S・M さん(35)記述1位
不器用な人間の粘り勝ち
受験回数 | 6回 ※お試し受験含む |
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出身大学・学部 | 法学部 |
主な受講講座 |
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司法書士を目指した理由・きっかけ
前職は寿退社する方が多く、出産や育児をした後でも続けていけるような仕事ではありませんでした。何のスキルもなくただ働いている状態に不安を感じ、そのためには何を目指したらいいのか迷ったのがきっかけです。学生の頃に漠然と「知識をつけて、誰かの役に立ちたい」という夢があったことを思い出し、「まずは手に職をつけて、誰かの役に立つ仕事がしたい。」という想いが次第に強くなり、思い切って30歳を前に退職し司法書士の資格取得を目指すことにしました。
LECを選んだ理由
初級講座は他社の資格予備校で受けていたのですが、当時はさっぱり理解できず本試験の結果もボロボロで、記述はトラウマになるほど歯が立たず、気分を変えるためLECの門を叩きました。駅からアクセスが良く、大手予備校なので情報力が圧倒的に強いし、ネットでの評判も良かったので、こちらの講座なら間違いはないだろうという安心感からLECを選びました。
中上級講座についての感想や良かった点
他社の予備校で初級講座を受けていた頃は、勉強のペースが追いつかず無駄な焦りと雑な理解で記述は白紙並み。本試験は午前13点/午後15点という哀れな結果でした。今思えばもう一度初級講座をうけても良かったぐらいの学力です。そんな状態でLECの講座を選ぶわけですが、初級講座は受けたから、次は中上級だと深く考えずに実践力PowerUp講座を選択しました。実践力のテキストは、文章と表と図がバランス良く配置されており、初級講座の理解が足りていない私でさえも理解しやすかったです。ただし、どうしても理解できない部分や定着しにくい箇所は復習用教材のセルフレクチャーを空いた時間に読み返すか、過去問演習をするか、制度趣旨に立ち返って考えることで基礎知識を補強しました。一度違うテキストに変えようとしたことがありましたが、実践力のテキストの良さには勝てず、最後の合格の年までこちらのテキストにお世話になりました。講座のカリキュラムは本試験後の7月下旬からスタートして、12月でほぼ終了するので、本試験後すぐに勉強を再開して確実に合格を狙いたい方にはピッタリだと思います。初級講座よりもペースが早いので、着いていくのは正直大変ですが、講義を受けた範囲の復習を次の授業までに必ず終わらせると決めて勉強に専念することで、授業が良いペースメーカーになって効率的に勉強が進められました。記述の勉強法について記述は本当に苦手で大嫌いだったのですが、かじりついて勉強して乗り越えたら得意分野になっていました。ポイントは4つです。
①解き方のパターンを確立する効果:スピードアップと、ヘンテコな問題に対しても冷静に解く力がつく。方法:解く流れを紙に書いて客観的に頭に入れて、その流れの通りに何度も記述を解いてみる。これは問題を沢山解くしかない。②雛形は確実にする効果:スピードアップと、択一でも雛形知識を問われる場合があるので、択一の点数アップにつながる。方法:択一勉強の時、答練の後の復習時など、こまめに雛形勉強をする。③択一知識はガチガチに固める効果:記述の点数が安定する④記述の過去問は10年分、LECの記述問題に慣れた場合は他社の記述問題を解く効果:クセのある問題に触れておくことで、本番で動揺しなくなる。
公開模試についての感想や良かった点や学習への役立て方
