2024年(令和6年)予備試験 論文式試験 論点的中実績
司法試験受験指導45年、LECは答練・模試において2024年も多くの本試験出題論点を的中させました。
- ★★★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験に出題されたもの
- ★★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験で一部出題されたもの
- ★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験を解く際に参考になったもの
【行政法】[論点:原告適格]
本試験[設問1]
農地法に基づく農地転用許可処分の取消訴訟において、本件処分の影響により排水障害が生じた隣地を所有している者に原告適格が認められるか否かを問う問題が出題されました。
的中
ハイレベル論文答練第6回
〔設問1〕★★
自転車競技法に基づく場外車券発売施設の設置許可処分の取消訴訟において、近隣に居住している者及び近隣に病院を開設している者の各人に原告適格が認められるか否かを問う問題を出題しました。
【行政法】[論点:国家賠償法上の「違法」と「過失」]
本試験[設問2](1)
農地法に基づく農地転用許可処分によって損害を被ったとして提起された国家賠償請求訴訟において、国家賠償法1条1項の「違法」及び「過失」の意義、並びにその具体的な主張を求める問題が出題されました。
的中 論文公開模試〔設問2〕★★
建築基準法42条2項のみなし道路の指定を受けるかどうかの照会に対する回答によって損害を被ったとして提起された国家賠償請求訴訟において、「違法」及び「過失」を含めた国家賠償法1条1項の要件を検討した上、当該請求の当否を問う問題を出題しました。
【商法】[論点:財源規制違反の行為の効力]
本試験[設問1](1)
分配可能額を超える自己株取得がなされた場合の当該自己株式の取得の有効性を問う問題が出題されました。
的中
ハイレベル答練第4回
〔設問2〕(1)★★
分配可能額を超える剰余金の配当がなされた場合の当該剰余金の配当の有効性を問う問題を出題しました。
【商法】[論点:財源規制違反の行為の責任追及]
本試験[設問1](2)
分配可能額を超える自己株式取得を実行した取締役及び金銭の交付を受けた株主が会社に対していかなる責任を負うかを問う問題が出題されました。
的中
ハイレベル答練第4回
〔設問2〕(2)★★
分配可能額を超える剰余金の配当に関与した取締役及び剰余金の配当を受けた株主が会社に対していかなる責任を負うかを問う問題が出題されました。
【商法】[論点:監査役に対する責任追及]
本試験[設問1](2)
計算書類と会計帳簿の内容を照合することのみによって会計監査が行われた事案において、計算書類の基礎とされた会計帳簿に過誤があったことによって分配可能額を超える自己株式の取得がなされた場合に監査役がいかなる責任を負うかを問う問題が出題されました。
的中
ハイレベル答練第2回
〔設問2〕★
計算書類と会計帳簿の内容の照合に当たり、経理部長によって改ざんされた残高証明書に偽造などの不正がないかを通常の注意をもって調査確認しないまま会計監査が行われた事案において、計算書類等の過誤に基づく損害について、監査役がいかなる責任を負うかを問う問題を出題しました。
【民事訴訟法】[論点:時機に後れた攻撃防御方法]
本試験[設問1]
弁論準備手続後の口頭弁論期日において相殺の抗弁がなされた事案において、時機に後れた攻撃防御方法として却下されるかについて、相殺の抗弁が実質敗訴を意味するものであること、及び基準時後に請求異議の訴えにおける異議事由とすることが判例上許容されていることを踏まえて論じさせる問題が出題されました。
的中
ハイレベル答練第6回
〔設問1〕★★
弁論準備手続を経て、証拠調べが終了した後になされた建物買取請求権が行使された事案において、時機に後れた攻撃防御方法として却下されるかについて、建物買取請求権の行使が実質敗訴を意味するものであることを踏まえた論述を求める問題を出題しました。
【民事訴訟法】[論点:参加的効力]
本試験[設問2]
無権代理によってなされた売買の買主(本人)に対する売買代金請求訴訟(前訴)において、売主から無権代理人に対して訴訟告知がされたにもかかわらず、被告知者である無権代理人が前訴に参加しなかった事案について、前訴で敗訴した売主の無権代理人に対する責任追及の訴え(後訴)において、前訴の参加的効力によって無権代理人の前訴の理由中の判断に反するような主張が排斥されるかを論じさせる問題が出題されました。
的中 ハイレベル答練第4回★
保証人に対する保証債務履行請求訴訟(前訴)において、主たる債務者が保証人側に補助参加をした上、主たる債務は免除された旨の主張を尽くしたが、その事実が認められずに請求が認容された事案について、前訴で敗訴した保証人の主たる債務者に対する求償を求める訴え(後訴)において、主たる債務者の前訴の理由中の判断と反するような主張が許されるかについて、補助参加における参加的効力の内容・性質を踏まえて論じさせる問題を出題しました。
【法律実務基礎科目(民事)】[論点:自働債権に同時履行の抗弁権が付着する場合の相殺の主張]
本試験 法律実務基礎科目(民事)
[設問2](2)
