2022年度合格
M・Rさんの合格体験記

法曹を目指したきっかけ

兼ねてより専門職に就こうと考えており、士業に漠然とした興味を持っていました。法学部に入ったものの当初は経済学系の進路を検討していたところ、M&Aの書籍をきっかけに企業法務に興味を持ちました。それまでは弁護士業務における企業法務分野は非常に限られた、特殊な業務分野だと思っていたのですが、企業法務系弁護士やインハウスロイヤーのニーズが幅広いことを知りました。企業の経営における法的ニーズを理解して社会を健全にかつ正しい方向に進めていく一翼を担えればと思い、司法試験受験を志望し始めました。

LECを選んだ理由

他塾の司法試験入門講座は非常に高く、何とかもう少し低価格で受講できないかと思っていたところ、インターネットで偶然S式入門講座のサイトを発見しました。体験動画を拝見し分かりやすいと感じたこと、及び価格が他塾と比べて非常にリーズナブルだったことから、LECのS式入門講座を受講することに決めました。その後は、LECのサポート制度が充実していたこともあり、司法試験受験時まで4年間、お世話になることになりました。

仕事や学業、家庭との両立のコツ（時間活用術）

毎日時間を決めて、司法試験の勉強を継続することが大切だと考えます。司法試験の学習内容は膨大で、過去問の量も非常に多いです。そのため、特に「最近手が回ってないな」と思う時こそ、例えば夕食の後2時間、あるいは大学での通学時間中など、毎日必ず勉強時間を確保する工夫をした方が良いと思います。このことは、生活と試験勉強の両立に限らず、短答式と論文式の勉強の両立や、選択科目の勉強・素読の時間確保においても言えると思います。

受験勉強を通じて「失敗したこと」「成功したこと」

成功したと思うことは、早い段階で試験範囲を把握できたことです。司法試験の勉強は難解であるゆえに、どんな人でもすっと理解できないことや、勉強方法に行き詰ることがあると思います。また、分かったと思っていた単元の理解が実は不十分だったと気づくこともあります。このように、司法試験の勉強は、どんなに最短合格者であっても紆余曲折があるものだと思います。そのため、基本中の基本と言えるものはなるべく早い段階で終わらせておかないと先に進みません。LECのS式入門講座は基本の基本を早い段階で終わらせることが可能だったので、この点では受験勉強における成功した点と言えると考えます。失敗だったと思うことは、答案の振り返りがややおろそかになっていたことです。特に司法試験では、1科目の試験時間が2時間あり、解き終わると達成感から休憩してしまいがちです。また、答案作成中に確認したいと思った教材などを読んでいるうちに夜になってしまい、答案を自分で読み直す、答案作成時に手が止まった点や表現しづらかった点の確認がおろそかになっていたと思います。せっかく1時間以上かけて書き上げた答案なので、もっと活用すべきだったと後悔しています。

LECの講座の良かった点

入門講座

司法試験を志望し始めた際、他の予備校の高額な講座費用に愕然としていました。そのときインターネットで偶然S式入門講座を知り、リーズナブルな価格設定でありながら旧司法試験時代より定評のある柴田先生による講義を受けられるとのことで受講を決意しました。テキストはおそらく業界随一の薄さですが、司法試験に必要な内容の多くをカバーしています。司法試験の勉強内容は初学者にとっては頭に入ってきにくく、理解にも時間を要します。S式入門講座は、内容を絞っているからこそ短時間で各科目の基本事項をしっかり理解しつつ早く全体像をつかむことが可能となっている点で非常に充実した講座だったと感じています。

矢島の速修インプット講座

合格サポート制度により受講させて頂きました。そのため、予備試験後に受講したのですが、率直に申し上げると他の予備校と比較しても業界でトップクラスの講座だと考えます。この講座のもっとも良かった点は内容の質です。予備試験を突破した後に読みましたが、基本的な話を深く丁寧に分析しており、多くの論点で理解が深まり、あるいは把握していなかった論点・視点を学ぶことが出来ました。また、これまで分かっていなかった論点についても理解することが出来ました。司法試験では予備試験以上に深い部分での理解が必要であり、「なんとなく分かった」状態ではごまかしが利かないことも多いため、司法試験前にこの講座を受講できたのは合格へのカギとなったと考えます。初学者に限らず私のように一定程度学習が進んでいる人にも強くお勧めできる講座です。なお、速修インプット講座のダイジェスト版である「矢島のスピードチェック講座」も、非常に有意義でした。出題可能性のある単元にテキストに絞ってあり、直前期に出題可能性の高い分野の理解を深めるのに最適でした。

