高いコミュニケーション能力が必要です。
適応力がある人
例えば、地方公務員は3年に1回異動があり様々な職務を経験することによりゼネラリストを目指します。公務員は比較的短期間での異動が多いため、異動後に新しい業務に慣れ・習得し柔軟に対応することが求められます。
説明力がある人
担当する業務や決定事項を、上司や同僚、住民に説明することが多くあります。説明力がある人は、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしっかりおこない、わかりやすく伝えることができます。
民間企業からの公務員に転職できる?方法とは
民間企業から公務員に転職することは可能です。特に近年では公務員への転職を積極的に行う地方公務員も増えており、様々な採用枠を設けています。ご自身が転職したい職種や仕事内容を見つけたうえで試験対策を行いましょう。
大卒程度公務員を受験する
大卒程度試験は大学の新卒者だけでなく、年齢要件を満たす方を対象としています。年齢要件を引き上げる試験が増加傾向にあり(27〜35歳で設定される)、幅広く様々な経験を持つ人材が求められています。
試験内容は、主に1次試験(教養択一試験・専門択一試験・論文試験)、2次試験(人物試験)が行われます。また1次試験は4月〜6月(A日程)、7月(B日程)、9月(C日程)の期間に多く実施されていますが、最近では自治体別に設定されている特別枠・早期枠などもあり受験できるチャンスが増えています。
また、人物試験(面接)では新卒を受験対象としているため一度、就職活動の経験や社会人経験がある方は比較的対策しやすいでしょう。
しかし、上記で述べたように1次試験のボリュームがあり筆記試験対策に時間を要することが働きながらの試験対策には苦慮することになる可能性があります。
民間経験者採用試験を受ける
民間経験者採用試験は民間企業等での職務経験がある方を対象とした試験です。一般枠の大卒程度試験に比べると、募集される試験区分・人数は限定され専門知識や技能を備えた即戦力が求められています。
受験資格は年齢要件に加え、社会人経験年数(5年前後が多い)が必要です。自治体等によって求められる経験年数が異なるため必ず募集要項を確認してください。
試験内容は、主に1次試験(教養択一試験・論文試験(課題式・職務経歴・経験論文))、2次試験(人物試験)が行われます。また1次試験は9月に多く実施されています。筆記試験は一般枠大卒程度と比べて比重が低く、職務経験が重要となってきます。
面接対策は、これまでの職務経験を自分なりに掘り下げ、その経験を各自治体が抱える行政課題にどのように活かしていけるのかを考え、期待される仕事・人物像を知ることが必要です。
民間経験者採用試験は一般枠に比べて採用人数が少ないため、倍率が高くなる傾向にあります。論文・面接の対策に比重を置いて行いましょう。
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まとめ
公務員になるためには様々な方法があります。ご自身が公務員になるためにはどの試験なのかを確認し、それに対応した試験対策を行うことが必要です。まずは正確な情報を得ることが大切です。どの試験を受験すべきか、公務員試験は種類が多く、正確な情報を得ることが難しい状況になっており不安を抱えている場合にはLEC公務員受験相談をご活用ください。
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