更新日:2024年7月12日
- このページのまとめ
- 宇都宮市職員の仕事は未来の構想に向けた挑戦であり、職場全体が協力して様々なアイデアを実現していく面白さがあります。また、LRTの開通など、宇都宮市の将来を真剣に考え、地方の課題に前向きに取り組んでいます。
- 初任給は大学卒業程度一般行政職員で188,700円です。月給に加えて各種手当が支給され、平均給与月額は413,339円です。退職金や休暇制度も整備され、職員の福祉が重視されています。
- 宇都宮市職員 age22-29(一般行政)採用試験には教養試験と書類選考、適性検査、作文試験、面接試験が行われます。1次試験の日程は4月下旬から5月中旬です。また、他の公務員試験と併願することも可能です。他の自治体や国家公務員試験も考慮し、幅広い選択肢を検討しましょう。
- 監修者:森葉子LEC専任講師
- LEC講師歴15年以上。
世界史を主に担当し論文・面接など公務員試験対策全般を指導している。
森葉子LEC専任講師
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宇都宮市役所で働くって?
宇都宮市はこんな自治体
言わずと知れた栃木県の県庁所在地ですが、宇都宮の歴史は大変古く、蝦夷平定のためにこの地に足を踏み入れた豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)が開祖といわれ、これを祀った二荒山神社の門前町として栄えました。江戸時代には城下町として栄え、「小江戸」と呼ばれるほどに繁栄しました。現在、宇都宮といえば「ぎょうざ」を思い出す人も多いでしょう。
平成8年には中核市となり、多くの大学なども開学してまさに北関東の中核都市となっています。市域が拡大される中で50万都市となりましたが、平成29年からは人口減少が始まっており、いち早くさまざまな施策を打ち出している自治体ですね。
令和5年の8月にはLRT(次世代型路面電車システム)が開通し、大きな注目を集めています。週末には観光客や見物客が押し寄せ、乗客数は想定の1.4倍にも達し、大きな成果を上げました。歴史がありながら、常に新しい街、それが宇都宮ですね。
宇都宮市役所の仕事内容・魅力
宇都宮市の職員採用ガイド動画が上がっていますが、そこで仕事を紹介している職員の方々がみなさん、とても素敵です。特に印象に残ったのは、「私たちの仕事というのが未来に向けて構想することなので、そこにむけたチャレンジを職場全体で色々なこと構想しながら、連携し合いながら仕事ができる面白さがある」との言葉です。
まさに公務員の仕事の魅力を表しているのではないでしょうか。またLRTの開通も、地方の多くの地域で問題となっている自動車依存=公共交通の衰退、高齢者の移動困難、賑わいの減少といった問題を解決するために実施されており、まさに未来に向けた構想が一つ一つ実現しているのだと思います。
ちょっと変な言い方になりますが、本当に宇都宮の将来を真剣に考えて行政が仕事をしている感じがヒシヒシと伝わります。現状に対してあきらめない、何ができるか考えて進む、意欲的に公務員として働きたい方にとっては、その環境が整っている、全国に先駆けて新しい施策を実施することができる、そんな職場ではないでしょうか。
宇都宮市役所のキャリア
行政職員の場合、主事からスタートします。主事級ではジョブローテーションにより多様な経験を積むことで行政に関する基礎的な知識を身に付けていきます。その次に主任主事となりますが、その際には適性や能力に応じた配置が行われ、複雑な業務も担当し、高度な行政事務能力を身に付けることになります。
次が主任級となりますが、この段階では一般職としては完成した能力をすでにもっているということで、高度でかつ困難な業務を自主的かつ主導的に行うことが求められるようになります。その後は係長、課長、部長とポストが上がっていきますが、研修の中に政策形成研修もあり、みなさんが住民の思いをどのように実現していくのかという道筋を学ぶことができます。
また、配属先では特定の先輩方が相談にのってくれる制度もあり、安心して働くことができます。採用ガイド動画の中でも、みなさん、すぐに相談でき、安心して働ける職場であるとおっしゃっています。一方で、目指すべき職員像として「自律行動型職員」、つまり、職員一人ひとりが自らの使命を自覚し、市民の立場になって考え、課題を発掘し、自らの能力を最大限に発揮して課題を解決していく職員を掲げていることから、動画の中でもご自身で考えを深め、職場で議論する、ということをおっしゃっており、主体的に働くことが求められています。
宇都宮市役所の給料・年収
2022年(令和4年)4月1日現在の一般行政職における状況は以下の通りです。
初任給(大学卒) | 188,700円 |
---|---|
平均年齢 | 41.7歳 |
平均給料月額 | 322,702円 |
平均給与月額 | 413,339円 |
【参考:栃木県】平均給料月額 | 322,428円 |
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宇都宮市役所の採用試験について
宇都宮市役所採用試験の採用区分と受験資格・年齢制限
試験区分について
大学卒業程度を想定した上級試験では一般行政の他に、土木、建築、電気、機械、化学、心理などの区分があります。
受験資格・年齢制限について
age22-29 一般行政の受験資格は以下の通りです。
- <2024年度の場合>
- 日本国籍を有する人
- 平成7(1995)年4月2日から平成15(2003)年4月1日までに生まれた人
※学歴による受験制限はありません。
宇都宮市役所採用試験の倍率・難易度・合格者数推移
試験区分 | 受験者数 | 1次試験合格者数 | 2次試験合格者数 | 最終合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
一般行政 | 469人 | 218人 | 88人 | 62人 | 7.6倍 |
