
ようやく叶えた10年前の夢
謝 越さん
年齢 | 33歳 |
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受験回数 | 2回 |
職業 | 会社員 |
出身校 | 京都大学経営管理大学院 |
受講講座 | 1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括 Lゼミ |
選択科目 | 免除あり:応用情報技術者 |
弁理士を目指した理由・きっかけ
新卒で知財部に配属されたことが、弁理士を目指したきっかけです。私は中国出身で、大学時の専攻が日本語だったので、大学を卒業後、日本に留学しました。大学院では経営学を専攻し、卒業後、今の会社に入社しました。大学・大学院で学んだ日本語と経営学は、いずれも「専攻」といえるほどの専門性を築くことができず、何かの分野でのプロフェッショナルになりたいという密かな夢がありました。入社後は知財部に配属されたため、自然に知財の専門家である弁理士を目指すことにしました。
しかし、弁理士試験は思ったより難易度が高かったです。新入社員の時に50万もの大金を使い、思い切ってLECのコースを申し込んだのですが、日本語の聞き取りでさえうまくできず、途中で脱落してしまいました。自分のレベルから、いきなり弁理士試験を目指すのは無謀だと実感したので、知的財産管理技能検定3級と2級、そして母国の司法試験を受けました。全てクリアした後に、再び弁理士を目指しました。
LECを選んだ理由
LECを選んだ理由は、やはり実績の多さです。実際に自分の職場で弁理士資格が取れた先輩のほとんどがLECを受講していました。
LECで受講した初学者向けコースとその担当講師について
1年合格ベーシックコースは、入門講座で重要な知識を一周した後に、短答基礎力完成講座で知識をコンプリートするスタイルが、初学者にぴったりだと思います。インプットの講座だけでなく、アウトプット用の答練も含まれており、さらに短答だけでなく論文の講座も含まれていますので、コース内容に沿い丁寧に勉強すれば、1年で一発合格できると思います。自分は恥ずかしながら何年もかかってしまいましたが、2021年に一緒にベーシックコースを受講した勉強仲間の中に何名も一発で合格しました。
自分は何度も講座を途中で脱落した経験がありましたので、2021年に3度目の受講を決心した際には、講座の修了は絶対条件だと自分に課しました。そして、宮口先生の講義スタイルは、色を駆使して、無味乾燥な法律知識を面白おかしく教授してくださることですので、宮口先生の講座なら、最後まで修了できるだろうと思い選びました。実際に受けてみて、その選択が正解だったと思っています。
1.色分け
条文やテキストの内容は、その意味合いによって特定の色で塗ることで、条文やテキストの内容の整理ができます。そして復習する時の理解も深まりやすくなります。(余談ですが、弁理士試験対策以外の読書でも、無意識的に理由付けを緑、肯定的な内容をピンク、否定的な内容をブルー、効果を黄色などのように色で塗るようになっています。)
2.語呂合わせ
宮口先生にたくさんの語呂合わせを開発していただいたおかげで、覚えにくい条文や要件が覚えやすくなりました。短答式試験を受ける時、先生の元気な声での語呂合わせを思い出して問題を解いたので、楽しい思い出でした。
3.面白いネタ
先生はたくさん面白いネタを交えながら講義を進行してくださったので、講義時間が長くても眠くならなかったです。(また余談ですが、日本の野球や極道についての知識が全くなかったのですが、先生の講義を受けることで、44条4項の444が野球の何かの記録だと覚えることができ、いつかは「龍が如く」を見てみたいなあと思うようになりました。)
LECで受講した学習経験者向けコース・講座とその担当講師について
Lゼミは論文に特化したアウトプットの講座で、一人の講師が一貫したスタイルで指導してくださるので、論文の実力アップにとても役に立ちました。
1.優秀な教材
教材が特に素晴らしいです。過去問から論点を拾い、ヤマを張りながら新作の論文問題が出題されますので、1回のゼミでたくさんの論点の復習になります。ちなみに、今年の論文試験に出たほぼ全ての論点は、Lゼミの教材で網羅されていますので、受けてよかったです。
2.ゼミ実施の曜日
毎週土曜日の夜に実施する点が良かったです。短答が免除となり、翌年の論文本試まで半年以上の準備期間があり、気が緩みやすかったのですが、毎週土曜日の夜、ゼミで論文を書かなければいけないので、高得点が取れるように、平日の夜と土曜日の昼間に知識のインプットに必死となり、勉強のモチベーション維持に役に立ちました。また、ゼミの翌日が日曜日ですので、たっぷりの時間で復習することができます。このように毎週土曜日の夜に実施するLゼミが勉強のいいペースメーカーになったと思います。