矢島の論文完成講座

こちらも予備試験合格後に受講しました。この講座は、司法試験過去問及び予備試験について「解法」や「思考方法」を説明するとともに、関連分野についての説明も充実しており、他塾にはないものだと考えます。講義では、その問題の主要な着眼点を矢島先生がご自身の言葉で簡潔に説明してくださるため、参考書や採点実感等をただ読むよりも格段に理解しやすいものとなっていました。司法試験の問題は、自分でしっかり考え、また法的論点をしっかり理解できていないと、「入門テキストに書いていることは概ね分かっているのに司法試験の問題は解けない」という事態がありうるので、矢島の論文完成講座で司法試験におけるポイントを掴むことは必須だったと感じています。

全国短答ファイナル模試 または 論文公開模試

全国公開模試予備試験の短答式・論文式・口述式試験のそれぞれについて受験しました。また、司法試験についても受験しました。短答式については、2度受験の機会がある点が良かったです。他塾では1回しか試験を実施していないことが多いですが、実際模試は1回より2回の方が望ましいです。1度目で時間配分等を考え直せるからです。そのため、LECの短答式試験は貴重でした。論文式の模試は、過去問をベースに出題が予想される問題が出されるため、直前期に焦点を絞った知識補充をするのに活用できました。2021年度予備試験論文式試験行政法では、付款の取消訴訟に関する問題が模試で出題されていましたが、本番的中しました。この的中があったからこそ合格できたといっても過言でないと感じています。

予備試験ハイレベル論文答練

予備試験ハイレベル論文答練学習初期段階に受講しました。LECの答練の最大の魅力は採点が丁寧で見やすい点にあります。LECの答練や模試の採点は、限られた人数の方が行っています。そのため、丁寧で正確な採点が必ず返ってきます。ゆえに、採点者の方のご指摘に疑問を感じることは全くありませんでした。ご指摘いただいたことをその通り修正していくことで、着実に法的論点への理解を深め、また答案作成スキルを身につけることが出来ました。この点はLECの魅力だと考えます。また、採点基準が細かく規定されているため、採点が返ってくる前に書き落とした点を確認できます。また、採点を受けた後も、どの点で大きく点を落としているのか、あてはめがどの程度充実していたのかを明確にすることが出来ます。さらに、問題も本番に近いレベルで、かつ論点への理解を深めるのに役立つ問題が出題されていたように思います。

矢島の短答対策シリーズ

この講座も他塾にない上質な講座だと考えます。「短答式試験は過去問」と言いますが、内容を分かってない状態で出題された肢は何度繰り返しても習得できません。もっとも、いわゆる短答プロパーや、論文での出題頻度が低い単元については解説等が少なく、理解・整理が困難である場合も少なくありません。その点で、矢島の短答対策シリーズは、短答での出題を中心とする分野について解説している貴重な教材であり、しかも価格は3,300円と非常にリーズナブルです。以上により、矢島の短答対策シリーズは強くお勧めできます。

今後の抱負

現代社会には多くの社会問題が山積しており、その分法的ニーズも多くあると思います。このような時代の中で、法曹として自分にできることは何かしっかり考え、社会が少しでも良い方向にかじを切る一翼を担えればと考えます。ひとまず司法修習に専念し、自分にできること、自分だからこそできることを見つけようと思います。司法試験を受験しようか悩んでいる人には、ぜひ目指してみよう！とお伝えしたいです。確かに、司法試験受験のコストは時間的にも金銭的にも大きいです。法曹という仕事が自分にとって良い選択なのか分からない、本当に合格できるものなのだろうかと悩んでいる人もいると思います。私自身も同じように悩んでいました。もっとも、特に大学生の人は、こんなに試験勉強に専念できる期間はありません。また、多くの合格者も、不安や悩みを持ちつつもチャレンジした人が大半だと思います。踏み出さなければ今のまま、「普通」のままで、踏み出さなかった自分しか残りません。司法試験は、正しい方向で勉強すれば合格に必ず辿り着きます。LECであれば他塾よりも手の届きやすい価格であなたの合格への道のりをサポートしてくれます。思い切って、挑戦してみましょう。最後になりましたが、４年にわたるLECのサポートに、心より感謝申し上げます。