日々精進 LECを信じて
H・Jさん
年齢 | 28歳 |
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受験回数 | 1回 |
職業 | 公務員 |
出身校 | 東京工業大学大学院 理工学研究科 原子核工学専攻 |
受講講座 | 1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括 その他学習経験者向け講座 |
弁理士を目指した理由・きっかけ
私は会社で研究職として働いており、学生時代の研究活動と比較し、研究の社会的意義がより強く求められることを痛感しております。研究能力を高めると同時に、研究や技術開発の成果を守り、活用する知財業務に係る能力も身につけたいと考えました。どのようにして身につけるかネット等で調べているうちに、弁理士という資格があることを知りました。私が身につけたい能力にピッタリであったことから、将来的に弁理士の業務を実施してみたいと思い、弁理士を目指すこととしました。
LECを選んだ理由
私の周りに弁理士試験について知っている人がおらず、勉強方法が全く分からなかったため、独学は難しいと考え、予備校に通うことに決めました。ネットで予備校について調べてみたところ、LECから多数の一発合格者が出ていることが分かり、LECに興味を持ちました。LEC渋谷駅前本校で受講相談したところ、まず入門講座で全体の概要をカバーした後、各法域を詳細に学ぶ講座のスタイルが初学者の自分に合っていると思いました。佐藤先生の初学者向け特別公開講座に参加してみて、これなら1年間続けていけそうと思い、LECに通うことに決めました。
主に受講したコースや講座の名称と受講した感想
2019年4月から佐藤先生の「1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括」講座を通学で受講しました。佐藤先生は条文の趣旨や背景知識を混ぜながら説明してくださるので、条文の理解を深めることができました。単に条文を暗記することは苦痛なので、このように理解しながら勉強できたことが、1年以上勉強を継続できた要因だと思います。また、講座で使用した教材「短答アドヴァンステキスト」には条文の解説に加えて青本や判例の情報が集約されているため、あれこれ他の教材に手を付ける必要がなく、勉強しやすかったです。
2020年9月下旬(短答試験後)から納冨先生のゴールドWeb講座である「納冨美和の論文プラチナ31Days【書き方習得編】」を通信で受講しました。納冨先生のオーソドックスな過去問解説が非常に分かりやすかったです。使用した教材には様々な論点を含む過去問が掲載されているため、この教材を繰り返し勉強することで、論文の解法を身につけることができました。
利用して良かったLECのテキスト・過去問集等の名称と具体的な感想
短答試験の対策としてLECの体系別短答過去問を使用しました。体系別に過去問がまとめられているので、講座で学んだところに対応する過去問を探しやすかったです。また、講座でのインプットと過去問でのアウトプットを連携して勉強を進めることができました。
論文試験の対策としてLECの年度別論文過去問を使用しました。これには全文での解答に加えて答案構成も記載されております。論文の解答を全文書いて何回も復習するのは時間・体力的に困難でしたが、答案構成なら短時間で何回も復習できるため使いやすかったです。
受講した答練や模試の名称と受講した感想
短答、論文、口述試験対策の模試を受けました。模試を受けることで自分の立ち位置を知ることができるので、私はインプットの学習量が不十分でも気にせず、早めに模試を受けるようにしました。
論文模試は添削をしてくださるので、自分のどの書き方が悪いかを知ることができます。本試験までにこの点を改善するようにしました。
口述試験は独特の緊張感があるので実力を発揮できない恐れがあります。模試を受けてその緊張感を体感しておくことが重要だと思います。
短答式試験対策で気をつけたこと
短答過去問10年分を2019年11月から解き始め、2020年の1月までに1周しました。「間違えた問題」「自信がなかった問題」に付箋を付け、付箋が付いた問題について四法対照を使って解答の根拠となる条文の箇所にマーカーをし、スペースに判例などもメモしました。通勤中などの空き時間に書き込みした四法対照を繰り返し読み込むことで、短時間で何回も復習していました。復習をしないと全部終わった頃には最初の間違えた箇所の解法を忘れている恐れがあったので、毎日ちょっとでも読み込んでました。
2020年2月から2周目として付箋が付いている問題を解き始め、確信を持って解けた問題の付箋を取っていき、付箋が残った問題をまた解き直しました。当初の試験日の5月までにこの方法で過去問を3周しました。試験日が9月に延びましたが勉強方法は変えず、過去問を繰り返し、トータルで5周しました。
