
納冨先生ありがとうございました
年齢 | 30歳 |
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受験回数 | 2回(別に試し受験を1回されています) |
職業 | 会社員 |
出身校 | 筑波大学大学院 生命環境科学研究科 |
受講講座 | 1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括 論文合格答案完成コース |
選択科目 | 免除あり:選択科目 化学 |
弁理士を目指した理由・きっかけ
知財の仕事を始めたての頃に、上司に勧められたことがきっかけです。実際に仕事をしていくうちに特許に関する基本的な制度や手続き期間についてはある程度知識を備えておいた方がいいと感じたことや、私自身が目標を決めた方が頑張れる性格であったことから、資格試験に挑戦しようと考えました。
LECを選んだ理由
私が予備校探しを開始した時期は秋ごろでした。全くの初学者であったためその時点の翌々年の受験を見据えてコースを探していたのですが、当時自力で調べた範囲では秋開講(または途中合流)の翌年合格向けの講座の資料請求の情報しか見つかりませんでした。
そこでLECは唯一生活圏内に本校校舎があり、弁理士の生講義を開催していない校舎においても受講相談が可能であったため、自分の状況も踏まえて一度人に相談したいと思い受講相談に行きました。LECも当時は翌年開講のベーシックコースの販売開始直前の時期だったのですが、試験制度や講座のスケジュール、どの時期にどのぐらい勉強が必要かなどのお話をあらかじめ聞けたことは、周りに受験仲間がいない私にとってはとてもありがたかったです。その時は既に開講済みの講座のパンフレットを参考情報として持ち帰り、なかなか大きな出費だ・・と悩みながら過ごしていました。
翌月新年度の講座のパンフレットとともに相談に乗ってくださったスタッフの方から「ご検討状況はいかがですか?」と手紙が届き、そこでコースに申し込む決心がつきました。あの時のスタッフの方には背中を押していただき感謝しています。
LECで受講した初学者向けコースとその担当講師について
基本的に通信の受講形態とする予定でしたが、今後答練などで通学する可能性を考慮し比較的通いやすい水道橋本校の納冨先生のベーシックコースを受講しました。ベーシックコースは入門講座の段階では理解することに重きを置きあまりハードな問題演習のスケジュールがないため、大学受験以来勉強の習慣が抜けてしまっていた私でも徐々に学習習慣を身に着けることができました。
その後秋の短基礎から勉強時間を増やし、直前期には模試を含めて追い込み学習をする仕組みのため、途中で力尽きることなく低空飛行にもなりすぎない絶妙なカリキュラムだと思います。LECで勉強を始める前に自分で本を買い勉強してみようと試みたことがあったのですが、法律初心者にとってはそもそも用語が難しかったりよく分からないままなんとなく読んでしまうことがあり、実際に人から説明されて勉強するのとでは断然理解度が違ったので、初心者ほど予備校での学習をおすすめします。
納冨先生は受験指導歴が長く受験生が躓きやすいポイントや学習経験者でも混同しやすい部分等を熟知しており、そのような範囲は印象に残りやすいようにお話ししてくださりました。私は意匠法が苦手だったため、オリジナルの教材(納冨レシピ)を用いた登録要件の判断の説明部分は実際に入門講座終了後も時々聞き返していました。レシピは入門講座では補助資料として使うのみでしたが、各制度の趣旨や必要な法解釈、論点が適度なボリュームでまとまっており論文の勉強に役立ちました。
また、短基礎講義が始まってからは勉強のスケジュール表が配布されるのですが、本試までの時間や講義で触れてない法域の知識の抜け防止などが考慮されており学習のペースメーカーとしてとても助かりました。
LECで受講した学習経験者向けコース・講座とその担当講師について
ベーシックコースからの流れで2年目は納冨先生の論文合格答案完成コースを通信で受講しました。インプットの合間に少しタイト目な時間配分で答案構成や一部全文書きの練習を行うことを繰り返すため、聞くだけで終わりの講義よりも知識が身につきやすい内容になっていると感じました。この授業で使用したアウトプットテキストは、過去問がテーマ別に設問ごとに収録されているため、丸一問解くよりもハードルが低く仕事後で疲れている平日でも「これだけは頑張ろう」とやる気になれました。論文対策で一番活用した教材だと思います。
また、本講座は論文作成準備編と復習用の知識定着編で構成されており、私は知識定着編は年明けの論文実戦答練前にまとめて受講しました。知識定着編は頻出条文の内容と趣旨を一気に復習できる内容となっており、私は受講後も時々講義音声を聞き流して趣旨の暗記に活用していました。
