未経験、通信で一発合格!
鶴房 莉帆さん
年齢 | 26歳 |
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受験回数 | 1回 |
職業 | 会社員(企業知財部) |
出身校 | 上智大学大学院 理工学研究科理工学専攻 化学領域 |
受講講座 | 1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括 その他学習経験者向け講座 |
弁理士を目指した理由・きっかけ
知的財産部へ就職したため、いつかは弁理士の資格を取得したいと思っていました。入社のタイミングがちょうどコロナ禍だったこともあり、通常に比べて勉強する時間も確保しやすいと考え、この機会に勉強を始めようと思いました。
LECを選んだ理由
なるべく短期で資格を取得したかった事もあり、一発合格者を多く輩出しているLECにしようと思いました。また、各先生の講義をWebでおためし受講することができたため、各先生の雰囲気を分かった上で、申し込みができたこともLECを選んだ決め手に一つです。
主に受講したコースや講座の名称と受講した感想
納冨先生の1年合格ベーシックコースを通信DVDで受講しました。1年合格ベーシックコースは、入門レベルから始まるため、知財に関する前提知識があまりない状態でもスムーズに勉強をスタートできました。
また、最終的に短答試験合格レベルに必要十分な量の知識を得ることができるため、短答試験までは、他に追加で講座を受講することなく合格することができました。ベーシックコースに含まれる短答基礎力完成講座では、四法対照条文に記載すべき事項を納冨先生が講義中に指示をしてくれます。これにより、四法対照条文に必要な情報が集約されるので、これを繰り返し読むことで条文への理解を深めることができました。
利用して良かったLECのテキスト・過去問集等の名称と具体的な感想
短答アドヴァンステキストは、内容が非常に充実しており良かったです。特実意商の上四法について、四法対照条文を用いて勉強を進めていたため、短答アドヴァンステキストの情報から必要なものを四法対照条文に転記した後の使用頻度はそれほど多くなかったですが、条文の読み込みを行う過程で分からないころがあった時に、短答アドヴァンステキストを辞書的に使用することで、疑問の解消ができました。それくらい弁理士試験に必要な情報が集約されたテキストであると思います。下三法については、講義の際に短答アドヴァンステキストに必要な情報を書き込み、繰り返し勉強しました。
また、短答、論文、口述の過去問集についても実際の出題傾向を知ることができ、とても役に立ちました。
受講した答練や模試の名称と受講した感想
論文試験の対策として、論文公開模試や論文直前答練を受講しました。論文試験は相対評価であるため、受験生全体の中での順位が出る答練や模試は自分の立ち位置を知るうえでとても役立ちました。短答が終わった時点では、論文の勉強があまり進んでおらず、最初の答練では、ほとんどビリのような順位でしたが、徐々に順位が上がっていくことで成果を実感でき、モチベーションの維持につながりました。採点については本試より厳しく採点されていると感じます。私は論文の模試、答練を通して一度も合格点を出すことはできませんでしたが、本番は合格点を取れたので、あまり点数にこだわりすぎる必要はないと思います。添削のコメントでは、自分の論文に不足している部分を知ることができ、非常に役立ちました。
論文公開模試については、1科目ごとに時間をはかり受けることに加え、本番と全く同じ1日のスケジュールで受験するととても良かったと思います。本試では、3科目を1日で受験することとなるので、想像以上に手への負荷がかかります。この状況を事前に経験し、慣れておくことは、本番焦らないためにも非常に重要であると思います。
短答式試験対策で気をつけたこと
1年合格ベーシックコースの講義がある時期は、宿題と言われた箇所を次の講義までにできるようになるように復習すること、その週に進んだ条文についてを復習することを心掛けていました。
とはいっても、特に短答基礎力完成講座の毎週の講義では、1回で大量の内容の講義が進むため、途中で本来のスケジュールに対して大幅に遅れを取ることもありましたが、その分講座を2倍速で聞くなどして、どうにか短答試験までに間に合わせるよう頑張りました。
短答対策としては、四法対照条文一周するのになるべく時間をかけないように読みこむことを、繰り返し行っていました。1つ1つの条文に時間をかけ、深く理解しようとしても、前提知識が乏しい状態だと、あまり頭に残らず、特実意商を一周回って戻ってくる頃には忘れてしまいます。そのため、素早く何回も条文集を回すことで、まずは軽く条文のどこにどんな内容が規定されているかの大枠を把握でき、繰り返すことで条文集への苦手意識もなくなり、条文への理解を深めることができました。
また、この時に併せて、納冨先生のクラスでもらえるNプロシートを見つつ、重要な条文や要件を意識しつつ条文を読みました。その上で、忘れがちな要件や、過去問を解いて間違えやすい要件を四法対照に目立つように書き込むことで、自分が苦手な箇所を意識して条文を読み進められるように工夫しました。過去問を解く際には、限られた時間の中で自分に足りない知識をインプットするために、理解したうえで解けた問題は繰り返しやらず、できなかった問題は条文への理解があいまいなものと考えられるため、苦手な条文であると自覚し、条文に立ち返って要件をチェックしました。間違った問題については、理解したうえで解けるようになるまで、何度か過去問を繰り返しました。
論文式試験対策で気をつけたこと
