鈴木 雄太 さん(34)一発合格
「人生を変える!」法律知識ゼロの演劇人のチャレンジ
受験回数 | 1回 |
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出身大学 | 早稲田大学 第一文学部 |
受講講座 | 2014年司法書士合格講座<超短期クラス> |
保有資格 | 宅建 |
はじめに
私は、早稲田大学第一文学部卒業が最終学歴の現在34歳、昨年(平成25年)春までは、法律の勉強などもう全くした事のない人間でした。そんな私がLECの講座を受講し、平成26年度の司法書士試験において、まさかのなんと一発合格を果たす事が出来ました! 受講したコースは「超短期クラス」、9ヶ月間のこのコースをさらに期間短縮(8ヶ月間)で勉強し、驚くほどの超スピードで見事合格を果たす事が出来たのです! あ、思わず自分で「見事」とか書いてしまいました!
私の場合、ちょっと変わった仕事(?)なもので、凄く皆様の参考になるかと言われれば少々微妙かもわかりませんが、「へ〜、こんな奴もいるんだ」と頭や気持ちのリラックスにでも読んで頂ければ幸いです。
司法書士試験において適度の気分転換は非常に重要だと思います。
そして何より! 私は本当に法律勉強未経験からの翌年一発合格です!
「こいつで受かったんだから自分だってなんとかなる!」
という強い気持ちに是非とも繋げて頂ければと思います!「強い気持ち」これは司法書士試験において、必ず持っていなければならない、必須の武器だと思います!
司法書士を目指すまでの生活
まず、私がそもそもどのような仕事をしていたか、というお話から。
私は早稲田大学在学中からずっと「劇作家・舞台演出家・俳優」として演劇の世界で活動しておりました。
小さいながらも自分で劇団も運営し、劇団公演の無い時期は外部からお話を頂いて作品を提供、または外部作品に出演したりして生活しておりました。
「演劇って儲からないんじゃないの?」
…ハッキリ言って全く儲かりません!(笑)…(涙)。
劇団の公演は、場合によってはもう自腹覚悟な状態で、収入はゼロ。黒字の場合も次回公演への繰越金にあてておりました。専門学校などで演技指導をさせて頂いたり、それなりにお金を頂けるお仕事をさせて頂いたりしてもおりましたが、やはりミズモノ。年間を通して演劇のみで安定した収入を得ていたとはお世辞にも言えませんでした。となると主な収入源は…アルバイトです。
そういった意味では職業は「演出家」などという洒落た(?)ものではなく、悲しいかな「フリーター」というくくりになってしまうかもしれません。
司法書士を目指した理由・きっかけ
そんな私がなぜ、資格試験を目指したか…大きくは勿論、生活を安定させるためです。やはり「40代50代となった時にまだアルバイトをしているかもしれない…」そんな生活が幸せとは、30代半ばとなった私にはどうにも思えなかったのです。しかし、ダラダラと悩み考えていては、それこそあっという間に40代…動くならもう今しかないと思いました。人生を変えるのはここだ! と。そして「将来開業してやっていける資格を取れれば、演劇活動も一生続けていかれるのではないか」そう思い、難易度の高い司法書士を目標に定めたのです。
LECを選んだ理由、および講座を選んだ理由
そうして司法書士試験を志したのが平成25年の春。
ちなみにこの時、司法書士試験がいつ実施されるのかすら、私はわかっていませんでした。
「あ、7月なんだ。じゃあ今年まだ間に合うかな?」これ思ったの、春です。そんなレベルでした。しかし知り合いの紹介で向かったLECの無料説明会で、新15ヶ月合格コースというのが基本線だという事を初めて知ります。
「じゅ…15ヶ月!?今からもう来年の為にやるの!?」
早稲田大学卒業と冒頭にも書かせて頂きましたが、実は私、係属高校からのエスカレーター進学。中学3年生以来、真剣に勉強に取り組んだ事などありませんでした。そんな私にとって、15ヶ月間の勉強というのは全く未知の世界…それだけの長期間を乗り切る自分が全くイメージ出来ませんでした。
「自分は飽きっぽいし、短期集中の方が向いている気がする…もっとメリハリをきかせる方法はないだろうか」
そこで目をつけたのが、宅建と「超短期クラス」です。まずはLECで宅建のコースを受講し10月の宅建試験を受験、その後すぐに「超短期クラス」のカリキュラムに入り(9ヶ月のコースを8ヶ月で)、翌年の司法書士試験を目指す。大まかにいうとこのスケジュールで資格試験に挑む事を私は決意しました。
よくもまあ、無謀ともとれる計画を組んだなあ、と思いますが、合格した今となっては、自分の性格から理解した上で判断した、悪く無い選択だったとも思います。自分を良く知った上でのスケジュール作り、これは司法書士試験において重要な部分ではないかと思います。なにが理想的なスケジュール・ペース配分かは、個人個人で大きく違います!
