更新日:2024年11月8日
- このページのまとめ
- 川崎市役所では、市民をあらゆる面でサポートする業務を担うと同時に、政令指定都市として、本来は都道府県が担当する市街地再開発事業等の大規模な仕事にも関わることができ、多様な業務に携わることができます。
- 川崎市役所の行政職職員の平均給与月額は475,883円で、大学卒の初任給は224,924円です。諸手当として通勤手当や扶養手当など、各種手当が支給されます。
- 川崎市役所の採用試験は、出題範囲が広く計画的な対策が必要です。公務員試験の情報収集とスケジュール管理が成功の鍵となります。また、他の自治体や国家公務員試験と併願することも考慮し、幅広い選択肢を検討しましょう。
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川崎市役所で働くって?
川崎市はこんな自治体
川崎市は神奈川県の北東部に位置し、多摩川を挟んで東京都と隣接しています。港湾部は京浜工業地帯の一部として港湾施設も整備され、工業都市として発展を遂げました。川崎区、幸区、中原区、高津区、宮前区、多摩区、麻生区の7つの区で構成されて、人口が約154万人(令和4年1月1日現在)の市です。これは政令指定都市の中で6位の人口規模ですが、県庁所在地ではない政令指定都市のなかで最も人口規模が大きな自治体です。
また、令和2年国勢調査による年齢別人口では東京都区部と政令指定都市の中で平均年齢が43.7歳と最も低く、全国的に人口減少が問題となっている中、政令指定都市の中で常に上位の人口増加率を示す市です。これは単に東京へのアクセス面での有利さだけでなく、官民が一体となって住みよい街づくりと再開発プロジェクトを進めている結果です。また、財政力指数が1.02(令和元年度決算)と政令指定都市の中で首位です。つまり財政が健全であることから、住みよい街づくりに注力でき、その結果、子育てしやすい住環境などの面から、結婚や出産の割合が増え、人口が増えることでさらに財政が豊かになるといった好循環が生れている自治体です。
川崎市役所の仕事内容・魅力
川崎市役所は全国に20都市ある政令指定都市ですが、市民が快適な日常生活を送れるように、市民に対してあらゆる面でのサポートを行う業務も行います。例えば、「戸籍や住民票の手続きなどの窓口業務」、「社会福祉に関する相談対応や支援活動」、「洪水ハザードマップ作成などの地域防災・防犯業務」など住民に身近な仕事を行います。それに加え、「政令指定都市」として、一般の市では都道府県に任せている業務の一部を県から権限や財源が付与されます。例えば、「区の設置」、「児童相談所の設置」、「老人ホームの認可」、「区画整理などの都市計画関連の許可事務」での「市街地再開発事業」においては、武蔵小杉駅周辺開発において官民が一体となった再開発プロジェクトを進めるといった規模の大きな仕事に関わることも可能です。このように、川崎市役所は「住民サポート業務」から「大規模事業」まで多岐にわたって川崎市に関わることができます。また、通常は3〜4年程度の周期で部署を変わりながら、様々な仕事を担当していきます。勤務地は川崎市内でほぼ全ての市内を鉄道が網羅しているため、転居を伴う転勤などはなく仕事に従事できるのも大きな魅力の一つです。
川崎市役所のキャリア
