2024年(令和6年)予備試験 論文式試験 論点的中実績
司法試験受験指導45年、LECは答練・模試において2024年も多くの本試験出題論点を的中させました。
- ★★★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験に出題されたもの
- ★★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験で一部出題されたもの
- ★ =LECの答練・模試で出題された論点が本試験を解く際に参考になったもの
【行政法】[論点:処分性]
本試験[設問1](1)
市街地再開発事業組合が施行する第一種市街地再開発事業に関して、都道府県知事による組合に対する事業計画変更認可がなされた事案において、当該事業計画変更認可が取消訴訟の対象となる処分に該当するか否かを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第2クール第1回〔設問1〕★★★
地方公共団体(市)が施行する第一種市街地再開発事業に関して、市による事業計画決定がなされた事案において、当該事業計画決定が取消訴訟の対象となる処分に該当するか否かを問う問題を出題しました。
【行政法】[論点:行政裁量]
本試験[設問1](2)
第一種市街地再開発事業に関して都道府県知事が都市計画変更を行った事案において、当該計画変更の違法性を事業計画変更認可の違法性として主張できることを前提に、法の要件を充足するとした知事の判断に裁量の逸脱・濫用があるとして当該計画変更が違法となるか否かを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第2クール第1回〔設問2〕★★
第一種市街地再開発事業に関して都道府県知事が都市計画決定を行った事案において、法の要件を充足するとした知事の判断に裁量の逸脱・濫用があるとして当該決定が違法となるか否かを問う問題を出題しました。
【行政法】[論点:違法性の承継]
本試験[設問2]
市街地再開発事業組合が施行する第一種市街地再開発事業に関して、取消訴訟の出訴期間が経過した事業計画変更認可の違法性を後続する権利変換処分で主張することができるか否かを、想定される反論を踏まえつつ、実体法的観点及び手続的観点の双方から検討させる問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第2クール第1回〔設問3〕★★★
地方公共団体(市)が施行する第一種市街地再開発事業に関して、取消訴訟の出訴期間が経過した事業計画決定の違法性を後続する権利変換処分で主張することができるか否かを問う問題を出題しました。
【民法】[論点:法律行為の基礎とした事情についての錯誤]
本試験〔設問2〕
離婚に伴う財産分与に関して、両当事者が財産分与の課税の対象者は財産分与を受ける側の当事者であると認識していたところ、真実は財産分与をする側の当事者が課税の対象者であったという事案において、自己に課税されないことを前提に財産分与をするという表意者の動機についての錯誤が基礎事情の錯誤に当たり、それが表示されていたといえるか、また、かかる錯誤に重要性が認められ、財産分与の意思表示を取り消すことができるか否かを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第2クール第1回〔設問1〕★★★
絵画の売買に関して、両当事者が真作だと認識していた絵画が真実は贋作であったという事案において、絵画が真作だから購入したという表意者の動機についての錯誤が基礎事情の錯誤に当たり、それが表示されていたといえるか、また、かかる錯誤に重要性が認められ、本件売買契約の意思表示を取り消すことができるか否かを問う問題を出題しました。
【商法】[論点:利益供与]
本試験[設問1 小問2]
株式会社の株主が、裁判所の許可を得て、株主総会の招集通知を発し、併せて当該議案に賛成した者に商品券を郵送する旨を記載した書面を同封した事案において、株式会社の利益供与について定めた会社法120条を株主の行為に類推適用することにより、招集手続の法令違反が認められるかを問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第1クール第1回〔設問1〕★
株式会社が、実質的には会社の計算により、暴力団員から株式を買い戻すための費用を供与した事案において、これらが利益供与に該当するかを問う問題を出題しました。
