家族の支えと友人たちとの切磋琢磨で勝ち取った合格
T・Mさん
年齢 | 33歳 |
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受験回数 | 2回 |
職業 | 会社員 |
出身校 | 早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻 |
受講講座 | 1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括 Lゼミ |
選択科目 | 免除あり:一級建築士 |
弁理士を目指した理由・きっかけ
令和元年の意匠法の大改正で建築物が保護対象となったことをきっかけに弁理士という資格に興味を持ちました。
私は普段一級建築士として建築物の設計やデザインをしています。
著作権法で保護されるようないわゆる有名建築家の手がけた作品がデザイン的に優れていることは言うまでもありませんが、私のようなどこにでもいる建築士であっても、より良い建築物のデザインを追求すべく、皆大変な労力をかけて日々試行錯誤を繰り返しています。
しかし、そういった過程を経て生み出されたデザインであったとしても、その価値が一般に認められることは稀です。
そのような状況の中で、「意匠権」という権利が建築物に認められるようになったことで、新しい角度から建築物のデザインに価値を見出すことができるのではないかと考え、この資格の勉強を始めました。
LECを選んだ理由
合格に向けて遠回りをするつもりはなかったので、最も実績のある予備校を選ぶという観点でLECを選びました。
講座のバリエーションも多岐にわたっており、各講座の質も非常に高いのでLECを選んで良かったと思っています。
LECで受講した初学者向けコースとその担当講師について
1年合格ベーシック講座を受講しました。知財の知識ゼロからのスタートでしたが、非常に良く練られたカリキュラムとなっており、初年度で短答試験を突破できる程度の知識を身につけることができました。
特に入門講座は本当に良質な講座だと思います。2年目に論文試験や口述試験の勉強をしている時も基礎的な知識に立ち戻る時は入門テキストを学習し直していました。
私自身は1年目の時は短答試験対策でいっぱいいっぱいだったので論文の講座が疎かになってしまっていましたが、並行して学習を進められる方であればこの1年合格ベーシック講座を受講すれば1発合格も夢ではないと思います。
宮口先生の講義はとにかくわかりやすくて面白いので聞いていて飽きがきません。
受験1年目の頃の通勤時間はいつも宮口先生の講義を聞いていて、恐らく入門講座は各回10回程度繰り返して聞いていたと思います。
その甲斐あってか、先生独自のゴロがしっかりと身体に染み付いたので、受験2年目で口述試験を受けた際は自然と出すべきキーワードを答えることができ、スムーズな受け答えができました。今思えば、最後の口述試験まで見通した素晴らしい講義だったと感じます。
LECで受講した学習経験者向けコース・講座とその担当講師について
Lゼミは私にとっての論文試験対策の基幹講座です。大袈裟かもしれませんが、Lゼミを受講したことで去年論文試験に落ちて良かったとさえ思えるようになりました。
細やかな個別指導はもちろん、他の受験生の答案を見ることができる貴重な機会なので、客観的な視点から自分の答案の良い点悪い点を洗い出すことができます。
論文のスキルアップはもちろんですが、知財業界にいない私にとって受験仲間をつくることができたのは何にも代え難いことでした。
ゼミの仲間と切磋琢磨し、励ましあって勉強を続けたからこそ論文試験を突破できたのだと思います。
馬場先生は常に客観的な視点に立って論文の指導をしてくださることが非常に良かったです。
論文試験はあくまでも相対評価であるという大前提のもと、何を書いて何を書かないべきかを判断する感覚を身に付けさせて頂きました。
客観的な指導をしてくださるからこそ、先生が「これはいいね」とか「これは書かないほうが良かったね」と仰られるのを素直に受け入れ、合格答案に一歩ずつ確実に近づいていくことができたと思います
LECで受講した答練・摸試について
- [受講答練・摸試]論文公開模試 論文直前答練
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Lゼミの受講終了後から上記の直前講座を受講しました。
両方とも本試験レベルの良質な問題が出題されるので、直前期にはぴったりの講座でした。
本試験の予想問題としても活用でき、実際に受講した内容が本試験で問われたりもしたので、そういう意味でも有益な講座だと思います。
LECの教材や学習システムについて