配属・異動については、市の計画的な人材育成の観点から、職員本人の意向や実績・能力に基づく適材適所の人事配置を基本としています。30歳程度までは,概ね3年サイクルで各部署を異動し、採用後10年間で複数の局区、本庁・区役所など様々な部署を経験しながら能力を磨き、自己の能力や適性を見つけ、幅広い視野とバランス感覚を培いながらキャリア形成を行います。30歳以降は職員自身が主体的に作成したキャリアプランや適性を重視した異動を実施しています。また、職員の能力や意欲を活かせるような部署に自ら応募できる庁内公募制度も実施しています。昇任については、一般事務職、土木職など13職種で係長昇任選考を実施し、合格者は最短33歳で係長級に昇任するなど、意欲と能力のある職員を積極的に登用しています。昇任に関わる「人事評価制度」は、一人ひとりの能力や実績を適正に評価するため、組織の目標を達成するために、自ら設定した個人目標の達成度を評価する「業績評価」と、業務の過程で発揮された能力や取組姿勢などを評価する「能力評価」を2本柱とした制度です。評価項目、評価指標、配分点数などの評価基準をあらかじめ明らかにしています。
川崎市役所の給料・年収
令和5年(2023年)4月1日現在の一般行政職における状況は以下の通りです。
初任給(大学卒) | 224,924円 |
---|---|
平均年齢 | 41.6歳 |
平均給料月額 | 325,511円 |
平均給与月額 | 475,883円 |
【参考:神奈川県】 平均給料月額 | 321,965円 |
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川崎市役所の採用試験について
川崎市役所採用試験の採用区分と受験資格・年齢制限
試験区分について
川崎市役所の行政事務職の採用区分は大学卒程度(22ー29歳)区分(学校事務を含みます。)があります。
事務系以外の区分としては、大学卒程度(社会福祉、心理、土木、電気、機械、造園、建築、化学、消防士:22ー29歳)区分、資格免許職(薬剤師、獣医師、保健師:34歳以下)区分、資格免許職(保育士、栄養士、臨床検査技師、学校栄養職:29歳以下)区分となっています。
受験資格・年齢制限について
行政事務の受験資格・年齢制限については、以下のいずれかに該当する人です。
- <2024年度の場合>
- 平成7年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人
- 平成15年4月2日以降に生まれた人で、大学を卒業した人または令和7年3月までに卒業見込みの人、または川崎市人事委員会が同等の資格があると認める人
川崎市役所採用試験の倍率・難易度・合格者数推移
受験区分 | 申込者 | 受験者 | 第1次試験 合格者 |
第1次試験 倍率 |
最終合格者 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|
行政事務 | 1,130人 | 784人 | 348人 | 2.3倍 | 193人 | 4.1倍 |
川崎市役所採用試験の試験内容
試験科目 | 試験時間 | 内容 | 配点 | 第1次試験 | 総合筆記試験 | 180分 |
|
300点 |
---|---|---|---|---|
面談試験 | 20分程度 | 机を挟んだ対話形式(2対1)個別面談を行い、人物的な側面、仕事に対する意欲・適性、コミュニケーション能力などを評価 | ||
小論文試験 | 80分 | 1,000字以上、1,200字以内。一般的な行政課題や時事問題などの課題を与え、問題意識、論理性、表現力などを評価 (※小論文試験は第2次試験科目ですが、第1次試験日に実施します) |
※採点は第1次試験合格者のみ行います | |
第2次試験 | 面接試験 | 30分程度 |
|
小論文試験の点数と併せて700点 |
川崎市役所の採用試験の日程について
第1次試験(総合筆記試験・小論文試験) | 6月16日(日) |
---|---|
面談試験対象者発表 | 6月25日(火) |
第1次試験(面談試験) | 7月1日(月)〜7月9日(火)のうち指定する1日 |
第1次試験合格発表 | 7月17日(水) |
第2次試験(個別面接) | 7月24日(水)〜8月7日(水)のうち指定する1日 |
最終合格発表 | 8月15日(木) |
川崎市役所採用試験の試験対策
試験勉強のコツは?
