P・M さん(30代)一発合格
司法書士試験の受験勉強をする中で私が感じ、考えたこと
主な受講講座 | 新15ヵ月合格コース<春生> |
---|---|
最終学歴 | 法学部卒業 |
司法書士を目指した理由・きっかけ
将来のことを考えたとき、何か資格を取っておきたい、どうせならそれで食べていけるようなものを取得したいと考え、様々な資格を比較検討した結果、試験合格の難易度がちょうど良かったこと、上手くいけば翌年度の合格が可能であること、法学部に通っていたこともあり知識のベースがあったこと、独立開業が比較的しやすいこと、といった理由から司法書士を目指すことに決めました。
LECを選んだ理由
毎年多くの一発合格者を輩出していること、私の居住する地域においても生講義が行われていることが決め手となりLECを選びました。私は当初から必ず一発で合格しよう考えていたため、そうした実績のある予備校に通いたいと考えていました。また、自分自身の性格から、通信での受講だとつい怠けてしまい、未受講の講義を溜めてしまう恐れがあると考えたため、教室で生の講義を受けられるLECに決めました。
初学者向け講座についての感想や良かった点
私は法学部を卒業しているということもあり、司法書士試験の科目の中でも、民法、会社法・商法、憲法、刑法、民事訴訟法については、比較的スムーズに講義の内容を理解することができました。しかし、不動産登記法および商業登記法、その他マイナー科目についてははじめて学習することとなるため、きちんとした理解が得られるまで少し時間を要しました。特に不動産登記法は、講義で一通り全範囲を学習し終えても、まだまだ科目全体を一つのまとまりとしてとらえることができず、少し苦労しました。しかし、次の科目である会社法・商法の学習と並行しながら、引き続きテキストの読み込みと過去問学習を続け、一つ一つの知識を正確に記憶することで、全ての論点が自分の中でつながりをもったものとしてイメージできるようになりました。講義は、憲法、民法、不動産登記法、会社法・商法、商業登記法、刑法、民事訴訟・執行・保全法、供託法、司法書士法の順番で進められるのですが、私のような法学部出身者などというわけではなく、全くの法学初学者の方が働きながらはじめてこのように多くの科目を学習するとなると、途中で何かの科目で躓いてしまったときに、後から始まる全く初めて学習する他の科目と並行しながら苦手科目の学習を進めるということは、可能であるとは思いますが、相当の努力を要するのではないかと考えています。
直前期の答練についての感想や良かった点、学習への役立て方
4月から答練が始まるのですが、その段階ではとてもじゃないけれども合格に必要なだけの知識の定着がなく、おそらく一度も基準点に到達したことがなかったかのではないかと記憶しています。記述に関しても、そもそも雛形の記憶があいまいだったため、全く歯が立たない状況でした。しかし、3月末で退職し、直前期はすべての時間を勉強にあてることができたため、その段階からでも7月の本試験には間に合わせることができると常に考えていました。そうして、答練の点数は気にも留めず、また、答練で出題される細かく難しい知識は自分の中で切り捨てていき、基礎知識で正解できた問題で取りこぼしたもののみを復習するようにしていました。同時に、過去問を繰り返すことで知識の定着をはかっていき、週に1度受ける答練でその過去問学習の習熟度を自分で把握し、足りないと感じた点をまた次の1週間の過去問学習でカバーしていく、ということをしていました。
模試についての感想や良かった点や学習への役立て方
基本的には上記の答練の感想とほぼ同じですが、本試験と同じ条件の下、時間配分などを考え試験問題に取り組むという経験は役に立ったかなと思います。特に午後の部は択一式問題35問と不動産登記および商業登記の記述式問題2問の合計37問を3時間という限られた時間で解かなくてはならないため、時間感覚をきちんとつかみ、問題を解く順番など、自分に合った問題の解き方を本試験に向けて前もって考えておく必要があるため、模試を使って色々と試してみるのは有用なのではないかと考えます。そしてここでも大切なことは、模試の結果に一喜一憂しないということです。模試で出来ても本試験で出来なかったら意味がないですし、模試で出来なくても本試験で出来さえすれば良いだけですので、あくまで模試は、合格するために今の自分に必要なことを自分で正確に把握するためのツールと考えたらいいのではないかと思います。