友人が水﨑先生のLゼミを受けて合格したので、自分も水﨑クラスを選びました。実際に受けてみて本当によかったと思います。
1.どんな問題でも解ける答案構成術
ゼミを受ける前、事例問題を解くステップが自己流だったので、相性の良い問題だったら高得点で、相性が悪い問題だったら点数が取れず、ばらつきが大きかったです。先生の答案構成術を身につけることで、どんな問題でも、同じステップで答案構成することができるようになったので、冷静に淡々と論文を書けるようになりました。
2.小テスト
短答免除者にとって、論文を突破するには論文の知識だけでなく、短答の知識も欠かせませんが、免除となったため油断しがちで、盲点になりやすいです。ゼミでは毎回関連知識についての小テストが実施されますので、短答知識が本当に足りているのかを自己チェックすることができました。
3.個々に合わせた受験フォロー
私は短答合格した年の論文の受験を諦め、法文集をもらうためだけに一応論文試験を受けに行ったのですが、ほぼ白紙で提出してしまいました。1年目の論文試験の点数からは自分のレベルがわからないので、2年目なら論文式試験が本当に受かるのかが不安でした。また、ゼミでも上位の点数が取れた回数は多かったのですが、ゼミの人数が少なく、そして低い点数になってしまった回もありますので、焦っていました。
先生と個別相談したところ、先生が親身に相談に乗ってくださり、「インプットがしっかりしていますので、この調子で努力すれば絶対に大丈夫」とはっきり言ってくださいました。ゼミが4月末までありますが、4月1日付で地方に転勤となり、通学でのゼミ受講ができなくなりましたが、先生が音声と教材をデータで送ってくださったほかに、答案もデータでの添削で対応してくださいました。とても感謝しています。
LECで受講した答練・摸試について
- [受講答練・模試]論文公開模試 論文実戦答練 論文直前答練
- 水﨑先生のおすすめで受講した論文実戦答練が良かったです。直前答練や公開模試とは異なり、実戦答練は直前期ではない1月頃に実施するので、点数が悪くても落ち込む必要はないので、気楽に受けることができます。そしてLECの数多くの答練の中で、実戦答練が一番本試のレベルに近いと言われていますので、毎回百名以上も受けている大規模の答練につき、自分の実力・立ち位置を確かめるには最適な答練だと思います。
LECで受講したスポット講座について
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[受講講座]
宮口聡の理想と現実答案
宮口聡の短答REVOLUTION
納冨美和の短答特訓ゼミ
安西悠の苦手克服パーフェクトゼミ -
1.納冨先生の短答特訓ゼミ
私は2021年にベーシックコースの受講をしたのですが、実際にはじめて短答式試験を受けに行ったのは2023年でした。ベーシックコースの講座では、ある程度のインプットができたのですが、自分の実力をアウトプットで確かめたほうがよいと思い、友人のすすめで短答特訓ゼミを受講しました。実際に受けて大正解でした。
短答の勉強では、黙々と○や×をつけていたのがゼミを受けるまでの自分のスタイルでした。そのスタイルでは、結論や根拠条文が正しくても、点としてその知識をクリアしたに過ぎず、関連する別の知識が問われた時には不正解になってしまいがちです。短答特訓ゼミでは、納冨先生が関連する知識も出願してくださいました。そして、受講生は声を出して、理由を含めて回答する必要があり、本当に理解しているのかを確かめることに最高な講義でした。自分の場合、申し込んだタイミングが遅かったため、生クラスでの受講ができず、先生がいらっしゃらない別の部屋で受けていました。人の前で声を出して回答することは、口述では役に立つ経験ですので、これから受講を検討する方には、早めの申し込みをお勧めします。
2.安西先生の苦手克服パーフェクトゼミ
受験生が苦手になりがちな分野の知識に特化して教えていただきました。例えばマドプロと184について、手続きのフローを通して学習することで、全体のイメージを掴むことができました。意匠の類否判断では、パターン毎に、ステップを分解しながらわかりやすく教えていただきました。難解の判例も、コンパクトに記憶する方法を教えていただきました。講義の回が終わった後に、アウトプットの回が実施されるので、講義で学んだ知識をその場で自分がどれぐらい理解できたかを確かめることができます。一人一人を当てていくスタイルだったので、緊張感をもって受講することができました。先生の的確で丁寧な指導のおかげで、これらの分野での苦手意識を払拭することができたと思います。
LECの教材や学習システムについて
通学でも欠席Webフォローがついていますので、週末の講義は通学で、平日の夜の講義は通信で受講できるのが良かったです。
