合格の秘訣はLECの答練。
諦めなければ合格する日が絶対来る。
仲野 正識 さん
年齢 | 27歳 |
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大学 | 首都大学東京(都市教養学部法学系)卒業 |
法科大学院 | 横浜国立大学法科大学院(未修) |
受験資格 | 法科大学院修了 |
LEC受講歴 |
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※本体験記は、合格発表日を基準として年齢等を記載しています。
法曹を目指したきっかけ
法曹を志望した理由は、弁護士として犯罪を起こした少年等問題を抱えている人の助けになりたいと考えたからです。そのきっかけは、高校生の時に光市母子殺害事件の死刑判決を知ったことです。被告人は法廷内外で罪の意識が見えない言動をした結果、裁判官に反省していないという心証を抱かせたばかりではなく、遺族を深く傷つけ処罰感情を高めることになりました。被告人がそのような行動をしてしまったのは、何を反省すべきか分からなかったためではないかと考えました。そのことから、法的助言を与えるだけではなく、被告人の反省を促し更生を支援する弁護士を自らの理想としました。
LECを選んだ理由
司法試験に2回不合格となり、合格するには独学では限界があると考えて予備校を利用することにしました。しかし、どの予備校も答練は10万円以上と高額であり、受験勉強に専念したい私にとって経済的に受講が困難でした。10月になってからも予備校選びに二の足を踏んでいた私に、LECから特待生試験に関する案内が届きました。当時の特待生試験では、1位になれば100パーセント割引が実施されていたので、一か八かでこの試験に懸けてみることにしました。試験の内容としては、15分程で7科目分の肢別問題を解くものであり、時間的にも範囲的にもハードなものでした。試験の結果に自信がありませんでしたが、何とか100パーセント割引の適用を受けることができ、短答論文フルコースを受講することにしました。特待生になったからには、不合格になってしまってはLECに申し訳ないと考え、受験勉強に身が入りました。今から振り返ってみれば、割引が適用されないとしても成績は返却されるので、特待生試験は良い腕試しになったと思います。また、他の予備校とは異なり、予備試験合格者のみが対象になるものではありません。迷っている方には特待生試験の受験をお薦めします。
仕事や学業、家庭との両立のコツ(時間活用術)
私は、個別指導講師のアルバイトを法科大学院に進学してからも継続していました。
法科大学院の課題が想像以上に多く、自習の時間が確保しづらかったので、アルバイトの休憩時間や通学途中等のすきま時間があればテキストを読んでいました。浪人中に、年齢・精神的にも限界を感じて個別指導講師を辞めることにしました。専業受験生ともなれば1日10時間以上学習するのが理想的ですが、集中力のない私にとってはそれが困難でした。そこで、勉強方法としては時間ではなく、量を基準とすることにしました。
例えば、1日で教科書1冊を読み終えることや演習問題を15題分解くこと等です。ノルマを達成すれば1日の学習は終了と割り切っていたので、思いのほか集中することができました。また、机に向かわない日をつくらないために、やる気がないときは動画を見ながらでも学習していました。これらの学習方法が正しいとは思いませんが、怠けがちな受験生にとって参考になれば幸いです。
受験勉強を通じて「失敗したこと」「成功したこと」
私が合格までに時間がかかったのは、書くことから逃げていたからだと思います。
大学院在学中は規範集の暗記で定期試験を乗り越えていましたが、論文の過去問全科目を検討し始めたのは3年次の後期からと遅かったです。8科目10年分以上の過去問の知識を半年で定着させるのは困難であったため、1回目の試験は不合格となりました。合格者や教員から過去問検討の重要性を説かれていたにも関わらず、規範集で乗り切れるだろうと高をくくっていたのは反省すべき点です。1回目の試験で成功したことは、短答の過去問を3年次の夏季休暇で仕上げていたので、余裕をもって短答試験を通過できたことです。これによって、論文の成績が通知されたので、自分の不得意科目を知ることができました。2回目の試験では、反省点を活かして過去問の起案を最低週に1回していましたが、再び不合格となってしまいました。敗因は、演習量が足りずに丸覚えしたことを思い出しながら書いていたので真に身に付いておらず、初見の問題に対応できなかったことです。不合格になったものの、合格まであと少しの順位でしたので起案を重視した学習方法に自信が持てました。それから、矢島先生の論文完成講座で過去問の演習をし、論文パーフェクト答練で初見の問題に対応できるよう訓練しました。前者の講座では過去問であるので完璧な答案を目指して起案し、後者の答練ではある程度の出来を目指して起案しました。これらの演習によって、問題の難易度に応じて書き分ける力を会得することができました。そして、迎えた3回目の試験で合格をつかむことができました。
司法試験を通じて、起案の量は自分を裏切らないと実感しました。
LECの講座の良かった点
矢島の速修インプット講座
2月の全国公開模試後、判例の知識の定着が薄いと感じ本講座を受講しました。
5月の試験まで残り少ない中、短時間で効率的に7科目の復習をすることができました。講座は倍速で聞きましたが、矢島先生は重要事項を強調かつ反復して説明して下さるので、しっかりと理解することができました。また、テキストは必要十分な情報がコンパクトにまとまっているので、自分でまとめノートを作る手間を省くことができ、受験会場にそのまま持参しました。判例の重要箇所は下線が付されていたので、その部分は論文で書けるように意識しました。
矢島の論文完成講座
司法試験合格には過去問研究が不可欠であるので、本講座を受講しました。矢島先生作成の答案例は、思考過程が自然と頭に入ってくるだけでなく、受験生が再現できる文体で書かれていたので非常に参考になりました。講義では、事案の特殊性に踏み込んで解説して下さったので、あてはめの力を伸ばすことができました。また、論文補強問題集には予備試験の問題が掲載されていたので、幅広く知識を得ることができました。
論文パーフェクト答練・全国公開模試
論文パーフェクト答練では、司法試験で出ていない論点や最新の判例を踏まえた出題がされていたので、過去問の穴を埋めるような学習をすることができました。
また、解説講義は科目ごとに講師が異なっていたので、新鮮味をもって受講することができました。初見の問題に弱かったため、答案構成の段階でつまずいた問題は、時には解説講義を受けてから起案しました。この方法は好ましいものではないかも知れませんが、答練の提出を怠ってしまう受講生にとって参考になれば幸いです。
LECの模試は、他の予備校に比べてリーズナブルな価格であり、12月にも受験することができます。模試を本番通りのスケジュールで受験したので、緊張感や疲労感に慣れて本試験に臨むことができました。また、令和元年度の行政法は模試とほぼ同じ問題が出題されていたので、受けていて良かったです。
今後の抱負
司法試験の深い森から抜け出して、法曹への真のスタートダッシュをようやくきめることができました。司法修習を通じて、法的知識のみならず人間性を涵養して、自らの理想とする法曹像に近付きたいです。また、私の父が会計士であるので、司法試験合格による科目免除を活かして会計士試験にも挑戦したいと考えております。
そして、少年事件だけでなく会計にも強い弁護士になりたいです。