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2018年度合格
宮﨑 みなみさんの合格体験記

合格者
一発合格

わが道をゆきましょう

宮﨑 みなみさん

年齢 28歳
受験回数 1回
職業 会社員
出身校 千葉大学大学院 医学薬学府 薬学研究院 総合薬品科学専攻
受講講座 1年合格ベーシックコース+アウトプット完成コース その他学習経験者向け講座

弁理士を目指した理由・きっかけ

もともとメーカーで研究開発の仕事をしており、知的財産の重要性を身に沁みて感じていました。そんな中、自分の研究者としての素質や理想の働き方について改めて考えるようになり、キャリアの選択肢を広げる意味で弁理士資格の取得を志しました。

LECを選んだ理由

先にLECでの受講を決めていた先輩にパンフレットを見せていただき、合格者の実績からここなら間違いないと思いました。特に短期での合格を目指していた私にとって、初回合格者が多いというのは魅力的でした。パンフレットには講師の先生方の紹介も載っており、理系出身であり何やら「アート」な講義をするという宮口先生にピンと来たので即座に申し込みました。教育ローンの分割手数料負担も非常に有難かったです。

主に受講したコースや講座の名称と受講した感想

1年合格ベーシックコースに加え、オプションの合格ナビゲートゼミを受講しました。講師には宮口先生を選んで大正解でした。
宮口クラスの特徴は、まず絶対に眠くならないことです。仕事終わりの平日夜は正直へとへとで、バスや電車で熟睡してしまうこともしばしばでしたが、新宿エルタワー本校に着きさえすれば、先生のエネルギー溢れる講義でばっちり目が覚めました。語り口にメリハリがあり、また蛍光マーカーを引きまくるので寝たくても寝られないかもしれません。
次に当てまくられることです。私にとってはこれがすごく良かったです。当てられた質問は、正解でも不正解でもすごく頭に残ります。また、私は口述試験の対策にほとんど時間を割けなかったのですが、それでも合格できたのは、ひとえに講義で当てまくられたお陰だと確信しています。度胸もつきますし、先生が普段から受講生に質問する趣旨や論点は、実際に口述試験でも訊かれます。日々の講義が口述試験のトレーニングになっていた訳です。
また、なんと言っても宮口クラスでは、入門講座の初期から短期合格を意識した指導が受けられます。先生は常日頃から、短期で受かる人の共通点や勉強方法を話してくださいますし、熱意を持って受講生を鼓舞してくださるのでモチベーションも上がります。

利用して良かったLECのテキスト・過去問集等の名称と具体的な感想

予備知識がほぼゼロだった私は、まずLECの入門テキストを中心に勉強しました。必要かつ最低限の内容がまとまっていて分量も丁度よいので、初学者の入門に最適なテキストだと思います。入門講座の間は、この入門テキストと「宮レジ」の内容を四法対照整理ノートに書き込むのがとてもよい復習になりました。
また、口述アドヴァンステキストは口述試験の過去問が話し言葉のまま掲載されているので、頭の中で、あるいは声に出してシミュレーションをするのに適していました。試験当日の待ち時間にも、これを見直して心を落ち着かせました。綴じなし版がとても便利で、科目別にファイリングして持ち運んでいました。

受講した答練や模試の名称と受講した感想

短答実戦答練は正直私には難しかったです。自分のレベルを測るためというよりは、復習によって知識の穴を埋めていくために活用しました。答練は本校で受験していましたが、考えていても分からない問題が多すぎて、途中退出することもしばしばでした。その代わりに復習に時間をかけていました。問題数が多いので、間違えた問題とその周辺知識を確認するだけで相当な時間がかかります。そういった意味では問題そのものが素晴らしい教材でした。
口述試験の1週間前に行われた口述模試は、試験の流れや答え方のコツを知るうえで非常に参考になりました。試験官役の先生方から具体的なアドバイスもいただけます。反省する部分と自信に繋がる部分が両方あり、受けておいてよかったです。

短答式試験対策で気をつけたこと

LECの体系別過去問集は最低でも年内に1周すべしと言われていたので、上四法はその通りにしましたが、そもそもの知識が固まっていなかったこともあり、特に下三法は遅々として進みませんでした。そこで、年明けから宮口先生の「短答REVOLUTION 2018」を受講し、その解説冊子を利用した勉強に切り替えました。短答REVOLUTIONは過去問14年分を網羅しているうえ、一つ一つの枝が問われている条文ごとに難易度順に並べられているので、自分の得意な部分と苦手な部分を確認しながら、非常に効率よく過去問演習を進めることができました。間違えたり自信がなかったりした問題に付箋をつけ、何度も繰り返すという方法で、徐々に知識の穴をなくしていきました。

過去問演習や答練の復習においては、いつでも「条文に帰る」ことを大事にしていました。当たり前ですが、短答試験の問題の根拠のほとんどは条文にあります。年明けから、過去問や答練で問われているポイントを四法対照の法文集に落とし込む作業をひたすらやりました。これを日頃からやっておくと、直前期に条文だけを読む作業をしたときに入ってくる情報の質と量が変わります。

また、私は青本もかなり読み込みました。青本の重要事項はLECの他のテキストにまとまっているので、青本そのものを読むのは時間の無駄という意見もよく聞きます。しかし私の場合、短答の過去問や答練で、青本の細かな記載事項が定期的に出題されていると感じたことや、青本の解説は、箇条書きなどではなく文章で書かれており読み物として頭に入ってきやすいことから、マーカーを使って「宮口式」に色分けをしながら移動時間などに読んでいました。トータルで4〜5周はしましたが、確実に条文の理解を助け、得点に繋がったと思います。

