A・K さん(35)短期合格
仕事との両立を経て合格
受験回数 | 3回 |
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出身大学 | 早稲田大学 法学部 |
受講講座 | 2016年精撰答練ファイナルパック 2015年択一&記述パーフェクトローラー講座 |
司法書士を目指した理由
法学部出身なので、大学生の時から司法試験の勉強をしていました。不合格後法律関係とは無関係の仕事に就職しましたが、数年前、学生時代の友人から声をかけられたことをきっかけにもう一度法律関係の仕事をしてみたいと思い、司法書士試験を目指すことにしました。司法試験ほど大変ではないだろうと思い、仕事をしながら司法書士の勉強を開始しました。
LECを選んだ理由
司法書士試験に合格した友人がLECの講座を受講していたことと司法書士試験について一発合格を多数輩出しているといった実績が,LECを選んだ理由です。私はLECの答練を2年連続で申込んでいました。その理由は、LECの模試を確実に自分のものにしていれば合格すると思ったからです。
アウトプット講座の良かった点
私は、精撰答練、全国公開模擬試験及び全国スーパー公開模擬試験を受講していました。
まず、すべての模試に共通していえることは、択一の質が高いことです。最新の法改正は勿論、昨年度及び近年の本試験の動向を踏まえて出題される問題は解いていて非常に勉強になりました。特に民事執行法、民事保全法、司法書士法、供託法といったマイナー科目では頻出分野だけでなく本試験未出題の分野も多く出題されていたので、本試験対策にもなりました。解説の点においても、非常にわかりやすく復習しやすかったです。記述については、精撰答練、全国公開模試、全国スーパー公開模擬試験の順に解くことによって無理なくステップアップができたことです。不動産登記法においては問題文の読み方や処理手順について相当な練習を積んでいないと本試験に対応できないので、その点において非常に役に立ちました。
また、今年の本試験の商業登記法の記述問題で監査等委員会設置会社が出題されていましたが、これらの模試で出題されたことがあったので、動揺することなく解くことができました。これらの模試を解くことで、基本をしっかりと固めることができるだけでなく最新法改正の問題や新傾向の問題への対応が可能となり、加えて未出題の問題についても対応することが可能となりました。
答練の良かった点・学習への役立て方
択一については、過去の経験から、模試だけを解いていてもある程度の点数を本試験でもとれると感じました。LECの模試には本試験では出題されていないが、重要論点や先例を使った問題が含まれています。このような問題を解くことによって得られる知識は過去問を解くことと同等に必要だと感じました。LECの模試を解いた後も間違った問題はファイリングし、数回解いて穴をなくしていきました。特に、民事執行法や民事保全法、供託法、司法書士法の分野に関しては未出題の分野も多いですから、模試の問題を大いに活用して穴をなくすことが重要だと思います。さらに、本試験の午後については、試験時間内に択一・記述両方を終わらせることは難しいことです。そこで、日頃から時間内(本試験の午後で時間配分を択一1時間、記述2時間と設定していました)で処理しきることを意識しました。実際に本試験では緊張などで多く時間をとられてしまうことを計算に入れて、模試や問題集を解く際には記述1科目35分程度で解くといったことをしていました。また、本試験における時間不足を解消するため、問題文の読み方、事案の整理・処理、答案構成について模試を機会に様々な実験をしました。その際の記録を記述対策ノートとしてまとめ、毎日確認しては、時間内で解くイメージトレーニングをしていました。
模試の良かった点
本試験を意識した問題がたくさん載せられた模試だと思います。本試験を意識して臨むことができ、本試験で起こしそうなミスを未然に防ぐことができました。
通信講座のメリット・デメリット