時間がなく、とりあえず短答の勉強を優先した都合上、論文基礎力完成講座も特許の途中で受講をやめてしまっており、論文に関しては、短答後に勉強を始めました。何をすればいいのか、そもそもこんなに勉強が進んでいない状態で望みがあるのかも分らなかったため、短答試験翌日の納冨先生の論文受験者向けの無料公開講座を受講しに行きました。この講座後に納冨先生に受講相談することができたため、論文基礎力完成講座の中で最低限見るポイントや、受講すべき講座について教えて頂きました。答練と模試が第一優先で、勉強時間を確保できるようなら、納冨先生のゴールドWeb講座「論文プラチナ21DAYS【知識習得編】」を受講することがおすすめとのことだったので、それらを受講しました。また、合格のためには、とにかく勉強時間を確保することが重要とアドバイス頂き、その点を心掛けて勉強しました。
プラチナ21DAYS【知識習得編】では、論文を書くために必要な型を繰り返し説明してくれるので、これを適宜復習することで、型を身につけることができました。また併せて、該当箇所の過去問も解きました。時間もないため、プラチナ21DAYS【知識習得編】と過去問は答案構成まで行い、全文については解答を確認していました。模試と答練では添削もあるので、時間を測って全文書きをしていました。ある程度型が身についたら、趣旨や判例のインプットに重点を置きました。
論文試験は、とにかく必死にやらなければ落ちて当然の状態だったため、短答終了後の1ヵ月間は平日仕事の後に6時間、休日は12時間くらいは最低でも確保して勉強するようにしました。
口述試験対策で気をつけたこと
論文試験の手ごたえがなかったことから、論文試験の合格発表があるまではいまいちやる気が出ず、口述アドヴァンステキストの特許の部分をのんびりやるくらいしかしていませんでした。そのため、論文合格後に焦り本格的に口述対策を始めました。
口述試験で回答するためには、実際に練習が必要であるため、義村先生の口述対策講座2ndフェーズを受講しました。この講座では、受講生同士が1対1で問題を出し合うので、結構な練習量を積むことができ、色々な人の答え方を見ることができるのでとても良かったです。また問題テーマも過去問に比べてより広い範囲が含まれるため、論文後に忘れ気味だった知識の回復に役立ちました。この講座でたくさん練習を行ったおかげで本番の緊張もある程度に抑えられた気がします。
また、本番の特許では、ここ最近の過去問では出題されていなかった補償金請求権について出題されたのですが、本講座の問題テーマに含まれていたため、練習しておくことができて本当に良かったと思います。その他には、口述アドヴァンステキストに出ている問題は、概ね口頭で解答できるように仕上げました。あとは、口述模試、会派の練習会に参加しました。
通学、または通信での受講のメリットとデメリット
通信での受講は倍速再生や、いまいち理解できない部分は少し巻き戻して見ることができるので、時間を有効に使うことができる点がメリットであると思います。また、口述の際は通学であったため体力的に大変に感じることもありましたが、通信だと家で受講できるのでその点の心配がなかったです。
通信のデメリットとしては、周りに受験生が居らず、一人で勉強を進めることとなるので、モチベーションを維持することがなかなか大変な点です。また、私は通信の中でもDVDにより受講していたので、通常の通学の人と比べると1ヵ月くらい遅れが生じる点はデメリットであると思います。
受講したゼミや道場、単発講座の名称と受講した感想
納冨先生の「論文最終ヤマ当て道場」を受講し、非常に良かったです。論文は本番に出題される範囲が狭いため、出る可能性が高いところを勉強しておくことは非常に重要となります。この講座は先生が様々な要素を考慮し、直前に力を入れて勉強すべき所を絞ってくれるので、直前期で何をすればよいか普通なら迷ってしまう時期に、迷わずに勉強に取り組めました。また本番でも、今年度のヤマとされた範囲の中からの出題もあり本当に受講してよかったと思います。
仕事や学業、家庭と勉強の両立のコツ・時間活用術など
毎日必ず勉強するという習慣が勉強を始める前はあまりなかったので、勉強することを習慣づけるようにしました。しかし、途中2ヶ月ほど勉強をやめてしまい講座の進行に大幅に遅れを取ってしまうこともありましたが、動画を見る速度を2倍で進めるなどして、とにかく時間を有効に使いました。また限られた時間の中で優先順位をつけ、条文の読み込みなど優先順位の高いものにとにかく注力し、短答の答練などは消化不良にならない程度にできる範囲でやるなど、やるべきことに優先順位をつけ取捨選択しました。
今、合格して思うこと
受験期間中は、常に、勉強しなくてはという気持ちに追われている状態なので、合格することができてほっとしています。受験勉強を続けることはとても大変で、途中でやめたくなることもありましたが、最後まで頑張った結果として一発合格に結び付き、諦めずに努力して本当に良かったと思います。受験勉強を通して、知的財産権について全体的に学ぶことができたので、勉強を始めてほんとに良かったなと思います。
これから弁理士を目指す方へのメッセージ
納冨先生の初学者向け講座では初心者が分かるよう無理なく基礎的なところから始まり、合格に必要十分な知識を得ることができます。また、模試や義村先生の口述講座など全体を通して、LECには弁理士試験に合格するためのノウハウが蓄積されていることを実感しました。短期合格のためには、あとは講義以外の時間の勉強で、教わったことをいかに自分の知識とできるかが大切であると思います。受験期間は長く、勉強を続けることはとても大変ですが、日々の勉強の積み重ねが合格に繋がるので、先生と自分を信じ、頑張って下さい。