S・R さん(29歳)
LECと大橋先生のおかげで、最後まで走り切ることができました
受験回数 | 1回 |
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主な受講講座 | 2020年合格目標 パーフェクトコース+直前対策講座 |
受講形態 | 通学(名古屋駅前本校) |
学習開始時期 | 2019年11月 |
行政書士を目指した理由・きっかけ
仕事柄、許認可業務を避けては通れず、行政書士へ外注する機会が多くありました。行政書士の先生方と一緒に仕事をするうちに、依頼している内容を自分自身で完結できるといいなあと2018年頃から漠然と考えていました。ただ、法律=暗記科目というイメージが強く、暗記が苦手な私はどうしても一歩を踏み出せずにいました。お酒の席でその話をポロっと親しい行政書士の先生に話したところ、「あなたは絶対に行政書士に向いている!あなたなら受かるからぜひ受けてほしい」と強く勧められたことがきっかけです。
LECを選んだ理由
①通学講義の有無②立地③受講料④自習室の有無⑤合格実績という5条件を総合的に考え、いくつかの予備校に絞った上で、最終的には講師の質で選びました。実は2019年合格向けの講座が開講されている際に、選択肢に入った予備校の体験授業を全て受けており、その時点でLECの野畑先生の授業が最もわかりやすく熱意があったことから、通うならLECだと決めていました。ただ、2019年は抱えている案件の都合上どうしても出張が絶えず、名古屋にいないことの方が多かったので2019年の申し込みは見送り、2020年合格向けの講座が開講してから迷わずLECに申し込みました。
合格への道のり
今まで出会ってきた行政書士の先生方はほとんど皆、一発合格をしていたこともあり、行政書士試験は一発合格がスタンダードだと思っていました。コロナの影響で出張が減り始めた頃から本格的に学習を開始しましたが、そこまで甘い試験ではないことがすぐにわかりました。現状の勉強スタイルを続けて試験日を迎えると確実に落ちると思ったので、勉強時間を確保し質を上げるため、体力的にも精神的にも他に振り回されないよう、抱えている案件を自分だけでうまくハンドルできるよう社内で調整をかけました。同時に行政書士試験を受けるということをあえて周囲に公言して、自分を逃げられないようにしました。とにかく世間一般で言われているような甘い試験ではないと早々に気が付けたことがまず良かったと思います。夏頃にはある程度問題が解けるようになり、模試等の点数も割と安定していたのですが、9月中旬にあったLECの第2回行政書士公開模試で過去最低の158点を取った上、他社の模試では一般知識が16点で基準点に足りずF判定になったこともあり、自分の日頃の勉強姿勢の甘さを痛感しました。気持ちを入れ替え、10月上旬頃から日々の勉強に対して今まで以上に真剣に取り組み、択一式だけで180点を超えるように目標を変更しました。一般知識も基準点をクリアできるよう、その頃からしっかり勉強するようになりました。5択のうち「これかな」と選んで正解するのではなく、過去問や模試のすべての問題(選択肢)については、正誤・理由まで答えられないのであれば勉強不足だと言い聞かせ、知識補強を重ねました。それでも足りていないと感じましたが、直前期にあれこれ手を出すことはリスキーだと判断し、一冊だけ、LECの『出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集』を追加しました。ちなみに本番では、この問題集に掲載されていた第三者詐欺の問題がドンピシャで出ました。一度錯誤で間違えていたため、本試験では詐欺と間違いなく記述できました。試験当日は緊張に加え、周囲の環境に恵まれず、気が散ってマークミスもしたようで、択一だけで180点に届かず、当日の夜は非常に落ち込みました。万が一、今年度の記述の採点が例年より厳しくなり落ちてしまう可能性も0ではないと考えると、何も手につきませんでした。居ても立っても居られず、翌日野畑先生に厳し目に記述を採点していただき、「合格点は超えています」という言葉を聞いて、ようやく安心し、前を向けたことを今でも覚えています。
LEC行政書士講座カリキュラム・教材の良かった点、有効な活用法
休日クラスを担当されている野畑先生の授業が決め手となり申込しましたが、朝が苦手なことと、土日は自習時間にあてたかったので、平日クラスを選択しました。相変わらず出張は多かったのですが、平日の授業に出席するためになんとか時間を捻出しようと意識したことで、2020年に合格するという目標から目をそらさないようになった点は良かったと思っています。出張先で宿泊する場合はさすがに無理ですが、たとえ名古屋まで帰るのに半日以上を費やす場合でも、開始時刻に間に合うようになんとか調整し、必ず授業に出席しました。幸か不幸かコロナの影響で春先から出張が減り、勉強時間を相対的に確保できるようになりましたが、同時期に通学講義が休講になりました。通学講義が再開されても、授業のカリキュラムが変わってしまい、平日クラスでは商法・会社法と一般知識が開講されないことが決まったので、それをきっかけに土日クラスに乗り入れをしました。この乗り入れ制度が制限なく可能だったことは非常に助かりました。改めて野畑先生の授業はわかりやすいと感じたので、一般知識だけではなく、不安だった他の科目の授業についても乗り入れ制度を活用しました。
LEC行政書士教材の良かった点、有効な活用法
