学生向けFAQ
- 学校の成績は合否に関係ありますか?
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基本的には採用試験での筆記、人物試験による評価で合否が決まるため、学校の成績は合否には関係ないと思われます。
ただ採用する側も少しでも優秀な人材を欲しているため、採用試験の成績が同レベルの受験生のどちらかを採用したい場合、その判断材料として学校の成績を利用することは考えられます。
- 部活・サークル・ボランティア活動・アルバイト経験の有無は合否に関係しますか?
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採用そのものには関係ありません。ただし何も経験していない人よりも何かを経験している人の方が人間的にも幅広いととられやすいため、人物(面接)試験時に差は出てくると考えられます。
面接時にはよく「学生時代に何に取り組み、そこから何を学んだか」といった質問がされますし、公務員として働くには、市民目線・国民目線が求められます。
これらの感覚を養うためにも、サークル活動やアルバイト経験を持っていることはプラスになるといえます。
- 民間企業への就職活動と公務員受験は掛け持ちできますか?
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できます。ただし大卒レベルの公務員試験日程は、民間企業の採用スケジュールと時期的に重複しますし、受験勉強を集中して行うべき直前追いこみ時期に、あまりにも企業訪問・面接が多いと、受験勉強にも支障をきたします。バランスを取ることが重要でしょう。
また公務員試験をメインに考えている方も、民間企業への就職活動の際に行う自己分析・業界研究などは、公務員の面接時に役立ちますから、掛け持ちを検討してみる価値はあります。ただし、この場合にも受験勉強を圧迫しないようにバランスをとることを忘れないようにしましょう。
- 再受験する場合、卒業して臨むべき?留年して新卒として臨むべきですか?
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公務員受験に関しては卒業・留年どちらでも構いません。
ただし、もし公務員試験に失敗した時の保険として、民間企業への就職も視野に入れているのであれば、民間企業への就職には新卒でないと対象外になってしまうケースが多々あるので、留年した方が良いでしょう。
- どれくらいの期間勉強するべきですか?
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試験によって異なります。
一般的には
国家総合職レベルでは10〜15ヶ月、地方上級・国家一般職レベルでは7〜12ヶ月、教養試験のみの市役所、警察官・消防官レベルでは4〜10ヶ月、高卒公務員では4〜10ヶ月ほどの勉強期間を考えておくと良いでしょう。
しかしもちろん、これよりももっと短い期間で合格する人もいます。
- 1日何時間ぐらい勉強したら合格できますか?
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試験の種類や受験生によって異なるため、一概には言えません。量より質が重要です。
合格者の多くは本試験日の3ヶ月くらい前から急激に1日の勉強量を増やした方が多いようです。
- どの科目から手をつければいいですか?
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公務員試験では「どの自治体を受験するにも必要な科目」があります。
まずはそこから始めましょう。それは、教養の数的処理、専門の憲法・民法・行政法、および経済原論です。上記科目は、どの自治体の受験でも、全体の問題数の約55%出題されるため(※国家一般職の場合、数的処理は必須解答だが他科目は必須というわけではない)、勉強を始めるなら、ここからのスタートが最適といえます。
- 合格するには何点必要ですか?
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これも試験によって差はありますが、ほとんどの場合、択一式で6〜7割の得点が合格ラインとなっているようです。
- 択一式試験、記述式試験、人物(面接)試験の、重要度と配点はどれくらいですか?
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国家公務員以外の試験では、配点等は非公開が多いので実情は不明です。
しかし近年、人物試験の重要度が増していると言われていますし、市役所などでは市民と直接接する窓口業務が多いことなどもあり、面接重視の傾向はより顕著であるといわれています。
- 公務員の転勤状況について教えてください。
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国家公務員
総合職では、基本的に全国の機関及び自治体が勤務地となります。
一般職では、採用されたブロック内が転勤の対象地域となります。もっとも、地方に出先機関がない官庁(例:会計検査院)や独立行政法人には転勤はありません。地方公務員
東京都庁職員なら東京都内が勤務地となります。
ちなみに東京都の場合、新宿にある東京都庁の他、都内にある各出先機関、伊豆諸島、小笠原諸島なども勤務地となる可能性があります。
- 合格しても採用されない事もあるのですか?
