H・Y さん(36)短期合格
「ひたむきに」合格のために実践したこと
受験回数 | 2回 |
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出身大学 | 東海大学 文学部 |
受講講座 | 2014年スマート攻略コース |
保有資格 | 行政書士 |
司法書士を目指すまでの生活
当初は普通のサラリーマンをしていましたが、この仕事を果たして一生やっていけるのだろうかと悩んでいたこともあり、資格の一つでも取得しておかなければこれからの先の見えない時代を生き残ることはできないだろうと思い、何の資格を取ろうかと色々考えた上で、ちょうどその頃好きだった漫画の「カバチタレ」を見て行政書士という職業があることを知り、法律専門職という地位にありながらも社会貢献に積極的に関わることもできる点に魅力を感じ、試験勉強を始めました。
それでも法律の学習経験など全くないところからのスタートでしたから、最初は条文の独特の言い回しや覚えなければいけない膨大な量の情報に面喰いました。理解したと思った内容が、次の科目の講義が始まる頃には大部分を忘れているのです。まるで猛スピードで下っていくエスカレーターを下から駆け上がっていくような気持ちになりました。本当に合格できるのか、やっぱり自分には無理だったんだと何度もあきらめそうになりながらも、必死に「今できなくても、いつかはできる時が来る」と自分に言い聞かせて構わず進めていくにつれ、徐々に理解が深まり、同時に今まで無機質で冷然と立ちはだかっていた法律という壁が、身近でとても面白いものであるという認識に変わっていき、将来法律家として生きていく自信を深めることができました。
司法書士を目指した理由・きっかけ
行政書士試験は何とか一発合格をすることができましたが、試験内容は実務とはかけ離れたもので、補助者として経験を積もうにもなかなか求人が見つからないという厳しさがあります。その点、司法書士であれば、試験内容自体も実務に直結する文字通りの実務家登用試験で、合格後の研修制度も充実しており、独立をすることも、合格後司法書士事務所で実務経験を積むことも比較的容易です。また試験内容も民法、会社法、憲法は同一ですし、Wライセンスを取れば、許認可から登記、供託、裁判業務まで依頼人からワンストップで受任することができるようになり業務の幅も格段に広がると思い司法書士試験の勉強を始めました。
LEC、および講座を選んだ理由
LECを選んだのは、行政書士講座をWebで受講していたことで講座や教材の質に信頼があったこともありますが、何より他資格の受講者は割引価格が適用されることにより受講料が安く済むことが一番の決め手でした。これは当初から感じていたことですが、どんなに素晴らしい講座や講師がいてもそのカリキュラムや講師が言ったことをある程度忠実に実践しなければ合格を勝ち取ることはできないと思います。そういう意味で一番重要なのは本人のひたむきさ、この試験にかける意気込みだと思います。
初学者向けコース・講座について
LECの初学者向けコースは、丹念に勉強を繰り返すことができれば合格に必要な知識やエッセンスを十二分に習得することができる内容だと思います。
スマート攻略コースは、他の初学者向けコースに比べて講義回数も少なく、本試験を徹底的に分析し、限られた時間の中で合格に必要な知識を如何に効率よく学べるかについてよく考えられた内容だったと思います。
ブレークスルーテキストについて
ブレークスルーテキストについては、受験界の中では言わずと知れた司法書士試験合格のためのバイブルだと思います。二色刷りで見やすく、重要論点はもとより、関連条文から過去に出題された問題、法律の成立趣旨に至るまで一冊に集約されています。余白も多い上にバインダー式のため任意のページを自由に加えたり減らしたりすることができることから、過去に間違った問題や疑問に思ったことなどどんどん書き込んで理解できたら消すという作業を繰り返してさらに集約して自分だけのオリジナルのテキストに改良すれば本番まで大きな助けとなりました。実務につくことになっても傍らに置いていつでも参考にできるようにしたいと思います。
担当講師及びLEC講師陣について
海野先生は、その講師としての豊富な経験から受験生が疑問に思う点を熟知しており、重要な論点は強調して、マイナーな論点はあっさりと、メリハリがあって講義もとてもわかりやすかったです。また講義の合間に実務上の体験談など受講生の興味をそそる話をしてくださり、ただテキストの素読をするような単調な講義ではなく、退屈せずに最後まで講義をうけることができました。
よく早口と言われますが、自分はWebで講義を倍速で聴いていたこともあり丁度よかったです。(笑)
また、その気さくな人柄から何度か飲み会にも参加して豪快な飲みっぷりを披露してくださいました。そんな先生の人柄と受講生の先生に対する信頼があったおかげでクラスの雰囲気もとても良かったです。
