F・M さん(44)
覚悟が大切
受験回数 | 4回 |
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受講講座 | 2016年公開模擬試験フルパック 2015年・2014年公開模擬試験パック 2013年新15ヵ月合格コース<秋生> |
司法書士を目指したきっかけ・理由
中学の同窓会で、昔はそんなに成績も優秀なほうではなかった子が司法書士になっていてびっくりしたことと、たまたま司法書士になりたいと会社を辞めた子が1年専業受験生で頑張ったけど残念ながら受からなかったという話がたまたま同じ時期に見聞きすることになり、自分もやってみようかなと思うようになりました。また、他人と比べて比較的苦労の多い人生でしたので、その経験を活かし、人の気持ちの分かる司法書士として人々のお役に立てたらという思いです。
また司法試験も考えましたが、ガツガツと訴訟をやりたいわけではなく、平和産業と言われる司法書士でも自分のやりたいことは十分にまかなえると判断しました。
LECを選んだ理由と講座を選んだ理由
司法書士を目指すと決めた時に、当時つながりのあった公認会計士の先生から「法律系ならLECに通われるんですか?」と聞かれたので、法律はLECさんなのかな、という先入観からです。 講座を選んだ理由は、司法書士を目指していた知人から佐々木先生が良いらしいよ、という話をお聞きし、その視点から講座を選びました。
新15ヵ月合格コースの感想
自分は新15ヵ月合格コースで週3日のほうを受講しましたが、仕事をしている兼業受験生はちょっとついていけなくなるなと思いました。仕事をされている方は週2のほうを受講されたほうが良いと思います。ただ週2の場合は最後の講義が終わるのが3月ぐらいになるかと思いますので、そのまま直前期になだれ込むことになります。ですので、忙しい中で講義を受けるにおいて、復習を後回しにしたりするとなかなか厳しいと思われますので、日々の復習をしっかりして講義にはついていって欲しいと思います。
カリキュラムの良かった点
法律についてまったくの初心者でのスタートでしたので、非常に分かりやすく説明頂きスムーズに法律の世界に入っていくことが出来ました。分かりにくい法律などは噛み砕いた事例でご説明頂き、理解を助けて頂けました。ただ、カリキュラムは悪くなかったですがちょっとボリュームが多すぎかなと思いました。逆に言えばそれだけ微に入り細に入りのカリキュラムだったと思います。要らないところをバッサリカットして頂いていても膨大なボリュームです。これは司法書士試験の宿命なのだと思いますが、そのボリュームを自分に納得させるのに結構時間がかかりました。例えば「この表は全部暗記してください」とサラっと言われるのですが、「えっマジでこんなに細かい表覚えるの?ぶっちゃけそこまでやらなくてもいいんだよね?」という甘えがしばらく抜けなかったり、全科目の講義の真ん中ぐらいのあたりで「皆さんの総復習の時に読んでおいて下さい」と言われたとき、「こんなにたくさんのボリュームを総復習なんてできないでしょ・・」という気持ちになってしまったり。記憶が繋がってくると範囲も大したことなく感じるようになってくるのですが、最初はメンタルがかなりきつかったです。
ブレークスルーテキストの良かった点
ブレークスルーは、文章の後ろにかっこ書きで過去問で出たテーマの出題年度などが出ていましたので、重要なのかそうでないのかは一目瞭然でした。一通りを網羅したテキストなので、受験後も辞書代わりに使えると思います。これは好みの問題かもしれませんが、重要語句などはブルーで着色してあり個人的には大変見やすかったです。他の資格の市販のテキスト等では赤文字が多いのですが、精神的にもブルーのほうが落ち着いて向き合える気がしました。
インターネットフォロー制度の良かった点
教えてチューターを使いました。回答までに少し時間がかかる場合もありますが、とても丁寧に教えて下さり助かりました。ただ、受験回数が1回で終わらなかった時に質問したくても出来ないので、そのあたりのフォロー体制を作ると受講生は助かるのではないでしょうか。
思い出に残っている講座
- 択一出題予想論点総まとめ講座
- 年次ごとに出題されたテーマの表を作成して下さっているので受験対策には大変役に立ちました。
答練の良かった点・学習への役立て方
