兵庫県庁で働くには？採用試験の難易度や倍率、試験日程について解説

このページのまとめ

兵庫県庁は、神戸開港以来の国際色豊かな特徴を生かした海外の自治体との国際的連携を進めており、国際社会の発展に貢献する事業に積極的に取り組んでいます。長期的なプロジェクトに関わることも多く、大規模な社会課題に挑むこともできます。

兵庫県庁の行政職職員は、平均給与月額396,602円、平均賞与1,743,600円、平均年収6,941,000円、平均退職金23,282,000円となっています。地方公務員の平均年齢42.1歳、平均給与月額360,949円と比較しても平均より高めの給与です。

兵庫県庁の採用試験は、出題範囲が広く計画的な対策が必要です。公務員試験の情報収集とスケジュール管理が成功の鍵となります。また、他の自治体や国家公務員試験と併願することも考慮し、幅広い選択肢を検討しましょう。

目次

兵庫県庁で働くって？

兵庫県はこんな自治体

兵庫県庁の仕事内容・魅力

兵庫県庁のキャリア

兵庫県庁の給料・年収

兵庫県庁の採用試験について

兵庫県採用試験の採用区分と受験資格・年齢制限

採用区分について

受験資格・年齢制限について

兵庫県庁採用試験の倍率・難易度・合格者数推移

兵庫県庁採用試験の試験内容

兵庫県庁の採用試験の日程について

兵庫県庁採用試験の試験対策

試験勉強のコツは？

試験勉強時間の目安

併願について

よくある質問

まとめ

兵庫県庁で働くって？

兵庫県はこんな自治体

兵庫県は、北は日本海、南は瀬戸内海の2つの海に接している県です。本州で2つの海に接している県は、両端である青森県と山口県を除けば兵庫県のみです。兵庫県は、神戸港を中心に国際性の高い地域として発展し、数多くの国際関係機関を有し、大阪、京都とともに関西経済圏を形成しています。

兵庫、大阪、京都を中心とする地域は「関西」と呼ばれ、1868年に首都が東京に移転するまで、1000年以上にわたって日本の中心地でした。関西は、東京一極集中の首都圏とは異なり、神戸、大阪、京都の三大都市が、商業、国際、観光都市としての特性を発揮しつつ、その他中核都市や小都市からなる機能分散型の一大経済圏を形成しており、関西国際空港を中心として、アジア・太平洋地域との交流拠点として期待されています。また、歴史や風土、産業などの違いから、摂津（神戸・阪神）、播磨、但馬、丹波、淡路の個性豊かな5つの地域に分けることができます。

兵庫県庁の仕事内容・魅力

兵庫県庁職員は、さまざまな仕事を総合して行う「一般行政職」、道路や河川を担当する「土木職」、建築物の申請や検査などを行う「建築職」、社会福祉に携わる「福祉職」、他には、警察職の事務的な業務を行う「警察行政職」、「機械・電気職」、「環境職」、「農学職」、「農業工学職」、「林学職」などがあります。

国家公務員に比べると、兵庫県内の地域レベルの課題に取り組み、地域住民に接する機会も多いのが特徴です。一方で、市区町村レベルでは対応が難しい総合的な都市開発計画や、義務教育・社会福祉の維持、条例の策定など、市区町村の枠を超えた大きな仕事に取り組むことができることも、兵庫県庁職員の大きな魅力の一つです。

神戸開港とともに、国際化、近代化を遂げ、川崎重工や神戸製鋼といった世界的に有名な企業の発祥の地である兵庫県は、海外の自治体との国際的連携を進めています。国際交流・協力に取り組んでいるNGOや企業などの参画と協働を実現しながら、人類共通の課題の解決に向けた取り組みを進め、国際社会の平和と発展に貢献していく事業に積極的に取り組んでいます。比較的規模の大きな課題に挑むことも多いため、長期的なプロジェクトに関わることも多く、結果を出すことを魅力に感じる職員も多く在籍しています。

兵庫県庁のキャリア

兵庫県庁では、異動は3〜4年程度のサイクルで、異なる職場で業務経験をすることで幅広い視野や能力を身につけるため、様々な分野の職場に「異動ローテーション」を実施します。

