中村 憲太郎 さん(30代)一発合格
下り向きのエスカレーターを全速力で駆け上がる勢いで難関試験を突破
主な受講講座 | 新15ヵ月合格コース<春生> |
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最終学歴 | 東北大学 経済学部 |
保有資格 | 行政書士、日商簿記2級 |
司法書士を目指した理由・きっかけ
法律学習の登竜門として、2021年度行政書士試験を目標に取り組んだところ、初学者ながら想定よりも順調に学習が進み、高得点で合格できたため、法律への適性を感じるとともに、一段上のレベルへの学習意欲が湧きました。次の目標を探していた時期、横溝先生・森山先生共演のプロモーション動画「行政書士と司法書士Wライセンスのすすめ」を拝見し、司法書士試験を次の目標に据えて法律学習を続けることにしました。
LECを選んだ理由
行政書士試験でLECの入門講座を利用し、講義内容に十分満足していたため、当初から、司法書士試験でもそのままLECを利用するつもりでいました。横溝先生・森山先生共演のプロモーション動画を見て、合格講座の森山クラスと決めていたことから、他校と比較・検討することなくLECの講座を申し込みました。司法試験を筆頭に、法律系資格試験で長い指導実績がある点でも、LECには安心感・安定感があります。
初学者向け講座についての感想や良かった点
新15ヵ月合格コースは、本試験から逆算して、4〜6月の直前期に答練・模試、3月までの1年超の期間で十分な量のインプット講義と、ストレート合格に向けた合理的なスケジュールが組まれています。また、各科目のインプット講義も、試験合格のうえで必要十分な内容であり、週2回・6時間のペースで、復習含めて無理なくこなすことができます。不動産登記・商業登記の記述問題に関しては、総合問題としての特性上、択一以上に“知識を解答につなげる難しさ”がありますが、夏〜秋にかけて「記述解法ベースアップ講座」が用意されており、早め早めにアウトプット学習の意識付けの機会が設けられています。
インプット学習で使用するブレークスルーテキストは、試験範囲がほぼ完全に網羅されており、その分厚さから持ち運びには難があるため、自宅置きの“基本書”として活用しました。余白部分にメモ書きすることで、別途ノートを作成する必要がなく、情報を一元化して、ブレークスルーテキスト1冊で講義・復習を完結することができました。各教材には適切な役割分担があり、ブレークスルーテキストは講義教本、基本書、必要に応じて参照する辞書的な存在として活用し、記憶の定着には、ケータイ司法書士、合格ゾーン択一ポケット判択一過去問肢集を繰り返す、といった使い分けが重要です。(最初にブレークスルーテキスト全16巻を見ると、そのボリューム感に圧倒されますが、ご安心ください。)
直前講座で良かったもの
「1日30分雛形コンプリート講座」
記述雛形学習については、基本的にケータイ司法書士、雛形コレクション300を使って、重要雛形を書く自主トレを繰り返していましたが、直前期に入って、雛形の定着状況に不安を感じたため、補完的に上記講座を購入しました。不登法・商登法を1コマずつ1日1時間、1ヶ月の取り組みは、インプット講座終了後のペースメーカーとしても有益でした。
直前期の答練についての感想や良かった点、学習への役立て方
司法書士を含む法律系の資格試験を2つ経験して、最終的なアウトプット(今ここで学んでいる条文・判例・先例が、試験ではどのような形で問われるのか、解答として何が求められるのか)を常に意識しながら、インプット学習を進めることの重要性を痛感しました。4月からの答練は、これまでのインプット期から、アウトプットを意識して軌道修正を図り、直前期の詰め込み学習につなげる観点で、時期・内容ともに最適でした。思うように解けない、点数が伸び悩むこともありますが、本試験に向けた軌道修正の痛みとして、そこは前向きに受け止めました。なお、通信で受講すると、送られてくる答練が溜まりがちになりますので、どんどん解答してLECに提出し、復習まで辿りつかなくても、テンポ良く進めていくことをお勧めします。(郵送用に120円・140円切手をあらかじめ大量に購入しておく。)
模試についての感想や良かった点や学習への役立て方
仕事・家庭との両立や時間の制約上、模試についてもすべて自宅受験だったため、本番を想定した時間配分、出題形式の確認といった範囲で、直前模試を活用しました。(LEC各校で受験することで、本番に向けた緊張感に慣れる、といった成果は残念ながら得られません。)受験・提出⇒採点結果を確認⇒解説冊子・動画で復習⇒得点力向上のPDCAを回していくことが理想的な模試活用法とされています。私の場合、フルタイム就業の傍らで学習していたこともあり、次から次へと送られてくる模擬試験問題をこなすので精一杯で、復習まで手が回らず、せっかくの向上機会を逸してしまった感がありました。社会人受験生は、ほぼ全員が同じ環境にあると思われますが、それでも直前4回の模試はすべて受ける、解説冊子の読み解きまで手が回らなくとも、解説動画の視聴だけでも可能な範囲で取り組む、とにかく最善を尽くすことが重要です。
