LECの講座を活用して合格!
Y・Oさん
年齢 | 29歳 |
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受験回数 | 1回 |
職業 | 特許事務所勤務 |
出身校 | 東京大学大学院 工学系研究科卒 |
受講講座 | 1年合格ベーシックコース+アウトプット完成コース、中上級者向け講座 |
- ※掲載年齢について…掲載している合格者の方々の年齢は、2013年度弁理士試験の最終合格発表日(2013/11/7)時点のものです。
弁理士を目指した理由
大学院卒業後、メーカーにて開発業務に携わっていましたが、以前から知的財産に対する興味がありました。そこで少しでも早く知的財産に関わる仕事に就きたいと思い、特許事務所への転職を決めました。勤務を始めてからは、資格が無いとできる業務が限られてしまうことに気づき、業務の幅を広げたいと思い弁理士を目指すことにしました。
LECを選んだ理由
勉強をするにあたり、どこか予備校に通おうと思っていました。そこで事務所の一発合格の先輩に相談したところ、LEC新宿エルタワー本校で教鞭をとる宮口先生を薦めていたので、早速宮口先生のガイダンスを聞きに行くことにしました。宮口先生は元気で、また美声の持ち主で、先生の授業なら飽きずに通い続けられると思い迷うことなくその場で受講を決め申込みました。
入門講座のカリキュラム・テキスト・講師について
先ず全体構造編をやってから各法域に入っていく入門講座のカリキュラムは、無理なく理解できるように組まれているので、私のように法律を勉強したことの無い人でも十分ついていけます。また講義編だけでなく、定期的な小テストの回(演習編)もあるので、自分の理解度を確認できます。
ただ、演習に関しては、自宅でもできるのですが、通学で学んだ方が、モチベーションが維持できて効果的と思いました。 次にLEC入門テキストは、文字による説明のみならず、図や具体例も豊富で内容的に非常に詳しく、しかも、青本等の基本書に忠実に書かれているので、軸がぶれることなく安心して学習できます。また、LEC入門テキストとは別に、宮口先生オリジナルレジュメ「宮レジ」があるのですが、主要条文や主要制度の趣旨や図解等が簡潔にまとめられています。実力が向上するに連れ、宮レジのありがたみが分かってくるという感じで、試験直前の確認チェック用としても役立ちました。
そして、私は理系であるため法律の勉強を今までしたことがありませんでしたが、そこは宮口先生を選んで正解でした。というのは、宮口先生も理系出身であり、理系出身の人の気持ちが分かるというか、法律学にありがちな難解な用語を簡単な言葉や図表に置き換え、蛍光ペンを駆使しながら、メリハリ良く分かり易く説明してくれるからです。しかも、重要な部分については特に大きく(時に妙な?)声で強調してくれ、また何度も繰り返し説明をしてくれたので、効率的に知識を習得していくことができました。さらに、面白いトピックやネタを交えて話してくれるので、2コマ連続の講義であっても飽きずに楽しく参加することができました。
通学講座のメリット・デメリット
同じ目標を持った人々と情報交換したり一緒に勉強したりできることがメリットです。私は入門講座で一緒だった人々と勉強会を行っておりとても有意義なものでした。また、みんなも自分と同じような悩みを抱えており、精神的な支えにもなりました。
一方、デメリットは移動に時間・費用がかかることくらいで、特に無いと思います。
仕事と勉強の両立の仕方
私は通常8時頃に出勤、17〜18時頃に退社し、その後はLECの自習室に通って勉強していました。自習室では、周りの方々も必死に勉強していることから、仕事後であっても気持ちを切り替えて勉強することができました。日々の仕事量には波があると思いますが、それに合わせて隙間時間に勉強できるよう、時間をコントロールすることが重要であると思います。
短答試験対策で気をつけたこと
「短答基礎力完成講座」(8〜12月)を受講しました。本講座は各法を1条から順に勉強していく講座で、短答試験のための知識を習得するには非常に良い講座でした。12月までは授業の復習を中心に行い、年明けからは本講座のテキストで1条から順番に暗記をしていきました。暗記方法のオススメは、暗記ペン(緑)&赤シートを使用することです。テキストは若干汚くなりますが、暗記の効率はアップすると思います。また、自分の理解の浅い条文等はその都度ノートにまとめました。
「短答実戦答練」(2〜4月)は、自分の習得できていない知識を洗い出す試験と位置づけ、間違えた問題をノートにまとめて、後で確認できるようにしました。過去問は、12〜4月の間に体系別問題集を3回繰り返しました。また、試験2〜3週間前は試験本番を想定して10年分の問題を解きました。短答試験の合格のためには、様々な教材に手を出すのではなく、本講座のテキストの復習・暗記と過去問を徹底的に行うことがコツだと思います。
論文試験対策で気をつけたこと
「論文基礎力完成講座」(6〜9月)を受講しました。早い時期から論文の勉強をするLECのカリキュラムは良かったと思います。10〜12月は宮口先生の「論文上級答練」を受講しました。
本格的な事例問題、判例に関する難問、知らないとお手上げの1行問題など、一筋縄では行かない問題が多く出題され、20点程度しかとれないこともありましたが、年内の時期に難しい問題に触れることで、悪い点数に対する免疫力(笑)と論理的思考力が高まったと思います。また、他の答練(解説時間が1時間)と異なり、解説時間が倍(2時間)あるのも大変助かりました。1月〜3月は宮口先生の「論文基礎答練」(現在では「論文合格答練」に名前が変わったようですが・・・)と「論文実戦答練」を受講しましたが、短答試験終了までは、当該講座以外はほとんど論文の勉強をしていませんでした。
論文試験直前期は、宮口先生の「論文直前構成演習」(答案構成力、題意把握力をつけるための講座)を受講しました。試験勉強を開始して1年程度では、どうしても論文対策に費やす時間が不足しがちになりますが、答練と異なり、特・実、意、商バランスよく、数多くの演習問題に触れることができたので、私には最適な講座でした。また、青本を使用した趣旨の暗記・理解も不十分だったのですが、青本を読む時間を確保できなかった分、宮口先生の「青本等趣旨一行問題征服講座」のレジュメの内容及び今までの答練で出た内容に絞って勉強しました。結果的に本試験の趣旨問題は全て上記の内容の範囲内から出題されていたので、直前期の勉強方法は効率的だったと思います。
論文演習では、題意把握ミスをしてしまうことが多かったので、「問題文を蛍光ペンで色分けして読む」「時系列が出てきたら表を書く」等に気を付けました。
合格して思うこと
LECのカリキュラムに沿って、少しずつでも構わないので毎日欠かさず勉強を続ければ、本試験で合格できる力が身に付くと思いました。また、「弁理士になる」という目標を成し遂げたことで久しぶりに達成感を得ることができました。
これから弁理士を目指す方へのメッセージ
毎日、少しずつでも勉強時間を確保することが重要だと感じました。また弁理士を受験される方は社会人が多いので、メンタル的にも体力的にも、仕事と勉強との両立は難しいかと思います。私も何度もくじけそうになりました。しかし、自分でやると決めたからには最後までやろうという気持ちをもって頑張れば合格できる試験だと思います。頑張って下さい。