更新日:2024年11月18日
- このページのまとめ
- 京都府庁では、京都、大阪、奈良の三府県にまたがる「けいはんな学研都市」の構築に力を入れており、産学官連携した最先端の取り組みにも貢献しつつ、国や市町村と連絡を取りつつ様々な面から県民を支える業務を担います。
- 京都府庁の一般行政職職員の平均給料月額は306,204円で、これに各種手当を含めた平均給与月額は395,327円になっています。
- 京都府庁の採用試験は、出題範囲が広く計画的な対策が必要です。公務員試験の情報収集とスケジュール管理が成功の鍵となります。また、他の自治体や国家公務員試験と併願することも考慮し、幅広い選択肢を検討しましょう。
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京都府庁で働くって?
京都府はこんな自治体
京都府は人口約260万人で、日本列島のほぼ中央に位置しています。地形は南北に長く、その中央に位置する丹波山地を境にして気候が日本海型と内陸型に分かれます。土地ごとに様々な魅力を兼ね備えていることが特徴です。
「伏見稲荷神社」、「平等院鳳凰堂」など数を挙げればきりが無いほど、歴史的、文化的資源に恵まれ、観光で高い人気を誇っています。祇園祭や京都五山送り火など全国的に有名なイベントが数多くあり、毎年多くの観光客を魅了しています。日本海側の土地では自然が豊富で、農業や漁業などが盛んになっており、新鮮な海鮮料理など美味しい食を求めて訪れる人も後を絶たない程です。自然に恵まれた姿から洗練された都会の姿まで様々な魅力を持つ京都府はこれからも人々から愛され続けることでしょう。
京都府庁の仕事内容・魅力
京都府庁での業務は多岐に渡ります。道路や河川などの大規模な公共工事や高校、大学や児童相談所の設置、雇用、産業振興など、市町村の枠組みを超えて取り組む必要がある広域的、大規模な業務に携わることができます。政策の企画や立案、条例の制定や改定など、京都府の中心として、国や市町村と連絡・調整をとりながら、府民の安心安全、豊かな暮らしに貢献していく素晴らしい仕事です。
中でも京都府庁は京都、大阪、奈良の三府県にまたがる「けいはんな学研都市(正式名称:関西文化学術研究都市)」の構築に力を入れています。1987年のプロジェクト発足以来、産学官連携し、世界的な学術研究機関の誘致やインキュベーション施設の建設、最先端の都市基盤の実証実験などを実施し、次代のスマートシティに活用する技術を生み出し、世界に向け発信しています。このように京都府庁は時代の流れを理解した先進的な取り組みにも力を入れつつ、様々な面から府民を支えることのできる魅力的な職場であるといえるでしょう。
京都府庁のキャリア
京都府庁では長い歴史をかけて築き上げた文化や産業を生かし、京都府を活性化させ、府民の皆さんが住みやすいまちづくりに力を入れていらっしゃいます。その上で、幅広い分野に対応できる人材の育成に力をいれていらっしゃいます。時代の変化や府政の課題に、的確に対応できる知識や能力を習得出来るよう、自主性を重んじた各種研修が充実しています。
最初の配属の後は、多様な職務を経験するため、概ね3〜4年のサイクルで人事異動があります。業務の適性や希望を基に、総合的な判断の下、職員の能力が最大限に活かせるような配属がなされます。ベンチャーチャレンジ職員育成事業(例「ロケ誘致で地域が元気になる!京都丹波地域をモデルにしたローカルエリアブランディング」)など、人材育成において、職員の提案力を高める先進的な取り組みを行っています。
また、私生活も充実させつつ、キャリアも積んでいけるよう、ワークライフバランスを重要視されています。男性の育児参加や産休・育休の取得を推進しており、それに向けた職員同士の協力体制も整っています。職員一人一人の理想のキャリア実現に向けて、万全のバックアップ体制が京都府庁にはあるといえるでしょう。
京都府庁の給料・年収
2023年(令和5年)4月1日現在の一般行政職における状況は以下の通りです。
初任給(大学卒) | 194,200円 |
---|---|
平均年齢 | 41.3歳 |
平均給料月額 | 306,204円 |
平均給与月額 | 395,327円 |
【参考:国】 平均給料月額 | 322,487円 |
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京都府庁の採用試験について
