A・K さん(43)記述1位
受験回数 | 5回 ※お試し受験含む |
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主な受講講座 |
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司法書士を目指した理由・きっかけ
不動産会社に就職後、宅地建物取引士の資格を取得するために、初めて法律の勉強を始めました。試験合格後、このまま勉強をやめてしまうのは何となくもったいない気がしていたのですが、そんな時、宅建のテキストに掲載されていた司法書士紹介のコラムを思い出しました。宅建の次は司法書士、というような内容で、そこで初めて司法書士という資格を知りました。その時は、宅建試験の延長かな、くらいの感じで、今思うと、恐ろしいほど軽い気持ちでのスタートでした。
取得資格後になぜ司法書士を目指そうと思ったか
宅建に合格しても、知識がまだ漠然としていて、さらにこのまま何もしなかったら、せっかく覚えた内容もすぐに忘れてしまうと思ったからです。それは勿体ない!と法律の勉強を継続することにしました。でも一体何がいいのか・・・。その時思い出したのが、宅建のテキストに掲載されていた司法書士を紹介するコラムでした。その時は、どういう司法書士になりたい、とか、司法書士になって何がしたい、とか具体的なことは全く考えていませんでした。それなのに、なぜ司法書士を目指したのかというと、勉強が継続できるから、ということと、あわよくば国家資格を手に入れられそうだったからという理由でした。
LECを選んだ理由
本屋さんで、たまたま手にした宅建のテキストがLEC のものでした。巻末に、司法書士のWeb 無料公開講座のURL が掲載されていたので、それを視聴して決めました。
新15ヵ月合格コースの感想
仕事が忙しいことを理由に、先生の指示する予習・復習を全然やらず、過去問もやらず、答練も受けず、択一試験は、5択の神様に運を任せ・・・、司法書士試験を甘く見ていた自分を反省しています。ただ、同じクラスに一発合格の方がいらっしゃいます。その方は、先生の指導通りに着々と勉強されていました。ブレークスルーテキストや各種答練を今年の試験向け答練の時期に開いたのですが、しっかりやれば合格できると思われる十分な内容で、あの時ちゃんとやっておけばもっと早く合格できたかも、と思います。一発合格者が多数いらっしゃるのも納得できる内容です。ちゃんとやれば受かる、ちゃんとやらなければ受からない。気付くのに時間がかかりました。
ブレークスルーの良かった点
それぞれの導入部分で必要となる条文が掲載されているので、初心者には便利でした。
フォローアップ制度の良かった点
自習室を利用させていただきました。司法書士以外の資格の勉強をされている方も多く、頑張っている姿を見て、自分も頑張らなくては、と思いました。とは言っても、毎回フルパワーで頑張れた訳ではありません。嫌になったり、不安になったり、全然集中できないときも、居眠りしてしまうときもありました。
実践力PowerUp 講座の良かった点
新15ヵ月合格コースを受講後、海野先生の実践力PowerUp 講座を通学で受講しました。この頃も仕事をしていて、授業の途中から受講したり、途中で職場に戻ったりすることもあって、勉強に集中できていませんでした。本試験直前に専業受験生に転向したのですが、その年は惨敗。翌年に向けて新たな講座は受講せず、秋から始まる答練をペースメーカーとして、手持ちの実践力PowerUp 講座のテキストとダウンロードした音声で、独学することを選びました。答練の成績は波がありましたが、本試験の午後の点数は、54点(18問)から96点(32問)にあがりました。しかし、午前の基準点が及ばず、残念な結果に。模試でS判定を貰っても、本試験で落ちる・・・。事実です。独学の限界を感じ、翌年に向けて根本先生のパーフェクトローラー講座を通信で受講しました。こちらの講座で触れずわからなかったところは、実践力PowerUp 講座のテキストとサブテキストを見直しました。
その他、思い出に残っている講座の名称と良かった点
『根本の全科目A論点がっつり攻略講座』です。民法で1冊、不登法で1冊、会社法・商登法で1冊、憲法・刑法で1冊、民訴・民執・民保・供託・書士法で1冊、計5冊に全科目のA論点が詰まっていました。このテキストは、5冊全てを持ち運べる重さだったので、本試験当日に持っていくテキストはこれ、と決め、メイン講座で重要だと思った内容や、答練に出てわからなかったけれど知っていた方がいいだろうな、と思う内容等をどんどん書き込みました。結局はA論点だけではなくなってしまった感じですが、自分専用のテキストが出来上がりました。また、直前期に全科目を網羅的に見直すとなると、何をやっていいかわからなくなってしまうので、このA論点のテキストを見返しました。とりあえず全科目に触れた、という感覚(錯覚?)を持って本試験に臨めたのは、精神的に良かったと思います。
答練の良かった点や学習への役立て方
精撰答練[実力養成編]
