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弁理士実務家インタビュー 鮫島正洋

弁理士実務家インタビュー 鮫島正洋

弁護士・弁理士として知財立国を支える。

-鮫島正洋- 内田・鮫島法律事務所 代表パートナー/弁護士・弁理士

弁理士を目指したきっかけ

会議室にて

会議室にて

最初に入社した会社では、電線材料の開発に携わり、エンジニアとして働いていました。当時は発明者として特許出願に関わっていました。その経験を活かして何か別のことにチャレンジしてみたいと考え、それまで一度も学んだことがなかった法律に興味を持ち、弁理士を目指しました。

弁理士試験に合格後、IBMの知財部に勤めていた受験仲間との縁でIBMに入社しました。当時からIBMは米国の特許取得件数で1位だったため、知財戦略を学ぶには、理想的な職場だと考えていました。ですが、実務経験が無かったため、最初は非常に苦労しました。自分の頭で考えるということをIBMでは教えられました。

弁理士試験受験当初から、「法律学は面白い」という想いがあって、弁理士試験に合格してもこの想いが消えなかったら憲法から始まる法律の体系を勉強してみたいと考えるようになり、その延長で司法試験に挑戦しました。法律が自分の肌に合っていたということが大きな要因だったと思います。

当時は、弁理士試験と司法試験の両方に合格している人は数名しかいなかったため、司法試験に合格すれば、自分を差別化することができるとも考えました。

弁理士と弁護士のダブルライセンスを活かした業務について

当事務所(USLF)には、私と同じように、弁理士と弁護士、両方の資格・経験を持つ者が多数在籍し、技術法務を中心とする業務を行っています。事務所のコンセプトは、技術系の企業に対して技術を事業化するサポートを行うこと、つまり、「技術法務で、日本の競争力に貢献する」―――それが我々の存在意義だと思っています。「技術法務」という言葉は、2004年に私が執筆した論文で世の中に最初に登場しました。主たる法律領域は特許ですが、必ずしも特許に拘るわけではなく、あくまでも「技術」に重きを置いています。

日本はどこまでいっても技術立国であり、技術立国としての競争力を強めなければ、競争力は今後維持できないと思います。このコンセプトに一番マッチするクライアントが中小企業やベンチャー企業です。技術系の企業に照準を合わせ、その競争力を向上させるための実戦的な技術法務サービスを提供する法律事務所はほとんど存在しないと思います。重要なのは特許出願それ自体ではなく、技術を事業化するための知財や法務の位置付けだと考えています。

今後の目標

事務所内風景

事務所内風景

私と池井戸さんは飲み友達で、その縁で私は、『下町ロケット』の神谷弁護士のモデルになりましたが、この『下町ロケット』の神谷弁護士のイメージを保ちながら、どのように成長していくかというのが、私と当事務所の大きな課題となっています。モデルになったのはいいですが、実物と小説が全く違っていたらまずいじゃないですか・・・(笑)。

実際、中小企業の側に立つことが今でも圧倒的に多いです。すばらしい技術を持ちながら、知財部・法務部がないためにトラブルに巻き込まれるという例が絶えません。我々のような、中小企業側に寄り添うことのできる弁護士や弁理士が必要だと思っています。

今後の弁理士像

虎ノ門ツインビルディングのオフィスにて

虎ノ門ツインビルディングのオフィスにて

弁理士の差別化の方向性としては二通りあると思っています。

一つはディープに技術に入っていくやり方です。最先端の研究者と対等に話ができ、学会等にも毎年出席するレベルです。もう一つは、事業戦略や経営戦略をしっかりと学び、知財を用いた経営コンサルとして活動することです。企業の知財部に所属される方などは、後者のコンサルとしての役割が期待されてくると思います。

また、弁理士資格にプラスして公認会計士や税理士、ベンチャーキャピタルに行く人もいます。これも、とても重要な姿勢だと思います。弁理士という資格を、どう発展させて日本の競争力に貢献させるのか、そのマーケティングができた時にはじめて、自分は何を勉強すべきなのかという話に至り、必要とされる知識の修得に至るのだと思います。何を学ぶかも重要ですが、最も大切なのは広い視野と、学び続ける姿勢です。

これから弁理士を目指す方へ

技術立国である日本においては必然的に知財の専門家が必要となります。それに対して、現状の弁理士は業務の幅が狭すぎると感じています。例えば、メディアにも銀行にも、知財のプロは必要だと思います。

特許をうまくコーディネートして魅力的な商品を作っていく、そのような知財の上手な使い方を提案できるのは誰かと言えば、これこそがまさに弁理士だと思います。さらに、知財リスクをどう減らしていくか、どうやってその知財を守っていくかという策を講じたうえで、今度はそれを具体的なビジネスの相手と契約交渉する、これもまた弁理士の仕事 です。だからこそ、もっともっと幅広い視野でこの資格を活用していかなければいけません。ですから、まだまだ弁理士が生きる道はあると思います。

自分自身がどんな働き方をすれば技術立国・知財立国である日本に貢献できるのか、という高い意識を持って欲しいと思います。是非、世の中に貢献できる専門職になってください。

弁理士実務家インタビュー
竹下敦也 CABINET PLASSERAUD(キャビネ・プラスロー)フランス 日本国弁理士 鮫島正洋 内田・鮫島法律事務所 代表パートナー/弁護士・弁理士 龍華明裕 RYUKA国際特許事務所所長/弁理士/米国弁護士 岩井優子 つばさ国際特許事務所/弁理士 池本和博 富士通株式会社 知財部 鍋島康雄 エリーパワー株式会社 知財部 前田大輔 小西・中村特許事務所 小林奈央 TMI総合法律事務所

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