更新日:2022年2月18日
仕事1件1件がこの業界の発展に役立っていると実感できます。
やがさき美奈行政書士事務所代表行政書士
Yagasaki Mina 矢ケ崎 美奈 さん
オフィス | 千葉県浦安市猫実2−2−6−401 |
---|---|
TEL | 047-350-4699 |
URL | http://yagasakimina.com/ |
全国的にも数少ないクラフトビールの「酒類製造免許申請」を専門に開業
「経営上は複数の業務をやったほうが良いと聞いていましたが、私がビール好きなので、最初からこの業務で行こうと決めていました」
そう話す矢ヶ崎さんが専門とするのは、全国的にも数少ないクラフトビールの酒類製造免許の申請業務だ。小規模の醸造量ながら作り手の個性が色濃く感じられ、多様性に富むクラフトビールは、近年全国で人気を集めており、各地に個人経営の醸造所も増えている。
ただ、酒類製造免許の申請は、施設・製造方法などの規定に加え、免許取得後も年間の法定最低製造数量が定められている。例えばビール製造の場合は、年間60キロリットル(500ml缶に換算すると12万本)以上生産できることが条件の一つ。一定期間この量を下回ると免許取り消しになってしまうなど厳しく、事業化自体が簡単ではない。
だが、当然醸造するだけでなく販路の確保など経営計画も明確でなければ許可は得られない。つまり、許可申請のためには、しっかりとした醸造技術と施設・設備、販売できる経営ノウハウまでが求められる免許なのだ。
ビール会社出身の経験を活かし認可後の経営計画までサポート
こうした専門性の高い免許申請を専門にする矢ヶ崎さんは、大手ビール会社出身。自身の経験・キャリアを活かし、事務所のある千葉県だけでなく、全国規模でクライアントの免許申請サポートを展開している。申請を希望するお客様の多くは、クラフトビールの製造・提供を考える飲食店などの企業から、「自分のビールを造りたい」と考える個人の方などさまざま。それだけに、1件1件、一人ひとりの状況に応じたきめ細かなサポートを身上としている。
「特に業界経験のない個人のお客様にとっては、申請段階での60キロリットルという最低醸造量がどれほどの意味があるかを理解するのさえ難しいと思います。開業後の経営計画など、免許申請のために準備すべきことは多岐にわたります。醸造所と飲食店と併設したいというお客様も多いですが、それだけにリスク面はもちろん、経験を活かした業界情報、飲食店経営のノウハウなども織り交ぜてアドバイスしています」
会社員時代も開業後も「自分の好きなことを仕事にする」を追求
そんな矢ヶ崎さんが行政書士をめざしたきっかけは、結婚して子どもができ、家族との時間を大切にしたいと考えたこと。それまでも元々1人で仕事を進めていくのが好きなタイプだったが、「自分の好きな仕事を自分のペースでしたい」と資格取得を決意。いろいろ調べる中で、独立できる資格で"頑張れば合格できそう"と感じたのが行政書士だった。さらに幅広い業務の中に酒類製造免許の申請業務があったことも決め手になった。
ビールが大好きで大学卒業後にビール会社に入社。その後もミュージカルが好きになり劇団四季に転職して営業で活躍するなど、「自分の好きなことを仕事にする」を追求してきた矢ヶ崎さん。合格後、開業にあたって「他業務の書類作成は大変そうだと感じましたが、酒類製造免許は大好きなビールに関することなのでまったく苦にならなかった。自分にはこれしかないと確信できました」と当時を振り返る。
自分が主体となって幅広い仕事ができるのが魅力
開業当初は不安もあったが「競争はあっても結局はその人次第かな。仕事をやっていく中で人関係も広がっていきますし、案件によっては相談〜申請、認可まで1年近くかかることもありますが、自分の仕事1件1件がこの業界の発展に役立っていると実感できるのは、とてもやりがいを感じます」と自信を見せる矢ヶ崎さん。
最後に自身の経験を踏まえ、行政書士資格の魅力について、こう話す。
「決められたことしかできないのではなく、自分が主体となって幅広い仕事ができるのが行政書士のいいところ。この仕事(酒類製造免許)をやると、申請以外も手がけることになり、正直、行政書士の枠を超えています。ときには大変なこともありますが、だからこそ好きなこと、やりたいことを選んでいくべきだと思います。変化も楽しめれば、資格取得は自分の道を切り開く上で大きな一歩になるはずです」
講演の様子
2015年9月26日にLEC渋谷駅前本校において、矢ヶ崎先生にご講演いただきました。
「最高に輝く乾杯の為に行政書士ができること」