苦手を克服して掴んだ一発合格
M・Sさん
年齢 | 35歳 |
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受験回数 | 1回 |
職業 | 翻訳会社勤務 |
出身校 | 東京大学 農学部 生物環境科学課程 |
受講講座 | 1年合格ベーシックコース+アウトプット完成コース |
弁理士を目指した理由・きっかけ
理系出身者に適した国家資格を探している中で弁理士を知りました。そしてまず、弁理士の資格がない状態で知財業界で働くにはどうしたら良いかを考え、元々英語の和訳が得意だったので、特許翻訳者として働くことにしました。翻訳者として勤務して1年が過ぎ、業務に慣れてきたため、弁理士試験の勉強を始めることにしました。
LECを選んだ理由
短期間で資格を取得したかったので、合格実績でLECを選びました。また、講座の申込み前にLECの新宿エルタワー本校で無料ガイダンスに参加し、宮口先生が蛍光ペンを駆使した右脳と左脳をバランスよく使う講義をされることを聞きました。暗記に苦手意識を持っていた自分にピッタリの勉強法だと思い、受講を決めました。
主に受講したコースや講座の名称と受講した感想
1年合格ベーシックコース(合格ナビゲートゼミ付き)を通学Webフォローで受講しました。コースに含まれている入門講座は、試験に必要な知識のかなりの部分を取得出来る内容だったと思います。年明けの論文答練でできなかった部分が、実は入門講座で習った部分であったことに気がつき、再度入門講座のテキストを見直したこともありました。
アウトプット完成コースでは、毎週答練や模試があったので、試験本番前にかなりの練習量が確保できました。また、基本的に講義には毎回出席したのですが、講義中は宮口先生から当てられるので緊張感があり、他人が答えられるのに自分が知らなかったことがあると反省材料にもなりました。受験勉強の良い刺激になったと思います。
利用して良かったLECのテキスト・過去問集等の名称と具体的な感想
口述試験を受ける事になって初めてその存在を知り、口述試験直前に購入した、「口述アドヴァンステキスト」が、意外にも短答、論文試験の勉強にもなる良い問題集だと思いました。7年分収録されていて分量もあり、私の場合は、論文合格発表後に慌てて取り組み大変だったので、論文合格発表前からやっておけばよかったと思いました。また、これから試験を受ける方にとっても、弁理士試験合格に要求されるレベルを把握するための参考にもなる内容だと思いました。
受講した答練や模試の名称と受講した感想
短答実戦答練、短答公開模試、論文合格答練、論文直前答練【後期】、論文公開模試、口述模試を受講しました。短答実戦答練と短答公開模試は、難易度が高く感じられましたが、どの程度まで細かい事項の把握が必要かが分かり、過去問を解くだけではできない試験対策ができたと思います。論文合格答練は、宮口先生の「一発合格狙い 論文・短答ハイブリッド道場」を追加で申し込み、宮口先生に添削していただきました。そのため、自分の考えた構成が模範解答とは異なっていても大丈夫だと分かり、論文の書き方に対して必要以上に神経質にならないで済んだことが良かったと思います。
短答式試験対策で気をつけたこと
短答基礎力完成講座が始まってから、法文集の全条文を宮口先生の色分け方式で塗り分け、テキスト等で知った補足事項を全て書き込みました。また、自分の苦手な手続期間の暗記では、色分けによる視覚効果と、期間が設けられた理由・趣旨の把握により、暗記の定着を図りました。短答過去問には11月下旬から取りかかり、特許法、実用新案法、意匠法、商標法については3回、条約、著作権法、不正競争防止法については2回解きました。試験直前は、毎日法域を決め、「試験前にこの条文を読むのは最後になるから脳裏に焼き付け絶対に忘れない」という強い覚悟を持って法文集を読み込みました。短答試験についての暗記のための勉強では自分を追い込んで取り組みましたが、逆に、答練や本番の試験では、試験時間が長く、ケアレスミスを防ぐ必要があるので、できるだけリラックスして取り組むようにしました。
論文式試験対策で気をつけたこと
