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2020年度合格
山口 円さんの合格体験記

合格者
一発合格

楽しく、気持ちを切らさず、知識を身につけた2年間

山口 円さん

年齢 28歳
受験回数 1回
職業 会社員
出身校 京都大学大学院 工学研究科 高分子化学専攻
受講講座 1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括
その他 学習経験者向け講座

弁理士を目指した理由・きっかけ

化学系の大学院を卒業後、企業の研究開発職に配属となりました。日々研究活動しているうちに、研究の成果を特許出願するよう上司から指示を受けましたが、企業に入社してから初めて「知的財産権」という存在を知り、そもそも新規性、進歩性とは何か、実施例や比較例のデータをどうすればいいか、明細書はどのような記載がいいのかといった疑問ばかりが浮かび上がり、特許を含め、知的財産権全般に苦手意識を持ったまま仕事をしておりました。研究者であるにも関わらず特許が苦手というのはまずいと感じ、苦手意識を克服するため、ひとまず知的財産管理技能検定2級を取得しました。しかしこの資格を取得しても私の苦手意識は解消されませんでした。知的財産関連の資格では弁理士が一番難しいので、弁理士さえ受かれば、このもやもやした気持ちが解消できるだろうと思い、弁理士の資格取得を目指しました。

LECを選んだ理由

弁理士は難しい資格というイメージがあったため、独学ではかなり時間がかかると思い、予備校に通おうと考えました。様々な弁理士予備校を調べてみた結果、LECは合格実績が高いため、LECを選びました。

主に受講したコースや講座の名称と受講した感想

1年合格ベーシックコースを通学で受講しました。納冨先生の講義は丁寧で、聞き取りやすい声で説明してくださるので、自然と知識が頭の中に入っていきました。また納冨先生の講義では勉強スケジュールが配布され、勉強管理もしてくださるので、個人的にはとても良かったと思いました。今年はコロナの影響で試験が延期となり、本当に試験が行われるのかと不安になることもありましたが、試験延期後の勉強再スケジューリングをブログで貼ってくださりと、納冨先生のやさしさにとても心が救われました。

また、高橋先生の論文レベルアップゼミを受講しました。一発で合格する人は高橋先生のゼミを受講していることが多いということで、私も迷わず受講を決意しました。今まで論文では自分の書きたいことをその場で適当に書いていたのですが、この講義を受講して論文の中で書くべきことが明確になり、論文を書くことが楽しいと感じることができました。

利用して良かったLECのテキスト・過去問集等の名称と具体的な感想

利用してよかったテキストは、短答アドヴァンステキストです。短答アドヴァンステキストは条文が一つ一つ丁寧に説明されており、またその条文に関連する過去問も掲載されており、短答対策ではこのテキストをメインで進めていました。短答模試や答練等で、初見の問題が出て解けないこともありましたが、その模試等で間違えたところは短答アドヴァンステキストに書き写し、自分だけの最強のテキストを作成し、繰り返し復習し、短答試験を乗り越えることができました。

受講した答練や模試の名称と受講した感想

論文では論文直前答練を受講しました。短答試験後すぐに始まった論文直前答練では、出題される問題が非常に難しく、点数も低いことも多かったです。しかし試験直前にレベルの高い問題をたくさん解くことができたので、本番の試験では逆に簡単と思えるほど、自分の論文力を向上することができました。

また論文直前期に論文公開模試を受けました。この論文公開模試は、母数が多い模試であり、順位が発表されるので、自分の順位が上位25%以内に入ることを意識しました。試験直前に競争を意識して、模試を受けることができ、コンスタントに25%以内に入っていたので自信を持ちつつ本番の論文試験を受けることができました。

口述では口述模試を受けました。口述模試では、実際にLECの先生から問題を出され、それに答える形でしたが、問題の題意把握があまりできず、沈黙してしまいました。しかしそこで沈黙をすべきでないと注意を受けたため、本番でも題意把握できない問題がありましたが、答え続けることにより現状打破することができました。

短答式試験対策で気をつけたこと

短答式試験の対策では、まず入門講座を受講している時は、入門テキストを何週も繰り返して、入門講座のテキストに書いてあることを全て理解しようと心掛けました。また短答基礎力完成講座からは一日に短答アドヴァンステキストが100ページ程度進むので、正直復習が大変でした。しかし講義はどんどん進んでいき、一度遅れたら、取り戻すタイミングはあまりないのではと感じたので、とにかく講義進捗分の復習をしっかりこなすことを意識しました。

時間に余裕がある場合は、講義で取り扱った部分と関連のある過去問を体系別短答過去問で解き、理解を深めるようにしました。過去問集を何周も解いたら、答えを覚えてしまったので、そこからは短答アドヴァンステキスト一本に絞りました。他のところでも述べましたが、模試等で間違えたところは短答アドヴァンステキストに書き写し、知識の漏れがないように心がけました。また商標を勉強するときは商標審査基準も並行して読み、審査基準からの問題も解けるようにしました。

論文式試験対策で気をつけたこと

論文式試験の対策では、論文基礎力完成講座に記載されている、条文の定義、趣旨、要件、効果を全て書けるようにひたすら練習しました。特に要件は主体・客体・時期・手続の4要件を落とさないように意識しながら覚えました。また論文試験では、趣旨や判例など、丸暗記してなければ書けないような問題もありますので、覚えなければならない趣旨・判例をノートにまとめて、通勤の電車内でひたすら読み、暗記していました。