京都府庁採用試験の採用区分と受験資格・年齢制限
試験区分について
大学卒業程度を想定した上級試験では一般行政の他に、総合土木、電気・電子・情報工学(知事)、電気・電子・情報工学(警察)、機械、建築、化学、農業、畜産、林業、水産、環境の区分があります。
その他に免許資格職試験、初級試験の採用試験があります
受験資格・年齢制限について
Ⅰ類(大卒程度)、一般行政の受験資格は以下の通りです。
- <2024年度の場合>
- 日本国籍を有する方
- 平成6年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人(学歴は問わないが、大学卒業程度の学力を必要とする)
- 平成15年4月2日以降に生まれた人で大学を卒業した人または令和7年3月末日までに卒業見込みの人、または人事委員会がこれらと同等の資格があると認める人
京都府庁採用試験の倍率・難易度・合格者数推移
試験職種 | 採用予定者数 | 申込者数 | 1次試験 受験者数 |
1次試験 合格者数 |
最終 合格者数 |
最終 合格倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|
行政A | 105名程度 | 487人 | 316人 | 176人 | 141人 | 2.2倍 |
行政B | 50人 | 15人 | 15人 | 4人 | 12.5倍 | |
行政A(10月) | 43人 | 22人 | 8人 | 2人 | 11倍 |
京都府庁採用試験の試験内容
試験科目 | 試験時間 | 試験内容 | 配点 | |
---|---|---|---|---|
第1次試験 | 教養試験 | 120分 | 選択解答制による多肢択一式、55問中40問解答 【26問必須解答】 社会科学(人権)、文章理解(英文、現代文)、判断推理、数的推理、資料解釈 【14問選択解答】 社会科学(法律・政治、経済、社会) 人文科学(地理、日本史、世界史、芸術) 自然科学(数学・物理、化学、生物、地学) |
75点 |
専門試験 | 90分 | 選択解答制による多肢択一式 【60問中40問選択解答】(以下3科目のうち1科目を選択解答、各科目40問) 総合政策、法律、経済 |
150点 | |
論文試験 | 90分 | 課題に対する理解力、思考力、表現力等についての記述試験(第2次試験時で採点) | 100点 | |
適性検査 | ― | 職務適正についての検査(第2次試験時で判定) | - | |
集団面接 | ― | 1グループ4名程度に対する集団面接(面接カードを面接の資料とする) | 125点 | |
第2次試験 | 口述試験 | 個別 | 個別面接 (第1次試験合格者が対象) |
400点 |
試験科目 | 試験時間 | 試験内容 | 配点 | |
---|---|---|---|---|
第1次試験 | 基礎能力試験(SPI3) | 70分 | 多様な業務に共通して求められる汎用的な知的能力についての筆記試験(SPI3(能力検査のみ)・多肢選択式) | 100点 |
自己アピール試験 | 90分 | 特筆できる経験等(表紙に記載の「求める人材像」を参照)に裏打ちされた、自身の能力等をアピールする記述試験 | 125点 | |
論文試験 | 90分 | 課題に対する理解力、思考力、表現力等についての記述試験 (第2次試験で採点) |
100点 | |
適性検査 | ― | 職務の遂行に必要な適性についての検査 (第2次試験で判定) |
― | |
アピール型個別面接 | ― | 自己アピール試験で記述した内容について自己アピールを行った後、個別面接 | 125点 | |
第2次試験 | 口述試験 | ― | 個別面接(第1次試験合格者が対象) | 400点 |
京都府庁の採用試験の日程について
第1次筆記試験 | 6月16日(日) |
---|---|
第1次口述試験等受験対象者発表日 | 6月21日(金) |
第1次試験口述試験等 | 6月26日(水)〜7月2日(火)のうち指定する1日 |
第1次試験合格者の発表 | 7月10日(水) |
第2次口述試験 | 7月18日(木)〜7月24日(水)のうち指定する1日 |
最終合格発表日 | 8月9日(金) |
京都府庁採用試験の試験対策
試験勉強のコツは?
