樋田 早紀 さん(24)一発合格総合1位
今、覚悟を決めるか、決めないか
受験回数 | 1回 |
---|---|
出身大学 | 神奈川大学 人間科学部人間科学科 |
受講講座 | 2016年新15ヵ月合格コース<春生> |
司法書士を目指した理由
いわゆる「社会的弱者」と呼ばれる立場の人の役に立ちたい。ずっと、そんな思いがありました。そして、学生時代は臨床心理士になりたいと考えていました。しかし、そのような夢も漠然としたもので、志を貫き通すこともできず、いとも簡単に挫折しました。その後、何とか大学を卒業したものの、自分には何ができるのか分からず、約1年間フリーターをしていましたが、徐々に怠惰な自分の存在意義を疑問視するようになり、まずは定職に就くことを考えました。しかし、学力やその他の能力がとりわけ秀でているわけでもないため、何をするにも自信がありません。進路に迷っているまさにその頃、「司法書士になったら?」と仲の良い友人からそう言われました。私の母親が司法書士をしており、以前、友人にその話をしたことがありました。それを覚えていた友人が提案してくれたのです。何気ない友人の一言、それがきっかけでした。それまで司法書士という職業に就こうと思ったこともなければ、法律に興味を持ったことすらありませんでしたが、その時、初めて司法書士という職について本気で考えてみました。「司法書士になって、私が望む形で人の役に立つことができるのだろうか。」決め手は母でした。母は、私の尊敬する人物です。まずはそんな母の存在を追いかけてみよう。そう思ったのです。法律という武器を備え、そこから自分のできることを考えていけば良い。とにかく進んでみよう。こうして、司法書士を目指すことを決意しました。
LECを選んだ理由
単に家から近く、今から始められる講座があったからという理由ですが、受付の方、講座の説明をしてくださった方の温かい対応があったからからこそ、「LECでがんばろう」、そう思えました。
新15ヵ月合格コースの感想
法律初学者としては、常に必死に食らいついていく感じでした。それがペースメーカーとなり、良い意味での焦りとなり、気持ちを引っ張ってくれたように思います。
カリキュラムの良かった点
先々までスケジュールが組まれていることにより、自宅で学習するにあたっての指針にすることができました。自分の学習進度がどうであれ、講座はどんどん進んでいきます。「もう少し理解出来てから次に進もう」と言うわけにはいきません。結果、今特にやるべきことを絞り、勉強の効率化を図ることができたように思います。
ブレークスルーテキストの良かった点
十分な余白が設けてあるため書き込みをしやすく、自分だけのテキストを作ることができました。テキスト兼ノートとして使うことができ、情報を集約することができたので、後に効率的に復習できるツールとして使うことができました。
インターネットフォロー制度の良かった点
数あるフォローアップ制度の中で、特に良かったと思うのがインターネットフォロー制度です。法律の知識が殆どなかった私は、質問をするにも上手く言語化できないことが多々ありました。そこで、じっくり考えながら質問をすることができるインターネットフォロー制度がとても役に立ちました。また、文章化するに当たり、再度疑問点を熟考することとなるため、その過程で自分なりの考えが引き出されたり、新たな疑問点を見つけたりと、一つの疑問から様々な効果が生まれ、すぐに忘れてしまう上辺だけの知識ではなく、印象に残る理解へと繋がりました。
通学のメリット
受験勉強を始め、途中から完全専業受験生となりました。その時何より辛かったのが、人との関係が無くなったことです。遊びの誘いは全て断り、毎日ひたすらに勉強をするだけ。一発合格のためには仕方のないことですが、どうしても感じてしまう寂しさがありました。そんな時に通学受講の良さを感じました。「LECに行けば同じ方向を目指す仲間がいる、先生がいる」、その存在を感じられるだけで、とても楽になりました。私は社交的な方ではないので、直接お話しすることができなかった方が殆どですが、それでもクラスの皆さんにはこっそりと助けられていたのです。通学受講にデメリットを感じたことは特にありませんでした。
通学していて吉澤講師のここが良かった
吉澤先生の第一印象は、パンフレットの記載どおり、とにかく熱い人。しかし、講義を重ねるにつれ、徐々にその熱さの中にある誠実さ、あたたかさに気が付きました。何より感謝していることは、全ての質問に対し細やかに、そして納得のできるまで回答をしてくださったことです。曖昧な論点等についても曖昧な回答で終わらせることは1度たりともなく、時には次の講義の時までに文献や判例、先例等の具体的な根拠を用意して答えを示し、そして私が理解できるまで何度でも丁寧に説明をしてくだいました。いつでも生徒に対して対等な姿勢であり距離感を感じさせないのに、知らぬ間に自然と引っ張ってくれている、そんな先生だったからこそ最後まで付いていくことができました。先生からは、常に私の実力以上の課題を与えられていたように思います。「模試で満点」この課題をなかなか遂げることができず、最後の最後まで自信が持てませんでした。しかし、だからこそ「まだまだ足りない。もっと勉強しなければ。」とモチベーションを試験前日まで維持することができたのです。振り返ってみると、先生の与えてくださったこの課題こそが私を合格への道に導いてくれていたのだと感じます。そして、「1位を狙ってみな。」先生のこの言葉があったからこそ、それを現実のものとすることができました。最終講義を終えた後も、試験の直前までフォローしてくださった先生に心から感謝しています。ありがとうございました。
通信受講していて佐々木講師のここが良かった
吉澤先生の講義の予習として、佐々木先生のフォロー講義を利用していました。佐々木先生の講義は、メリハリがあり、だけど必要な箇所は漏れが無く、法律初学者の私にとってぴったりな講義でした。また、佐々木先生には学習面だけでなく精神面でもとても支えられていました。会社法の学習に入り、その内容が全く理解できず、心が折れそうになっていた時期がありました。ちょうどその時、DVD越しに「この時期、すごく先が遠くて、長くて、辛くて、本当に受かるのだろうかという気持ちになるかもしれませんけども…」と佐々木先生が仰いました。それは、気が滅入っていたその時期の私が1番必要としている言葉でした。辛さを誰とも共感できない苦しみが一気に拭われ本当に救われました。その後も、直接お話をしているわけでもないのに、絶妙なタイミングで励ましてくださる佐々木先生には本当に驚きました。受講生の気持ちをとても理解してくれ、佐々木先生の講義を受けているとなんとなく安心感を覚えました。そして直前期は、「勉強をしすぎて死んだ人はいない」という佐々木先生の言葉を反芻し、自分にムチを打ちました。死ぬんじゃないかと思ったこともありましたが、やはり先生の仰る通り死にませんでした(笑)。このような先生のひとつひとつの言葉が私を最後まで支えてくれました。吉澤先生が背中を押してくれ、佐々木先生がそっと支えてくれる。私の合格はこのお二方のおかげです。本当にありがとうございました。
横浜本校のここが良かった!
