LEC合格講座出身の司法書士実務家の方々にインタビューしました。
合格後の進路は法人事務所勤め、独立開業、海外出向と選択肢に幅があり、また登記・裁判・成年後見・相続業務、企業法務など業務内容も多岐に渡ります。
司法書士を目指す方にとって、合格後の就職やビジョンを考える上で参考になれば幸いです。
銀行員から司法書士に転職!
比屋根 ゆい 先生
合格年度 | 2018年度 |
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事務所 | ゆい司法書士事務所 |
司法書士になろうとしたきっかけ
もともと法律に興味があったのですが、大学生の時に就職活動を通して出会った銀行員の方々に惹かれ、銀行への就職を決めました。銀行の仕事はやりがいがありましたが、大きな組織ということもあり、私一人の力ではどうにもならないことがたくさんありました。そのことがとても悔しくて、『自分の裁量で仕事をしてみたい!もっと自分の力を試してみたい!』と思い、もともと興味のあった法律の分野から独立できる仕事を探し、司法書士にたどり着きました。
司法書士になってよかったこと
資格があればブランクがあっても働けること、全国どこでも働けること、定年がないので働きたい年齢まで働けること、この3点は独立できる資格を持つことの魅力だと思います。私は既婚で子供もいるので、家庭のことで休職することになった場合でも、その後の働き口に困らないということは、心の余裕にも繋がります。
司法書士になって私が一番嬉しかったのは、他の司法書士の先生方が対等な立場で私の話を聞いて下さることです。司法書士業界では30代は若い方であり、尚且つまだ経験の浅い私の意見でもすごく尊重してくれます。今の時代は、女性がどんどん社会に進出していて、それを悪く思う人も少ない時代だと思います。ですがそれでも悔しい思いをしたことはありました。司法書士になってからは、性別でも年齢でも悔しい思いをしたことがありません。責任は重いですが、その分伸び伸びと働くことができています。
現在主に行っている業務について
主に不動産登記業務を行っております。
不動産登記業務では銀行での決済の現場に立ち会うことが多いのですが、銀行の担当者が銀行員時代の上司や同期、後輩であったりすることも多く、今までとは違う形で一緒に働くことができ、感慨深い気持ちになります。
また、たくさんの人に出会うので、様々なお話を伺うことができ、すごく刺激的ですし、勉強になります。
印象に残っている仕事のエピソード
司法書士になりたての頃、非常に難しい案件で、他の事務所で断られた方からの依頼があり、もちろん1年目の私には解決策が見つからないような案件だったのですが、先輩方に色々教えてもらいながら解決した案件がありました。達成感もあり勉強にもなったので私も嬉しかったのですが、それ以上にお客様がとても喜んで下さったことが印象に残っています。もともとは自分の人生を豊かにするために取得した資格でしたが、私の知識がお客様の役に立てるということは幸せなことなんだと思うようになったきっかけでした。
また、お客様の居住地が県外の場合に、沖縄からだと飛行機に乗って会いに行くことになるのですが、そのおかげで今まで行ったことのない場所にも行くことができました。その地域独特の慣習であったり、その場所に住む人しか知らない歴史を教えて頂いたりして、とてもいい経験になりました。人との出会いが視野を広げると考えている私にとって、出張はとても貴重な経験です。
これからやってみたい業務や、今後のビジョン
業務としては、今後更に増えていくであろう事業承継の分野の知識を深め経験を積んでいきたいです。この分野に限らず、何が依頼者にとってベストな解決策かを常に提案できるような司法書士を目指します。私を選んで依頼していただけるよう、そして次も私を選んでいただけるような仕事をしたいです。
また、司法書士業務以外の面として、世の中の働き方に悩んでいる女性の活力になりたいという思いがあります。私自身、仕事も、メイクやお洒落も、妻や母としての時間も、全てを大事にしたいという思いがありますので、“やってみたいことがあるけれど不安”という方々に勇気を与えられるような存在になれるよう、今後も様々なことにチャレンジしていきます。