不思議な縁に導かれて最終合格
T・Nさん
年齢 | 29歳 |
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受験回数 | 1回 |
職業 | 無職 |
出身校 | 明治大学 情報コミュニケーション学部 |
受講講座 | 1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括 その他学習経験者向け講座 |
弁理士を目指した理由・きっかけ
従兄弟が特許庁で働いていることや、祖父が発明家であったことから元々知的財産の考えに触れることが多く、自分自身も有形財産よりアイデアやブランドなどの無形財産に強い関心を持ち、それらの専門家である弁理士として働きたいと考え、弁理士資格の取得を目指しました。
LECを選んだ理由
様々な予備校を比較検討した結果、一発合格者の実績が著しかったため、LECに通うことを決めました。また、新宿エルタワー本校は自宅から通学がしやすく、駅から直結しており外に出ることなく通えるのでアクセスのしやすさという観点からも大きな決め手となりました。
主に受講したコースや講座の名称と受講した感想
宮口先生の「1年合格ベーシックコース」を受講しました。新宿エルタワー本校でのベージックコースを申し込んだ理由はアクセスのし易さでしたが、講義中に宮口先生が以前勤めていた企業の話をされていて、どこかで聞いたことがある話だなと思っていたら、なんとその企業が私の父が勤めていた企業と同じでした。そして、その話をすると宮口先生は私の父の名前を知っていました。そのような不思議な縁もあったことや、宮口先生のエンターテイメント性あふれる講義スタイルが素晴らしく、弁理士試験の勉強はとても楽しかったです。
具体的には、宮口先生の講義はいわゆる「左脳」と「右脳」を両方活用し、知識を定着させていくのですが、条文の構造や条文が作られた背景などをいつも論理的に説明して下さり、明確に理解していくことができます。一方、蛍光ペンを有効活用し、ビジュアル的に条文や条文の趣旨を理解できるように工夫されているので、画像記憶的に問題を解くときにも蛍光ペンを塗ったページを頭に思い浮かべることができました。私は今まで、勉強するときは蛍光ペンを多用するタイプではなかったのですが、この勉強スタイルに慣れていくと蛍光ペンなしでは勉強できないというような状態になりました。
さらに、宮口先生の声は非常に聞き取りやすく、眠くなることがなく、どんどん宮口ワールドに引き込まれていき集中力を保つことができます。一見些細なことのようにも思えますが、通信で受講する機会も多く、講座も長期間に渡るため非常に重要なことだと思います。
利用して良かったLECのテキスト・過去問集等の名称と具体的な感想
短答アドヴァンステキストは細かい知識が網羅されており、かつ、整理しにくい点が表にまとまっているので有効活用できます。かなり分厚いのでやりとげるのは大変ですが、辞書的な活用方法もすることもできると思います。また、口述アドヴァンステキストは、過去問が網羅されており、口述試験の傾向に慣れることや、知識の再確認に有効活用できます。
受講した答練や模試の名称と受講した感想
短答実戦答練と短答公開模試を受講しました。すべての回においてに合格点(39点)以上をとれたので自信をつけて本番に臨むことができました。重要な知識の穴の確認や、短答試験は3時間半と長丁場なので本番のリハーサルという意味でも重要だと思います。
論文試験前は論文直前答練と論文公開模試を受講しました。成績は全く安定しておらず、下位の成績に位置していることもありました。自己採点では気づけないような部分も細かく添削さているので参考になりました。
短答式試験対策で気をつけたこと
短答試験は短答アドヴァンステキスト、宮口先生のゴールドWeb講座である「宮口聡の短答REVOLUTION(短答過去問講座)」、宮口先生の年末年始道場であった「隙間的条文道場」のテキストを活用し、勉強しました。
ベーシックコースと並行し、短答アドヴァンステキストを1周させ、年明けの2月くらいから急いで「短答REVOLUTION」を解きました。この講座のテキストは問題の分量が多く、1周するだけでもかなり大変なのですが、やればやるだけ確実に力がつきます。「隙間的条文道場」のテキストは、受験生が勉強しづらく、かつ、短答試験によく出題される但し書きや、かっこ書き、準用条文がまとめてあり非常に貴重であり、役に立ちます。短答試験に高得点で合格できたのは、このテキストの影響力が大きかったと考えられます。短答試験の実力が論文試験の合格につながりやすいので、全力で短答試験に向かったことが最終合格につながったのだと思います。
論文式試験対策で気をつけたこと
令和3年度の弁理士試験は2ヵ月延期されたので、その分を論文試験の勉強に充てることができ、短答試験の2ヵ月くらい前までは短答と論文を並行して勉強していました。
