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2020年度合格
川口 玄太さんの合格体験記

合格者
一発合格

効率重視で一発合格

川口 玄太さん

年齢 33歳
受験回数 1回
職業 特許技術者
出身校 京都大学大学院 理学研究科化学専攻
受講講座 短答&論文速修コース インプット+アウトプット一括

弁理士を目指した理由・きっかけ

もともとは研究職に就いていましたが、成果を順調に重ねられず転職を考えていた時に、特許技術職に興味を持ち、特許事務所に転職しました。転職を機に、専門的な知識を学んで業務に活かしたいと思い、弁理士の資格取得を目指すことにしました。

LECを選んだ理由

転職先の特許事務所の先輩方に、予備校選びについて相談したところ、LECにしておけば間違いないと聞きました。LECの講師の方々のサポートやテキストの質、受講生の合格率の高さを考えれば、費用も割高ではないと教えてもらいました。また、実際の講義を動画で見て雰囲気も知ることができたので、安心してLECを選びました。

主に受講したコースや講座の名称と受講した感想

勉強を始めたのが2019年の秋だったので、「短答&論文速修コース」を受講しました。地方在住で、集中して効率よく講義を受講したかったこともあり、通学はせず通信で学習することにしました。馬場先生は、普段の勉強の仕方や、どの時期に何をどのぐらいやれば合格レベルに到達できるのかなど、講義中やブログなどで詳細に教えてくださったので、安心して学習を進めることができました。また、馬場先生は、秋からの速修コースでも、基本的な知識から教えてくださったので、初学者の自分でも無理なく講義についていくことができました。

法文集の専門的な表現や文言はとっつきにくい部分があり、初学者にはハードルが高いかと思うのですが、馬場先生は、そうした専門知識を絵や例え話を用いてイメージ化することで、弁理士試験に必要なレベルまで知識をインプットしてくれるので、条文に苦手意識がある方にもおすすめです。馬場先生の講義では、特に、短答試験の頻出ポイントについて解説が充実しており、講義を繰り返し聞いているうちに自然と短答試験での得点力が鍛えられたと思います。

利用して良かったLECのテキスト・過去問集等の名称と具体的な感想

馬場先生のテキスト「短答これ問」は、条文ごとに平成14年以降に出題された短答試験の枝別の問題が網羅されており、強弱をつけながら条文の落とし込みをするのに役立ちました。ある程度勉強が進んだころには、「短答解法修得講座のテキスト」を繰り返し回しました。このテキストは、条文ごとに枝別問題が載っている点は「短答これ問」と同じですが、四法対照の形式で要点や青本の記載が整理されているパートが追加され、繰り返し出題される論点があぶりだされているため、非常に効率的に短答対策を行うことができました。

LECの「体系別短答過去問」は、「短答解法習得講座のテキスト」などでインプットした知識をアウトプットする上で非常に役立ちました。その他にも「年度別論文過去問」、「口述アドヴァンステキスト」も含め、LECの過去問集は、分量が十分確保されているとともに、解説の質が高いので繰り返し学習することでしっかりと試験対策を行うことができます。また、令和2年度の試験では、多くの法改正が反映されることとなりましたが、LECの過去問集では法改正について十分な対応がなされており、安心して勉強することができました。

受講した答練や模試の名称と受講した感想

答練、模試については、一切会場受験はせず、自宅で学習するのみにしました。秋に学習を始めたこともあり、なかなか模試などを受けるほどの実力まで至っていないと思ったからです。今思えば、実力が伴っているか否かにかかわらず、会場受験はしておくべきだったと後悔しています。
ただ、試験が近づいたころ、自宅に送付された答練などをできる限り時間を測って解き切るようにしたのはよかったと思います。そうすることで、出題されそうなポイントを整理したり、本番の時間の感覚をつかんだりすることができました。また、LECの答練や模試は、解説がしっかりしているので、自学でも十分その効用を享受することができたと思います。

短答式試験対策で気をつけたこと

学習の初期段階では、講義の進度に合わせつつ「短答これ問」で条文ごとに落とし込みをしていました。具体的には、枝別で過去問にあたり、自分が間違った部分を四法対照法文集に書き込み、青本で関連する知識を詰め込むようにしました。一通り四法の基礎の講座が終わってからは、主に「短答解法習得講座のテキスト」を回し、各法域で共通する部分、異なる部分を押さえながら、効率よく頻出ポイントをインプットしました。

下三法については、馬場先生のアドバイスの通り、短答試験の3か月前から学習を始めました。実際には、コロナ禍で試験が延期されたので、着手は予定より早くなりましたが、試験延期が発表されてからは一度下三法から離れました。馬場先生によれば、(1)四法を固めることが大事であること、(2)早く着手しても忘れてしまうこと、(3)長く勉強してもあまり点数がのびないことなどの理由があるそうで、実際、その通りに勉強して良かったと思います。

いよいよ短答試験が近づくころには、枝別の過去問による落とし込みを継続しつつ、本番を意識して年度別で過去問を解くようにしました。枝別で勉強しているときにはできても、年度別ではできないということを痛感しました。LECの短答過去問は、4周は回したと思います。短答試験を突破できたのは、LECのテキストで四法を整理して効率よく学習できたこと、年度別で過去問を繰り返し回したことが大きかったと思います。

論文式試験対策で気をつけたこと

論文試験対策は、ある程度学習が進まないと難しいですが、論文基礎講座を受講している段階でも少しずつ論文解答のパーツを身につける作業はしておくべきです。論文試験では、法文集の参照が許されるものの、青本、判例や審査基準についてもポイントとなる文言は暗記する必要があり、論文特有の解答の型を習得する必要があります。馬場先生の「論文これ問」には、重要な論点や論文解答のパーツがまとまっており、学習を始めたころから読み込むようにしていました。

