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2014年度合格
成尾 佳美さんの合格体験記

合格者
一発合格

覚悟×前進×536日=合格+Priceless

成尾 佳美さん

年齢 32歳
受験回数 1回
職業 会社員(製薬企業勤務)
出身校 東京医科歯科大学大学院 生命情報科学教育部バイオ情報学専攻博士(後期)課程
受講講座 1年合格ベーシックコース+アウトプット完成コース、中上級者向け講座
  • ※掲載年齢について…掲載している合格者の方々の年齢は、2014年度弁理士試験の最終合格発表日(2014/11/11)時点のものです。

弁理士を目指した理由

学生時代に研究に従事する中で、日本には優れた研究・技術があるにもかかわらず事業化に辿り着きにくいことを残念に思っており、単なる発明・発見で終わらせるのではなく、日本が世界を牽引するような事業を創出するお手伝いがしたい!と考えるようになりました。そこでまずは知的財産のスペシャリストである弁理士となり、生涯の仕事の核を形成しようと思いました。また、将来独立できる可能性が高く、自分の名前で仕事ができる重い責任とその責任と背中合わせの自由も伴う弁理士の仕事に強い魅力を感じました。

LECを選んだ理由

最大手の予備校で実績があるため、LECのスケジュールに則れば自分であれこれ考える無駄な時間を使わなくて済むと考えたからです。初学者の私には教材の善し悪しを判断できませんでしたが、きっと充実しているはずだと思いました。

入門講座のカリキュラム・テキスト・講師について

入門講座のテキストは知識の基礎固めに大変役立ちました。初回の講義で、「復習で優先すべきは講義の音声データを2回聞くこと」と具体的な指示があったため、復習方法には迷うことなく、その指示に従いました。年内・年明け・直前期と勉強時期に応じた勉強時間の目安についてもお話があり、合格までのイメージをつかむことができ、「納冨先生についていけば1年で合格できる!」と確信したことを覚えています。

納冨先生は重要な部分は講義の中で繰り返し強調しておっしゃるので、覚えようと思わずとも耳に残り、自然と身についていった感覚があります。休日の過ごし方等においても「生活を変える覚悟をしなければ合格はできない」というお話があり、毎晩遊びまわっていた私は、身の引き締まる思いになり、その場で覚悟を決めました。

このように、納冨先生は、講義時間外の過ごし方のお話もしてくださるので、結果、24時間納冨先生のご指導を受けていたも同然と言え、納冨先生のご指導なくしては私の合格はなかったです。

短答試験対策で気をつけたこと

短答基礎力完成講座では、納冨先生が講義中に四法対照法文集への書き込みやテキストの切り貼りを指示してくださり、その指示に忠実に従ったため、情報が一元化され、本試直前はこの一冊だけで勉強ができました。書き込む際、何色を使うか迷う等で無駄な時間を使うことは避けたかったので、原則としてマーカーは黄色のみ、ボールペンは青のみしか用いませんでした。条文の読込みでは、主体・客体・時期・手続・効果を意識するようにし、読み辛い箇所は文節で区切りを付けたり番号を振ったりしました。

過去問等を解く際に注意したことは、一枝を一問と捉えることです。この解き方のおかげで「いくつあるか問題」なのか「一つ選択する問題」なのかを気にすることなく、近年の試験傾向の変化にもさほど不安は感じませんでした。
また、模試等を受ける中で、四法と不競法は勉強量に応じて点数が上がることが実感できたため、これらで9割程度の点数を取ることを目標とし、著作権法と条約は問題次第で点数が上下してしまうため、時間をかけることは非効率と考え、あまり執着しないことにしました。

論文試験対策で気をつけたこと

論文基礎力完成講座では、いつでも同じ手順で解けるようにするためにチェックリストを活用することが重要というお話がありました。そのチェックリストのおかげで、思いつく・思いつかないではない安定した解法を習得できました。また、多くの問題に繰り返しあたるために全文書きよりは答案構成を重視しました。理解を深めるために基本書を読むか否か迷ったこともありましたが、納冨先生の「有限にして完成度を高める」という言葉を思い出し、過去問と青本以外は購入しませんでした。「無限の世界に足を踏み入れないようにするため、深入りしない!余計なことに手を出さない!考えすぎない!ifしない!」は勉強期間中にずっと心に留めていたことです。立ち止まらずにとにかく前に進み続けることは絶対重要です。