行政職の異動ローテーションは、企業でいうと新たな企業に就職するようなものですが、「県民のため」という行政の一番大切な信念はどこの部局に移動しても変わりはありません。一般事務職は、本庁と地方機関の両方を経験するため、最初に本庁に配属された場合は2年で地方機関へ異動することになります。年1回、希望する職務分野やポストを申告する機会を設けているほか、配属先の決定は家庭事情なども配慮されますので、働きやすい環境と言えるでしょう。

兵庫県庁では、「人材育成を効果的に行うためには、職員一人ひとりが向上心を持ってこれに取り組むことが重要で、職員の能力は、具体的な職務を通じて育成することが最も効果的」だと考えています。人材育成は、職員の意欲を重視し支援する人事管理システムと、自己啓発、職場研修等を中心とする研修制度及び職員採用等の人材確保を有効に連携させています。新採職員研修などの階層別研修やパワーアップ研修をはじめ、派遣研修、OJT（職場学習）など様々な研修が用意されています。

兵庫県庁の給料・年収

兵庫県庁職員の初任給（令和4年10月現在）については、以下の通りです。
一般行政職区分で大学卒程度: 210,213円となっていますが、条例などの改正により変更されることがあります。なお職務の経歴（資格免許職は、資格免許取得後の職務の経歴）などにより加算される場合があります。状況により扶養手当、通勤手当、住居手当等が支給されます。

兵庫県庁職員の行政職職員の平均年齢42.3歳、平均給与月額396,602円、平均賞与1,743,600円、平均年収6,941,000円、平均退職金（60歳定年）23,282,000円となっています。地方公務員の平均年齢42.1歳、平均給与月額360,949円ということを考えると平均より高めの給与です。

休暇制度の一つに年次有給休暇があり、年度で最大20日付与され、使用しなかった日数は翌年度に20日を限度として繰り越すことができます。また、休暇制度を利用しやすい職場環境づくりや男性の育児休業取得促進を推進しています。あわせて、定年の段階的引上げに伴い、定年が65歳になるまでの間引き続き再任用制度が設置されています。このように、兵庫県庁職員の福利厚生は職員に手厚く支援されています。

兵庫県庁の採用試験について

兵庫県庁採用試験の採用区分と受験資格・年齢制限

試験区分について

大学卒業程度を想定した上級試験では一般事務職の他に、警察事務職、教育事務職、小中学校事務職、児童福祉司、心理判定員、農学職、林学職、水産職、環境科学職、総合土木職、建築職、電気職、保健師、薬剤師の区分があります。
その他に資格免許職試験、初級試験、経験者試験の採用試験があります。

受験資格・年齢制限について

上級試験、一般行政の受験資格は以下の通りです。

• 日本国籍を有する人
• 21〜27歳の人

※学歴による受験資格はありません

兵庫県庁採用試験の倍率・難易度・合格者数推移

兵庫県職員採用情報ホームページ

兵庫県庁採用試験の試験内容

兵庫県職員採用情報ホームページ

筆記試験は教養試験（2時間30分、50点）、専門試験（2時間、50点）、論文試験（1時間、50点）が課されます。論文試験は、筆記試験合格者決定時には採点されません。筆記試験に合格すると、1次面接試験、最終面接試験と進んでいきます。

兵庫県庁の採用試験の日程について

兵庫県職員採用情報ホームページ

令和5年度における大学卒業程度の区分における1次試験は行政が6月18日、面接試験が7月3日〜7月14日のいずれか1日、最終面接試験は8月1日〜8月10日となっています。

兵庫県庁採用試験の試験対策

試験勉強のコツは？

兵庫県庁の採用試験は、他の公務員試験と併願がしやすい自治体です。
第1次試験の筆記試験では、教養試験（択一式　2時間30分）が課されるため、苦手意識が強い数的推理を中心に早い時期から対策を立てる必要があります。また、文章理解（現代文・英文）は平均得点率が高くなるため、安定して得点を得られるようになった時期から、いかに短時間で正解を得られるかを追求する学習に移行する事をおすすめします。また、専門試験（択一式　2時間）では、法律及び経済分野は理解するのに時間がかかりますが、問題演習を通して理解を定着させる勉強法も大切になります。