川崎市役所の採用試験は、他の公務員試験との併願や民間企業との併願がしやすい自治体です。第1次試験(180分)での教養試験(総合筆記試験における知能系:20題)では、文章理解(現代文・英文)、判断推理、数的推理、資料解釈です。 苦手意識が強い数的推理を中心に早い時期から対策を立てる必要があります。また、文章理解(現代文・英文)は平均得点率が高くなるため、安定して得点を得られるようになった時期から、いかに短時間で正解を得られる学習に移行する事をおすすめします。また、専門試験(総合筆記試験における知識系:40題)では、法律(憲法・民法・行政法)、政治、経済、社会事情、財政となっています。出題分野を限定しているため、他の併願先の出題分野を十分確認しておきましょう。法律及び経済分野は、理解するのに時間がかかりますが、問題演習を通して理解を定着させる勉強法も大切となってきます。次に第2次試験の小論文試験ですが、時事問題を中心に一般的な行政課題に対して論述させる問題が出題されます。したがって、日頃から、問題意識を持ちつつ、自分の書いた論文を、第三者に添削してもらう機会を得ることが、大切となってきます。
試験勉強時間の目安
公務員試験合格に必要とされる試験勉強時間は、今までの学習量に大きく左右されますが、一般的には1,000〜1,200時間必要だとされています。大学3年生の春ごろから勉強をスタートさせる方が多いです。大学生活において、ゼミや部活動、社会活動、アルバイトなど学生ならではの様々な経験を積むことは、面接対策やエントリーシート作成時のエピソードに不可欠となります。そのため、大学3年生の秋ごろまでは、学習ペースは週20〜30時間ほどの受験生が一般的です。概ね、年明けから筆記試験対策に加えて、答案作成・添削など、時間を有する面接及び小論文対策も加わり、学習時間が週40時間を超える事も通常です。ただ、これらの学習スケジュールはあくまでも一般的なものです。公務員試験勉強を開始するまでの今までの学習状況によって、勉強スケジュールを調整する必要があります。また、大学3年生の間に留学する学生も増え、十分な学習時間を確保できない事もありえます。そのため、個別に合った勉強カリキュラムを作成し、必要であれば、大学2年生から勉強を前倒しする必要があります。なにか不明点があれば、一人で悩まずに気軽に相談してきてください。
併願について
川崎市役所の採用試験は、他の公務員試験との併願及び民間企業との併願がしやすい試験となっています。日程的には、A日程(6月第4週)地方上級(都道府県・政令指定都市の大卒程度試験)に分類されるため、国家公務員総合職試験、国家公務員一般職試験、及び、国家専門職試験の国税専門官、財務専門官、労働基準監督官、裁判所事務官などとも併願が可能になります。地方公務員のB日程(7月第2週)、C日程(9月第3週)、D日程(10月第3週)とは日程が重複しないため、受験が可能です。地方公務員の中には、A〜D日程以外に独自に日程を設ける自治体もありますので、スケジュールをしっかり調整して、数多くの併願先を検討することが公務員試験合格において大切です。また、民間企業と併願を考えている受験生は、準(みなし)公務員として、国立大学法人(7月第1週)など、仕事内容や採用試験において、公務員と概ね同じ内容ですので、併願先として検討するのも良いでしょう。公務員試験合格は、学習面以外にある意味、情報戦となりますので、是非一度、気軽に相談しに来てください。
よくある質問 ※2024年度の川崎市行政事務(大卒程度)
- Q.川崎市の試験科目は?
- A.第1次試験は教養問題と専門問題が混合している総合筆記試験と面談試験、第2次試験は小論文試験と個別面接が行われます。(※小論文試験は第2次試験科目ですが、第1次試験日に実施します。採点は第1次試験合格者のみ行います。)
- Q.川崎市の試験日程は?
- A.第1次試験の筆記試験と第2次試験の小論文試験は6月中旬、第1次試験の面談試験は7月上旬、第2次試験の個別面接は7月下旬から8月上旬に、合格発表は8月の中旬です。
- Q.川崎市の受験資格(年齢)は?
- A.平成7年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人、平成15年4月2日以降に生まれた人で大学を卒業した人または令和7年3月までに卒業見込みの人、または川崎市人事委員会が同等の資格があると認める人が受験できます。
まとめ
川崎市役所は、川崎に定住しつつ、市民のために働くことができる、非常にやりがいのある仕事です。その範囲は多岐にわたります。そして、育休や産休などの制度も充実しており、継続して働くことのできる職場であるといえます。また、キャリアアップのための研修も充実しており、働く職員の支援体制も整備されています。将来の仕事候補の一つとして、川崎市役所を検討することをオススメします。
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