本試験経験が多い場合のメリットは、問題を多く持っていることだと思います。私は、勿体ない精神から、過去に受けた分のストックがあり、今年向けの答練を受ける前にストック分をサラッと解いて、問題なく解けた問題は、どんどん破り捨てていきました。今年向けの択一式問題は復習として位置付け、記述式問題をメインとして受けました。そのため、択一式の点数は安定していましたが、記述の点数は、バリエーションに富んでいました。0点だって構いません。次に似たような問題が出た時に、間違えなければいいのですから。そんな感じで、記述式問題は数をこなしました。そして今年の商登法の記述式の問題は、ストックしてあった過去の記述式問題の論点と全く同じでした。いつの分だったかは忘れましたが、解いた時はまんまと引っかかり、この論点を出されたら怖いなぁ、と強く印象に残っていたのです。記述式問題は、1度見たことのある論点か、そうでないかで、精神的にも点数にも大きく影響するように思います。私は本試験の商登法の記述式の問題を見て、これはやったことがある、と自信を持って解答することができました。35点満点を取ることができたのは、間違いなくLECの答練のおかげです。ちなみに不登法は、29.5点。問題の指示が、初めて見るタイプでした。申請順に悩み、残り時間が少ない中で問題を読み直し、この順番しか考えられない、という覚悟で解答を書きました。時間切れで全てを書ききることはできませんでしたが、問題文の中にヒントがある、という荻原先生や吉澤先生の解説講義での言葉が効いていました。
精撰答練[ファイナル編]
今年は、午前科目、午後科目ともに記述式が2問ずつ付いていたので、とても良かったです。昨年は、[ファイナル編]の記述式問題が本試験問題に近かったということもあり、気合を入れて受けました。毎週、記述式の新作問題に触れることができるので、ありがたかったです。
模試の感想や良かった点や学習への役立て方
昨年と今年は、他社の模試も受けました。私としては、LECの模試が一番本試験に近いと思います。本試験での時間配分等、シミュレーションするにはおすすめです。ただ、他社の模試を受けて良かった点もあります。私はすごく緊張しやすく、問題冊子の紙の質や、字のフォント等が慣れたLECのものと違っただけで、緊張しました。本試験では何が起こるかわかりませんし、場慣れするためにも回数をこなすことは有意義だと思います。ただ、多く受けすぎると気力・体力ともにシンドイですので、ほどほどに。それから、本試験での記述式問題の解答用紙は折り曲げることが禁止されています。A3用紙を広げたままの状態で記入しなければなりません。試験会場の机は狭く、特に午後の問題冊子は厚く、マークシート用紙、構成用紙、そして記述式の解答用紙が2枚あるので、配置等に工夫されるといいと思います。私はうまくさばけなくて、不登法の解答用紙の下に鉛筆書きした構成用紙と商登法の解答用紙が重なった状態になっていて、記入したら商登法の解答用紙に複写されて、汚れてしまいました。急いで消しゴムで消しましたが、時間をロスしました。この経験以降、注意して模試を受けるようにしました。
併行学習の仕方について
昨年11月に行政書士の試験を受けました。パーフェクトローラー講座の講義が始まっていましたので、重複する科目で間に合うものは講義を優先して聞きました。行政書士試験にも記述式問題があって、これは私がしていた司法書士試験の民法の学習方法では太刀打ちできず、新たな視点で記述対策用に民法の勉強をしました。また、憲法も司法書士試験とは異なる問題形式もありましたが、どちらも司法書士試験対策としてもとても有意義だったと思います。ただし、行政書士試験の特徴である一般知識問題にはとても苦戦しました。政治・経済・社会の分野が得意な方にはいいと思いますが、学生時代から一番の苦手分野だったため、泣く泣く歴代内閣総理大臣の名前や任期期間を覚える努力をし、小学生向けのマンガで読む日本史で近現代あたりを読んだりしました。試験範囲は無限のように感じ、EUやらTPPやら、司法書士試験に役に立つのか、と思いながら、最後は運で勝負、と割り切って試験に臨みました。行政書士の試験対策に費やした分、パーフェクトローラー講座の後追い受講が大変でした。11月中旬の試験後から年明けの答練に向けて、すごく慌ただしかったです。おかげで年明け1月末に合格通知が届いたときは、ホッとしましたが、すぐに次の司法書士試験に向けて改めて頑張ろうという気持ちになれました。
これから司法書士試験合格を目指す方へのアドバイス
これから司法書士試験の合格を目指す皆さん、ちゃんと勉強すれば、合格の順番は回ってくると思います。それよりも、司法書士になってどんなことをしたいか、どんな司法書士になりたいかを思い描いて、軸がぶれないようにすることが大切なのではないかと思います。受験途中で挫けそうになっても、その気持ちが支えてくれると思います。それから、仲間を作ることが大事だと思います。情報交換はもちろん、何度も励まし合って、本試験当日を迎えることができました。同期は大切に、とよく聞きますが、仲間は同期だけではありません。色々なご縁を大切にして下さい。 という訳で、まずは、身近に司法書士がいる方は、どんな業界で、どんな職業かを聴いてみて下さい。そして、身近に司法書士受験生や元受験生がいる方は、ナマの声を聴いてみて下さい。見当たらない場合は、講師の方々に相談したり、公開講座に参加することでもいいと思います。身近に司法書士も司法書士受験生も見当たらず、よく考えないまま軽い気持ちで受講を決めてしまった私は、最初に思っていた以上に受験生活が長くなりました。さらに合格した後になっても、受講を決める前に知りたかったと思うことがたくさん出てきました。今後も、どんどん状況が変化する中で、自分で情報を取りに行き、スキルアップをしていかなければなりません。合格の喜びよりも、これからの不安の方が大きいです。我ながら損な性格だなぁ、とは思いますが、司法書士の資格に挑戦して良かったと心底思えるようにこれから頑張っていきたいと思います。お互いに頑張りましょう!