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国家総合職教養区分の対策方法は?独学もできる?試験内容や難易度を解説!

国家総合職教養区分の対策方法は?独学もできる?試験内容や難易度を解説!

2023年の試験から受験できる年齢が引き下がりました!
★大学在学中に国家総合職にチャレンジできる機会は4回!

国家総合職志望だけれども、民間就職活動もされたい方におすすめ!!

「国家公務員採用総合職試験(教養区分)」は、実施時期が10月のため、秋試験と呼ばれています。 一般的な公務員試験は大学4年生の4月頃から始まるため民間就活と時期がかぶりますが、この教養区分は大学2年生の秋から受験できる実施されるため民間就活との併願がしやすく試験内容も主に教養択一・論文対策となるため負担も少なく受験ができます。

【国家総合職試験の大学在学中チャレンジプラン】
例)大学2年生秋:教養区分
→大学3年生秋:教養区分
→大学4年生春:法律区分
→大学4年生秋:教養区分
目次
国家総合職教養区分の試験とは?
試験日程
試験概要
近年の採用者数
教養区分の対策方法は?
基礎能力試験対策の重要性
1次試験対策のポイント
2次試験対策のポイント
英語試験による加点もある?
独学での対策も可能?
教養区分試験対策もLEC
教養区分の難易度・採用状況
教養区分の試験実施状況
教養区分の採用状況
まとめ
 

国家総合職教養区分の試験とは?

Point1 2年生・3年生の秋に受験することができ、官庁訪問は4年生の6月スタートなので民間併願がしやすい!
Point2 4年生の民間就職活動後の秋に受験し、12月の官庁訪問で内定を得られれば翌年4月から入庁できる!
Point3 基礎能力試験と総合論文試験対策なので負担がすくない!
Point4 専門科目対策が不要なので様々な学部の学生が受験しやすい!
Point5 採用者数が増加!!試験導入時よりも主要省庁で採用が増えている!

教養区分試験をもっと詳しく知ろう!

矢印

1.教養区分の試験日程

Point1Point2

2024年度実施例

2024年7月26日(金)〜
8月19日(月)
出願
9月29日(日) 1次試験
  • 基礎能力試験
  • 総合論文試験
10月16日(水) 1次試験合格発表
11月23日(土)〜
11月24日(日)
2次試験
  • 政策課題討議試験
  • 企画提案試験
  • 人物試験
12月12日(木) 最終合格発表
12月中旬 官庁訪問(2025年4月入庁)
2025年6月頃 官庁訪問(2026年4月入庁)

2.教養区分の試験概要(教養区分 出題科目一覧/2024年実施例)

Point3Point4

企画立案に係る基礎的な能力を重視した試験です。

第1次試験

基礎能力試験(多肢選択式)
試験時間 2時間 1時間30分
出題区分 Ⅰ部:知能分野 Ⅱ部:知識分野
科目 文章理解 判断・数的推理

※資料解釈含む

自然・人文・社会(時事含む)、情報
出題数 10 14 30
総合論文試験
試験時間 4時間
出題区分
科目 政策の企画立案の基礎となる
教養・哲学的な考え方に関するもの
具体的な政策課題に関するもの
出題数 1 1

第2次試験

政策課題討議試験
試験時間 1時間半
内容
  • レジュメ作成
  • 個別発表
  • グループ討議

※ 討議を踏まえて個別発表

企画提案試験
試験時間 1時間30分 概ね30分
出題区分 Ⅰ部 Ⅱ部
内容
政策概要説明紙(プレゼンテーションシート)作成
※課題と資料を与え、解決策を提案させる
プレゼンテーション及び質疑応答
※政策概要説明紙(プレゼンテーションシート)の内容について試験管に説明、その後質問応答を受ける
人物試験
内容 人柄、対人的能力などについての個別面接
(参考として性格検査を実施)

官庁訪問

国家総合職試験は、最終合格が内定・採用ではなく、「官庁訪問」という最後の関門があります。最終合格発表後に希望する各省庁を訪問して選考を受けます。秋試験(教養区分)の場合、冬(12月)と夏(翌年6月)2回官庁訪問のチャンスがあります。この官庁訪問には様々なルールがあり、事前の情報収集がとても重要です!

3.教養区分の近年の採用者数

過去9年間の[教養区分]最終合格者のうち採用者数は増加傾向にあり、2015年度から2024年度にかけて約4.9倍となっています。
採用省庁も拡大しており、過去3年で11省庁のうち、法務省を除く10省庁で採用実績があります。

教養区分採用者数

教養区分の対策方法は?