苦手分野については講義の音声を繰り返し聞くことで克服しました。私は条約が苦手で、テキストを読むのも問題を解くのも億劫でした。そこで講義の音声をとりあえず聞き流すことから始めました。これを繰り返すことで、知っている条文、規則が徐々に増えていき、苦手意識がなくなりました。本番でも条約を得点源とすることができました。
論文式試験対策で気をつけたこと
短答試験後に納冨先生の学習経験者向け特別公開講座を受講しました。そこで最近の試験問題は事例問題が多いことを知ったため、過去問演習に特化した「納冨美和の論文プラチナ31Days【書き方習得編】」を受講しました。トータルで3周し、全ての問題の解法を瞬時に頭の中でイメージできるようにしておきました。また、LECの年度別論文過去問を使って答案構成の練習をしました。こちらも3周し、全ての答案構成を書けるようにしておきました。
論文試験では時間配分が重要になるので、模試を2回受けました。結果はかなり悲惨でしたが、本番までにしっかり復習すれば問題ないと切り替え、上記の勉強を淡々と繰り返してました。
趣旨、判例をじっくり勉強する時間が無かったので、上記教材や論文基礎力完成講座のテキストで出てきた趣旨、判例のうち、書けるか不安があるものをノートにメモし、繰り返し読みこむことで最低限のものを記憶しておきました。
口述試験対策で気をつけたこと
論文試験の合格発表後(2021年1月下旬)、LECの「口述アドヴァンステキスト」を解き始めました。本番までに3周し、各問に即時に答えられるように練習しました。趣旨、判例対策として、論文勉強時にまとめたノートを見返していました。LECの口述模試のほか、他の予備校が実施している模試も受け、本番の緊張感に慣れておきました。また、納冨先生の口述対策道場を受講し、最近頻出のパネル問題の対策もしたため、本番でもパネル問題にスムーズに答えることができました。
通学、または通信での受講のメリットとデメリット
私は通学コースで受講しました。理由は分からない箇所についてはすぐに質問できるようにしておきたかったからです。実際、講義後に佐藤先生に質問することで、曖昧な箇所を逐一潰していきました。このように理解しながら勉強することで、結果的に勉強を効率よく進めることができたと思います。欠席してもWebで受講することができるので、仕事が忙しくて出席できなくても、ペースが遅れることなく勉強を進めることができました。
受講したゼミや道場、単発講座の名称と受講した感想
「納冨美和の論文プラチナ31Days【書き方習得編】」はかなりのボリュームですが、網羅性があるため、何周もすればかなりの力、自信がつくと思います。2周目以降は1.5倍速で聴き、最終的に3周しました。本番でも似たような問題が出たため、落ち着いて対応することができました。
論文、口述試験の直前に納冨先生の道場を受講しました。こちらでは最近の試験傾向、重要事項の最終確認をすることができたため、安心して本番に臨むことができました。
仕事や学業、家庭と勉強の両立のコツ・時間活用術など
平日は平均2時間、休日は講義がない日は平均5時間勉強してました。ノルマを決めて勉強していたら、結果的にこのくらいの勉強時間となりました。平日は残業で思い通り勉強ができない日もありましたが、仕事が落ち着いたときに有休を取得することで、遅れた分を取り戻していました。
私は勉強中にスマホをいじってしまう癖があったので、勉強中はスマホ等の『勉強の妨げになるもの』をタイマー付きの金庫に入れて一切触れないようしていました。こうすることで、勉強しかすることがなくなるので、勉強に集中することができました。
また、なるべく勉強の時間や体力を確保するために、食卓便を利用しました。お金は少しかかってしまいますが、合格への必要投資と考えました。家事を最低限にすることで勉強時間を増やすことができてよかったと思います。
今、合格して思うこと
合格できてほっとしています。模試や答練を受けて悲惨な結果を見るたびに挫けそうになりましたが、「日々精進」をモットーに淡々と演習と復習を繰り返し、試験当日にピークが来るように意識しました。いろいろなものを我慢して勉強を続けてきて良かったなと思います。LECには感謝しかありません。
せっかく勉強する習慣が身についたので、勉強で得た知識のメンテナンスと実務に関連する勉強を継続的に実施していきたいと思います。
これから弁理士を目指す方へのメッセージ
勉強方法は十人十色だと思います。私は合格体験記を読み込んで、自分に合いそうな勉強方法をまねしていました。この体験記も一例として参考にしていただければ幸いです。LECの教材、講師陣、サポートはとても充実しているので、皆さんに合ったやり方がきっとあると思います。