教材については、モノクロであったこと、裏移りしない紙質だったこと、書き込めるスペースがあったことが個人的には良かったです。ノートは作らず、全てテキストと合格六法に情報を集約したかったので、思う存分自分で色を付けたり書き込めたりできたことが私には合っていました。テキスト→出る順行政書士ウォーク問過去問題集は連動していますが、ウォーク問過去問題集→テキストが連動していなかったため、ウォーク問過去問題集を初めて解く段階で、解説に載っている単語・判例をテキスト最終ページの索引で引き、ウォーク問過去問題集のすべての問題(全ての肢)の横に該当するテキストのページ数を書きこみ、どちらからも連動するようにしたところ、学習効率が上がりました。勉強中に出てくる条文も、どれだけ面倒くさいと感じても、全て合格六法で引きました。暗記が苦手なので、読む回数を増やし、正確に覚えることを意識しました。また、模試等で出題された論点の一部(個人根保証契約や定型約款等)は、初学者用テキストにはほぼ内容の記載がなかったので、そういった部分は合格六法に直接、模試等で出たポイントを書き込み、そのままテキスト代わりにしていました。
講師のここが良かった
平日クラスの大橋先生には本当にお世話になりました。大橋先生の授業がなかったら、一発合格は厳しかったと思います。私は法律初学者で、学生時代の得意科目は理系科目、かつ、暗記が非常に苦手なタイプだったので、正直法律の勉強は向いていないだろうと思っていましたが、大橋先生の理解中心の授業にとても救われました。大橋先生は初学者向けに限界までかみ砕いて、肝となるポイントのみを伝えてくれているので、量としてのボリュームはそこまでありません。イメージとしては数学と同じだと思います。公式を覚えても理解ができていないと土壇場で間違えてしまうリスクが上がり、さらに表面的な暗記だけでは対応できない問題が多くなってしまうので、大橋先生はその場で対応できるレベルの「理解」を教えてくれます。受け身で受講し、ただ板書を写すのではなく、授業内である程度の法的思考力を養っていると考え、頭を使って受講することをお勧めします。漫然と聞き流しわかった気になるよりは、難しいと感じてもなんとか大橋先生の授業に食らいつくことが重要だと思います。この情報だけだと、非常にストイックな講師のように聞こえますが、実際の大橋先生の授業はユーモアがあって非常に面白いです。私はそのおかげで、法律の面白さを知れたことも非常にプラスとなりました。この法律の面白さがあったおかげで、試験日まで勉強が辛いと感じたことは一度もありませんでした。また、通学にこだわったのは、面と向かって質問ができる点を重視したためです。初学者なので絶対につまずくことが目に見えていたことから、質問がすぐにできる環境に身を置きました。最初の頃は基本も何も知らないので、質問するにも「こんなことを聞いてもいいのか」と恥ずかしかったのですが、大橋先生は授業中に「皆さんの質問が僕の勉強にもなる」と何度も話されていたこともあり、気負わず質問ができました。本当に頓珍漢な質問にも真摯に答えていただき、その解説が本当にわかりやすかったので、これを活かさない手はないと感じ、毎週質問をつくるように勉強のスタイルを変えました。解く問題一つについても、正誤の理由をしっかり確認するようになり、結果的に能動的な学習につながったこともよかったと感じています。
LECのサポート制度で良かった点
一番良かったのは通信Webフォロー制度です。2020年4月頃から、コロナの影響で休講が決まったことより、Web授業を選択せざるを得ない状況になりました。それがきっかけで、Webで配信されている横溝先生の授業を受けるようになりました。横溝先生の授業はわかりやすく、通学講義が再開された後も、通信Webフォロー制度を利用して、すべての科目について、復習ツールとしてWebで横溝先生の授業を受けました。時間の都合上、速度は1.5〜2倍速にし利用していました。次点で良かった点は、スタッフの対応が良かったことです。回数は多くありませんが、やはり通学していると、スタッフの方に対応していただく機会が何度かあります。勉強以外の場面でストレスがないということは非常に重要だと思います。特に私は、勉強仲間をつくることは自分を甘えさせる原因になると考えていたので、試験が終わるまでは他の受講生と仲良くなる機会を避けており、LEC内で会話をするのは講師かスタッフの方だけだったため、よりありがたさを感じていました。この場を借りてお礼申し上げます。
これから行政書士を目指す方への応援メッセージ
行政書士試験の前に、個人的に大好きなクリストファー・ノーランの最新作映画「TENET」を劇場で鑑賞しました。作中に、「世界を救った。運じゃない」という台詞が出てきますが、運じゃないという言葉、非常に良い言葉だと思いませんか。行政書士試験は8割が択一式ですが、私は「絞った2択がたまたま当たった」と運で受かるのも、「たまたま外した」と言い訳して落ちるのも嫌でした。運要素を排除しても必ず受かる勉強を意識してきた結果が、当日の点数に表れたと思っています。私は特段良い学歴も、難関資格も持っていません。法律初学者で本当に何も知らなかったので、LECで初めての授業(2019年11月)の時、憲法のテキストをもらったことで「行政書士試験は憲法が出るのか」と知りましたし、一緒に渡された合格六法も今まで開いたどころか触ったこともなく、私のような人間が受け取っていいのかと戸惑ったほどです。ですが、こういった人間でも一発で合格していることを、身をもって証明できているかと思います。独学で進むのも、LECなど予備校に通うのも、どの講師の下で学ぶかも、すべては自分次第です。行政書士試験は縁がないと、なかなかどんなものか想像しにくいと思いますが、自分次第で十分合格できる試験です。個人的な意見になってしまいますが、働かれている人ほど、限られた勉強時間を有効活用するため、予備校に通われることを検討してみてください。特に大橋先生の理解中心の講義は、自分一人で勉強する際に、理解の中心部から派生した肉付けがしやすく、学習効率が良くなるためお勧めします。末筆ながら、一人でも多くの方が来年度合格されることを祈っています。