教養区分は、多様な人材確保のため、企画立案に係る基礎的な能力を重視した試験となっており、通常の大卒程度試験と異なり、専門試験は出題されません。では、どのような対策が必要か見ていきましょう。

基礎能力試験対策の重要性

国家総合職教養区分試験における各試験種目の配点比率を見てみましょう。
1次試験では総合論文試験と基礎能力試験の2つが行われます。配点比率が最も高い総合論文試験は、もちろん重要ですが、1次試験の合否は基礎能力試験の点数だけで決定します。総合論文試験の結果は、最終合格者決定の際に反映されるため、総合論文がどんなによくできても、基礎能力試験がダメなら不合格になってしまいます。

国家総合職教養区分 配点比率

試験 試験種目 配点比率 100分率換算
第1次試験 総合論文試験 8/28 29%
基礎能力試験 5/28 18%
第2次試験 企画提案試験 5/28 18%
政策課題討議試験 4/28 14%
人物試験 6/28 21%
合計 28/28 100%

1次試験対策のポイント

基礎能力試験はⅠ部とⅡ部に分かれており、Ⅰ部が一般知能分野(数的処理・文章理解)、Ⅱ部が一般知識分野(自然科学・人文科学・社会科学・時事を含む、情報)です。2024年より「情報」が新しく入りますので対策が必要です。それぞれ満点の30%が基準点(Ⅰ部:24点満点中8点/Ⅱ部:30点満点中9点)とり、これを下回ると不合格になります。

<基礎能力試験Ⅰ部>
数的処理
問題を解くために必要な情報をいかに短時間で抽出できるかが大事になります。出題パターンが決まっていますので、解法を覚え、過去問を中心に演習を行うことが重要です。
文章理解
できれば満点を目指したい問題ですが、国語や英語に苦手意識のある方は読解力を身につける練習が必要です。
<基礎能力試験Ⅱ部>
自然科学・人文科学
いずれも高校までで学んだ教科書の範囲内で出題されます。理系科目が苦手な方は得点に結びつきにくいため、どこまで対策するかは人文科学の科目と調整を行いましょう。
社会科学
高校での学習範囲を超えてきますが、総合職春試験の専門科目や総合論文対策として政治学・行政学と内容が重複します。時事については日々の新聞やニュースに関心をもつことが大切です。
総合論文試験

総合論文試験は2題出題され各10点、合計20点満点の試験です。各4点が基準点となり、これを下回ると不合格になります。
Ⅰ部の問題は英文のものも含め複数の資料が添付されることが多く、2次試験の政策論文と似た形式です。
Ⅱ部は具体的な政策を論じさせるもので、出題意図を踏まえ、実際の社会状況とその解決策を適切に示す必要があります。

2次試験対策のポイント

2次試験は3つの試験(企画提案試験・政策課題討議試験・人物試験)を行います。いずれも筆記だけではなく「話す」ことが重要な試験のため独学では対策が難しい試験です。

企画提案試験

いわゆるプレゼンテーション試験です。ある政策課題に対する具体的施策を企画して提案するという内容で、Ⅰ部でプレゼンテーションシート作成(1題1時間30分)し、Ⅱ部でプレゼンテーション及び質疑応答(概ね1時間程度)を行います。特徴的なのは、事前に白書や国際機関の統計資料など、課題に関連する資料が指定されるという点です。
事前資料については、例年1次試験の合格発表日に公表されますので、資料の読み込みや関連資料についても確認が必要です。複数テーマ出題予測を行い、テーマ毎に企画を考えておきましょう。Ⅱ部では、Ⅰ部で作成したプレゼンテーションシートの内容について試験官に説明し、その後質疑応答を受けますので、実戦練習が必要不可欠です。

政策課題討議試験

いわゆるグループディスカッションの形式(6人1組)の試験です。単なるグループディスカッション(集団討論)と異なり、①ディスカッションに先立ち、個々人がレジュメを作成(20分)、②個別発表後、グループ討議を行い、討議結果を踏まえたプレゼンテーションを個別で行うという点に特色があります。短い時間で資料を読み解きレジュメを作成する練習や発表のやり方を習得することはもちろん、討議において自分の考えを端的に伝える練習も必要です。討議ですので中間的立場ではなく、賛成か反対か、それはなぜかをしっかり伝えることが大切です。

人物試験

いわゆる個別面接(面接官:受験者=3:1)です。官庁訪問と区別して「人事院面接」と呼ばれています。例年、1次試験の合格発表日に公表される「面接カード」を2次試験までに作成し、試験当日に提出します。面接官の質疑応答はその面接カードの内容に沿って行われます。人物試験の配点比率は6/28と総合論文試験に次いで高くなっており、重要な試験といえます。
自分の今までの経験やその経験から国家公務員になって何がやりたいか、なぜ総合職なのかをまとめてく必要があります。

英語試験による加点もある?

国際化の流れを受け、人事院は国家総合職試験の採用者が従事する企画立案などの業務の遂行には「基礎的な英語能力」を有していることが望ましいとし、国家総合職試験(院卒者試験・大卒者試験)のすべての試験区分において、一定レベルの英語試験のスコア等を有する受験者に加点措置が取られています。この加点は最終合格者決定の際に加点され、TOEFL(iBT)、TOEIC、IELTS、英検の4種類の英語試験のスコアに応じて総合得点に15点又は25点加点されます。

試験加点 TOEFL iBT TOEIC L&R
TEST
IELTS 実用英語
技能検定
15点加点 65以上 600以上 5.5以上 -
25点加点 80以上 730以上 6.5以上 準1級以上

独学での対策も可能?

