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2014年度合格
S・Iさんの合格体験記

S・Iさん

S・I さん(22)一発合格

学生時代からの勉強がおススメ!

受験回数 1回
出身大学 名古屋大学 経済学部
受講講座 2014年新15ヵ月合格コース<春生>
保有資格 宅建

司法書士を目指した理由・きっかけ

私が司法書士試験の受験を考え始めたのは、大学2年の後期からでした。2年生の後期ともなると、就活だなんだと言い出す周りの空気もあってか将来について考え始めます。私からすると、大企業に就職、というものは現実感がありませんでした。就職してもそこで実際に何をするのかはっきりとイメージがつかなかったからです。これは私の勉強不足もあったのでしょうが、とにかく当時の私はそういう思いでいました。その中で私に一番強い現実感があったのは父親が職業にしている司法書士でした。幼いころに何度か事務所に行ったことがあったのでどういう職場かは知っていましたし、たまに現場の家でごくごく簡単な測量の手伝いはやっていた(父は土地家屋調査士の資格も持っています)こともあり、なんとなくどんな仕事をするのかは理解していました。家財もまだ入っていない綺麗な新築の家の中は独特な匂いがして、普段見られるものではないという気持ちもあってか少し高揚感がありました。そういったことから、やはり自分が一番知っている司法書士という職業を目指そうかな、という気持ちになりました。

宅建と行政書士試験を受験

しかし司法書士を目指すといっても、経済学部生であった私には法律というものは全く畑違いのものでした。そこでいきなり法律系で最も難しい資格のうちの一つである司法書士を目指すのは厳しいと考え、試験科目が一部共通している宅建と行政書士を先に目指すことにしました。結果は、宅建は合格、行政書士は不合格。大学3年の冬でした。それでも民法や会社法の基礎を学び、法律の勉強がどのようなものか分かったということが、司法書士の勉強を始めてもチンプンカンプンになることはないだろうという自信をつけさせていました。

LECを選んだ理由、および講座を選んだ理由

実際にLECの新15ヵ月合格コースに申し込んだのは、4年生になる数か月前でした。LECの講座を選んだのは、最初から明確にカリキュラムが示されていたのと、通学に加えてWebでの講義も受けられるという点で安心感があったからです。講義を受けるばかりではなく、アウトプットの演習やテストがたくさん用意されているのも好印象でした。行政書士の勉強をしていた時にも別の予備校に通っていましたが、講義の質に少し不満を感じていたのと、何よりも結果が不合格だったので心機一転、大手の予備校に通いたいという気持ちもありました。

新15ヵ月合格コースについて

講座への申し込みを済ませてから、名古屋駅前本校での中山先生の生講義が始まるまでにはまだしばらく日にちがあったので、それまではずっとWeb講義を受けていました。Web講義の担当講師は選択制になっていたので、YouTubeにアップされていた講師の方々の動画を一通り見てから、一番自分に合っていそうな森山先生を選びました。森山先生の授業はブレークスルーテキストに沿っていて、かつ自分が疑問にと感じたところでは先生も丁寧に解説してくれることが多かったのでありがたいなと感じました。ハキハキとした声で話すテンション高めの授業が、Web講義で起こりがちな緊張感の抜け、モチベーションの低下を防いでくれることもあって、自分にぴったりの先生でした。ここで初めてブレークスルーテキストを使いましたが、情報がまとまっていていいものだと思います。最初は色数が少なくてシンプルだなと思いましたが、のちのち自分でマーカーをたくさん引くことに気付き、納得しました。

Web講義と生講義の併行受講

そんなわけでWeb講義がとても気に入っていたので、春になって生講義に通うようになってもWeb講義の受講を続けるようにしました。まずWebで講義を受けて、その1,2か月後に同じ箇所の生講義を受ける、といった具合です。全く同じ講義を2回受けるのは少しツライですが、これなら新鮮な気分で復習することができます。同時にテキストと問題集も2回まわすことになるので、結果的に知識の定着につながったと思います。
生講義の中山先生はブレークスルーテキストとは別に毎回補足プリントを配布して細かく説明してくださり、Web講義よりも比較的ゆっくり、丁寧な授業だと感じました。その点も、わかりやすさ重視で割とサクサク進んでいくWeb講義と細かいところまでしっかり説明してくれる生講義、というふうに相互補完してくれていたので良かったです。

