更新日:2024年2月8日
国家公務員とは?
行政府・司法府・立法府それぞれの機関に勤務する公務員を国家公務員と言います。例えば行政府であれば1府13省庁などの国家機関に勤務します。
業務内容
国家公務員は、中央省庁や地方公共団体に所属し、政府の施策実現や行政サービスの提供に携わります。主な仕事には法令の制定・運用、政策企画、調査研究、予算編成・執行、行政手続きの遂行などがあります。国家公務員は社会全体に影響を与える公益的な使命を担い、国の発展と市民の福祉に貢献していきます。職種によって異なりますが、外交官、税務調査官など多岐にわたり、高度な専門性や知識が求められます。
収入
国家公務員の平均年収は約630万程度(国家公務員の平均給与月額は41万円、令和5年度における国家公務員の平均ボーナス額は、夏:約64万円、冬:約67万円)民間企業の平均月給の1.2倍にあたる額です。
さらに、国家公務員は手当も手厚く、扶養手当、地域手当、通勤手当、特殊勤務手当、管理職手当、時間外手当などの手当が基本給に加算されます。
参考:国家公務員給与の実態〜令和5年国家公務員給与実態調査〜
国家公務員に向いている人
国家公務員は、省庁・各機関などが管轄している分野のスペシャリストとしての役割が期待されており、国や国民の役に立ちたいという、社会への貢献意識が強く、献身心を持つ人が適しています。また、国家総合職と一般職では、適性が異なることもおさえておきましょう。
総合職と一般職の違いは
総合職・一般職で求められる能力や仕事の規模・内容なども異なってきます。
総合職とは
総合職は、いわゆる「キャリア官僚」と呼ばれる人たちです。主に国全体に係る政策・施策を企画するなど広域的視野に立ち、法律の制定、改正及び廃止なども行います。さらに、子育て支援であれば文部科学省や厚生労働省の両方に関わるなど、他省庁との調整が必要な業務も多数ありますので、他機関との連携・調整能力も高度なものが求められます。言わば国を背負って立つ国家公務員です。
一般職とは
一般職の場合、中央省庁や出先機関で総合職の政策立案をサポートする役割を担います。総合職以上に各分野を専門的に担当する傾向が強まります。
また、採用当初は受験した地域ブロック(行政区分の場合)「北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄」にある各省庁・地方支分部局で政策の実施を担当します。
待遇の違い
給与について
国家公務員の給与は法律に定められており、基本給にあたる「俸給」と諸手当が支給されます。
以下のように採用時から給与が異なってきます。
- 2023年(令和5年)4月1日の給与例
- ●国家総合職(大卒程度試験)
行政職員(−)2-1の場合 259,200円 - ●国家一般職(大卒程度試験)
行政職員(−)1-25の場合 222,240円
休暇について
勤務時間・休暇については総合職・一般職共通です。
原則として1日7時間45分で、土日及び祝日等の休日は休み。休暇には、年次有給休暇は20日の他に病気休暇、特別休暇(夏季・結婚・出産・忌引・ボランティア等)、介護休暇等があります。
昇進について
総合職はキャリアアップの機会が多く、昇進が速い傾向がある。一方で、一般職は比較的着実に昇進する傾向があります。
国家公務員になるには
国家公務員の中でも総合職・一般職・専門職とそれぞれ試験内容・難易度が異なります。
総合職の試験内容
国家総合職は公務員の中でも最難関と言われる試験です。春・秋と試験が行われており、教養区分は19歳から受験できる試験で民間就活との併願もしやすく、在学中に複数回受験が可能となりました。採用人数は春試験が多くを占めているため春試験受験者数が多い傾向です。
1次試験 | 実施時期:3月中旬
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2次試験 |
実施時期:4月中旬〜5月
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1次試験 | 実施時期:10月
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2次試験 |
実施時期:11月下旬
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一般職の試験内容
国家一般職(行政区分)では、専門記述式試験がなく論文試験の比重もそれほど高くないので、択一式試験対策がなんといっても重要です。
1次試験 | 実施時期:6月上旬
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2次試験 |
実施時期:7月下旬
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国家公務員試験合格のポイント!
次に、国家公務員試験に合格するためのポイントを見ていきましょう。
- 1. 国家公務員に興味を持ったら受験対策を始める!
- 特に国家総合職は公務員試験の中でも最難関の試験ですから、学習時間を多くとることに越したことはありません。総合職は専門試験(択一・記述)の比重がとても高いため、合格レベルに達するよう効率よく勉強できる環境(予備校利用など)を整えることも合格への近道です。
- 2. 勉強の計画・スケジュールをたてる
- 国家公務員の勉強する必要な科目数は一般職で教養科目、専門科目を合わせると30科目近くなります。
そのため闇雲に勉強をしてしまうと、直前期になっても対策するべき範囲を終わらなくなってしまう場合があるかもしれません。そうならないためにも、学習計画・スケジュールをたてることは重要です。ただし勉強開始当初に立てたスケジュールは定期的に見直しをしながら、公務員試験合格に向けて勉強をしていきましょう。 - 3. 興味ある官庁などの説明会に参加しよう
- 国家公務員として働く省庁が実施する説明会に参加することをおすすめします。
これは、最終的に「官庁訪問」を行うにあたってとても重要です。本試験直前になると、1次試験対策で時間的にも余裕がなく参加が難しい状況になりがちです。早いうちからスケジュールを立てましょう。また、長期間対策する中でモチベーション維持にもつながります。
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また、国家総合職・一般職を併願する特別カリキュラムもあります。LEC公務員合格者もおすすめの手厚いフォローサービスを活用しながらLECで最終合格を目指しましょう。
まとめ
国家公務員になるためには総合職・一般職とありますが、それぞれ仕事内容、勤務形態、試験内容、難易度が異なります。ご自身がなりたい公務員の姿はどちらなのか?将来像を見据えてから対策を始めましょう。
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