模試は本番のシミュレーションとして、活用させて頂きました。やはり、直前期の模試は緊張感があってとても刺激になり、緊張感の中でマークミスなどケアレスミスが出ないか確認する良い機会でした。ただし、本番のシミュレーションとして模試を解いたのは2回程です。その理由は自習の時間を確保するためです。私だけかもしれませんが、教室で模試を一日かけて解いた場合、体力と集中力を使いきり、妙な達成感もあって、模試の後自習室で勉強する気が全く起こらなくなるのです。直前期は自習室で夜20時まで勉強することが日課で、そのリズム崩さないことが最優先順位でしたので、模試を教室で一日かけて解くのは最低限の数に抑えました。したがって、その他の模試は午前の択一だけ教室で受けてそのまま退出し、昼食後は自習室に入って午前択一の復習をし、残りの時間は違う勉強にあてていました。午後択一と記述は後日、自分の勉強のペースに合わせて解きました。ちなみに模試の成績も全く当てにしない姿勢は貫きました。
赤松講師・海野講師・根本講師のここが良かった。
赤松講師の授業は、全く無駄のないスマートな講義で、テキストのマーク指示が素晴らしく的確です。本試験の分析力は突出していて、講師の記述ゼミの問題は講師ご自身が作問されていますが、その論点がそのまま本試験の記述問題に出ることもあります。解説はわかりやくすく、講師を信じて勉強すれば間違いないと自信を持って言えます。私は過去問演習を確実にして、講義でマークしたテキストを読み込むことでかなり成績が上がりました。また、勉強仲間との繋がりも大事だという思いから、夏と冬に懇親会を企画してくださるので、私自身そこで良い勉強仲間との出会いが沢山ありました。
〈海野講師〉実践力PowerUp講座の受講生には、予約制で海野講師に月に一回20分〜15分電話をすることができるフォロー制度があり、何度か利用させていただきました。実践力の講座の進むペースが早いので、スケジュールの相談をしたり、全く関係ない個人的な相談まで聞いて頂いたりと、非常に恵まれた環境で勉強をさせて頂いたと感じています。初めて電話相談を利用した時は、対面で話したことのない海野先生と、いきなり電話で話をすることに緊張しましたが、明るく優しい先生なので一度お話させて頂いただけで、お人柄の良さが感じられて非常に安心したことを覚えています。
〈根本講師〉根本講師の授業は、寸劇あり笑いありの退屈させないメリハリのある講義で、わかりやすく記憶に残るよう解説されます。基礎知識が不十分だった私にとっては、面白い根本講師の講義がとても有難く、音声をウォークマンに録音して何度も聴いていました。講義の合間に少し雑談のような励ましのメッセージがたまにありましたが受験生のことを良く理解しているからこそ言えるメッセージばかりで、辛い受験時代にはとても励みになりました。
通学することのメリット・デメリット
通学することのメリット①勉強仲間ができる。クラスの懇親会、授業や答練で何度も顔を合わせることで、自ずと勉強仲間ができます。勉強仲間が頑張って勉強している姿は刺激になり、非常にありがたい存在でした。②同じ教室で勉強することで怠けられない。通学では毎週同じ顔ぶれが横で勉強しているので、授業中は怠けられません。長丁場になる勉強を、良い刺激を受けながら進めることができるので通学ができる方はできるだけ通学したほうがいいと思います。③わからない時はすぐ講師に質問できる。すぐに質問できるのも通学ならではです。ちなみに質問した部分は、わりと記憶に残ります。デメリット①時間が決まっているので、必ず受講できるよう予定を調整する必要がある。②朝から夕方まで授業を受けるので、気合がいる。朝から夕方までの授業は集中力の維持のため、甘いものや、コーヒーで気分転換していました。コンディションを整えて、絶対寝ないぞと気合を入れて毎回受講していました。
これから司法書士試験合格を目指す方(学習を始める方)へのアドバイス
この試験は自分に合った勉強法を掴んで、それを信じてやりきった人が合格してい ます。受験回数が増えると努力しても報われない現実に何度も打ちひしがれそうにな りますが、どうすればいいか迷った時は、先に成功している方のアドバイスを聴いて、 自分が真似できそうなことを素直に取り入れていくことで、乗り越えることができま した。この資格を取得しようと思った動機や、叶えたい夢を絶対に忘れずに、今でき ることを淡々と続けていけば、知らない間に合格レベルに達しているはずです。合格 レベルに達した後は順番が来るまで、根気よく待ってください。待つことは勇気がい ることですが、後になれば待った時間も無駄ではないとわかる時がきます。