他の講師陣も各々の得意な分野がありますので、自分にぴったりの講師がきっと見つけられると思います。
自習室について
直前期は専ら池袋本校の自習室を利用しました。家から近かったという理由もありますが、とにかく驚かされたのが、長い時には早朝から午後10時半まで自習室が開放されていたことです。このように長時間勉強に集中できる場を無料で利用することができてLECを受講して本当に良かったと思います。この場をお借りして朝早くから出勤して教室を提供してくださった池袋本校のスタッフの皆様にこの場を借りて感謝の意を表したいと思います。
通信講座の利用方法
受験一回目は、地方に在住していたこともあり通信講座を利用していました。
通信講座のメリット・デメリット
通信講座のメリットは、第一に住んでいる場所を選ばないこと、第二に講義を受ける時間を自由に決めることができることだと思います。但し、講義は容赦なく進行していくので、計画を立ててカリキュラム通りに学習を進められるか、モチベーションの維持が鍵になると思います。
一方、生講義のメリットは、講義に参加しなければならないプレッシャーが常にありますので、自然とカリキュラム通りに学習を進行できます。受験や合格に必要な情報も講師や予備校のスタッフ、受講生仲間から直接仕入れることができ、本試験までの不安を軽減することができました。
このように生講義には生講義のメリットがたくさんありましたが、そのメリットの中で最大のものは、同じ目標や夢を持った多くの仲間と触れ合い刺激を受けながら学習することができる点にあると思います。通信講座を受けているときは、自分がどのくらいの習熟度にあるのか、合格という目標地点までどれくらいの距離に達しているのか相対的に図ることが難しく不安に感じることもありました。もしも通信講座にするか通学にするか悩んでいる方がいれば、自分の性格や置かれた環境等の条件と照らし合わせて選択して頂ければ良いと思います。
これから司法書士試験合格を目指す方へ
司法書士試験は、合格率3%の超難関試験です。そのため多くの時間と労力が必要となるため、犠牲にしなければならないこともたくさんあります。そのため、やってみればと安易にお勧めすることはできませんが、犠牲を厭わず、ひたむきに努力をすれば決して合格できない試験ではないと思います。私のような凡人が合格できたのですから。
但し、短期間で合格するためには、ある程度の勉強量を比較的短い期間で集中してこなしていく必要があります。私は、一年目の試験勉強を始めるに当たり、合格に必要な勉強時間が一般的に3000時間であると言われていることを知り、万全を期して本試験まで3500時間の勉強時間を確保しようと目標を定めました。そして残りの日数で割って算出した時間を一日の勉強時間と定め、さらに各科目の本試験問題数の割合から、各科目のために費やすべき時間を計画しました。そんなことできないと言われるかもしれませんが、最初はおおざっぱでもいいんです。今は学習計画や勉強時間を管理できる便利なアプリがたくさんあるのでそれを利用するのもいいでしょう。たとえ多少目標の勉強時間が取れなくても気にする必要はありません。最後に帳尻さえ合えばいいので直前期は誰でもある程度の時間は勉強できるのでそれで挽回は可能です。まずは継続できる自分に慣れてください。そのうち勉強していないと不安になっていきます。
具体的な勉強方法についてですが、過去問を中心にするか、テキストの通読を中心にするか、これは各講師や受験生の間でも意見の分かれるところですが、私は断然テキストの熟読派です。新人研修に来ている他の合格者の中でも過去問派が主流でしたので、テキスト派は少数だと思いますので参考までに紹介させて頂きます。
まずは問題が出たらその論点がテキストのどのあたりに記載されていたのか頭に浮かぶくらいに読み込んでください。そうすれば徐々に理解が深まり、多少過去問を応用して出題されても柔軟に対応することができるようになります。
また前述したように過去問や答練でできなかった問題は、テキストの余白に書き込み、解説を読みたいときは、何年の第何問の何肢かをメモしておけば、どこに書いてあったのか参考書をひっくり返す無駄な手間は必要なくなり、直ぐに目的の箇所にたどり着くことができます。
このようにできる限り情報の一元化を図れば過去問を5回も6回も回さずともただテキストを読み込めば同時に過去問をすることができるようになります。もちろんこれが唯一の正解ではありませんが、大事なことは自分に合った勉強方法を早い段階で構築し、後はそれを信じてひたむきに実践することだと思います。
ぜひ短期合格を目指してください。合格後の新人研修は忙しく大変ではありますが、とても刺激的で多くの楽しい仲間とも知り合うことができます。いつか司法書士の仲間としてあなたと一緒に仕事ができる日が来ることを楽しみにしています。