第1次試験合格者を対象に実施される第2次試験ですが、面接試験は事前に自分の考えやエピソードをまとめ、実践練習ができる環境を準備しておくことが大切です。自分自身がどのように見られているのか、第三者に客観的な評価をしてもらえる環境も必要となりますので、しっかりと対策を立てておきましょう。

試験勉強時間の目安

公務員試験合格に必要とされる試験勉強時間は、今までの学習量に大きく左右されますが、一般的には1,000〜1,200時間必要だとされています。大学3年生の春ごろから勉強をスタートさせる方が多いです。大学生活において、ゼミや部活動、社会活動、アルバイトなど学生ならではの様々な経験を積むことは、面接試験対策やエントリーシート作成時のエピソードに不可欠です。そのため、大学3年生の秋ごろまでは、学習ペースは週20〜30時間ほどの受験生が一般的です。概ね年明けから、面接試験対策も加わり、学習時間が週40時間を超えるように推移していきます。ただ、これらの学習スケジュールはあくまでも一般的なものです。公務員試験勉強を開始するまでの今までの学習状況や置かれている学習環境などを踏まえ、勉強スケジュールを個別に調整する必要があります。

また、近年、大学3年生の間に留学する学生も増え、十分な学習時間を確保できない事もありえます。そのため、一人ひとりに合った勉強カリキュラム及びスケジュールを作成し、必要であれば、大学2年生から勉強を前倒しする必要があります。なにか不明点があれば、一人で悩まずに気軽に相談しに来てください。

併願について

兵庫県庁職員の採用試験は、他の公務員試験や民間企業と併願がしやすい試験となっています。
地方公務員のA日程で実施されるため、4月実施、及びB日程の地方公務員試験を受験できます。また、国家公務員総合職試験、国家公務員一般職試験、裁判所職員試験及び、国税専門官、労働基準監督官をはじめとする国家専門職試験も併願が可能になります。市役所試験のC日程、D日程とは日程が重複しないため、受験が可能です。地方公務員の中には、A〜D日程以外に独自に日程を設ける自治体もありますので、スケジュールをしっかり調整して、数多くの併願先を検討することが公務員試験合格において大切です。

また、民間企業と併願を考えている受験生は、仕事内容や採用試験において公務員と概ね同じ内容の準（みなし）公務員として、国立大学法人などを併願先として検討するのも良いでしょう。公務員試験合格は、学習面はもちろん、それ以外にも情報戦となりますので、是非一度、気軽に相談に来てください。

よくある質問 ※2023年度の兵庫県事務職種(大卒程度)

Q.兵庫県の試験科目は？

A.筆記試験は教養試験、論文試験、専門試験が課されます。1次面接試験は口述試験で、人物についての個別面接です。最終面接試験も口述試験で、人物についての個別面接です。

Q.兵庫県の試験日程は？

A.筆記試験日は6月中旬、1次面接試験は7月上旬から中旬までの間で指定する1日、最終面接試験は8月上旬の間で指定する1日で、最終合格日は8月下旬です。

Q.兵庫県の受験資格（年齢）は？

A.日本国籍を有する人で22〜27歳までの人、あるいは短期大学を除く大学を卒業した人又は翌年3月31日までに卒業見込みの人が受験できます。

まとめ

公務員試験は情報戦です。採用スケジュールは年度によって変化しますし、受験案内も丁寧に告示してくれません。受験案内の情報収集が公務員試験の第0次試験と言っても過言ではありません。また、兵庫県庁職員が第一志望であっても、他の自治体や国家公務員などを併願するのが就職活動においては大切です。採用試験は既に働いている自治体の職員が一緒に働きたいと思う人を採用します。したがって、筆記試験勉強のみに注力するのではなく、受験生の人柄を存分に発揮できるよう面接試験対策も早い段階から対策を立てていく必要があります。目指す自治体や、受験生の置かれた環境がそれぞれに異なる事から、合格に効率的な戦略や日々の学習管理など相談できる環境を確保することが大切になります。また、一緒に切磋琢磨できる仲間の存在が学習のモチベーション維持を大きく左右します。