原告による賃料不払の主張に対し、当該賃料債権を原告に対する売買代金債権により相殺した旨の主張を被告がするに当たって、当該売買契約に基づき商品が引き渡された事実及びその事実が必要となる理由を求める問題が出題されました。
的中
ハイレベル論文答練第3回
民事実務基礎〔設問3〕(2)★★
原告による売買代金の支払請求に対し、当該売買代金債権を原告に対する別の売買代金債権を有していた事案において、当該売買契約に基づく商品の引渡しがされていないことから被告が相殺の主張を見送ったことについて、その理由を問う問題を出題しました。
【刑事実務基礎】[論点:検察官面前調書]
本試験[設問3]
証人が、検察官面前調書作成の際には事件後の被告人との会話内容(被害品について)に関する供述をしていたにもかかわらず、証人尋問においては「覚えていない」と証言し、検察官が記憶喚起を試みたが、証人の証言内容は変わらなかった事案において、検察官面前調書の根拠条文である刑事訴訟法321条1項2号とともに、同調書の証拠採否の決定に当たって考慮すべき具体的事実を問う問題が出題されました。
的中
ハイレベル論文答練第3回
〔設問3〕★
証人が、検察官面前調書作成の際には事件前の被告人との会話内容(被告人と被害者の関係性について)に関する供述をしていたにもかかわらず、証人尋問においては「他愛もない会話をしただけです。」と証言し、具体的な会話内容までは話すことはなかった事案において、検察官面前調書の根拠条文である刑事訴訟法321条1項2号の要件を踏まえて、同調書の証拠能力に留意しつつ、検察官が証人尋問においてどのような質問をすべきかを問う問題を出題しました。
【刑事実務基礎】[論点:刑事弁護人の真実義務と誠実義務]
本試験[設問4](1)
弁護人が、公判請求後に被告人と接見した際に、被告人から「起訴された事実は間違いないが、無罪主張をしてほしい。」と言われ、無罪を主張することについて、弁護士倫理上問題があるかを問う問題が出題されました。
的中 論文公開模試〔設問3〕★★
弁護人が、公判請求後に被告人と接見した際に、被告人から自らの犯行を打ち明けられ、その告白が真実であるとの確信を得たが、「公判ではあくまでも否認を続けたい。」と言われ、無罪を主張することについて、弁護士倫理上問題があるかを問う問題を出題しました。
2024年(令和6年)司法試験 論文式試験 論点的中実績
司法試験受験指導45年、LECは答練・模試において2024年も多くの本試験出題論点を的中させました。
【行政法】[論点:処分性]
本試験[設問1](1)
市街地再開発事業組合が施行する第一種市街地再開発事業に関して、都道府県知事による組合に対する事業計画変更認可がなされた事案において、当該事業計画変更認可が取消訴訟の対象となる処分に該当するか否かを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第2クール第1回〔設問1〕★★★
地方公共団体(市)が施行する第一種市街地再開発事業に関して、市による事業計画決定がなされた事案において、当該事業計画決定が取消訴訟の対象となる処分に該当するか否かを問う問題を出題しました。
【行政法】[論点:行政裁量]
本試験[設問1](2)
第一種市街地再開発事業に関して都道府県知事が都市計画変更を行った事案において、当該計画変更の違法性を事業計画変更認可の違法性として主張できることを前提に、法の要件を充足するとした知事の判断に裁量の逸脱・濫用があるとして当該計画変更が違法となるか否かを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第2クール第1回〔設問2〕★★
第一種市街地再開発事業に関して都道府県知事が都市計画決定を行った事案において、法の要件を充足するとした知事の判断に裁量の逸脱・濫用があるとして当該決定が違法となるか否かを問う問題を出題しました。
【行政法】[論点:違法性の承継]
本試験[設問2]
市街地再開発事業組合が施行する第一種市街地再開発事業に関して、取消訴訟の出訴期間が経過した事業計画変更認可の違法性を後続する権利変換処分で主張することができるか否かを、想定される反論を踏まえつつ、実体法的観点及び手続的観点の双方から検討させる問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第2クール第1回〔設問3〕★★★
地方公共団体(市)が施行する第一種市街地再開発事業に関して、取消訴訟の出訴期間が経過した事業計画決定の違法性を後続する権利変換処分で主張することができるか否かを問う問題を出題しました。
【民法】[論点:法律行為の基礎とした事情についての錯誤]
本試験〔設問2〕
離婚に伴う財産分与に関して、両当事者が財産分与の課税の対象者は財産分与を受ける側の当事者であると認識していたところ、真実は財産分与をする側の当事者が課税の対象者であったという事案において、自己に課税されないことを前提に財産分与をするという表意者の動機についての錯誤が基礎事情の錯誤に当たり、それが表示されていたといえるか、また、かかる錯誤に重要性が認められ、財産分与の意思表示を取り消すことができるか否かを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第2クール第1回〔設問1〕★★★