宅建の学習
宅建は、法律の素人が司法書士試験を目指すには本当に良いステップでした。民法の基礎をわかりやすく教えて貰えるのが何より大きかったですね。いきなり司法書士試験レベルの民法から入っていたとしたら、もう気絶するレベルでついて行けなかったかもわかりません。民法と仲良くなれたのは、完全に宅建のおかげです。
もうひとつ大きいのが、司法書士試験の壁の高さを感じられる、という事です。宅建のテキストと司法書士試験のテキストは、その量から雰囲気(宅建のテキストには絵があったのに、司法書士のテキストにはまるでない!)まで、もう何かもが大きく違います。「宅建の勉強とはそもそも世界が違うぞ」、とテキストを見た時点で感じる事ができます。「これはやばい世界に踏み込んでしまった、相当の覚悟をもって臨まないと勝負にもならないぞ」と、宅建の勉強をしていた自分と比較し、スタートからかなり気を引き締めて臨む事が出来るのです。まあ、気を引き締めるより前に、とにかくまず怖気づきましたがね…司法書士試験の学習量の多さに怖気づいた皆さん、安心して下さい。それが普通です(苦笑)。
司法書士合格講座<超短期クラス>について
「超短期クラス」は「生講義の方が吸収できるものが多いのでは」と思い、通学で学習を始めましたが、一ヶ月ぐらいした頃から、自宅で動画での学習に切り替えました。簡単な言い方をすれば、ついて行けなかったのです。生講義といっても消化できていなくても、講義はドンドン進んでいきます。これが私には非常にストレスでした。
「ん? ちょっとよくわからないぞ」
こうなると、もうそこからドンドン思考が後手にまわっていくといいますか。ドンドン頭に入ってこなってしまったのです。
また、「ついていけないとマズい。集中してついていかなくては!」という思考が、逆に頭と心を固くした状態で授業にむかわせていたように思います。余計なプレッシャーを抱えていては、やはり良い吸収は生まれません。ますますついて行かれず、終いには「他の皆はわかっているのかな? 自分だけ遅れているのだろうか。あれ? 合格率3%って事はこの中で何番に入ってないと受からないんだっけ?」と、雑念まみれです。
「これは、もう少し自分のペースとリラックスを大事にした方が良い気がする」
そして自宅でのWeb学習に切り替えました。結果、これは英断だったと思います。先程も書きましたが、自分を理解して、自分に適した勉強方法を見つける、これが長丁場の司法書士試験を乗り切る大きなポイントだと私は思います。
生講義のペースについていかれないという方、全部を諦める前に、自宅でのWeb学習に切り替えてみてはいかがでしょうか。
ブレークスルーテキストについて
ブレークスルーテキストも最初は「こんな量のテキスト全部読んで理解するのは絶対に無理だ!」そう思いました。ビビりました。ビビった方、大丈夫です。
多分それが普通です!
テキストは、まずは授業で先生が指定して下さった所だけで十分! まずはそこだけをシッカリとインプットする。最初から「全部読んでやるぜ」的な変な欲は絶対に出すべきではありません。入ってくるわけがないです! 一通り学習して、精撰答練も受け、自分なりに何が大事か何がそこまで大事ではないかが見えてきて…それからで、ブレークスルーテキストの熟読は充分だと思います。私は本試験3ヶ月くらい前に改めてブレークスルーテキストを読み返しました。
授業で指定されていなかった部分でも答練で出題されていた部分に気が付けたり、最初その量に面食らった時に比べ、驚くほど抵抗なく入って来ました。だからブレークスルーテキストには、大人しくビビりましょう(笑)。虚勢をはって一気に取り組もうとするより、ちゃんとビビって一歩一歩読んでいく、それで大丈夫だと私は思います。
学習方法について
個人的に一番重きを置いたのは、過去問と精撰答練の復習です。わからなかった肢は、基本、解説をノートに書きました。ほぼ全部です。こだわったのは、少しでも自分の言葉に変換して書く、という事です。丸写しでは、集中力が切れるとただの流れ作業のようになってしまう可能性があります。それでは結局入って来ません。少しでも自分の言葉で、できれば人に説明出来る様に変換して書く、そこにはとにかくこだわりました。
ちなみに精撰答練でも公開模試でも、合格圏内の点なんかほとんど取れたことが有りません。最初は落ち込みましたが、途中から落ち込むのをやめました。一年目で『超短期』の奴が模試で良い点取ろうなんて、おこがましいぞと! そこで落ち込むより、間違えた問題・肢は必ずインプットして、次は絶対そこでは差をつけられないぞと、そう考えました。我ながら前向きで素晴らしい!…とかなんとか言いつつも、悪い点を取れば落ち込みました(苦笑)。
これから司法書士試験合格を目指す方へ
とまあ、ザックリとですがこれが私の司法書士試験への日々でした。
こうして一発合格させて頂いてとにかく思うのは、冒頭にも書きましたがとにかく「強い気持ち」が大事だという事。そして、自分をシッカリ見る事。自分をシッカリ知った上で勉強方法を考える事。過剰な無理は効きません。誰にも適すようなる超楽ちんインプット方法もきっとありません!(…あるのかな? あったら知りたかった…)
ハッキリ言って地獄のような8ヶ月でしたが、それを乗り切れて一発合格できたのも「強い気持ち」があったからです。おそらく私は、この期間、人生で1番努力しました。それだけの「強い気持ち」で臨んだ事だけは、胸をはって断言出来ます。
皆様もどうか、せっかくチャレンジされるからには、誇れる「強い気持ち」を持って臨んで頂きたいなと思います。そしてその「強い気持ち」を有効活用できるよう、まずは自分の事を良く知って下さい! 学習開始時、手持ちの武器がその程度だった男が一発合格したという事実を、少しでも励みにして頂ければ幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました!
この講座がおすすめ
- 精撰答練[ファイナル編]
- 基本的にはアウトプットの講座ですが、私はむしろ、初めて出会った肢を知識として取り込むインプット講座のつもりで受講しておりました。大事なのは良い点を取る事より、シッカリとした復習!本試験にむけ、少しでも「はじめまして」の肢を減らす絶好の講座だと思います!