一般的に専門科目が課される公務員試験において、筆記試験で問題数が多い重要科目は教養科目で文章理解と数的処理、専門科目で憲法、民法、行政法、経済原論と言われています。重要科目を中心に学習を進め、自分の得意分野に合わせて科目の学習にメリハリをつける戦略を取ることにより、得点力の向上が見込めます。
また、近年の公務員試験において、専門科目の準主要科目と言われる学系科目(政治学、行政学、財政学、経営学等)の得点力の重要性が高まっています。京都府庁もこの例に漏れません。特に京都府庁では教養科目で人文科学・自然科学の出題が無く、専門科目も出願する区分(総合政策・法律・経済)によって出題科目も異なる特徴があります。主要な科目の早めのマスターを心掛けて、準じて重要な科目にいかに時間を割けるかがカギです。
しかし、筆記択一試験対策にだけ特化する形ではいけません。京都府庁は最終合格者の決定は2次試験の結果により決定する、いわゆるリセット方式を採用していますので、筆記択一試験対策に偏るのではなく、面接対策も含めバランスよく行っていく必要があります。
試験勉強時間の目安
一般的な公務員試験で教養試験のみを対策する場合には300〜500時間が必要と言われています。一方、国家公務員一般職試験などのいわゆる専門試験も課される試験を併願する場合には、概ね1000〜1200時間が必要とされています。つまり、京都府庁の試験にあたっては、長期的な計画を立てつつ、効率的な学習が求められると言えるでしょう。学業や仕事をやりながら、筆記対策、論文対策、面接対策とやらなければいけない事が多岐に渡る中で、優先順位を見誤らない事が重要です。焦らずに、周りに頼りつつ、自分の事を客観的に分析しながら合格に向けて取り組んでいきましょう。
併願について
日程的には、いわゆる地方上級の日程含まれるため、専門試験が課される京都府庁の対策をすることによって、国家公務員総合職試験、国家公務員一般職試験、国税専門官、財務専門官、労働基準監督官などの国家専門職試験、裁判所職員採用試験とも併願が可能になります。また、例年5月に行われる東京都庁や特別区、7月や9月の市役所とも日程が重複していないため受験が可能です(筆記択一試験が教養試験のみ出題の自治体も含む)。さらに、国立大学法人等も可能になるため、考えられる併願先の数も充実しているといえます。
よくある質問 ※2024年度の京都府職員一類行政A
- Q.京都府の試験科目は?
- A.第1次試験は筆記試験で教養試験、専門試験、論文試験、口述試験で適性検査と人物についての集団面談が課されます。第2次試験は口述試験で人物についての個別面接です。
- Q.京都府の試験日程は?
- A.第1次筆記試験は6月中旬、第1次口述試験は6月下旬から7月上旬の間で指定する1日、第2次試験は7月中旬から7月下旬の間で指定する1日、最終合格日は8月上旬です。
- Q.京都府の受験資格(年齢)は?
- A.日本国籍を有する人で、平成6年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人、 平成15年4月2日以降に生まれた人で大学を卒業した人または令和7年3月末日までに卒業見込みの人、または人事委員会がこれらと同等の資格があると認める人が受験できます。
まとめ
京都府庁は、京都府に定住しつつ、府民のために働くことができる、非常にやりがいのある仕事です。そして、育休や産休などの制度も充実しており、継続して働くことのできる職場であるといえます。京都府庁では 福祉、医療、介護、子育て、教育など、県民一人ひとりの生活に直結する課題につき変化を的確に捉え、きめ細かなサービスを提供していくための人材育成に力を入れています。長い歴史をかけて築き上げた文化や産業を生かし、京都府を活性化させ、府民の皆さんが住みやすいまちの実現に向けて、全職員の皆さんは熱意をもって、全力で取り組んでいらっしゃいます。このようにやりがいを感じながら、幅広い業務に対応できるスキルを身に付けることが出来る京都府庁のお仕事は将来の皆さんの職業の一つとしてオススメ出来るものとなっています。
- 監修者:LEC実力派の講師陣
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