宮口先生のゴールドWeb講座である「『理想と現実』答案 論文過去問24年分」をしっかりとこなしました。この講座で、どれくらいの記載の程度で合格レベルまで持っていくことができるかわかりました。初回受験の場合は論文のアウトプットをする機会が中々とれないと思うので、短答試験の前に過去問の全文書きをするなど時間配分の目安などができるようにしておきました。
また、夏に行われた先生の「知財HOT判例道場」、論文対策講座の「青本趣旨対策講座」によって判例、趣旨の知識を十分なものにしました。論文試験直前に行われた「論文サルベージファイナル道場」では、本番と似たようなスケジューリングで論文の問題を解きます。この講座は、時間内に書き上げる力がつくことはもちろん、体内時計が本番の試験に合うという効果もあります。
本番の試験では、特実において、答練でもしたことないようなとんでもない題意把握ミスをしてしまい、他の科目の点数が良くても特実で足切りになってしまうのではないかと半ば諦めていたのですが、意外にも合格点以上(108点以上)を取ることができました。短答試験と違い論文試験は人間が採点するアナログなものであるので、字を大きく見やすく書き、読み手のことを考えて記載するということが採点官の心証を良くする点において重要だと考えられます。
口述試験対策で気をつけたこと
論文試験に受かっている可能性が低いと思っていたので、口述試験の勉強は論文試験合格発表後から行いました。口述アドヴァンステキストの内容を習得するため3周程繰り返しました。また、弁理士の先輩が開催する自主勉強会に参加し、アウトプットの機会得ることができました。実際に即答で、端的に口に出して答えるのは難しいので、インプットだけではなく、アウトプットの機会を得ることができたことは口述試験に自信を持って臨めたことにつながりました。
通学、または通信での受講のメリットとデメリット
私は当初、通学か、通信か迷っていたのですが、通学を選択し、メリットが複数ありました。最大のメリットはすぐに質問ができる環境にあることです。私は少しでも疑問点があると質問をし、解消するようにしていました。度々、質問をしていたのですが、宮口先生は嫌な顔ひとつせず誠実に答えてくださいました。そのことにより、質問に付随する知識も得ることができたりするので、テキストだけではない、生でのやりとりは重要だと思います。
また、周りの受験生の雰囲気や、講座の情報など実際に通うことでわかることもあります。私は通学コースにおいて通信的利用も上手く併用しながら、このような通学受講のメリットを享受できました。
受講したゼミや道場、単発講座の名称と受講した感想
- ■合格ナビゲートゼミ
- 合格ナビゲートゼミは、ベーシックコースのオプション講座で、月に1回程度行われる講座です。入門ナビゲート・論基礎ナビゲート・短基礎ナビゲートという順番に受講するのですが、入門ナビゲートでは本試験の短答過去問を解くなど早い段階から高いレベルに触れることができました。短基礎ナビゲートでは、短答試験前において本試験と同じレベル位の問題を解くので、過去問には載っていない難しい問題を解くことができ、新作問題への免疫をつけ、力をつけることができました。
- また、ベーシック講座が終了した後、短答試験まではしばらく時間があったので、その期間も合格ナビゲートゼミがあったことでペースメーカー的役割も果たしてくれました。
- ■宮口聡の短答最後の悪あがき道場/論文最後の悪あがき道場
- 短答試験、論文試験の前に行われた講座です。知識の最終確認として使うことができます。短答最後の悪あがき道場では実際に問題を解くのですが、かなり難易度の高い問題も出題され、短答試験前最後の講座としてふさわしい道場でした。論文最後の悪あがき道場では知識が抜けていた条約の各趣旨をインプットすることができました。
仕事や学業、家庭と勉強の両立のコツ・時間活用術など
私は転職予定だったので、フルタイム形式ではなく、専業に切り替えて多くの時間を勉強にあてることができました。人それぞれ置かれている状況は違いますが、1ヵ月だけでも集中できれば合格の確実性を高めることができると思います。
電車の移動時間も往復1時間半くらいはあったので、電車内で講義の復習や知識を定着させるため勉強していました。コロナの影響もあってか電車は以前よりも空いておりテキストを開いて勉強するのにもストレスを感じることなく行うことができました。
今、合格して思うこと
長いようであっという間の期間でした。確実にいえるのは自分だけの力では合格しておらず、宮口先生や家族をはじめ、周りの方々のサポートがあったからこそ合格できたということです。皆様に、心から感謝しております。知的財産法の勉強は非常に楽しくできたので、これからも様々な分野ついて楽しく、自分に厳しく勉強し続け自己を研鑽していきたいです。
これから弁理士を目指す方へのメッセージ
「知的財産法」はとても興味深く、面白い分野なの無味乾燥でつまらない暗記だけではなく、楽しみながら勉強することができると思います。予備校を有効活用し、模索しながら自分のスタイルを確立させ効率良く合格を目指して下さい。