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2014年度合格
引地 敏幸さんの合格体験記

引地 敏幸さん

引地 敏幸 さん(55)

求められる専門家になるための暗中模索

受験回数 6回
出身大学 山口大学 経済学部
受講講座 2010年パーフェクトローラー合格ライトパック
2011年徹底演習パック
2012年精撰レギュラーパック
2013年精撰レギュラーパック
2014年精撰レギュラーパック
保有資格 宅建

司法書士を目指した理由・きっかけ

私が50歳になる年の7月に27年務めた会社の早期退職制度を利用することを決断した。
辞めて何をするか。実は既に決めていたことがあった。私は会社で20年間は用地買収業務に従事しその間宅建に合格し、次のステップを目指したいという漠然とした「希望」を持っていたこと、また晩年の父が司法試験に挑戦し夢破れていたことへのリベンジの気持ちがあったため、司法書士を目指すこととした。
ただ、ここで私は大きな勘違いをしていた。この資格試験を安易に考え過ぎていた。

3年目までの学習方法

2月に退職後、LECの「合格ゾーン」のみを教材に独学で試験勉強をしたが、全く歯が立たなかった。そこで書籍が充実(私は合格ゾーンが最も良い書籍と感じてた)していると感じたLECを選択しパーフェクトローラー講座をWeb受講した。
根本講師の面白い例え、語呂合わせ等での解り易い講座、また充実したテキストで今まで過去問でのみ学習していた自分の断片的な知識が、徐々につながり、理解度は大幅にアップし、2年目には成績が格段と伸び、3年目には合格できると安易に考えた。
3年目は、2年目で成績が伸びなかった民法を中心に勉強したが全般に成績が落ちるという情けない状況で、このころは半分この挑戦が無謀だったのかと諦めかけていたが、妻の強い応援もあり継続することとした。このころが最も厳しい精神状態だった思う。
私は3年目から、自分の理解を深める作業として、Excelに自分の理解の進んでない項目を抜き出す作業をしたが、逆にその作業に没頭し、理解度の促進が疎かになっていたようにも思う。

5年目までの学習方法

4年目は、3年目のExcelの作業を続けつつ、不動産・商業登記および会社法の理解には、記述式の問題を数多くこなすのが良いことに気づき、記述の答練を数多く受験した。そして4年目にはようやく2年目の成績を超えた。
しかし、まだ午前午後とも基準点を下回り、合格可能とされる点にも各4、5問足りなく、成績向上のペースも停滞気味だったため、今までの勉強方法を大幅に見直すこととした。
まず、今一度パーフェクトローラー講座のテキストを見直すこと、過去問とLECの模試の問題肢で理解の低い問題を全て洗い出す作業を行った。結果、4千題を超える問題と答案解説をExcelに記録し、PC上で間違った肢のみの答練を条文順に実施し、何度も解き、その過程でそれぞれに難易度を付けて徐々に絞り込んでは問題・解説をプリントアウトして答練して更に絞り込むという作業を継続し、最後は200問程度を難易度「5」として何度も解いて当日を迎え、試験にはかなりの手応えを感じた。しかしながら、午後は大きく基準点を上回ったが、午前が3問も基準点を下回ってしまった。
5年目からは、精撰答練ではほぼ毎回最上ランクとなるまで成績が上がり、少し慢心したため、ファイナル編と模試では2回不合格ラインがあった。5年目で間違いの多かった刑法民法が矢張り点数が低かったため最後の1か月半を特に民法刑法に絞り、Excelの難易度4、5を集中して解いた。因みに、LECが凄いと感じたのは、かなり過去の受験を研究されているゆえか、私の模試の成績が本試験にほぼ反映されたことだった。