前述のとおり、教養区分の試験では、専門試験は出題されません。そのため、独学で目指すことを考えている方も多いかもしれません。実際に市販の参考書を使用し、独学で合格される方はいらっしゃいます。ただし、ハードルは非常に高いです。
理由としては①独学では対策の立てずらい試験が多い、②試験に合格しても最後の難関「官庁訪問」があるという点です。

①については前述したとおり、1次試験の基礎能力試験については大学受験時代の経験値を活かして独学で対応することも可能かもしれませんが、総合論文試験や2次試験については個人での対策が難しい試験内容といえます。また、②官庁訪問については情報が少なく、訪問ルールなどもあるため不安に思う受験生が多いです。
学習方法については、自分にあった方法で考えてみましょう。

教養区分試験対策もLEC

LECでは様々なフォロー制度をご用意し、最終合格までしっかりサポートします!

独学では対策しずらい論文添削はもちろん、面接対策では回数制限なしで模擬面接を受けることができます。総合職試験用の人事院面接対策講座や官庁訪問相談会を実施し、面接カードの書き方や、情報が少ない官庁訪問への準備や注意すべきことなどマンツーマンで指導します!
また、大学2年生で合格し、官庁訪問まで時間が空いてしまってもLECコース生なら内々定獲得までフォローします!

民間就職活動と併願しやすい総合職試験こそこの「教養区分」です!
まずは、大学2年生の秋にチャレンジ!!

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LECの法律区分コース、経済区分コースは教養区分対策が含まれています!!

教養区分の難易度・採用状況

教養区分の試験実施状況

過去3年間の実施状況を見ると最終倍率は平均して7.5倍ですが2021年より年々倍率が落ちている傾向にあり2023年は6.0倍となりました。
1次試験・2次試験別にみると1次試験は平均合格率21.1%(2024年秋は26%)
2次試験は平均合格率68.9%と1次試験対策の重要性が見て取れます。

申込者数 第1次試験
受験者数
第1次試験
合格者数
第2次試験
受験者数
最終
合格者数
最終
倍率
2023  4,014 2,531 621 576 423 6.0
2022  2,952 1,884 416 391 255 7.4
2021  3,084 1,973 329 315 214 9.2

教養区分の採用状況

国家総合職ということで、上記で述べているように1次試験合格率が20%台という難関試験です。
その教養区分合格者を採用している省庁の採用状況を確認しましょう。
過去3年間でかつ採用数の多い省庁を例で挙げていますが、見てわかるように教養区分の採用はその他区分に比べて毎年コンスタントに採用をしている省庁が多くあります。また、2023年は外務省が教養区分のみの採用となっていることから、外務省を志望する方は教養区分受験が必要です。
1次試験の合格率が低く難関試験とも言えますが、19歳から受験できる試験となり合格できるチャンスも増えている今、国家総合職として合格を目指す方は教養区分試験対策から始めましょう。

参照:人事院国家公務員試験採用NAVI 国家総合職採用状況

国家総合職(大卒程度)採用状況
区分 採用年 内閣府 警察庁 総務省 法務省 外務省 財務省 文部科学省 厚生労働省 農林水産省 経済産業省 国土交通省
教養区分 2023 2 12 26 - 16 16 5 9 10 18 9
2022 4 7 12 - 15 10 8 13 5 14 3
2021 3 4 18 - 13 15 3 6 3 15 5
政治国際区分 2023 3 1 8 1 14 8 - 5 3 7 2
2022 1 - 5 - 14 6 - 6 2 10 5
2021 5 2 4 - 12 5 4 1 4 5 2
法律区分 2023 4 5 11 7 - 8 10 10 9 3 12
2022 5 6 13 12 3 9 5 7 5 4 12
2021 7 5 13 12 3 11 8 18 6 3 26
経済区分 2023 2 3 3 1 - 4 1 7 3 4 4
2022 3 - 8 - 1 8 2 4 2 5 8
2021 2 2 5 1 1 8 2 5 4 7 1

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まとめ

教養区分試験について、具体的にイメージできたでしょうか。ここまで見てきたように教養区分は、多様な人材の確保のため、企画立案に係る基礎的な能力を重視した試験となっています。また、近年、採用数が増加しており、民間との併願が比較的容易なこともあって受験者も徐々に増加傾向にあります。

これまで、大学3年生の春から始めることが公務員試験対策のスタンダードでしたが、今後の流れによっては予備校はもちろん受験生の意識の変化も必要です。「就職活動だから3年生から」ではなく「2年生から」に意識を向けていきましょう。LECなら内々定までしっかりサポートしていきます!

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