大学生活との両立

その年の秋ごろからは大学の卒業論文の執筆で忙しくなり、カリキュラムの後半、商業登記法のあたりからはWeb講義と生講義を受ける順番が逆になってしまいましたが、変わらず2回受けるようにしていました。
私の場合だと、この秋の時期がなかなか曲者だったことを覚えています。卒業論文の執筆で忙しくなったこと、もともと苦手だった会社法とそれを基礎にした商業登記法の勉強が始まったこと、民法から始まって不動産登記法、会社法、商業登記法と来て4教科目に突入したことで全体として扱う知識量がかなり増えてきたことが重なって、このころから成績が落ちてきました。私が在籍していた学部はかなり楽な部類で、実際3年までに必要な単位をほとんど取得していたのでそれまでは大学生活と勉強の両立に苦を感じることはあまりありませんでしたが、さすがにこの時期は大学からLECに直接通うことも多くなり、大変だったと記憶しています(生講義は夕方から夜の時間帯でした)。
それでも生講義の教室にはスーツ姿の方もいましたので、その方たちに比べれば…とは思っていましたが、やはり生講義での集中力は落ちていました。それにその時期勉強していた会社法は行政書士を勉強していたときに最も苦手だった教科で、それをまだひきずっていました。加えて、それまでに勉強した民法や不動産登記法をほったらかしにしておくわけにもいきませんから、全体として必要になる勉強量が増えてパンク気味になっていました。カリキュラム的にも、会社法と商業登記法の講義時間は民法と不動産登記法ほど余裕がなかったので相対的に講義のペースが速くなったとも感じていました。私のような環境でなくても、これらの勉強量の増加と授業のペースアップ感でこの時期がきついと感じる受験生の方は多いかと思います。それでも一通り授業が終わって知識が後から追いついてくると全体像も見えてくるので、この時期は覚悟と忍耐が必要だと思います。もう少し具体的にアドバイスをするとすれば、会社法はとにかくイメージがわきにくいので、会社の機関設計についての基礎知識を早いうちに暗記してしまい、勉強中は会社が今何をしようとしているのかを常に意識することで多少は楽になるかと思います。
商業登記法が終わると、後は刑法、民事訴訟法・民事執行法・民事保全法、供託法、司法書士法といったいわゆるマイナー科目を残すのみとなりました。これらの科目については基本を押さえて過去問をこなし、後は自分の余裕に応じて苦手な部分を補強するというようにしていました。

直前期のモチベーション維持について

講義が一通り終わったころには、アウトプットの各科目のテストの結果を通じて自分の苦手な分野がハッキリと分かってきます。私の場合、択一の点数の伸び悩みもありましたがそれ以上に記述が両方とも満足な点が得られていませんでした。ひな形自体はまあまあ憶えてはいたのですが、後からみれば簡単なひっかけに気付かずに点を落とすといったことが多かったと思います。
同時にこの時期に大学を卒業し、家にずっとひきこもって勉強するようになりました。この時期は全体をまた一から早回しして、前述の苦手な分野を重点的に復習することにしていました。近所にいい自習スペースがなかったので(LECまで行くと往復で3時間弱かかるのです)私は家で勉強していましたが、LECの自習スペースや他の場所を気軽に利用できる環境にある方は、絶対にそちらを使った方がいいと思います。特に追い込みの時期になると、精神的に沈んでくるので、勉強に行く目的であっても外に出た方がいいです。その場所まで行けばもう勉強する以外ないですしね。
また、これも個人的な考えですが、趣味などのリフレッシュする手段を無理に我慢するべきではないと思っています。司法書士の勉強は年単位のものですし、人によってはかなり長くなると思います。その期間ずっとやりたいことを我慢するのは難しいですし、そのまま続けていたら勉強自体嫌になってしまいます。
自制自体は必要ですが、「たまにはいいよね」という気持ちは持っていていいと思います。

本試験を受験した感想

追い込みの時期を経て、本試験を受けました。感触としては、択一はともかく記述が両方ともミスしてしまったなあと不合格を覚悟しました。帰って択一の解答速報を確認すると、自己ベストを大きく更新していました。喜んだのもつかの間、記述を思い出して悶々としていましたが、フタを開けてみれば一発合格していました。
やはり記述はギリギリに近い点数でしたが、当日に面食らってもあきらめずに書いた分が効いたのだと思います。

これから司法書士試験合格を目指す方へのアドバイス

振り返ってみると、やはり何度も繰り返し勉強して頭に叩き込むことが一番重要だと感じます。私は一回で覚えられることがあまり多い方ではないので、Web講義で2回目の講義が受けられるのがありがたかったです。
学生時代から勉強している方はそれほど多くはないと思いますが、やはり働いている方よりは楽に合格が狙えます。家族のサポートもあって受験に専念しやすいですし、若いうちにこの資格を取っておきたい方にはおススメです。
結局、私が言えることは、他の教材に浮気しなくとも新15ヵ月合格コースを真面目に受けて過去問を何度も復習すれば、十分一発合格が狙えるということです。将来皆さんと会えることを楽しみにしています。

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