- 公務員の転勤状況は?
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国家公務員
総合職では、基本的に全国の機関及び自治体が勤務地となります。
一般職では、採用されたブロック内が転勤の対象地域となります。もっとも、地方に出先機関がない官庁(例:会計検査院)や独立行政法人には転勤はありません。地方公務員
東京都庁職員なら東京都内が勤務地となります。
ちなみに東京都の場合、新宿にある東京都庁の他、都内にある各出先機関、伊豆諸島、小笠原諸島なども勤務地となる可能性があります。
- 合格しても採用されない事もあるの?
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国家公務員
国家公務員の場合、最終合格=採用ではありません。「最終合格」=「国の機関に採用される機会を与えられることのみ」を指すので、 次に「官庁訪問」で、希望官庁から採用内定を得られなければなりません。
地方公務員
原則として、最終合格者はそのまま採用となりますが、最終合格者数は辞退者を見込んで採用予定者数よりもやや多めに出されるため、 辞退者がゼロの場合、最終合格していながら採用されないことがあったり、退職予定者が事情により退職しなくなった場合などに、 総定員数の関係から、新規採用が見送られる場合などがあります。
- 官庁訪問とは何ですか?
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一般企業への就職活動と同様、希望官庁に採用されるために、自らアポイントメントを取り、面接を受ける活動です。
もちろん官庁側は意欲があり優秀な人材を求めているため、面接は自分をアピールする重要な場となります。 総合職の場合、官庁訪問の期間も長期にわたります。
- 総合職と一般職で難易度は違うの?
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「一般職試験(大卒)では、一般的な知識や論理的思考力を試す基礎能力試験に加え、受験する区分に応じた専門試験が課されます。 行政区分の専門試験の出題内容は広範囲に及びますが、問われる内容は総合職試験に比べれば浅くなります。つまり、「広く浅く」という傾向があります。基礎能力試験のレベルは大学センター入試レベルを超えることはあまりありません。
これに対し、総合職試験では、基礎能力試験はレベルが上がり、一般職試験(大卒)の行政区分に相当する法律区分や経済区分では、 専門試験はそれぞれの区分に限って深く問われていきます。つまり「狭く深く」という傾向があります。
また、一般職試験(大卒)、総合職試験とも記述試験が課されます。 一般職試験(大卒)は資料を参照しながら大学入試における小論文のような内容を記述する形ですが、 総合職試験では、英語を含む複数の資料を読みこなして課題を抽出し、そこから解決策を論じていくようなものになります。つまり、総合職試験は、全般的に一般職試験(大卒)に比べてより高度な知識・理解を求められる内容になっているのです。 なお、総合職試験では、これらに加え、専門試験にも記述式試験があります。
- どれくらいの期間勉強するべきですか?
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試験の種類によって異なります。一般的には
国家総合職レベルでは10〜15ヶ月、地方上級・国家一般職レベルでは7〜12ヶ月、
教養試験のみの市役所、警察官・消防官レベルでは4〜10ヶ月、高卒公務員では4〜10ヶ月
ほどの勉強期間を考えておくと良いでしょう。
しかしもちろん、これよりももっと短い期間で合格する人もいます。
- 1日何時間ぐらい勉強したら合格できますか?
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試験の種類や受験生によって異なるため、一概には言えません。量より質が重要です。
合格者の多くは本試験日の3ヶ月くらい前から急激に1日の勉強量を増やした方が多いようです。
- 合格するには何点必要ですか?
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これも試験によって差はありますが、ほとんどの場合、択一式で6〜7割の得点が合格ラインとなっているようです。
- 択一式試験、記述式試験、人物(面接)試験の、重要度と配点はどれくらい?
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国家公務員以外の試験では、配点等は非公開が多いので実情は不明です。
しかし近年、人物試験の重要度が増していると言われていますし、市役所などでは市民と直接接する窓口業務が多いことなどもあり、 面接重視の傾向はより顕著であるといわれています。
- 出身・在籍学部により有利、不利はあるの?
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「法学部や経済学部出身以外は公務員試験で不利になるのでは…」という不安の声を聞きます。 公務員試験では法律科目と経済科目の出題数に占める比重が高く、他学部出身者に比べればやや有利と言えるかもしれません。
ただし、大学で学ぶ内容と公務員試験で出題される傾向は異なるため、法学部、経済学部出身者以外が大きく不利ということはありません。
- 新卒・既卒・就職浪人・社会人で有利・不利はあるの?
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民間企業への就職活動は新卒に限る採用区分が大半のようですが、一般の公務員試験は、受験資格さえ満たしていれば新卒と既卒・社会人に有利、不利という差は生じません。
ただ面接時に、就職浪人の方は「卒業してから今まで何をしていたのか」、社会人の方は「なぜ今の仕事を辞めて公務員になりたいのか」という点を必ずと言ってよいほど質問されるため、その答え方によって差が出てくるのは事実です。
例えば大卒後3年が経った方が「働く気になれず、3年間適当に遊んで暮らしていた」と答えたのでは、面接官も「採用したい」とは思わないはずです。
また、社会人である場合、勉強時間はどうしても受験に専念している方よりも少なくなってしまうので、受験勉強そのものについては不利と言えるかもしれません。
- 学校の成績は合否に関係ありますか?
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基本的には採用試験での筆記、人物試験による評価で合否が決まるため、学校の成績は合否には関係ないと思われます。
ただ採用する側も少しでも優秀な人材を欲しているため、採用試験の成績が同レベルの受験生のどちらかを採用したい場合、その判断材料として学校の成績を利用することは考えられます。
- 部活・サークル・ボランティア活動・アルバイト経験の有無は合否に関係する?
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採用そのものには関係ありません。ただし何も経験していない人よりも何かを経験している人の方が人間的にも幅広いととられやすいため、 人物(面接)試験時に差は出てくると考えられます。
面接時にはよく「学生時代に何に取り組み、そこから何を学んだか」といった質問がされますし、 公務員として働くには、市民目線・国民目線が求められます。これらの感覚を養うためにも、サークル活動やアルバイト経験を持っていることはプラスになるといえます。
- 民間企業への就職活動と公務員受験は掛け持ちできる?
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できます。ただし大卒レベルの公務員試験日程は、民間企業の採用スケジュールと時期的に重複しますし、 受験勉強を集中して行うべき直前追いこみ時期に、あまりにも企業訪問・面接が多いと、受験勉強にも支障をきたします。バランスを取ることが重要でしょう。
また公務員試験をメインに考えている方も、民間企業への就職活動の際に行う自己分析・業界研究などは、公務員の面接時に役立ちますから、 掛け持ちを検討してみる価値はあります。ただし、この場合にも受験勉強を圧迫しないようにバランスをとることを忘れないようにしましょう。
- 再受験する場合、卒業して臨むべき?留年して新卒として臨むべき?
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公務員受験に関しては卒業・留年どちらでも構いません。
ただし、もし公務員試験に失敗した時の保険として、民間企業への就職も視野に入れているのであれば、民間企業への就職には新卒でないと対象外になってしまうケースが多々あるので、留年した方が良いでしょう。
- 現在社会人ですが、仕事を辞めて勉強をするべき?
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社会人の場合、以前は仕事をきっぱりと辞め、受験勉強に集中する方が多かったのですが、
最近は、仕事と両立できる範囲で勉強を行う人が増えてきています。
志望先も、以前は社会人でも難関試験種を中心に組み立てていましたが、最近では、教養のみで受験できる市役所を中心にしていることが多くなってきています。