横浜本校のスタッフの方々は本当に優しく、笑顔が素敵な方ばかりでした。ピリピリしがちな直前期、みなさんの温かい挨拶がホッとひと息つける瞬間でした。
模試の良かった点・学習への役立て方
私の場合、模試を受けることによって最後の最後までモチベーションを保つことができました。模試を受けると必ず間違える問題があります。そして間違える度に、自分の知識の不十分さを痛感します。本試験では1問の誤りが命取りになります。模試の段階でできないことが、本番でできるはずがありません。「もっと勉強しなければ」そう思わせてくれました。模試で出た問題は全て解けるように、二度と間違えないように、そのぐらいの意気込みを持って復習をしました。
模試を受けると様々な問題に出会うことになります。間違いの質も様々です。私の場合、3つの質により復習の程度を変えました。
- 知識はあったが問題とその知識を上手くリンクさせられず間違えた
- 触れたことはあるが知識が曖昧で正答を導き出せなかった
- そもそも触れたこともない
1.のような場合、法律要件・効果に当てはめて解答を導くという復習の仕方を意識しました。そうすることで、出題形式が変わったときに対する柔軟性を強化しました。
2.の場合、自分にとって記憶に残りにくいものであると言えるので、その箇所に付箋を貼り、本試験までに確実な知識とすることができるように、何度も見直しました。
3.については、さらに、解説を読んでスムーズに頭に入る問題とそうではない問題の2つに分類することができますが、これについてはあえてその分類をすることなく、すべてに付箋をつけ、繰り返し復習しました。なぜなら、すぐに忘れるかそうでないかは、結果論であり、1度目の復習の段階でそれを判断することはできないからです。知識に一つの漏れもないようにするために、時間はかかりますが、そのような方法をとりました。
模試を外部会場で受けた感想
お試し受験を経ていなかったため、慣れない環境で受けなければならない本試験が不安でした。そんな時に、外部会場で模試を受けられることを知り、利用しました。やはり、LECの教室で受ける模試とは訳が違います。他の受験生のピリッとした雰囲気をいつも以上に敏感に感じ、怖気付いている自分がいました。また、お手洗い等で席を立つにも不自由さを感じ、環境の違いでここまで変わってしまう自分に気がつきました。このように外部会場での模試を経験したことにより、自分の弱点を知ることができ、「たとえ本番で同じような精神状態になったとしても、これが自分なのだから心配することはないんだ」と、心の準備をしておくことができました。結果として、模試の時よりも寧ろ落ち着いた気持ちで本試験に臨めたように思います。
仕事と勉強の両立のコツ
隙間時間の「隙間」をどれだけ埋められるかが勝負です。朝起きた瞬間、講義のDVDをつけ、準備をしながら頭は勉強モードに。通勤中はスマートフォンに取り込んだ条文のCDを聞き、休憩時間も勿論勉強。帰宅したらまた講義を流し、眠りにつく瞬間まで神経を研ぎ澄まして聞いていました。入浴中には防水スピーカーにスマートフォンを入れ、条文を流して聞いていました。時間がないことを言い訳にせず、自分で時間を作り出す。それが仕事も勉強も成り立たせる最良の方法だと思います。
これから司法書士試験合格を目指す方へのアドバイス
合格するために大切なこと、それは過去の自分に対する偏見を捨てることです。私は、学生時代、1時間すら椅子に座って勉強することができませんでした。「努力の才能」がなく、自分は努力ができない人間なのだと思っていました。しかし、直前期には20時間勉強している自分がいました。覚悟を決めれば自分を変えることができます。過去の自分はあくまでも過去の自分。今の自分は今の自分が作るのです。本気になればなるほど、近い未来大きな壁にぶつかることになると思います。どうしようもなく不安に襲われ、自分にはできないのだと挫折しそうになることもあるかもしれません。それでも、心のどこかに、僅かであっても、希望を持っているはずです。捨てきれずに心の奥に眠らせているはずです。それを見つけ出して、そして最後まで見失わないでください。自分を信じ抜いて、そして、覚悟を決めて頑張ってください。