行政手続のデジタル化が本格化する中、行政書士の役割も大きく変化を求められています。「戦略的行政法務アカデミー」では、次世代の行政書士、すなわち戦略的行政法務の担い手となる専門家の育成を目指し、3つのワークを実施いたします。
- ■戦略的行政法務とは何か
- 近年、新たな技術やビジネスモデルが次々と誕生し、あるいは海外から国内に持ち込まれることも多く、日本国内の法規制では処理しきれない問題が山積みの状態です。許認可コンサルティング業務に加え、事業者が新たなビジネスを行えるよう戦略を立て、規制官庁に働きかけを行うことや業界団体の設立や運営をサポートする役割が今求められています。「戦略的行政法務」とは、特に行政規制に特化した戦略法務のこと、もっと言えば、イノベーション企業において最も重要な経営戦略を担う参謀ということになります。
- 1.法令調査(現状分析)から立法プロセスまで
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まずは、法令調査の基礎を学習します。法令の構造や法文や行政公開資料の調査方法をワークを通じて習得します。さらには、法案提出から、政省令制定までの流れ、また法改正に至るまでのプロセスを見ていただき、どのように私たちが関わることができるのか紹介します。参加される方の中には開業20年以上の方もいらっしゃり、「普段の業務に追われていると手引きやガイドラインをベースに業務を行っており、どうしても根拠条文の検索などが疎かになってしまっていました。今回、法令調査の方法を基礎からしっかり教えていただいたことで、自分が行政書士という“法律の専門家”だということを再認識するとても良い機会になりました。自分の事務所のサービス内容も大幅に見直したいと思います。」という声もいただきました。
- 2.ビジネスモデルの法的分析から課題解決のロジック構成まで
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まずは身近な企業がどのようなビジネスモデルで事業展開しているのか分析し、ビジネスモデル図を作成いただきます。そして、新規のビジネスモデルに対し法規制上の課題は、企業のボトルネックとなっているケースが多くあります。海外の最新ビジネスを取り上げ、そのビジネスモデルを分析し、さらに日本国内にそのビジネスを進出させるためにはどのような法的課題があるか一緒に検証します。
- 3.デジタル対応と新たな行政手続きサービスの設計
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許認可申請のデジタル化は、紙ベースだったものがフォーム入力に置き換わるということではありません。今までとはまったく違う思想で設計されるデジタル手続の理解ができれば、新たなサービスを生み出すことも可能です。デジタル庁、デジタル臨調が現在どのような方向性で議論し、デジタル化を進めているのか、公表資料も使いながら、説明させていただき、その上で今後の行政手続きにおいて、どのようなサービスが求められるのか、今何をすべきかを考え、創りましょう。
こんな方にオススメ
- 先端領域のビジネス、行政規制に興味がある方
- 自分自身もベンチャー起業家として、行政法務ビジネスに挑戦している方
- Govtech分野に興味がある方、参入したい方
講師プロフィール
黒沢 怜央 先生
株式会社ジーネット 代表取締役
株式会社ジーテック 代表取締役
academic works行政書士事務所 代表行政書士
ドローンやシェアリングエコノミー、FinTech、スマートシティといった先端領域の法規制を専門とする。2018年1月、行政領域におけるITソリューションを軸とした(株)ジーテックを設立、代表取締役に就任。民泊許可・届出手続のクラウドサービス「MIRANOVA(ミラノバ)」やドローンの飛行許可・承認手続のクラウドサービス「DIPSコネクト」等を展開。現在、行政手続のデジタル化に向けて、デジタル庁、デジタル臨時行政調査会への提言や地方公共団体におけるDX推進アドバイザー等も行う。
参加者の声
M・Kさん
合格後、実務に踏み出すにあたって、とても良い刺激を受けることができました。
行政書士試験の勉強とは異なり実務における戦略的行政法務という新しい視点を、ワークを通して体感することができ、とても知的好奇心を刺激される有意義な時間を過ごせました。また、講座にご参加された方々も魅力的な方が多く、実務に向けてのモチベーションをより高めることができました。
M・Mさん
相当高いレベルの講義でした。講義の内容も然り、受講されていた方々のレベルも高く、それだけ学びの質も高かったです。現在の私のレベルで特に有益だったのは、法令リサーチの仕方を学べたことです。出された課題に取り組んだ時、要領が悪くあまりにも時間がかかり過ぎて、久し振りに徹夜に近い状態になったことは、とても良い思い出になりました。すぐにも実践できるような具体的な内容でしたので、これからも実行していきたいと思っています。
Y・Oさん
開業を視野に入れているが、よくある実務講座とは違う魅力を感じ、法令リサーチ力、行政法規の基礎を学ぶのには最適であり、受け身の講座ではなく思考力を使う練習や開業されている方の色々な経験に触れてみたかったので受講しました。実際に受講してみて、黒沢先生の考え方に大変刺激を受けました。また参加されている方の年齢層が幅広いので考え方、調べ方の観点の違いに触れることができました。
戦略的行政法務アカデミー2024概要
- 実施日時
- 2024年3月10日(日)10:00〜17:00(集合:9:30〜)
- 2024年3月17日(日)10:00〜17:00(集合:9:30〜)
- 定員
- 20名
- 受講形態
- 通学 LEC新宿エルタワー本校
- 受講料(10%税込)
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受講形態 通学 受講料 55,000円 講座コード GA24727 - ※本講座はGO!GO!ポイント、各種割引クーポン等、一切の割引制度をご利用いただけません。
- 当日のお持物
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- 筆記用具
- ノートパソコンやタブレット端末
- ※ワークを行う際にスマートフォンで検索していただくことも可能ですが、ノートPCの方が見やすいかと思います。また、Wi-Fiについてはスマートフォンのテザリング機能か、ポータブルWi-Fi持参の上ご利用ください。会場に電源等のご用意はございませんのでご注意ください。
- お問い合わせ
- ■LEC新宿エルタワー本校
TEL:03-5325-6001
(平日12:00〜20:00/土日祝9:00〜17:00)