通信講座のメリットは、場所を選ばないところです。自宅でもいいですし、カフェや図書館でもかまいません。自分の時間で自分の好きに講座を受けることができる点が自分には合っていました。デメリットとしては、本試験を意識した会場で模試を受けられないことです。自分の好きな環境で模試を受けられますから、模試を受けるときに他人の音を気にすることはありません。しかし、本試験はそうはいきませんでした。受験会場の雰囲気や隣の受験生との関係といったことも本試験の際には気を使わなければなりません。私は、すべての模試を自宅受講したため、受験会場の雰囲気や他人の起こす音に敏感になってしまいました。以上の私の経験から、自宅受講を考えている方は模試の受け方については対策を立てたほうが良いと思います。騒音の中で模試を解くといった本試験を意識した対策が必要になるかと思います。
仕事と勉強の両立のコツ
仕事をしていると、どうしても可処分時間を捻出するのが難しくなってしまいます。私は9時から18時まで仕事だったので、とにかく勉強時間を確保することと、すき間時間での勉強を心がけました。朝は5時から起きて択一・記述の問題を解きました。食事が終わる20時から24時までひたすら集中して勉強していました。仕事では車の移動で取引先に行くことも多かったので、空いた時間に昨日に解いて間違った問題の解説をまとめた紙を見返していました。風呂に入るときでも、寝る前でも、歯を磨いている時でも何かしらのインプット教材を見ていました。
本試験当日の雑感
当日は午前5時に起床。1時間程度勉強をしました。見直しノートや記述対策ノートを見て気持ちを落ち着かせました。試験会場に到着してから特に緊張することもなく試験が始まりました。
午前の部は比較的時間があると思ったので、マークミスとケアレスミスに注意しながら解きました。憲法・民法・刑法といい流れで解きながらも会社法の難しさに頭を抱えました。流石に全く自分の知識にない問題が出題されたので焦りが生じ、気分を入れ替えるためにトイレに行きました。落ち着きは取り戻したもののやはり会社法の難しさに変わりなく、手ごたえのないまま解答し、午前は終了しました。
午後の部については、択一1時間・記述2時間で解くといった戦略だったため、1時間で解き終えることを念頭に択一の問題を解き始めました。しかし、民事訴訟法の難化、不動産登記法の新傾向問題などにより思った以上に時間がかかり、択一を終えたときには1時間10分経過。そして、自分の得意とする不動産登記法の記述問題から解き始めました。緊張のためか思った以上に事案の処理に時間がかかり、表面の答案を完成させた時点で2時間経過していました。
そこから一時不動産登記法を中断して商業登記法の問題を解き始め、商業登記法を終えたのが終了10分前でした。そこから、なんとか不動産登記法の裏面を完成させ、その時点で残り2分。その2分でマークミスがないか確認して、試験は終了しました。
昼食の飲料水の影響なのか、午後の部の途中でトイレに行きたくなりました。試験終了までトイレを我慢することも考えましたが、我慢するたびに集中力が欠けていったため、トイレに行きました。
試験を終えて反省点としては、自宅で模試を受講していたため飲料水を飲んだらどの程度の時間でトイレに行くかをチェックしておかなかったことです。また、本試験当日の休憩時間に見返すテキスト等の一元化をもっとしっかりしておけばよかったと思いました。結果的には数冊を行き来しては焦るだけでした。私は、模試で6月まで択一が基準点を超えたことがありませんでした。何度も何度も司法書士試験をあきらめようかと思いました。でも、あきらめられませんでした。間違った問題を解きなおしました。不安しかありませんでした。でも、勉強し続けました。勉強時間を増やすために我慢できることは我慢しました。自分が嫌いな分野もとことんやりました。試験勉強中逆流性胃炎と体調不良が酷く、机に向かうことが困難になりそうな時でも勉強から逃げませんでした。とても苦しいことだと思いますが、司法書士試験は自分自身と向き合い逃げなれば受かる試験だと思います。自分自身に負けないでください。応援しております。
これから司法書士試験合格を目指す方へのアドバイス
質・量ともに必要十分な教材で、方法論を誤らず、愚直にきちんと努力をすれば、運によって遅い早いはあるかもしれませんが、必ず合格できる試験だと思います。「必要十分」の一部は、この道のプロであるLECが提供して下さると思います。その対価を受講者は支払うわけですから、それは当然なのだと思います。あとは、それらをベースとして、やり切る、合格という目標のために愚直にやる、それができるか、継続する意志力があるかのみにかかっていると思います。