納冨先生の問題の解説では書くべきこと(得点源となりやすいところ)と優先順位の低い記載の区別や答案構成の検討、答案作成の流れを丁寧に説明してくださったので、条文知識だけに頼らない点の取りやすい答案を意識して勉強をすることができました。また、長年LECで答練の担当をされていることから受験生の平均的レベル感も把握しており、授業の際もこのレベルは書けた方がいい、これはみんな書いてくる、とわかりやすく指導してくださったのが、柔軟に問題に対処するのが苦手な私にとっては参考になりました。
意外だったことは、LECの模範解答にも先生の赤入れや改良が入ることが多かったことです。おそらく自分で解答例を見たのみでは、なんでこうなるのだろうか、自分の解答とどちらがいいのか、と延々悩むことに時間を使ってしまっていたと思うので、出題側の考えを理解している講師の方から解説を聞いて勉強ができたことは今思えば勉強の効率化に役立ったと思います。
LECで受講した答練・摸試について
- 論文実戦答練などの論文答練では細かい採点表を確認することができるうえ、自分の採点表と優秀答案の採点表を比較することができたので、例えば点数差の大きい部分の記載内容をピンポイントで確認し参考にするなど効率的に勉強することができました。また、採点で自分では気づきにくい言葉遣いの誤りを指摘していただいたことは、論文のみでなく口述対策にも役立ちました。
LECで受講したスポット講座について
- 基幹コースと並行してほかの講座やゼミを受けることはありませんでしたが、直前期の講義の無い時期には納冨先生のヤマ当て道場を受講していました。その名の通りヤマ当てと、ヤマの範囲の復習、本試験までの学習アドバイスを含む内容であり、直前期に「何を勉強しても不安になる」「今から全範囲復習する時間はない」「自分の苦手箇所は分かるが、他に復習すべき重要なポイントを自分で絞り込むことに時間を割けない」と感じる方におすすめです(おそらくたくさん勉強した人ほど陥りやすい悩みではと思います)。また、実際に本試験中に「受けておいてよかった」と思った(ヤマが当たった)ことが何回かあったため、ゲン担ぎ的な気持ちで受講するのもアリかと思います。
LECの教材や学習システムについて
インプット講義はほとんど通信で受講し、受講した授業の音声はすべてダウンロードして電車移動の際や家事等の時になるべく聞いて過ごすようにしていました。自分で録音をする必要がないことや、好きなタイミングで数回分一括ダウンロードができたことが便利でした。
短答式試験対策でやって良かったこと
私はベーシックコースを開講前の年末ごろに申し込み、先取受講として前年度の特実の入門講義パートを聴講することができました。教材は届く前なので手元にあった市販の参考書で内容を追いながら一生懸命聞いていたのですがかなり講義内容が盛りだくさんで、この時期に予習ができたことは非常にメリットが大きいと感じました。
その講義内で「入門の内容だけでも完璧に仕上げれば短答30点台はとれる」と言われたことから「今の知識だけで本試験何点取れるのだろうか」と興味がわき、急遽入門講座の開講前に弁理士試験の申し込みをしました。それが私の初回受験です。もちろん特実以外の科目はほぼノー勉のため全体の結果は30点にも届かなかったのですが、特実は10点取ることができました。この受験で「この10点を16点以上にするために勉強するんだ」「知っている条文はあったけどあのレベルまで読み込みが必要なのか」「特許要件の処理問題は入門知識だけで解けた。」等色々なことを感じるきっかけになったのでいい経験になりました。
入門講座が始まってからは先生に言われたとおり、まずは過去問を解くことよりもとにかく講義の音声を繰り返し聞いて理解、覚えることを優先しました。時々「来週までにこの要件はすべて覚えてください」と指示された個所を覚える場面があり最初は苦労したのですが、後から振り返ると短答基礎力完成講座での躓き予防となりかなり助かったので、試験はまだ先と後回しにせず頑張ってついて行ってよかったと思っています。
短答基礎力完成講座以降は、条文の読み込みに最も時間を使いました。条文が一番確実な試験範囲であり、問題の解答でもあるためです。読み込みの際にはただ読むだけになるのを防ぐため、読んだ直後に授業で指示されたマーカー部分(短答試験で題意となりうる部分)を頭の中で答えられるかを確認しながらやっていました。読み込む際にも授業で配布されるNプロシートを活用し、各条文に記載されている要件や覚えておくべきポイントを確認しながら読み進めました。読み込みには四方対照条文を用いていたのですが、「条文に書き込みすぎない」という納冨先生のアドバイスがとても参考になりました。準用、引用、要件不備の場合の帰趨などパッと思い浮かばない場合は嫌でも条文を参照する羽目になるので、条文との接触機会を増やすことができます。
論文式試験対策でやって良かったこと