また納冨先生から、論文ノートをつけるようにアドバイスがありました。模試等で間違えた個所について、この論文ノートに記載して、次回の模試等を受ける直前に読みなおすことで、同じ間違いをしないように意識していました。この論文ノートをつけることで、模試等を受けるたびに、自分の弱点が、得意な部分と変わるので、本番ではあまり題意を落とさず、高得点を取ることができました。

口述試験対策で気をつけたこと

論文試験が終わり、11月中は休憩するため、勉強しないことを決めていました。その間に高橋先生に論文再現答案を提出したところ、「たぶん合格している」という評価をいただけたので、12月からは義村先生の口述対策講座1stフェーズを受講いたしました。1stフェーズはそこまで難易度が高くないものの、義村先生主催の自主ゼミがあり、自分たちで問題を出し合って、練習する機会を作ることができました。

口述試験は文言を正確に声に出して答えなければならないので、最初は知識が不十分なせいか、声が小さく、どもったりしていましたが、場数を踏むことで、改善することができたので、とてもよかったです。また口述試験は過去問が出やすいとのことでしたので、まず口述アドヴァンステキストをひたすらこなし、過去問を全て解けるようにしました。過去問を全て解けるようになった後は、義村先生の口述対策講座2ndフェーズの問題や、口述模試を受験した際にもらえる想定問答集を解き、改正部分の趣旨や要件の確認を行い、知識の抜けがないように意識しながら勉強を進めていきました。

通学、または通信での受講のメリットとデメリット

私は通学での受講がメインでした。通学のメリットは、なんといっても他の受講生の姿が見えるので、負けたくないという気持ちを自然と持つことができることでした。またLECの自習室もよく使わせていただき、そこで弁理士を受講している他の受講生の姿を見ていたので、とても刺激になりました。合格ナビゲートゼミや論文レベルアップゼミなど通学でしか受講できない講義もあり、少人数で納冨先生や高橋先生の講義を受けることができたので、そのクラスに見合ったレベルでの講義を受けることができたことがよかったと思います。

一方デメリットですが、通学する時間は勉強できないこと、生講義を聴いているため、通信講座のように倍速再生ができないことなど、時間の制約があることだと思います。それを差し引いても通学では他の受講生との競争意識を持つことができるので、通学でよかったと思っています。

受講したゼミや道場、単発講座の名称と受講した感想

メインコース以外で受講したゼミとして、納冨先生の短答特訓ゼミがあります。短答特訓ゼミでは納冨先生から問題を口頭で直接聞かれ、その問題に答えても、派生問題についても聞かれる形式で、知識不足の部分が浮き彫りになり、勉強を続けていく上での刺激になりました。またゼミで答える際に、他の生徒から見られる緊張感もあり、しっかり予習・復習をこなさなければならないという気持ちを自然ともつことができました。短答特訓ゼミは勉強のモチベーション維持になるようなゼミであり、受講してとてもよかったと思います。

弁理士試験が延期になり、時間に余裕ができたため、論文対策として納冨先生のゴールドWeb講座「論文プラチナ31DAYS/書き方習得編」を受講しました。それまで、論文の問題は高橋先生の論文レベルアップゼミで解いた問題が一番難しいと感じていましたが、この論文プラチナ31DAYSはより本試験の難易度に近く、また31回分の講座があるため、質の高い問題をたくさん解くことができました。この論文プラチナ31DAYSを受講したおかげで、論文力がかなり向上したと感じています。

仕事や学業、家庭と勉強の両立のコツ・時間活用術など

仕事との両立ですが、私は通勤時間が片道1時間と少し長かったので、電車内で趣旨や判例を読んで、いつでも書ける準備をしていました。また時間活用術というものではないですが、仕事で疲れてどうしても眠い時は机上で10分ほど睡眠して、勉強に集中できる環境を整えました。
弁理士試験は正しい勉強さえ続けていれば、誰でも受かる試験ですので、先生から言われたことをしっかり守る、コンスタントに勉強を続け、講義のペースに遅れないようにすることを意識すれば、実力はついていくと思います。そのため、仕事や家庭なども大切ですが、通勤時間などの空き時間をうまく利用して、勉強時間を確保する工夫が大切だと思います。

今、合格して思うこと

合格して思うことは、嬉しいという気持ちよりも、ホッとした気持ちのほうが大きいかなと思います。これから弁理士実務修習などあり、また忙しい日々が続きますが、受験勉強期間ではあまり取れなかった趣味の時間を増やしていき、今後の人生を楽しんでいきたいと思います。また知的財産のスペシャリストとして、会社全体の知的財産活動に貢献できるよう、今後も努力していきたいと思います。

これから弁理士を目指す方へのメッセージ

弁理士の資格は難しいというイメージがありますが、LECでは最短ルートで知識を習得できる環境があるので、今振り返るとそこまで難しいとは思いません。逆に知識を身につける楽しみがあり、とても充実した時間を過ごすことができました。また今までは法律は厳格なルールであり、規制するといったマイナスなイメージがありましたが、法律を理解しうまく活用していくことで、自由が広がっていくといったプラスな感覚を身につけることができました。もし弁理士を取りたいと思ったら、圧倒的実績があり、受講人数(ライバル・仲間)の多いLECがおすすめです。

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