【民事訴訟法】[論点:既判力の時的限界]
本試験[設問3]
賃貸借契約終了に基づく建物明渡請求の事案において、前訴の基準時前の解除事由を持ち出し、解除権行使の主張を後訴ですることが、前訴既判力によって遮断されることが妥当かについて、既判力の時的限界の根拠を踏まえ、自説とは反対の立場にも触れながら、論じさせる問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第1クール第2回〔設問1〕★
売買契約の目的物であった土地の所有権確認と所有権移転登記手続を求める訴えを提起し、被告の敗訴が確定したが、後訴において被告が原告に対し詐欺による取消しを理由に、当該土地の所有権移転登記抹消登記手続を求める訴えを提起した場合に、既判力の時的限界に関する建物買取請求権行使についての判例を整理したうえで、本件において後訴で売買契約の取消しを主張することができる立論を検討させる問題を出題しました。
【刑法】[論点:キャッシュカードの暗証番号の聞き出し行為と2項強盗罪]
本試験[設問2]
被害者のキャッシュカードを取得した行為者が、バタフライナイフの刃先を被害者の眼前に示しながら、「死にたくなければ、このカードの暗証番号を言え。」と脅迫し、被害者からキャッシュカードの暗証番号を聞き出した行為の罪責を問う問題が出題されました。
的中 論文パーフェクト答練第1クール第1回〔設問1〕★★★
被害者のキャッシュカードを取得した行為者が、エアガンを被害者に突きつけて「キャッシュカードの暗証番号を言えば、帰ってやる。」と脅迫し、被害者からキャッシュカードの暗証番号を聞き出した行為の罪責を問う問題を出題しました。
【刑法】[論点:不能犯と未遂犯の区別]
本試験[設問1]
行為者が被害者のキャッシュカードを取得した後、被害者に同カードの暗証番号を聞いたが、被害者が誤って別のキャッシュカードの暗証番号を伝えたという事案において、行為者が取得したキャッシュカードをATМに挿入して暗証番号を2回入力した際に、ATМに不正な操作と認識されて取引が停止され、窃盗罪の結果が不発生となった場合の行為者の罪責を問う問題が出題されました。
的中 全国公開模試〔設問3〕★★
行為者が被害者を殺害する目的で劇薬入りの日本酒を被害者宅宛てに宅配便で送ったが、劇薬の量が致死量に達していなかったという事案において、被害者が不在により宅配業者から同日本酒を受け取らなかったため、殺人罪の結果が不発生となった場合の行為者の罪責を問う問題を出題しました。
【刑事訴訟法】[論点:派生証拠の証拠能力]
本試験〔設問1〕
職務質問に伴う違法な所持品検査によって得られた証拠を疎明資料として捜索差押許可状が発付され、同許可状に基づき実施された捜索において、発見された白色結晶を鑑定した結果を記載した鑑定書の証拠能力を問う問題が出題され、違法な手続によって得られた証拠からの派生証拠の証拠能力について、違法性の承継論もしくは毒樹の果実論からの検討が求められました。
的中 論文パーフェクト答練第1クール第2回〔設問1〕★★★
違法な留め置き下で行われた写真撮影報告書を唯一の疎明資料として発付された強制採尿令状に基づいて採取された尿の予試験結果を記載した捜査報告書の証拠能力、及び同報告書を疎明資料として発付された捜索差押許可状に基づく捜索手続によって獲得された覚醒剤の証拠能力を問う問題を出題し、違法な手続によって得られた証拠からの派生証拠の証拠能力について、違法性の承継論もしくは毒樹の果実論からの検討を求めました。
【刑事訴訟法】[論点:強制処分と任意処分]
本試験〔設問2〕
捜査機関が、覚醒剤密売の拠点との情報があるアパートの一室の賃貸借契約の名義人と対象者が一致するかを確認するために、同アパート付近の喫茶店内でビデオカメラにより対象者の撮影を行い、また、同アパートの様子を向かい側のビルからビデオカメラにより長時間撮影した事案において、これらの捜査が強制処分に当たるか、強制処分に当たらないとしても任意処分の限界を超えないかを問う問題が出題されました。
的中 全国公開模試〔設問1〕★
捜査機関が、被疑者に対して、足跡を特定し易くするために、秘密裡に傷つけた靴を購入させ、事後的に回収した靴と現場に残された足跡を照合する捜査及び被疑者にGPS発信機の装着した靴を購入させ、行動を監視するという捜査について、強制処分に当たるか、強制処分に当たらないとしても任意処分の限界を超えないかを問う問題を出題しました。