一年目は短答の答練が始まったあたりから論文の勉強が追い付かなくなってしまい短答優先で勉強をしたので、論文本試では平均点が2点足りず再挑戦となりました。同年の短答試験で48点を取ることができ知識のベースが仕上がっていたことが論文試験でもかなり助けとなったことから論文本試の直後は淡い期待をしていましたが、後で解説を聞くと判例がほとんど書けていなかったことや、頻出条文にもかかわらず参照に時間がかかったこと、平均的な受験生が書ける用語解釈等が漏れていて無駄な記載をしていた等課題が山積みでした。論文試験は直前の詰め込みだけでは太刀打ちできないことを痛感したので、次年度に向けて時間のあるうちから知識を着実に積み上げて、年明けはアウトブットの練習に専念できることを目標にしました。
年内の勉強で各論点の記載事項が再現できるかの確認には論文合格答案完成講座のアウトプットテキストを活用していました。解けなかった場合はテキストにチェックを入れるほかに、ルーズリーフに間違えた個所の解説を書いていくことを繰り返していました。このルーズリーフは一言メモで終わることもあれば解説の一部をコピーして貼り付けたり、2回同じことを間違えた場合は色を追加するかもう一度同じことを書き込む等かなり自由に使っていましたが、集中答練を解く前には必ず確認するようにし、知識の穴をなるべくなくした状態で答練に挑むように心がけていました。
論文実戦答練や模試が始まってからも基本的に同じでしたが、アウトプットテキストは答練前に軽く確認するのみにし、答練の復習に力を入れました。まずは答案提出前に書けなかった措置や要件、時間不足の場合は時間がかかってしまった箇所をルーズリーフにメモし、採点が返ってきた後に採点者からの指摘事項や、優秀答案との点差が大きかった個所を追加でメモしました。時々優秀答案にあるうまくまとまった記載をそのままメモして盗むこともありました。手で書く勉強は時間がかかるため、一年目の時に「本当はこれぐらいやった方がいいんだろうけど・・」と思いながらおざなりになってしまっていた習慣であり、短答免除のメリットを活かしてじっくり取り組めてよかったと思っています。
口述試験対策でやって良かったこと
少なくとも口述アドヴァンステキストに載っている範囲の問題については、早いうちに「条文通りの文言」が口からすぐに出てくる訓練を積むのがいいと思いました。頭ではわかっていてもいざ緊張した状態で話すと不正確な表現となってしまい、練習会や模試で指摘やタイムロスの原因となってしまうことがありました。また、対面での練習会に参加する前は受け答えや態度などの形式面の心配をしていたのですが、私の場合知識が確実で自信がありさえすれば好印象な答え方ができることが分かったので、声に出すことは意識しつつもインプットに重きを置いていました。ただし、一人での対策が難しく私も苦戦したのがパネル問題です。基本的に論文の措置問題と答えることは同じですが、論文のように主語や修飾語を長くすると訳が分からなくなってしまう、自分が直前に言った内容が分からなくなってしまうことが私の落とし穴でした。何とか自分の中でひとつずつ当てはめる順番のルールを作ることで克服しましたが、パネル問題はコツをつかみにくく間違いに気づきにくいため対面練習の機会を多く設けることをお勧めします。
学習時間を捻出するために工夫したこと
家事と勉強の両立が課題であったため、日常生活の中でも講義音声を聞く「ながら学習」を取り入れるべく外出用/家用イヤホンやお風呂で使えるスピーカーなどをそろえ、机に向かえない時間から勉強時間を生み出せるように工夫をしました。家族と話すときと料理、運転以外の時間にはなるべく講義音声を聞くようにしていました。隙間時間に聞き流すのは短答基礎力完成講座や、論文合格完成講座の知識定着編などの演習パートが少なめの講義がおすすめです。
通学、または通信での受講を選択して良かった点や反省点
私の場合は通学をすると往復で3時間程度の所要時間となります。通えない距離ではないのですが、昔から勉強は一人で黙々とやるタイプだったので、通学時間を勉強に充てられる通信の受講形態を選択しました。通信で注意が必要な点は、通学の方と比較して授業が2週間遅れになることです。インプット講義の期間中は特に問題なかったのですが、答練の答案は通学の方と同じタイミングで提出する必要があったので、講座がインプットからアウトプット(答練)に切り替わるタイミングでは講義の消化と答練の受験が並行する期間が発生します。あらかじめ申し込みの際に聞いてはいたのですが、やってみるとなかなかハードでした。
今、合格して思うこと
まずは努力が報われてよかったと感じました。そして不思議なことに、受験勉強中は勉強が辛い瞬間がたくさんあったにもかかわらず、試験のプレッシャーから解放された現在の方が勉強意欲がわいています。得た知識をキープすることはその知識を身に着けることよりずっと難しいことも受験勉強で実感しましたので、受験勉強で得た学習習慣を無駄にせず、知財の専門家として頼られるにふさわしい人物になりたいです。