合格した年について

6年目となる今年は、勉強方法以外に大きく変えたことがあった。それは生活環境である。私は、退職後は仕事をしていなかったため、日々十分な時間があったが、逆にそれにより生活にメリハリがない状態が続いた。そこでメリハリを持たす生活目標を立てた。まずダイエットで体重を7キロ落とし、次に1月以降は止めていたテニスを5月まで継続し、そしてほぼ毎日図書館にジョギングで通った。これにより睡眠の質が上がり、集中力向上が図られたように思う。勉強の質も大事だが、何より体が良い状態であることが大事であることを改めて痛感した。
勉強面の不安は、5年目の成績がLECでの答練・公開模試の成績通りだったので、これを徹底的に信頼することとし、今までの5年目で実施した勉強法を徹底することとした。
このような苦悩の5年半を過ごした私が、遂に今年合格し、そして改めてこの期間を振り返った時、確実に言えること、それは以下の六項目である。1から3は勉強する場合の重要な手順であり、4から6は勉強を進めるうえでの必須の環境である。

  1. 補助者の経験のない人は、基礎知識習熟後はいち早く、かつ、数多く記述の答練を経験すること
  2. 不得手な分野を把握し、徹底的にテキスト学習と答練を実施。その際Excelを利用した独自の勉強法の確立をすること
  3. LECの答練、模試の成績を信じ、足りない場合は徹底的に弱点復習すること
  4. 精神面も含め体調管理に努め、集中力の維持が発揮できる環境を造ること
  5. 不安になれば時に友人等と楽しみ息抜きをすること
  6. 家族の絶大な協力をとりつけること

環境面については時に後回しと思われるかもしれないが、実は最も大事にしなければ、結果はついてこないと思います。今から勉強を始める人、今行き詰っている人は、LECで勉強する時間も重要だが、まず軽いジョギングを行うなど、生活環境から変えてみるというのが大事です。だまされたと思って実践されることをお薦めします。

最後に

さて、ようやく私もティーグランド立ったのみで、まだドライバーの素振り中です。OBを打つかもしれないし、フェアウエーど真ん中にショットできるかもしれません。合格後も多くの研修があり、司法書士に相応しい心がけと知識の蓄積が求められています。その道のりは若しかしたら受験時代より厳しいかもしれませんが、合格番号を確認し、妻と共に感涙した瞬間を忘れず、求められる専門家になるよう努力したい。暗中模索は一生続くものと割り切って。
皆さん、合格番号を見ると言う夢のような瞬間をイメージして、LECでの勉強を信じて邁進され、来年司法書士会でお会いできることを楽しみにしています。

この講座がおすすめ

パーフェクトローラー講座
根本講師のメリハリのある話は、聴く者を惹きつけ、あきさせずに理解度を高めることのできる講座であり、テキストも比較等が良くまとまっており、受講後も難問回答後にこのテキストでの確認を行い、その際関連事項の記憶を呼び起こすことができ、習熟度向上のバイブルであった。
的中記述式直前答練
かなり難問であるので、短時間で回答する力は確実に向上する。記述式は年々複雑化しており、解読する内容量も増える傾向にあると思うので、この答練レベルを事前に学習することは有効である。実際直前に何度か復習したため、当日も少し余裕を持って回答できた。
精撰答練〔実力養成編〕/〔ファイナル編〕
実力養成編は過去問レベルであるが、午後試験同様3時間で記述式もありスピード感は養われる。ここは確実にほぼ全問正解できるのが合格の前提と思う。
ファイナル編はやはり難易度が高くなるが、ここで最後の弱点把握をし、模試に臨むのが肝要である。模試成績は本試験に直結するため、ここで最後の確認を行いラストスパートに向うことができる。実力養成編が始まる1月からは毎週辛い週末を迎えることとなるが、法律ごとに規則正しく自然に自己の学習スケジュールがクリアされていくため非常に有効である。
ファイナル編は午前午後と隔週で実施されるため、1週間で勉強する内容が狭められ、その中での弱点把握ができるため、絶対に欠かせられない答練である。
全国公開模擬試験
全国スーパー公開模擬試験は直前となるからこの成績が悪いと不安ばかりが募る場合もあるかもしれないので絶対とは思わないが、試験は1日で5時間の長丁場、この間に頭をフル回転させるのは非常に疲れるので、結果如何ではなく、朝食・昼食の選択、休憩時間の過ごし方等、重要な実践の場として有効に活用されたい。
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