短答試験までは論文よりも短答を重視して勉強していたので、本格的に論文試験の過去問を解き始めたのは、短答試験後になってからでした。試験本番まで2ヶ月もない中で不安でしたが、判例や審査基準の記載について詰め込みながら、過去問を使って繰り返し答案構成を行いました。短答試験後から論文試験当日までは、一番集中して勉強したかもしれません。自分の勤める特許事務所では、幸いにも論文試験休暇をとることが認められていたので、2週間ほど休みをとり、集中して取り組めたのが良かったと思います。また、馬場先生が、論文対策の講義で「論文試験は難しい試験ではなく、みんなが書くことを書いていれば合格点には届くから大丈夫」とおっしゃっていたのがとても印象に残っていて、自信をもって本番に挑めたのも大きかったです。

口述試験対策で気をつけたこと

論文試験の選択科目が免除されていたので、論文試験から口述試験までは3ヶ月以上ありました。仕事が忙しかった時期でもあり、あまり勉強時間を割くことができなかったものの、LECの「口述アドヴァンステキスト」だけは毎日読み込むようにしていました。また、論文試験が不合格だったときのために、翌年度向けの宮口先生の「論文トリニティコース」を受講しました。宮口先生は、口述試験受験生のために語呂合わせを使った暗記法なども教えてくださり、非常に役に立ちました。

口述練習会や模試は、各会派のものに参加しました。「口述アドヴァンステキスト」を何度も回していたので、割と自信があったのですが、頭では答えがわかっていても雰囲気にのまれて口に出せないことが多く、試験直前期に焦りました。うまく回答できないながらも、いろいろな試験官にあたって口述試験の雰囲気に慣れることができたので、複数回練習会に参加できて良かったです。

通学、または通信での受講のメリットとデメリット

通信の一番のメリットは、場所や時間の制約がほとんどないということです。講義を2倍速で聞いたり、聞き逃したところを聞き直したりして、効率的に学習を進めることができました。通信でもわからないところを後で質問することは可能なので、講座の質においては、通信と通学でそれほど差はないと思います。また、自分の場合、講義室で他の受講生と一緒に講義を受けるよりも、一人で黙々と勉強する方が楽なので、特に通信に向いていたのだと思います。

通信の最大のデメリットは、時間的な制約がないため、自分でしっかり学習進度を管理しなければならない点です。自分もペースが崩れたことがありましたが、短期合格するんだという強い意志をもって最終的には何とか軌道修正することができました。

受講したゼミや道場、単発講座の名称と受講した感想

短答試験直後の段階で論文対策が不十分であることは自覚していたので、知識の全体的な底上げのために、宮口先生の「青本趣旨対策講座」を受講しました。宮口先生の講義では、レジュメをカラフルにマーカーで塗り分けたり、語呂合わせを使ったりして、覚えておくべきポイントが頭に残りやすいように工夫されている点が良かったです。また、青本に適当な説明がされていない場合には、他によく用いられる基本書の説明や判例、法改正については特許庁のホームページの説明なども盛り込んで詳細に解説がされていたので、とても効率的に全範囲の論点を整理することができました。演習を除けば、この講座だけで論文対策全般がカバーできるのではないかと思うぐらいです。

仕事や学業、家庭と勉強の両立のコツ・時間活用術など

よく言われることですが、ちょっとした隙間の時間で学習する習慣をつけることが重要だと思います。自分の場合、仕事から帰ってから長い時間勉強するのは難しいと感じたので、できる限り通勤中と昼休憩の間に集中して勉強するように心がけました。通勤電車は比較的すいている時間帯に利用し、座ってがっつりテキストを読むようにしました。また、健康のためにも、一駅分は電車に乗らずに歩きながら講義の音声を倍速で聞くようにしました。昼食は、テキストを読みながらでもとれるように、おにぎりと野菜ジュースにし、栄養バランスは夕食で調整するようにしました。このように工夫することで、帰宅までに3時間は勉強時間を確保できるようになりました。通勤や昼休みは時間に限りがあるので、この間に短答を5問解くなど目標を持って取り組みやすい点でも良いと思います。

休みの日は、7時間ほど勉強する日もあれば、勉強せず気分転換するだけの日もありました。メリハリをつけて全体として学習時間が確保できれば良いと考えるようにしていました。参考までに、自分の累積学習時間は、短答試験まで1,060時間、短答試験から論文試験まで190時間、論文試験から口述試験まで200時間という感じでした。合格には1,000時間が一つの目安と言われているので、逆算して学習時間を確保するとよいと思います。

今、合格して思うこと

合格してみると勉強していた1年5ヶ月の期間はあっという間でした。試験が延期になり、モチベーションが低下したり、仕事が忙しくなって勉強がおろそかになったりと、決して常に順調に過ごしてこれたわけではありませんが、LEC講師陣の方々と、いろいろと親身にサポートしてくださった職場の先輩方のおかげで、何とか合格することができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今後はお世話になった方々に恩返しできるよう、さらに精進していきたいと思います。

これから弁理士を目指す方へのメッセージ

LECは合格への近道だということを身をもって体験しましたので、ぜひともLECで短期合格を目指していただきたいと思います。
長い受験勉強の期間には、どうしてもネガティブにならざるをえない状況もあるかと思いますが、考えようによってはそうした状況をもポジティブに捉えることができます。それぞれが置かれた状況を何とかいいように考えて、自分は合格するんだと強く信じ、最後まで諦めずに駆け抜けていただきたいです。

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