直前期の学習として取り組んだ事
直前期は、時間を掛けてテキストを読み込む、着実に理解するといったインプット期の学習スタイルから転換し、ケータイ司法書士、肢別過去問集をもとに、とにかく大量の知識を詰め込む学習を徹底しました。また、最高の状態で試験当日を迎えるため、1ヶ月を切った頃から体調を整え、徐々に緊張感を高めていき、最後は集中力・判断力といった脳の潜在能力が火事場の馬鹿力で発揮されるよう、精神面の微調整にも気を使いました。
過去問題集の活用方法
試験年度ごとに択一・記述の問題とその解説が一式揃ったような過去問題集は使わず、根本先生の合格ゾーンポケット判択一過去問肢集(一問一答形式)のみを活用しました。一周目は、一読して迷わず答えを判断でき、理由も含めて誤りがない問題に黒チェック、回答または判断理由に誤りがある問題に赤チェックをつけ、2周目以降は赤チェックを中心に回していき、最後はすべての問題が黒チェックになるまで、全科目分を繰り返しました。
基準点突破のために役立ったこと
基準点のみでは合格に至らず、上乗せ点が必要となることを当初から把握していたため、基準点よりも、午前択一、午後択一、記述でバランスよく総合点を取ることを意識していました。あくまで照準は総合点であり、三者いずれかで基準点ギリギリを出してしまうと、残り二つで上乗せ点を稼ぐ必要が出てきます。マイナー科目含めて、とにかく苦手分野を作らないことが、結果的に基準点突破⇒合格につながります。
フォロー制度の利用方法についての感想や良かった点
疑問・質問があっても、幸か不幸かすべてGoogle検索で解消してしまったため、LECフォロー制度の活用には至りませんでした。(結果として受講終了まで一度も利用実績がありませんでした。)ただし、インターネットの情報は、ご案内のとおり正確性を欠く場合があるため、これから学習を開始される方には、誤った情報を掴むことにならないよう、フォロー制度の活用をお勧めします。
通信講座の利用方法やメリット・デメリット
主に自宅学習の時間に、Web配信の動画を視聴することでインプット学習を進め、答練・模試も時間を測って自宅受験しました。メリットとしては、場所や時間にとらわれず、自分のペースで自由に学習できること、デメリットは通学講座以上に自律性が求められることです。
森山講師のここが良かった!
森山先生は、試験制度、出題傾向を精緻に分析・研究して、短期合格のための方法論(ベクトルマジック)を確立されており、この考え方にそのまま乗っかり、着実に実践することで、迷いなく合格へと進むことができます。著作の冒頭に書かれている、学習範囲を絞り込む、本当に必要な知識を繰り返す、確実な知識だけを手に入れるといった要素は、試験を終えて振り返ってみると、短期合格に必要な方法論そのものです。この方法論をベースとした合格講座森山クラスは、「安心して乗ることができ、とにかく頑張って漕げば、舵取りなしで最短経路を進む船」のような存在です。
15ヶ月間、合格講座を受講し、またケータイ司法書士をはじめとする森山先生著作の各種教材を利用する中で、森山先生には、“受験生に短期合格の途を拓く”という至上命題に対する予備校講師としての高いプロ意識を感じました。
保有資格取得後、なぜ司法書士を目指そうと思ったか
250点超の高得点で行政書士試験に合格できたこと、試験後もなお余力が残っており、もう一段上の目標に向かって法律学習を続けたいとの希望があったため、次の目標として司法書士試験を目指すことにしました。司法書士試験の学習では、重複する憲法、民法のインプット時間・負荷が軽減されたほか、会社法も高めのスタート台から取り掛かることができ、新規科目(登記法など)に時間を多く充てることができました。
学業、仕事、家庭などとの両立のコツ
フルタイムの仕事に就き、家に帰れば2児の父親ですが、出勤前の1時間、往復の通勤中に1時間、昼休みの1時間…と、とにかく隙間時間をフル活用することで、1日の学習時間として3〜4時間を捻出し、これを安定的に1年半続けました。安全上の問題もあり、お勧めしませんが、直前期は駅と職場・家の徒歩時間も、Kindle片手にケータイ司法書士を1ページ読み込む気概で、1分たりとも無駄にしませんでした。
これから司法書士合格を目指す方へのメッセージ
司法試験が“下り向きのエスカレーターを駆け上がるようなもの”との喩えを聞いたことがありますが、これは司法書士試験にも妥当すると感じます。範囲の広さ、求められる知識の精度から、長期間、記憶を維持することは私自身も困難でした。インプット期は、忘れることを恐れず、丁寧に理解していく作業を着実に続け、直前期に入ってから、ギアを上げて大量の知識を詰め込んで、試験当日を最大瞬間風速で走り切る作戦が有効です。