一般行政職の場合、一次試験で半分以上の方が不合格になっており、まずはここを突破することが大事ですね。
宇都宮市役所採用試験の試験内容
試験科目 | 内容 | |
---|---|---|
第1次試験 | 教養試験 | 公務員として必要な一般知能および教養をみるための択一式試験(テストセンターで受験) |
書類選考 | これまでの経験等から市政へ貢献が期待できる意欲、能力、知識または実績を見るための書類選考 | |
第2次試験 | 面接試験 | 主として人柄、性格等をみるための個別面接試験 |
作文試験 | 公務員として職務遂行に必要な判断力、論理性、表現力等をみるための記述式試験 | |
適性検査 | 公務員として職務遂行に必要な素質及び適性をみるための検査(WEB上で受検) | |
第3次試験 | 面接試験 | 主として人柄、性格等をみるための個別面接試験 |
1次試験の教養試験はテストセンターの実施であることから、SPIかSCOAか、というところですが、断定はできませんが、実施機関からSCOAであるようです。
宇都宮市役所の採用試験の日程について
第1次試験 | 4月26日(金)~5月12日(日) |
---|---|
第1次試験合格発表 | 5月24日(金) |
第2次試験【適性検査】 | 第1次試験の合格発表後~6月12日(水) |
第2次試験【作文試験】 | 6月16日(日) |
第2次試験【面接試験】 | 6月23日(日)~6月29日(土) |
第2次試験合格発表 | 7月12日(金) |
第3次試験 | 7月28日(日)~7月31日(水) |
最終合格発表 | 8月16日(金) |
1次試験はテストセンターでの受験ですので、他の自治体との併願ができそうに見えますが、作文試験がA日程の試験とかぶっているため、選考が進んでいった場合には、ご自身で優先順位をつける必要があります。あらかじめ、パタンを想定しておくとあわてずにすみますね。
宇都宮市役所採用試験の試験対策
試験勉強のコツは?
断定はできませんが、一次の教養試験にはSCOAが採用されているようなので、「文章読解能力、数的能力、論理的思考能力、人文・社会、自然に関する一般知識及び基礎英語」の分野の対策をしていきましょう。
その際にポイントになるのは数的能力と論理的思考能力になります。いずれも、何も対策をしないで臨んでは、ほとんど点数がとれない、という結果になりますから、典型的な問題を中心に訓練をしていくことが大切です。その際には市販のSCOA対策本などを活用するとよいでしょう。一般知識に関する分野は広いので、対策本などを中心に進めると効率よく対策ができます。
一次試験を突破するためには、この教養試験だけではなく、書類選考がありますから、エントリーの際にこれまでどのようなことに力を入れてきたのか、また、その経験から学んだことをどのように宇都宮市の職員としての仕事に活かせるのかをしっかりと準備しましょう。これから受験を考えている大学生の方々は、まず、採用動画を見て、先輩職員の方々の話をよく聞き、先輩職員に近づけるような経験を積んでいきたいですね。先輩職員のレベルがとても高いです。
試験勉強時間の目安
SCOAで出題される分野の中で、数的能力や論理的思考能力の問題を解くのに自信のない方は、少なくとも300時間くらいは練習時間をとりましょう。問題を早く解くには繰り返し訓練することが必要です。また、解ける問題のパタンも多くの問題を練習することによって増やしてきたいです。人文・社会・自然の一般知識に自信がない方は、SCOA対策本のほかに、中学の社会と理科の教科書をマスターするという地道な作業にも時間をとりたいですね。
また、宇都宮市の場合はエントリーの際の書類選考も一つ関門となっていますから、社会人の方も学生の方も、求められている自律的な職員として力を発揮することができるということを証明するために、今、みなさんが直面している現状の中で主体的に課題を見出し、周囲の人と連携して解決していくという経験を積んでください。こうした時間は勉強時間としてはカウントできませんが、合格のためには非常に大事なことです。
併願について
栃木県内の市役所は、との大半が9月のC日程で試験を行っていることから、たくさん併願をすることは難しいですが、栃木県庁には出願しておくべきでしょう。また、国家公務員として、地元に貢献できる道もありますから、絶対に公務員として地域のために働きたい、という気持ちがある方は、視野を広げて、一般的な公務員試験対策(教養試験と専門試験)を行うことで、選択肢を増やしていくとよいと思います。実際、宇都宮市の先輩職員方のレベルがとても高いですから、一般的な公務員対策を行うことによって、公務員の仕事理解や、宇都宮市だけではなく、今、公務員として解決しなければならないのはどのようなことなのか、を勉強することで、宇都宮市の受験にも役立つはずです。
よくある質問 ※2024年度のage22-29 一般行政
- Q.宇都宮市の試験科目は?
- A.第1次試験は教養試験、書類選考が課されます。第2次試験は面接試験、作文試験、適性検査が実施され、第3次試験は面接試験が行われます。
- Q.宇都宮市の試験日程は?
- A.第1次試験日は4月下旬~5月中旬、第2次試験の適性検査は第1次試験合格発表後から6月中旬、作文試験は6月中旬、面接試験は6月下旬、第3次試験は7月下旬、最終合格発表は8月中旬です。
- Q.宇都宮市の受験資格(年齢)は?
- A.日本国籍を有する人で、平成7(1995)年4月2日から平成15(2003)年4月1日までに生まれた人が受験できます。
まとめ
先進的な知見をもって、新しいことにどんどん取り組んでいる印象がある宇都宮市は、単に県庁所在地であるということ以上に、魅力的な職場であると思います。その分、職員として求められているレベルも高いので、教養試験はSCOAだから大丈夫、という考え方ではなく、しっかりとした準備を進めていくことが必要になります。現在、栃木県の施策もあり、転入数が増えているところですから、その中核を担う宇都宮市で将来に向けた構想をご自身でも考えられるような準備を総合的にしていきたいですね。