LECの基幹講座の教材は必要な情報が全て網羅されているようなイメージです。特に短答アドヴァンステキストは圧倒的な情報量だと思います。
その中から、講師の方々が講義の中で重要事項を厳選して解説してくださるため、メリハリのある勉強が可能だと思います。
また、スポット的に開催される道場系のテキストについては講師の方々のカラーが強く出ており、基幹講座と組み合わせて受講することで効果的な学習が可能となると思います。
短答式試験対策でやって良かったこと
短答試験対策としてはLECの体系別短答過去問10年分をひたすらやりこんでいました。上四法編は6回、下三法編は3回ほど反復することでわからない問題をゼロにすることを心がけていました。
あとは短答基礎力完成講座の講義動画を繰り返し繰り返し聞き込むことで、短答試験において問われる可能性の高いトピックをしっかりおさえるように学習していました。
短答式試験は出題範囲が非常に広範で、かなり細かい知識を問われるため大変苦戦しましたが、宮口先生が講義の中で仰っていた「ここは重要!」というポイントを重点的に学習することで効率的に対策をすることができたと思います。
論文式試験対策でやって良かったこと
論文試験対策としてはLゼミの馬場先生オリジナルテキストである「論文これ問」を徹底的にやりこみ、基本的な論点をできる限り早期に全ておさえることを心がけていました。論文これ問は結局14周ほど回したので、論文試験直前期には記載されている内容はほぼ全て暗記している状態でした。論文これ問をおさえることで、有名論点に対する論述ブロックがしっかり頭に入るので、あとはそれを過去問を使いながらアウトプットする練習を繰り返す、という勉強の進め方が自分にはぴったり合っていたと思います。
過去問演習としては宮口先生の「理想と現実答案論文過去問25年分」テキストを活用していました。講座の趣旨は現実答案でも十分合格できるというところにあると思いますが、勉強をする上ではできる限り完成度の高い答案を作成したいと思い、理想答案に焦点を当てて学習していました。もちろん毎回全文書きしていると時間がいくらあっても足りないので、1問あたり20分ほどで回答する「厚めの答案構成」というイメージで解いていました。25年分の過去問を計4周ほど回すことで過去問については完璧と言えるくらいの対策をすることができたと思います。
口述試験対策でやって良かったこと
口述試験対策としては、まずは必要条件として「口述アドヴァンステキスト」を完璧にやりこむように心がけていました。過去10年で問われた論点を落とすと非常にもったいないので、過去問学習には多くの時間を割きました。
論文本試験終了から合格発表まで3ヶ月弱ほどの期間があります。論文に合格しているかわからないまま口述の勉強に取り組むのはなかなか辛いですが「ネガティブに考えても結果は変わらない。ダメだったらその時考えればいい」という発想のもと、その期間で過去問をやり切るように学習を進めていました。論文の合格発表後は受験仲間と毎日朝晩LINE通話で問題を出し合って口頭試問という試験形式に慣れるように取り組みました。
過去問をしっかりおさえたあとは、会派の練習会や模擬試験でもらった想定問答集や、宮口先生の「口述最後の悪あがき道場」テキストを使って応用的な知識を詰め込んでいきました。
学習時間を捻出するために工夫したこと
とにかくスキマ時間をフル活用することを心がけていました。毎日遅い時間まで仕事をする必要があったので、基本的に夜は一切勉強せず、睡眠時間もしっかり確保した上で朝と通勤時間、お昼休みなどの時間を活用して勉強していました。
スキマ時間は毎日一定の時間発生するものなので、それを上手く活用することで勉強のペースを平準化できていたと思います。
通学、または通信での受講を選択して良かった点や反省点
1年目は完全に通信で受講していましたが、2年目は家族にも無理を言って通学講座に切り替えました。
短答試験対策については通信でも学習を進めること自体に問題はなかったですが、論文試験対策や口述試験のことを見据えると通学講座でなければ得られない人との対話や講師の方々との関係性、受験仲間の存在が合格を勝ち取る上で非常に重要だったと思います。
今、合格して思うこと
とにかく今は支えてくれた家族や友人への感謝の気持ちでいっぱいです。この資格を取得するために助けてくれた方々にいつか恩返しができればと思います。
知財の門外漢である私にとって弁理士という資格はパスポートのようなものです。
これから、このパスポートを使って新しい世界の扉を開いていくことが楽しみでなりません。
技術やデザインを守り、その価値を高めていくという目標を達成するため、これからも努力していきたいと考えています。