論文過去問対策は年末から本格的に取りかかり、宮口先生のゴールドWeb講座「宮口聡の『理想と現実』答案 論文過去問15年分+α5年分」を利用しました。15年分については、答案構成を2回、全文書きを1回作成し、短答試験後・論文試験前に、間違えた箇所などをざっと見直すことをしました。論文試験直前は、「宮口聡の論文最後の悪あがき道場」を受講し、趣旨や判例の暗記を中心に取り組みました。また、選択科目の受験が必要だったので、電磁気学を受験しました。自分の出身学部からして選択すべき生物は、出題範囲が広すぎて対策の立てように困ったので、大学の教養課程で習ったことがある電磁気学を選択しました。電磁気を選択したのは、一か八かの選択でしたが、幸い、難易度が高い問題は出題されない科目のようで、なんとか合格することができました。
口述試験対策で気をつけたこと
口述試験対策では、宮口先生の講座「口述特訓道場」と「口述ゴロテク道場」を受講しました。口述試験の直前まで「役務」の読み方をずっと「やくむ」と間違えて認識しており、宮口先生のお陰で直前に気がつく事ができましたが、本番の試験でも、つい「やくむ」と言ってしまい、「やくむ?」と試験官に聞き返され、言い直して危機一髪でした。普通の人は私のようなことはないと思いますが、漢字の読み方も気をつけなければならないのは、口述試験ならではの注意点だと思いました。
通学、または通信での受講のメリットとデメリット
メインコースの受講形態は通学でした。はじめの頃は内容の理解が足りなさすぎて、たいして質問も思いつきませんでしたが、論文の過去問に取りかかり始めると質問したいことが多々あったので、宮口先生に直接質問し教えていただけたことは大変有り難かったです。また、試験直前になると時間に追われ、本校まで足を運ぶことができないことがありましたが、Webフォローが付いていたので大変助かりました。私の場合は通学のデメリットは特にありませんでした。
受講したゼミや道場、単発講座の名称と受講した感想
上記で挙げた講座以外には、「宮口聡の最判道場」「宮口聡の『準用・ただ・かつ・除き書き』バスター道場」「宮口聡の短答ゴロテクファンダメンタル道場」を受講しました。宮口先生の講座は、講座の実施日が1日や2日のものでも、テキストの分量が想像以上に多く、やりごたえがありました。最判道場についてはテキストを必要になるたびに見返して使っていました。『準用・ただ・かつ・除き書き』バスター道場のテキストは、短答試験直前の最終的な細部の知識の確認に使いました。短答ゴロテクファンダメンタル道場は、わりと基本的な知識の定着に役立てることができました。
仕事や学業、家庭と勉強の両立のコツ・時間活用術など
私の職種の性質上、仕事で集中力を使い果たし神経をすり減らしがちだったので、朝仕事を始める前にある程度の勉強時間を作りました。また、疲れているときは疲れていてもできる勉強を少しでも進めるようにし、熟考が必要な部分については無理せずにあきらめて翌日以降に再度取り組むようにしました。論文の選択科目受験前には有給休暇を取得し、試験勉強に専念しました。
今、合格して思うこと
受験期間を振り返ると、自分の置かれた状況のせいもあると思いますが、とにかく必死だったし、苦しかった約1年半でした。ただそれだけに、いろいろな面で得られるものが大きかったと信じたいし、今後もそう思えるように、弁理士の資格を活かして頑張っていきたいと思います。また、宮口先生には心配を多々お掛けしたと思い、ただただ感謝の念に堪えません。
これから弁理士を目指す方へのメッセージ
私は暗記が苦手で、最初はこんな量を全部覚えきれるのかどうかとても不安でした。また、法律についての勉強もはじめてで、裁判判例の意味の理解にも苦労しました。去年の年末になって、ようやく試験科目の大筋の内容を理解し慣れてきた感じでした。何事も慣れるまでは思うようにいかず大変苦しく感じると思いますが、出来ない自分を認めて受け入れながらも、そのうち自分ならなんとか出来ると信じて続けていけば、最終的には本当になんとかなると思います。簡単にあきらめずに、本当に望むものを手に入れていただけたらと思います。