直前期の学習として取り組んだ事
講義で配布された過去問レジュメを何度も何度も繰り返すということをしていました。科目によっては4月から試験前日までの3ヵ月間で10周くらいはしたのではないかと思います。テキストは、過去問を解きながら分からないところが出てきたときや、理屈を再確認しておきたいとき、周辺知識もあわせて押さえておきたいとき等に参照する、といった形でしか使っていなかったです。
過去問題集の活用方法
私は記述式のみ合格ゾーン過去問題集を利用しました。記述の過去問に着手したのが直前期の5月と遅かったこともあり、解説を詳しく読んで知識をインプットしていくというよりかは、1時間40分で同じ年度の不動産登記法と商業登記法の演習を一気にやり、解答を確認した後、重要論点一覧表を見て間違えたポイントをしっかりとおさえ記憶していくという形で使っていました。
基準点突破のために役立ったこと
よく言われることですが、基礎を固めていくということが全てなのかなと思います。日々の講義の復習と過去問学習の積み重ねを通して、基礎知識を一つ一つ自分の中の常識にしていくことが基準点突破につながるのだと思います。また、基準点突破を目標にはせず、あくまで合格することだけを考えるということも大切であると考えます。合格を目指して勉強していたら知らぬ間に基準点はクリアできるからです。
フォロー制度の利用方法についての感想や良かった点
どうしても生講義に出席できなかったときに、Webでその回の講義を後から視聴しました。速度も調節でき、非常に便利でした。
通学することのメリット・デメリット
メリットとしては、講義に出席しさえすれば、自分で管理しなくても、スケジュール通りに学習を進めることができるという点、教室で他の受講生とともに講義を受けることで、臨場感があり集中力が増すという点が挙げられるかと思います。デメリットは、私自身としては特に感じなかったです。
赤松講師のここが良かった!
テキストにマークした箇所だけを学習する、といった、覚える知識を絞り込んだ講義スタイルが良かったです。司法書士試験を短期で合格するには、広く浅くというよりも、限られた範囲を確実に自分のものとしていくことが必要になると考えるためです。また、配布される肢別の過去問レジュメも非常に役立ちました。テキストの該当ページの記載があることで、分からなかったときにすぐテキストに戻って知識の確認ができましたし、問題を解くうえで重要となる文言が枠づけされていることで、時間がないときや慣れてきた頃には、そこだけをみて問題をこなすことができたため、勉強時間短縮にもつながりました。私自身の経験から言えることは、テキストの言われたところだけを読み込み理解し記憶し、過去問レジュメの問題を一つ一つ考え方も含め完璧に近い形に仕上げていけさえすれば、合格はすぐそこだということです。他のことをやる必要はないのかなと思います。
学業、仕事、家庭などとの両立のコツ
直前期までは働きながらの受験生活でしたが、平日は講義がある火曜日以外は1日3時間、日曜日に8時間、といった形で、週に20時間の勉強時間は確保するようにしていました。また、通勤時間やお昼休みに過去問を解いたり書式の雛形を記憶したりして、隙間時間の有効活用にも取り組んでいました。時間に限りがあるからこそ、その分集中して勉強しようとも思えたので、私には逆にこの環境が良かったのかなとも思います。
これから司法書士合格を目指す方へのメッセージ
これから受験勉強に足を踏み入れるみなさんは、各々決意をもってその選択をされたのだと思います。科目も多く学習範囲も広い大変な試験ですが、特別なことは必要なく、ただ日々淡々とやるべきことをやるだけなのかなと感じています。途中、勉強が思うように進まなかったり、怠けてしまう自分自身に嫌気が差したり、様々な経験をされると思いますが、その都度気持ちを切り替えて最後まで諦めずに走り抜けていただけたらと思います。