K・T さん(36)
司法書士試験合格体験記
受験回数 | 5回 |
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受講講座 | 2016年公開模擬試験フルパック 2015年精撰答練レギュラーパック 2014年名古屋オリジナル中上級パック |
司法書士を目指した理由
会社員になって5年くらい経った時に、「このまま定年まで会社員でいられるのか?」と疑問を感じていました。ちょうどその頃に会社内で人員整理が行われ、40代・50代の方が退職されていくのを見て、会社に頼らない生き方が出来るように資格を取り自分自身で仕事が出来るようになりたいと思いました。学生の時から法律に興味があり、大学も法学部に進学しました。また出来れば地元に根付いた仕事をしたいと思ったので司法書士になることを目指すことにしました。
LECを選んだ理由
初級講座・中上級講座ともにLECで受講しました。学生の時に宅地建物取引主任者の資格取得をする際にLECの市販のテキスト・過去問を使用しました。とても読みやすく理解しやすかったです。市販のものでもとても分かりやすかったのでLECで講座を取ろうと思いました。また名古屋駅前本校では生講義も合わせて受講できお得だと感じました。
初級コースの感想
私が勉強を始めたときは、名古屋の通学コースを受講しました。
講師の中山先生は、暗記すべき箇所・理解すべき箇所を明確にしながら説明されメリハリもあり非常に分かりやすかったです。実務を踏まえた雑談、テキストの理解を深めるレジュメも充実していました。
カリキュラムの感想
私が受講したときは4月から翌年の3月までの丸12ヵ月間で全科目・全範囲が終わるというカリキュラムでした。授業が進むにつれて、授業の復習、授業が終わった科目の復習とだんだんと忙しくなっていきます。しかしこれは初学者として必ず乗り越えなくてはならないことだと思います。ここで挫折してしまう方も多いです。だからこそ講師に勉強のスケジュールについては講師によく相談に行きました。その際に中山先生に自分の状況に応じたアドバイスをしてもらえたのは非常に助かりました。
ブレークスルーテキストの良かった点
法律の初学者でも本試験レベルに対応することが出来るテキストだと思いました。各論点の導入部には非常にわかりやすい事例が書かれていて、「これからこういうことを勉強するんだ」とイメージを作ることができました。また記載の内容も細部まで書かれているので辞書がわりにも使うことができました。
フォローアップ制度の良かった点
名古屋駅前本校では実務家の専任講師が2名いらっしゃいます。予約を取れば何度でも講師が自らアドバイスや勉強内容の質問に答えてくれます。直接質疑応答できるので、疑問が解消するまで質問することができます。
自習室は校舎の関係もあり年々狭くなっていきましたが、少しでも受講生のために自習室として開放してくれました。名古屋近郊で仕事をしていた時はLECの自習室に寄らない日はないというほど利用させていただきました。
実践力PowerUp講座の良かった点
実践力PowerUp講座の良かったことは、テキストがとにかく良いです。本試験に合格するための知識はこのテキストで十分だと思います。ブレークスルーほど細かくはありませんが、基本的な知識の説明もされています。このテキストを網羅的に理解・暗記すれば合格できると信じていました。
また私が受講した年は講師が根本先生でした。根本先生の授業は記憶に残りにくい論点も記憶に残るようなインパクトの強い説明をしてくれます。インターネットでの受講でしたが画面から暑苦しさが伝わって来るほどの臨場感でした。
答練の学習への役立て方
1月から3月の実力養成編は全科目を基本的な事項が網羅的に出題されます。3年目以降は予習をしないで受講しました。自分の弱点をあぶりだすことを目的としたかったからです。基本的な事項で肢が構成されている問題が多いので答練の点数も重要ですが、それ以上に正誤の判断ができなかった肢を見つけることのほうが大切です。基本的な事項であればあるほど本試験でのミスは間違いなく合否に影響すると思いました。
4月からのファイナル編は午前回・午後回と分かれていますが内容は基本的な事項からの出題だと思います。1年目2年目の時は知識を整理しきれず大変苦労しました。午後回は記述の問題も出題されますので本試験をどのようなタイムスケジュールで解くのか練習もしました。
海野講師・伊藤講師のここが良かった
