LEC合格講座出身の司法書士実務家の方々にインタビューしました。
合格後の進路は法人事務所勤め、独立開業、海外出向と選択肢に幅があり、また登記・裁判・成年後見・相続業務、企業法務など業務内容も多岐に渡ります。
司法書士を目指す方にとって、合格後の就職やビジョンを考える上で参考になれば幸いです。
合格後地元で独立開業!
M田 裕介 先生
合格年度 | 2016年度 |
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事務所 | 司法書士はまだ事務所 |
司法書士になろうとしたきっかけ
20歳ぐらいの頃から、手に職をつけてなんらかの自営業がしたいなあ、就職したくないなぁとは、ぼんやり考えてました。はじめて司法書士という職業を知ったのは、ナニワ金融道という漫画を見てる時でしたが、特に印象に残っていませんでした。数年間、就職した会社で働いていて、当たり前のことですが、毎日毎日仕事仕事で、この毎日を一生やりたくないなあと考えるようになりました。そんな時、テレビのドキュメンタリー番組で司法書士に密着をしていて、とてもカッコ良く感じ、これだと思いました。色々調べ、自分も司法書士になって、自信を付け、人様の役に立ち、自由に生きていきたいと思いました。休みが少なく残業も多かったので28歳の時に会社を辞め、派遣や契約社員をしながら受験勉強をしておりました。
司法書士になってよかったこと
やはり、毎日がより楽しくなりました。同じ境遇で頑張ってた受験仲間、同期の仲間、目をかけてくれる先輩、自分を頼ってくれる方、自分に仕事を紹介してくれる地元の人達、新しく出会った方等どんどん人間関係の幅が広がっていきます。0から自分で始めて、報酬をいただいて、とても感謝される。社会に自分の居場所を作っていく。とてもやりがいのある奥の深い職業だと心底思います。
現在主に行っている業務について
不動産登記全般(売買・贈与・遺贈・抵当権設定、抹消等)、商業登記全般(設立、各種変更、解散清算等)、家庭裁判所の書類作成業務(後見申立、相続放棄、特別代理人選任等)、財産管理業務(不在者財産管理人、司法書士法施行規則31条の任意代理人業務)、公正証書作成サポート(遺言や任意後見)等の業務を行っています。
印象に残っている仕事のエピソード
印象に残っているのは、やはり司法書士になってはじめての案件でした。家庭裁判所の書類作成案件で、相手方はいないのですが、過去に2回ほど同じ手続きを依頼者がしており、今回が3回目。申立をしましたが、書記官の方より、裁判官と打ち合わせをして本人面談はしない、却下になるので取下げてくださいと連絡がきました。そこから、申立人と何度も話し合い、どうしてもその手続きをしたい詳しい事情を記載した上申書を再度提出しましたが取下げを進められ、それでもあきらめず2回目の上申書提出、その後本人面談をしてくれることになり、その変更申し立ての許可がおりました。半年ほどかかりましたが、申立人のあきらめない気持ち、覚悟が家庭裁判所に通じたのだと思います。
開業しようと決意したきっかけと開業時に重視したこと
独立する為に試験勉強をしていたのですが、実務経験がないので最初は勤務をしようか独立しようかと決めきれずにいました。モタモタしているうちに、認定試験が終わり、年齢も37歳だったので、よし、やってみようと思いました。
駅に近い利便性のいい場所を重視しましたが、自宅が駅から近かったので、開業から最初の半年は、博多区の自宅の一部でやっておりました。その後、地元の北九州に戻り事務所と自宅を分けました。