絵画の売買に関して、両当事者が真作だと認識していた絵画が真実は贋作であったという事案において、絵画が真作だから購入したという表意者の動機についての錯誤が基礎事情の錯誤に当たり、それが表示されていたといえるか、また、かかる錯誤に重要性が認められ、本件売買契約の意思表示を取り消すことができるか否かを問う問題を出題しました。
【商法】[論点:利益供与]
本試験[設問1 小問2]
株式会社の株主が、裁判所の許可を得て、株主総会の招集通知を発し、併せて当該議案に賛成した者に商品券を郵送する旨を記載した書面を同封した事案において、株式会社の利益供与について定めた会社法120条を株主の行為に類推適用することにより、招集手続の法令違反が認められるかを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第1クール第1回〔設問1〕★
株式会社が、実質的には会社の計算により、暴力団員から株式を買い戻すための費用を供与した事案において、これらが利益供与に該当するかを問う問題を出題しました。
【民事訴訟法】[論点:既判力の時的限界]
本試験[設問3]
賃貸借契約終了に基づく建物明渡請求の事案において、前訴の基準時前の解除事由を持ち出し、解除権行使の主張を後訴ですることが、前訴既判力によって遮断されることが妥当かについて、既判力の時的限界の根拠を踏まえ、自説とは反対の立場にも触れながら、論じさせる問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第1クール第2回〔設問1〕★
売買契約の目的物であった土地の所有権確認と所有権移転登記手続を求める訴えを提起し、被告の敗訴が確定したが、後訴において被告が原告に対し詐欺による取消しを理由に、当該土地の所有権移転登記抹消登記手続を求める訴えを提起した場合に、既判力の時的限界に関する建物買取請求権行使についての判例を整理したうえで、本件において後訴で売買契約の取消しを主張することができる立論を検討させる問題を出題しました。
【刑法】[論点:キャッシュカードの暗証番号の聞き出し行為と2項強盗罪]
本試験[設問2]
被害者のキャッシュカードを取得した行為者が、バタフライナイフの刃先を被害者の眼前に示しながら、「死にたくなければ、このカードの暗証番号を言え。」と脅迫し、被害者からキャッシュカードの暗証番号を聞き出した行為の罪責を問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第1クール第1回〔設問1〕★★★
被害者のキャッシュカードを取得した行為者が、エアガンを被害者に突きつけて「キャッシュカードの暗証番号を言えば、帰ってやる。」と脅迫し、被害者からキャッシュカードの暗証番号を聞き出した行為の罪責を問う問題を出題しました。
【刑法】[論点:不能犯と未遂犯の区別]
本試験[設問1]
行為者が被害者のキャッシュカードを取得した後、被害者に同カードの暗証番号を聞いたが、被害者が誤って別のキャッシュカードの暗証番号を伝えたという事案において、行為者が取得したキャッシュカードをATМに挿入して暗証番号を2回入力した際に、ATМに不正な操作と認識されて取引が停止され、窃盗罪の結果が不発生となった場合の行為者の罪責を問う問題が出題されました。
的中 全国公開模試〔設問3〕★★
行為者が被害者を殺害する目的で劇薬入りの日本酒を被害者宅宛てに宅配便で送ったが、劇薬の量が致死量に達していなかったという事案において、被害者が不在により宅配業者から同日本酒を受け取らなかったため、殺人罪の結果が不発生となった場合の行為者の罪責を問う問題を出題しました。
【刑事訴訟法】[論点:派生証拠の証拠能力]
本試験〔設問1〕
職務質問に伴う違法な所持品検査によって得られた証拠を疎明資料として捜索差押許可状が発付され、同許可状に基づき実施された捜索において、発見された白色結晶を鑑定した結果を記載した鑑定書の証拠能力を問う問題が出題され、違法な手続によって得られた証拠からの派生証拠の証拠能力について、違法性の承継論もしくは毒樹の果実論からの検討が求められました。
的中 論文パーフェクト答練第1クール第2回〔設問1〕★★★
違法な留め置き下で行われた写真撮影報告書を唯一の疎明資料として発付された強制採尿令状に基づいて採取された尿の予試験結果を記載した捜査報告書の証拠能力、及び同報告書を疎明資料として発付された捜索差押許可状に基づく捜索手続によって獲得された覚醒剤の証拠能力を問う問題を出題し、違法な手続によって得られた証拠からの派生証拠の証拠能力について、違法性の承継論もしくは毒樹の果実論からの検討を求めました。
【刑事訴訟法】[論点:強制処分と任意処分]
本試験〔設問2〕
捜査機関が、覚醒剤密売の拠点との情報があるアパートの一室の賃貸借契約の名義人と対象者が一致するかを確認するために、同アパート付近の喫茶店内でビデオカメラにより対象者の撮影を行い、また、同アパートの様子を向かい側のビルからビデオカメラにより長時間撮影した事案において、これらの捜査が強制処分に当たるか、強制処分に当たらないとしても任意処分の限界を超えないかを問う問題が出題されました。
的中 全国公開模試〔設問1〕★
捜査機関が、被疑者に対して、足跡を特定し易くするために、秘密裡に傷つけた靴を購入させ、事後的に回収した靴と現場に残された足跡を照合する捜査及び被疑者にGPS発信機の装着した靴を購入させ、行動を監視するという捜査について、強制処分に当たるか、強制処分に当たらないとしても任意処分の限界を超えないかを問う問題を出題しました。