特に便利だと思ったのがオンラインで答案を提出する仕組みです。家で答案を書いて写真を撮ってオンラインで提出し、添削後の答案がPDFで返却されることとなりましたので、家で気軽に答練を受けることができました。
短答式試験対策でやって良かったこと
・間違いノートの作成
自分の性格はかなり大雑把ですので、短答の問題を解いた時はいつもスピード重視で、あまり丁寧に解くことができなかったです。その結果、過去問を5回以上回しても、いつも同じ問題で間違ってしまいますので、間違いノートを作成することにしました。長い問題文までノートに書き写すようなやり方が効率悪いと思ったのですが、ノートではその問題を解くために必要な知識を自分なりに整理して書くことができ、復習もしやすくなりますので、結果的にはやって良かったと思います。
論文式試験対策でやって良かったこと
1.論文用暗記メモの作成
論文式試験では繰り返して出題される趣旨・判例について暗記する必要があります。模範解答やテキストによって、文言が微妙に異なる場合がありますので、毎回異なる内容で覚えると、効率が悪いため、暗記用のメモを自分で作成することにしました。職場の弁理士の先輩が、ご自身が受験時代にまとめたメモをwordファイルとして送ってくださったので、それをベースに法改正の内容を追記しました。先輩のメモになかった重要条文の要件と効果も、論文用の書き方で自分なりにまとめて追記しました。こうすることで、自分が覚えなければならない内容がメモに一元化され、スキマ時間の勉強に利用しやすくなりました。
2.全文書きと答案構成の使い分け
いま、家にある記入済みの答案練習用紙をざっと数えたら、少なくとも100通はあります。Lゼミや答練を一通り受ければ、100通以上の練習量に到達できますので、全文書きはゼミと答練の時だけでよいと思います。全文書きが終わった後の復習もとても大事ですので、一回全文書きをした問題を、別途何回も答案構成し、全ての論点をクリアできたところまで繰り返しました。
口述試験対策でやって良かったこと
特実の最後の一問を丸ごと見落としてしまいましたので、論文試験は落ちただろうと思い、結果発表まで口述試験の対策を全くしませんでしたが、職場の上司に恵まれて、口述試験用に有給休暇の取得を後押ししていただきましたので、論文発表後に始めた対策でも間に合うことができました。
1.声を出しての練習
口述試験は問答形式ですので、一人で対策することが難しいので、家族や友人そして職場の先輩に練習のサポートをお願いしました。
2.予備校の活用
口述対策講座[傾向と対策編]を受けたほかに、LECの口述模試、6時間マンツーを受けました。特におすすめなのがマンツーマン指導です。葉月先生を約7時間独り占め、パネル問題を中心にたっぷり練習することができました。そのおかげで、口述試験の問答や法文集の参照などに慣れている状態で本番に臨むことができました。
学習時間を捻出するために工夫したこと
1.勉強時間の可視化
フルタイムで仕事をしながら試験勉強をする場合、予定していた学習時間を達成できない日が続くと、勉強を継続する気がなくなりやすいので、日々の勉強時間を記録して可視化することが大事だと思います。Studyplusという勉強時間を可視化するアプリに、ストップウォッチの機能がありますので、簡単に勉強時間の記録ができますのでおすすめです。
2.スキマ時間の活用
携帯に暗記用メモを入れることで、電車の中でも勉強することができ、通勤通学の時間を有効活用できます。昼休みも可能な限り勉強するようにしていました。
通学、または通信での受講を選択して良かった点や反省点
通学と通信両方を利用していました。ゼミなら通学にしたほうが先生とコミュニケーションできますので通学のメリットが大きいです。答練なら通信で受けるだけで十分かなと思います。家で答案を書く感覚は確かに教室で書くのとは異なりますが、メリットがそこまで大きくなく、遠方に住んでいるのであれば往復の通学時間がもったいないと思います。
今、合格して思うこと
長年の夢が叶って本当によかったと思います。途中で何度も諦めようと思ったのですが、諦めずに努力してきた過去の自分には「よく頑張りましたね」と言いたいです。そして支えてくれた家族や、勉強のアドバイスをたくさんしてくださった友人や職場の先輩に感謝の気持ちでいっぱいです。
実力のある正真正銘の弁理士になるのが本当の目標ですので、試験の合格はそれの第一歩に過ぎないことを認識しています。その目標に向けて学ばなければならないことがたくさんありますので、引き続き頑張りたいと思います。
弁理士試験に合格するには、実力と運の両方が必要です。これから弁理士を目指す方は、何年も頑張ってきたのになかなか結果に繋がらなくて諦めようと思う時こそ、諦めないでください。実力が高ければ高いほど、運が悪くても合格できるので、自分を信じてやり抜いてみてください。