論文式試験対策で気をつけたこと

入門講座が始まったばかりの5月頃に、あえて学習経験者向けの「論文ヤマゴロ講座」を受講しました。宮口先生の「論文は知識よりも型だ!」という教えの実践のためですが、これは受講して本当によかったと思います。受講中はもちろん知識が追いつかなかったものの、この時期に論文式試験の雰囲気が掴めたのはすごく大きかったです。その後の論文基礎力完成講座では、「ヤマゴロ」のテキストを何度も見返して予習や復習に活用しました。

全体を通して気をつけていたことは、模範答案を目指さないことです。初学者の自分に実力がないことは分かっていたので、最低限合格できるレベルに持っていくために何が必要なのか、日々の講義の中で見極められるようにしました。その点、最初から最後まで宮口先生の添削のみを受け続けたのは、一貫した評価軸を守ることができ効果的だったと思います。論文合格答練の際も「論文・短答ハイブリッド道場」のオプションを利用して宮口先生に添削をお願いしていたので、他の方の添削は一切受けたことがありません。直前期は、宮口先生の「『理想と現実』答案 論文過去問15年分」の「現実答案」をひたすら読み込み、頭の中で再現できるようにしていました。何周もしているうちに、宮口先生ならではの簡潔な言い回しやリズム、記載する分量の感覚が身についた気がします。なお時間のかかる全文書きは、答練以外ではしていませんでした。

口述試験対策で気をつけたこと

私は論文試験が終わった7月から口述試験のある10月頃までちょうど体調を崩してしまい、仕事も休みがちな日々が続きました。口述試験の対策に集中できたのは実質、論文試験の合格発表があった後3週間ほどです。そんな中でやった(やれた)ことは、まず口述アドヴァンステキストで口述試験の傾向を把握することです。少なくとも近年は基本的な事項に関する正確な知識と現場思考力が求められていると感じたので、入門講座および短答基礎力完成講座の「宮レジ」や、入門講座受講時に基本的な事項を書き込んでいた四法対照整理ノート、青本(重要な条文のみ)を見直し、改めて知識を固めました。その後、自分が試験官に対して答えている場面をイメージしながらもう一度口述アドヴァンステキストを回しました。

試験当日は「短く答えること、自信がなくても言い切ること」を心がけました。正確に答えるために延々と悩むより、不足があってもまずは回答して試験官の誘導に従った方が、時間のロスも少ないのではないでしょうか。

通学、または通信での受講のメリットとデメリット

私は主に新宿エルタワー本校に通学していました。通学のメリットは講義の内容が抜群に頭に入りやすいことです。私も生講義に出席できなかったときにはWebフォローを利用していましたが、Webだと同じ内容でも記憶に残りにくいと感じたので、なるべく欠席しないように心がけていました。疑問に思ったことはすぐに先生に質問できるのもかなりの利点です。デメリットは、平日の夜など、体力的に辛い時があったことくらいです。それでも講義が終わった後には、頑張って来てよかった!といつも思っていました。

受講したゼミや道場、単発講座の名称と受講した感想

「宮口聡の最判道場」が面白いうえにテキストも素晴らしく、1判例1ページを目安に判旨や重要なポイントがまとまっているので、直前期まで辞書のように使っていました。センス抜群のゴロが記憶に残ります!
また、「宮口聡の『準用・ただ・かつ・除き書き』バスター道場」は年末年始の道場ですが、その時期に四法全体を改めて俯瞰できるこのような講座は重宝しました。特に、自分では見落としがちだけれど試験に出やすい準用条文などを一気に見直せるので、沢山の気づきがありました。

仕事や学業、家庭と勉強の両立のコツ・時間活用術など

LECに通い始めた当初は通勤に片道3時間ほどかかっていたので、通勤時間をいかにうまく利用するかが勝負でした。特に朝はテキストを見るだけでは眠くなってしまうので、講義の動画を見たり音声を聴いたりしていました。途中で異動になり通勤時間が短くなってからは、起床時間は以前と変えず早めに家を出て、会社近くのカフェで1時間ほど勉強してから出社していました。家庭との両立は、正直できていたかどうか分かりません。夫には色々我慢をさせていたと思います。だからこそ、この生活を何年も続けるわけにはいかない、という想いがモチベーションの維持に繋がりました。

今、合格して思うこと

ただただほっとしています。法律知識ゼロ、実務経験ゼロからのスタートだった私が仕事も趣味も諦めずに一発合格できたのは、他人と比べずに、分相応の勉強ができていたからだと思います。合格した今だからこそ言えるのかもしれませんが、新しい知識を得て、それを自分のものにしていくのはやはり楽しいことです。だからこそ一年半を乗り切れました。そのことを教えてくれた宮口先生とLECに心から感謝します。

これから弁理士を目指す方へのメッセージ

弁理士試験に限らず試験勉強は、一にも二にもモチベーションの維持が重要です。しかし、特に仕事や家庭がある場合には、必ずしも試験勉強の優先順位を高く保てるとは限りません。だからこそ、予備校をうまく利用してほしいと思います。4月に大教室を埋め尽くしていたクラスメイトは、季節を追うごとにどんどん減っていきました。最後まで講義に通うだけでもすごいことですし、それだけで少なくとも勉強のペースは保たれます。言うまでもなく予備校は受験のプロであり、最適な道筋を示してくれるので、あとは自分の選んだ講師を信じ、自分自身を信じて突き進むだけだと思います。皆様のご健闘を祈ります。

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