- 海野先生(2015年向け実践力PowerUp講座(会社法・商法、商業登記法単科))受講
- 改正会社法が出題されるということで単科受講しました。とにかく制度趣旨・理由付けを丁寧に説明してくれます。
- 伊藤先生(2013年・2014年名古屋オリジナル中上級コース)受講
- 記述の基礎から応用までを7月から翌年の6月までの講義です。年内は記述の基本的な論点、1月からは答練の解説および発展論点の講義でした。オリジナルのレジュメは基本的かつ勘違いしやすい論点がまとめられていました。また1月以降の講義は答練の内容のみならずもう一歩踏み込んだ論点も講義で触れられていたので自分の知識の幅が広がったと思いました。伊藤先生は物静かな語り口調ですがとても熱意をもって受験生と接してくれます。記述の勉強は伊藤先生の講義以外は受講しませんでしたが、合格には十分すぎる内容だと思いました。
模試の学習への役立て方
LECの模試は5月に2回、6月に2回の計4回です。月並みな話ではありますがやはりこの模試を本試験だと想定してスケジュールを立てました。1回目の模試は5月の中旬で、本試験までにまだ1ヵ月半ほどあるため、学習に不足感があるなかで受験することは本試験での対応力が身につくと思いました。またここである程度の正答率が確保できれば「年内・4月までの勉強は間違いがなかった」と自信にもつながります。またここで間違えてしまったとしてもまだ1ヵ月半は時間があるので計画の見直しが出来ると思います。
通学することのメリット
講義が終わったあとであればすぐに講師に質問することができること。他の受験生とも出会えるので相互のモチベーションを維持することができると思います。生講義であっても欠席フォローという形で授業の音声をもらえるので通学のデメリットはあまりないように思えます。
仕事と勉強の両立のコツ
兼業・専業に問わずとは思いますが自己分析と計画は非常に重要だと思います。
本試験終了後になかなか自己採点をしないという方もいらっしゃると思いますが、出来れば早めに自己採点・予備校の分析会に出席することをおすすめします。択一試験は正答率の高い問題をいかに失点しないかが大切です。ですから自分が合格点に何が足りなかったのかを知ることが勉強する計画、予備校を利用するかどうかを検討する材料になります。私は2015年の本試験の際に民法の正答率の高い問題を失点してしまい不合格になりました。それまで民法はテキストの読み込みのみで過去問は解いていませんでした。正答率の高い過去問またその周辺の知識が徹底されていないと自覚しました。そこで2016年に向けては徹底的に過去問を潰しました。
次にその自己分析を元に計画を立てます。社会人生活が長くなればなるほど直前期・超直前期の可処分時間は想定しやすいと思います。僕は本試験前2週間で回したい勉強内容を考え、その後5月の中旬(LECの模試の一回目)から6月の超直前期までの1ヵ月、4月から5月の中旬の1ヵ月半、1月から3月の3ヵ月で回す内容を統一するように心がけていました。もちろん3ヵ月でやっていたことを超直前期の2週間で全く同じことを回すことは不可能です。ですが同じことを繰り返していけば読むスピードも速くなりますし、理解していることを確認する程度になります。注意しなくてはならないのは自分が当然分かっていると思っている分野・科目であっても省かないということです。例えば民法で言えば「行為能力」の分野はほとんどの受験生はよく勉強していて自分でも理解していると思い込んでいることもあるので、ここでの「思い違い・ど忘れ」は致命的になります。ですから流す程度であっても触れない分野は作らないほうがいいと思います。
これから司法書士試験合格を目指す方へのアドバイス
司法書士試験の概要だけ見ると、法律科目11科目の試験です。論文を書く必要もありませんし、一般教養も科目になっていません。
しかし実際に勉強をはじめると、科目ごとに奥が深く、理解・暗記しなくてはならない量に戸惑うと思います。はじめは理解できないこと・納得いかないことも多いと思いますがとにかく何度も何度も繰り返すことが大切だと思います。またLECの講師はそれぞれ個性的な先生が多いですがどの先生も受講生に合格して欲しいという熱意を感じます。講師に合う合わないがありますが、体験受講などの制度も充実していますので自分に合った講師を見つけることが合格への近道だと思います。
諦めなければ絶対に合格できるとは言えませんが、諦めてしまったら絶対に合格できません。