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国家公務員
国家公務員の場合、最終合格=採用ではありません。
「最終合格」=「国の機関に採用される機会を与えられることのみ」を指すので、次に「官庁訪問」で、希望官庁から採用内定を得られなければなりません。地方公務員
原則として、最終合格者はそのまま採用となりますが、最終合格者数は辞退者を見込んで採用予定者数よりもやや多めに出されるため、辞退者がゼロの場合、最終合格していながら採用されないことがあったり、退職予定者が事情により退職しなくなった場合などに、総定員数の関係から、新規採用が見送られる場合などがあります。
- 官庁訪問とは何ですか?
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一般企業への就職活動と同様、希望官庁に採用されるために、自らアポイントメントを取り、面接を受ける活動です。もちろん官庁側は意欲があり優秀な人材を求めているため、面接は自分をアピールする重要な場となります。
総合職の場合、官庁訪問の期間も長期にわたります。
- 出身・在籍学部により有利、不利はありますか?
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「法学部や経済学部出身以外は公務員試験で不利になるのでは…」という不安の声を聞きます。
公務員試験では法律科目と経済科目の出題数に占める比重が高く、他学部出身者に比べればやや有利と言えるかもしれません。
ただし、大学で学ぶ内容と公務員試験で出題される傾向は異なるため、法学部、経済学部出身者以外が大きく不利ということはありません。
- 公務員試験を併願することは可能ですか?
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試験日が異なる自治体であれば、可能です。
しかし地方上級試験に関しては、東京都以外は全自治体(道府県・政令指定都市)同日実施のため、併願できません。
東京都 I 類と東京都特別区も同日実施なので、両方は受験できません。
つまり、東京都と埼玉県は併願できますが、埼玉県と千葉県は併願できないのです。そのため、公務員試験の併願は「関東の方=東京都と地方上級と国家一般職試験」、「その他の地域の方=地方上級試験と国家一般職試験との併願」が主流となります。また、専門系の公務員試験も日程的に併願可能な場合もあるので、これらの試験と併願する受験生もいます。
この場合、地方上級や国家一般職では出題されない科目が出題されることもあるため、別途に対策が必要です。
- 出身地の都道府県以外だと不利になりますか?
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自分の出身都道府県を受験した方が確かに有利と言えますが、それ以外の自治体を受験しても、合格できないことはありません。1次試験の点数は平等に採点されますので、ご安心下さい。
重要なのは、受験する自治体で行われている施策や方向性を理解しておくことです。また、面接では「自分が何故その都道府県を希望するのか」「その都道府県で自分がどんな仕事ができるか」を明確に答えられるようにしましょう。
- 専門記述試験の科目は、どう選択すべきですか?
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専門記述に関しては、どの科目を選択すればよいかはなかなか難しいと言えますが、一つ言えることは、まず択一試験での自分の得意科目を選択するという手が一つあります。
得意科目がない方は憲法を選択している方が圧倒的に多いと言えます。憲法は記述試験の基本的な科目なので、憲法を選択するのもよいと言えます。次に、専門記述の過去問を研究して、それぞれの科目について答案作成して、自分が一番できる(書ける)科目を選択する人もいます。いずれにしても、得意科目もしくは憲法がオーソドックスと言えます。
また、記述で勉強する科目は1科目選択であっても、2科目は勉強しておいたほうがよいと思います。
それは、万が一記述で難しい問題が出題されても、もう1科目勉強しておけば、その科目で対応することができるからです。そのため、記述で解答すべき科目数+1科目勉強しておく必要があります。勉強開始時期は、択一試験の勉強にある程度目途が立ってから、すればよいでしょう。ただし、3月くらいがリミットと言えます。
- 教養試験の科目は何を選択すればいいですか?絶対勉強すべき科目はありますか?
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教養試験は、選択解答制の場合、全部の問題を解答する必要はありません。
そのため、時間がない方は科目を絞って勉強する必要があります。しかし、ある程度勉強する期間がある人は、できる限り、全科目を勉強することをおすすめします。
知識問題はいわば、知っているか知らないかが直接影響してくる科目です。そのため、自分の勉強した科目であっても、全く知らないことが出題される可能性があります。
そのため、その問題ができなかったとき、他の科目で対応できなくなります。知識問題はその分野をすべて完璧にするのは通常は不可能です。そのため、時間のゆるす限り、全科目勉強したほうがよいでしょう。それでもどうしても効率の上がらない科目に関してはばっさりと、切ってしまってよいと言えます。
次に、時間のない人は日本史、世界史、地理、思想、生物、地学を選択して下さい。これらの科目は暗記系の科目ですので短期間である程度点数を上げることは可能です。
ただし、あくまでも時間のない人です。それはこれらの科目だけでは、合格点に達するくらいだからです。ですから、できる限り多くの科目を勉強したほうがよいと思います。