初見の問題を解く練習は答練しかないものですから、大変良いと思いました。答練は市販のテキストと違い、基本的には試験委員も事前チェックできないものですから、本試験で同じ論点が出る可能性も高いと思います。私は時間の都合上、答練を直前期の1ヶ月で全部一気にやりましたが、答練をやってなかったら多分合格してなかったと思います。
佐々木講師のここが良かった
佐々木先生は大変資料が細かく、概ね初心者が躓くだろうという論点は別紙で丁寧に説明して下さっていたのでとても分かりやすかったです。女性ならではの決め細やかさもGOODでした。
模試の良かった点
法改正にタイムリーに対応して下さっているので大変助かりました。
あとお試し受験というものを多くの方々が受けると思いますが、個人的には無意味だと思います。結論、模試のパックだけで十分です。理由としては、本気で受かるつもりで受ける試験と、ダメもとで受ける試験では緊張感もまったく異なりますし意味はないです。
ただ、いつも行なわれる会場に時間を見つけて出向いて、駅からの距離感やコンビニなどの位置の確認はされたほうがよいと思います。私の場合、模試の時でしたが、駅からずっと登り道で会場についた時には息が上がってしまって模試どころではなかったことがあります。ですので下見は必要です。ただし試験まで受けるのはお金の無駄だと私は思います。
模試を外部会場で受験して良かった点
本試験会場で一度だけ模試が行われたことがありました。本番さながらの雰囲気を味わえますので良い経験になると思います。
通信講座のメリット・デメリット
自由な時間にでき、「ん?」と思ったところは映像を止めて考えることができるのがメリットです。デメリットは、溜め易いことです。
併行学習の仕方について
併行学習はお勧めしません。司法書士は他の資格をやりながら受かるような甘い試験ではありません。私も4回の受験の途中で、行政書士、ビジネス実務法務検定1級、ビジネス会計検定、中国語検定など横道に逸れて受けていましたので、それがなければ多分もう1年は早く受かっていたと思います。
仕事と勉強の両立のコツ
覚悟を決めることです。その覚悟がいつできるかによって受かるまでの年月が変わります。ですので勉強仲間は居たほうが良いと思います。遊びの飲みはいかない。昼休み、通勤時間、移動時間全部使う。それは息苦しい毎日になります。でもそういう試験なのです。
私は直前期はため息の連続でした。試験前は気が狂いそうになるぐらい詰め込みましたし、試験前日も寝ようと思っていたのですが、結局16時間ぐらい勉強してしまいました。
家庭と勉強の両立のコツ
台所でやると良いです。部屋にこもれるならこもると良いですが長期期間の勉強なのでそのうち関係が崩れます。台所でご家族と会話しながらでも勉強はできます。電車のうるさい中でテキスト読むことはできるのですから、家でも同じことです。この試験は家庭がある方はご家族の協力なしには成しえません。常にご家族が健康で居てくれること、勉強に理解を示してくれることへの感謝を忘れずに頑張って頂きたいと思います。
テキストでのアウトプットのすすめ
時間がある人は別としても、ない人は過去問は何回も回す必要はないと私は思っています。少なくとも私は過去問集は総じて1回ぐらいしかやっていません。それでも実際合格しています。
その代わりテキストでアウトプットして下さい。例えばタイトルみたらその要件を目をつむって言ってみる、という具合です。テキストでアウトプットできていれば過去問は何度もやる必要はないです。過去問は無駄が多いんです。なぜか。それは覚える必要のない、恐らく二度と出ないであろう肢がたくさん含まれているからです。覚える必要のない肢に悩み、無駄に記憶するよりは、テキストでインプットとアウトプットを行い、試験合格に必要な基礎知識を得た上で、テクニックとして解けるかどうかを過去問で試すのが効率的です。
ただ、教科によっては時間があるなら過去問を回したほうが効率が良いものもあります。例えば不動産登記法や供託法です。しかしやる時間がないのなら何度もやらなくても良いと私は思います。
これから司法書士試験合格を目指す方へのアドバイス
覚悟を決めて下さい。取りあえず遊びの自粛、仕事をしている方は睡眠時間を削る覚悟。これまでの甘えを捨てて、帰ったら毎日欠かさず何時間も勉強しなければ受からない試験です。単純な個人的感覚ですが、司法書士試験は総括的に行政書士試験の5倍の大変さだと思っておいて下さい。概ね間違ってはいないと思います。