また、水崎先生のご指導も受けました。水崎先生は納冨先生からご指導を受けて合格されているので、一貫した考え方のもとで迷うことなく勉強できたことも大変良かったです。Lゼミでは水崎先生が合格ギリギリラインの模範答案を用意してくださるので、最低限何を記載すれば良いのかが明確に分かり、復習には大活躍で、論文の型が身についていきました。

通学講座のメリット・デメリット

勉強のリズムを作れたことが通学の最大のメリットでした。仕事等で出席できないことをデメリットと捉えることもできるかもしれませんが、雪が降ろうとも何があっても通うという強い意志を持ち続けることができ、さらに仕事自体を効率的に進めることができたため、私にとってはメリットでした。土曜日の午前中に講義があったため、時には朝までお酒を飲み、自宅に帰ってお風呂だけ入って着替えて、そのまま講義に出る、といったこともありましたが、それでもとにかく通い続けることで、自分への反省にもなり、自分のペースでいいやという甘えの気持ちへ逃げることができないので、逆に良かったです。

仕事と勉強の両立の仕方

仕事と勉強の両立については、①出社前の2時間の勉強、②隙間時間の活用で乗り越えられたと思っています。社会人の受験勉強は学生の受験勉強とは異なり、飲み会も予定外の残業もあるので、その中で確実に勉強時間が取れるのは朝だけと判断しました。朝だけは自分の意志次第で早く起きて勉強時間を確保することができます。勉強できなかったことを仕事や他人のせいにだけはしたくなかったので、このような勉強スタイルをとりました。

また、まとまった勉強時間を確保することが難しいこともあります。細切れの隙間時間やお昼休みでも勉強ができるよう、暗記すべき判例・青本・審査基準等は、適宜iCloud上のメモアプリに保存していき、時間があればながめるようにしていました。作り込みに時間を使いたくなかったので、条文番号ごとにQ&Aを列記していただけです。最終的には、当初想定していたよりもこのメモが役に立ち、論文試験や口述試験の直前は、暗記ものはこのメモだけで事足りました。

今、合格して思うこと

合格直後は嬉しさしかなく、夢見心地でした。合格から数週間経った今、やっとスタート地点に立てたと気持ちを新たにし、試験のためではなく自分の興味の赴くままに知的財産の世界を探求できることに喜びを感じています。そして、今後の人生の大海原を漕ぎ廻るための私の船がパワーアップしたことにちょっぴり誇らしくなりました。

また、今から1年5ヵ月前にLECに通学することを決断して本当に良かったと思います。納冨先生・水崎先生のご指導がなければ、短期間で合格できなかったことは上述のとおりです。それと同時に勉強仲間やその仲間のつながりで知り合った諸先輩方には感謝の気持ちでいっぱいです。私が初回の受験ということもあってか、たくさんの優しい言葉をかけていただいたことは、心の支えでした。自習室で遅くまで一緒に勉強したこと、短答試験前日に絶対大丈夫!と声をかけてもらったこと、短答試験会場で緊張した私を遠くから見つけて声をかけてくれたこと、論文試験会場までタクシーで乗り合わせて一緒に行ったこと、口述試験に向けて毎週集まって勉強したこと、どれ一つ欠けても私の合格はありませんでした。

これほどまでに集中した勉強生活は何かを失うことしかないだろうと覚悟していましたが、合格した今、振り返るとそこにあるのは一生涯の友人という思いがけない私へのご褒美でした。

これから弁理士を目指す方へのメッセージ

知識欲を満たすためだけではなく、試験に合格するために勉強していることを忘れないでください。講師を信じ、"合格するための勉強"をすることが短期合格への近道です!

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